医療事務資格の取得は難しいのか?資格難易度別に一覧で紹介します!

2019/04/12

医療事務資格は受験の90%近くが女性という女性に人気の職業です。医療事務の資格は、就業する際に必ず必要な資格ばかりではありませんが、医療の専門知識やスキルが要求されるため取得すると評価も高くなります。現在実施されている医療事務の資格は35を数えます。ここではたくさんある資格の種類や難易度について詳しくご紹介します。

医療事務資格の種類と試験の難易度

医療事務関連の資格試験の特徴

医療事務関係の資格は国家資格ではなく、全て民間機関が実施する検定試験です。実施中の資格は35種あり、試験水準や出題にはそれぞれに傾向があります。筆記試験と実技に分かれて、すべての試験で参考資料を持ち込むことが可能なのも医療事務検定の特徴といえます。

人気の資格試験の概要と受験者数、合格率について

医療事務の資格試験は「医科」「歯科」「調剤」の3つに分類することができます。 「診療報酬請求事務能力認定試験」「医療事務管理士」「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」などは知名度もまた試験の難易度も高いことで知られています。
1年間に5万人以上が受験し人気上位の「医療事務技能審査試験」は、60%の合格率で比較的容易なことが人気の秘密とも考えられます。 他にも階級に分れた「医療秘書技能検定試験」の合格率は平均でも25%程度、最難関といわれる1級は5%にも満たない確率で非常に難しい検定です。

医療事務の資格試験とは

医療事務関係の資格試験は全て民間資格にあたります。資格を所得していなくても医療事務に従事することができますが、医療事務に関する基礎知識があるとして採用につながったり、給与の優遇を受けたりするケースもあります。知識を体系的に学ぶことでキャリアアップにつながるため資格取得をする人も多いと考えられます。種類のたくさんある医療事務関係の資格の中から「採用や給与優遇に有効な資格」と「キャリアアップにつながる資格」をご紹介します。

採用や給与優遇に有効な資格

診療報酬請求事務能力認定試験

「医科」と「歯科」に分類され、毎年6千人から8千人が受験し、内80%から90%が女性受験者でるという現場で高く評価される資格。合格率は「医科」「歯科」共に30%から40%と認定資格でも最も難関である1つとしても知られています。そのため取得者への給与待遇も高く、厚生労働省の調べでは平均年収約340万円とい統計も報告されています。実務経験のない人は、医療事務の仕事に就職する場合、待遇面や専門職としてのキャリアアップに非常にメリットがある資格と言えます。

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

40年の実績で信頼のおける資格として知名度がある認定資格。医療事務関係ではスタンダートな資格で、所持していることで専門知識と適切な技術が備わっていると評価されます。現場では患者へのサービス向上が求められ、窓口業務などで重要視される接遇についてのスキル基準も加味された試験内容となっています。合格率は60%強で、難度も容易いため未経験から医療事務従事したいかたにおすすめの資格といえます。

医療事務管理士技能認定試験(医療事務管理士)

日本で初となる医療事務資格に認定された試験で、診療に関わるカルテ作業や窓口業務をはじめとした事務業務全般を担当に役立つ知識です。資格所持によって全国どこの医療関係でも就業でき、幅広い業務内容からライフスタイルの合わせた勤務形態を選択しやすくなります。IBT試験を採用してネット環境下のどこでも受験ができることもメリットで、転職、再就職にも有利となる資格と言えます。

医療情報実務能力検定試験(医療事務実務士)

医療機関の経営を健全に守るための資格として評価の高い検定試験です。経営の無駄を省き、請求書を正しく管理することや、健全な経営理念を遂行するスキルが求められます。「1級」「2級」の2種類の資格試験があり、どちらも在宅にて受験が可能なこともメリット。どちらの合格率も50%~60%と比較的難度も低いためチェレンジしやすい資格です。

医療事務検定試験

医療事務の実践力を図る試験として医療事務に関する基礎的知識が求められる検定試験。毎月1回実施されている検定で、試験は「外来・入院についての医療費算定の知識」に関して筆記と実技を受験します。2017年調べでは合格率が88%以上と高く、基本的な医療事務知識を獲得するためにも取得が推奨される資格です。初回は会場にて受験する必要がありますが、2回目以降は自宅受験が可能となり、多忙なスケジュールでも容易にトライすることができます。

レセプト点検業務検定試験

レセプト点検は医療事務業務でもっとも重要視されており、国の職業訓練項目にも配置される資格です。患者の病名から検査や治療、処方がただしく処理されているかを基準に請求を行う時に必要とされる知識です。薬剤、検査における適応病名や診療報酬点数表〔医科〕算定原則について、加えて診療報酬明細書記載要領についての正しい知識が求められる検定です。試験は筆記、実技共に実施され、レセプト業務の基礎能力が身についているという証明になる資格といえます。

医事コンピュータ技能検定試験

医療事務系の資格の中では比較的新しい検定で、平成8年から実施されており年間6000人以上が受験するポピュラーな試験です。現在レセプト作業は専用のコンピュータでオンライン化が進められており、医療事務を行う上でITスキルは欠かせないものとなってきました。3階級に分れたこの試験では医療事務基礎に加え、コンピュータースキルが問われる試験で、所有することで事務の最適化と快速なオペレーションを行うとして評価が高くなります。試験は「医療事務」「コンピューター関連知識」「実技」の3つに分かれ、80%の合格率と受験しやすい資格といえるでしょう。

キャリアアップにつながる資格

医療秘書技能検定試験

1級、準1級を含み3級までの4階級に分かれた試験で、医療事務現場では欠かせない事務職能力水準を問われる試験と言えます。この検定は、医療事務としての事務能力のほかに、職務役割を把握し適切な対応と処理能力を保持する証明として評価されています。情報処理能力をもって正しい文書の作成ができることや不測の事態にも適切な対応ができるなど倫理と道徳概念についても常識が求められます。医学的専門用語などにも精通している必要があるため、プロフェッショナリズムを追求するための資格としても有効です。

診療情報管理士

診療情報管理士の資格は近年特に注目され、正しく人員が配置されている証明として高点数を獲得でき、評価されているポジションです。基本的な仕事はカルテの分類・管理・保存や診療情報の収集で、特に収集データを解析し運営に反映するという分析作業が求められる専門職と言えます。病名をコーディングICDで表示することから医療知識に明るく、需要の高い職業でもあります。

調剤事務管理士技能認定試験(調剤事務管理士)

調剤薬局の業務に就業希望の人に適切な資格です。保険調剤薬局での受付・会計やレセプト業務(調剤報酬請求)に関する知識・スキルが求められる試験で、2017年調べでは合格率が68%と比較的合格しやすい資格といえます。介護職からの転身や再就職を目指すという人におすすめな資格です。

調剤報酬請求事務専門士検定試験

医療保険制度、調剤関連法規に精通し調剤報酬の算定・請求実務についての知識・スキルが問われる試験。医療費抑制の政策が改正されるたびに、調剤報酬にも反映されます。複雑になる計算を正しく算出し、円滑な運営をサポートするための重要なポジションとして評価されています。検定の中では珍しく、2年ごとの更新制度が起用されており、保険薬局就職を希望なら押さえておきたい資格と言えます。

ケアクラーク技能認定試験(ケアクラーク)

平成10年から実施されている資格で、介護報酬請求や介護事務の養成のために誕生した検定です。レセプト業務や介護専門分野からの出題もあり実技試験もあることから、実務体験が生かされる資格といえます。介護関係の人員不足は高齢化社会ではさらに深刻化すると考えられています。この資格があることで、介護施設での事務業務を長く行うことができ、再就職や現場復帰にもメリットがある検定といえます。

偏差値難易度別にみる医療事務資格試験ランキング

偏差値 難易度 資格名称
56 普通レベル 医療秘書技能検定 1級
51 診療情報管理士
48 容易レベル 医療秘書技能検定 準1級
47 医事コンピュータ技能検定 準1級
47 診療報酬請求事務能力認定試験 医科
46 診療報酬請求事務能力認定試験 歯科
45 メディカルクラーク(医療事務技能審査試験)
44 医療事務管理士 医科
43 医療事務管理士 歯科
42 ドクターズクラーク(医療事務作業補助技能審査試験)
42 調剤事務管理士
36 極容易 医事コンピュータ技能検定 2級
36 医療秘書技能検定 2級
不明 記載なし 医事コンピュータ技能検定 3級
医療秘書技能検定 3級

医療事務資格の難易度比較

難易度 試験名 合格率 主催
1位 診療報酬請求事務能力認定試験 医科…約29%
歯科…約39%
財団法人日本医療保険事務協会

財団法人日本医療保険事務協会が主催するレセプト作成に特化した試験。
難関と言われ、医療事務試験の最高峰と呼ばれている検定です。就職後に実務経験を積んでから受験する人も多く、取得することで高い評価を受けることが考えられます。

難易度 試験名 合格率 主催
2位 医療事務実務能力認定試験 51% 全国医療福祉教育協会

レセプト作成技能と医療関連法規に関する知識などの問題が出題される試験。診療報酬算定や請求内容が中心なため、医療事務で欠かせない基礎能力を問われる資格です。

難易度 試験名 合格率 主催
3位 医療事務実務士(R)
(医療情報実務能力検定試験)
1級…約54%
2級…約61%
内閣府認証特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会

診療報酬請求の効率性向上、請求漏れ防止、実務能力レベルを計ることを目的とした検定試験です。医療事務実務士(R)の称号を取得できるため履歴書映えのする資格と言えます。

難易度 試験名 合格率 主催
4位 医療事務管理士(R)技能認定試験 医科…約57%
歯科…約69%
技能認定振興協会

多くの通信講座でも学習することが可能でポピュラーな資格。1969年から実施の40年以上もの歴史がある検定です。

難易度 試験名 合格率 主催
5位 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク(R)) 65% 財団法人日本医療教育財団

レセプト業務、患者への接遇、コミュニケーション能力など医療事務職としてトータルな能力証明の裏図けとなる資格。年間5万人が受験し医療事務関係資格の中で最大規模の全国統一試験としても有名です。

難易度 試験名 合格率 主催
6位 医療保険請求事務者 73% 全国医療関連技能審査機構

医科の1級、準1級、2級と歯科の2級があり、各医療機関の現場から支持の多い資格として有名。10年前までは合格率が54%位と難関でしたが、近年合格率が7割となり注目度が上がっている検定です。

難易度 試験名 合格率 主催
7位 保険請求事務技能検定試験 75% 日本医療事務協会

1974年より30年以上にわたって実施している知名度のある検定試験。保険の知識やレセプト業務能力の基本が身に付き、ステップアップを目指す人におすすめの資格です。

難易度 試験名 合格率 主催
8位 医療保険士 非公開 医療保険学院
医療事務士(R)資格認定試験 非公開 財団法人日本病院管理教育協会

資格の登竜門として受かり易い試験とどれも人気の検定。医療保険士資格は100%の合格率を誇り、多くの通信教育教材があり受験を奨励しています。

独学で勉強する場合のコツとは

独学で必勝するテキスト選び

独学で医療事務試験の勉強をする場合、選ぶテキストは重要なキーポイントになります。まず持ち込み可能な筆記試験には「診療点数早見表」を準備しましょう。どんなテキストが自分にあっているかをネット販売で見つけるのは困難なので、店頭などで確認してある程度めぼしを付けることが大事です。見やすい教材が見つかったらたくさん購入せず1冊に絞って集中的に学習しましょう。

実技試験を押さえておく

検定は筆記と実技の2つがあります。実技は毎回同じ試験内容なので基本のフローを反復しておきましょう。過去の問題と解答をしっかり暗記し、問題予測をしながら学習をすすめるとよいでしょう。

学科試験は回答を早く見つけることがカギ

医療事務試験の筆記は参考文献の持ち込みが許可されています。自宅でできることはどの内容がどこに書かれているかを把握です。早見表にはマーキングし、試験時間内に確実に解答できるよう準備します。

解答時間の配分を

診療報酬請求事務能力認定試験の制限時間がトータル3時間です。筆記、実技、外来などの内容の回答に長いように感じられますが、試験時間はあっという間に過ぎてしまいます。例えば実技試験入院に1時間半、外来30分、筆記試験1時間など具体的な時間の感覚を身に着けておきましょう。

難しい医療事務の資格もやり方次第で突破!難易度に合わせて挑戦しよう!

医療事務に関連する資格を難易度に焦点を当てながらご紹介しました。医療事務は無資格でも仕事を始めることができますが、専門職ということで資格を所有していることは採用への近道になります。また実務で経験のある人は、スキルアップやキャリアアップのために検定試験へのチャレンジをおすすめします。業務への理解や知識が深まるとともに待遇面へのアップにもつながります。資格挑戦は、準備が大切です。自身のスケジュールや適切な参考書探しなど計画的に進めることで確実なステップアップにつながるでしょう。

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