保育士に多いストレスとは?ストレスの原因解明と解決方法!

保育士の仕事は長時間の勤務によってストレスがたまりやすくなるといわれています。長時間になってしまう原因の一つに、業務の多さが挙げられるでしょう。勤務時間内は、子どもたちのお世話を中心とし日誌や連絡帳、保護者への連絡通知作業、および館内で行われる行事の計画と遂行、細かい作業なども保育士にゆだねられます。保育自体の時間以外にも作業に有する時間が多く、最終的に長時間労働を招いてしまうようです。

待遇面に不満(給料が安い)

ストレスの原因に、給料水津の低さについても挙げられます。厚生労働省の調べによると平成29年度の一般平均賃金(女性)が24.6万円に対し、保育士は勤続年数7年～8年でも平均約22万円程度と実務経験が長いにもかかわらず、平均を下回っています。正社員や契約社員として就業する場合、勤務時間が長くなりがちな職種でありながら、手当に反映しないのが原因ともいえるでしょう。過剰な労働に賃金が伴わないことはストレスを引き起こす直接的な原因になるといえそうです。

保護者への対応が困難

保育士の悩みの一つに保護者への対応が挙げられます。子どもが好きで保育士になった人も、保護者との友好関係を築くのが難しい場合ストレスになってしまいます。保護者とのトラブルに発展するケースでは、自分の子どもに「特別対応」をして欲しいといった個人的な要求の対処です。
保護者は一人の親として主張をしますが、保育の立場では全員を平等に扱う義務があります。保育側に執拗な要求を強制する保護者との間の対応でストレスを感じる保育士が多いのが現状です。

職場の人間関係の悩み

保育士が活躍する現場の多くは女性タッフです。女性の多い職場は度々感情の起伏によって衝突が生じ、職場環境を温和にするための過剰な気配りを必要とされる場合があります。円滑な業務を行うためという目的であっても、先輩保育士などへの配慮を欠く態度は問題を招きかねません。こうした職場内での人間関係への気遣いもストレスの原因になります。

教育方針の相違

保育士の活躍する職場は、園や施設の方針によって大きく左右されます。ビジネス寄りの経営や営利目的に偏った経営では、現場で実際に子どもと接する保育士の立場と反比例する方針が掲げられていることがあります。こういった場合、現場の対処を公平な判断に基づくのではなく、経営方針に従わざるを得なくなり、矛盾した対応にストレスを抱えるようになります。

保育士がストレスによって引き起こす病気とは?保育士がよく体験する症状!

ある雑誌の調査で、保育士100人を対象に「ストレスを感じるか」というアンケートを取った結果、49%が常にストレスを感じると答え、30%がかなりの頻度で感じると回答しました。ストレスを感じないと回答した人はたった4%にしかすぎませんでした。

また同じ調査結果で「気分の浮き沈みが激しくなった」66人、「眠れない」61人、「倦怠感が常にある」54人と健康への異常を訴える人が多く見られました。ストレスを感じる環境で長期間仕事をつづけることが、精神的にも身体にも大きな影響を及ぼしていることが、調査結果からもはっきりとわかっています。

保育士のストレスを解決するにはどうすれはいい?

ストレス解消にはフィジカルケアとメンタルケアどちらもケアすることが大切です。身体・精神ともに健康である状態にするために、それぞれのストレス解消方法をご紹介します。

フィジカルケアでストレス解消

身体を動かす

ストレスの解消には、身体を動かして全身に十分な酸素を供給することが効果的といわれています。激しい運動ではなく、緊張をほぐすためのストレッチや体操などで十分で、硬くなった硬直状態を緩和するのに役に立ちます。

腹式呼吸(カラオケなどで大きな声をだす)

体の緊張感をほぐすのに良いとされるのが腹式呼吸です。歌を歌う時、体は息継ぎをするために自然に腹式呼吸を行います。大きな声を出すことは大角膜が広がり、体中に酸素を送る他、脳をリラックスさせる役目もあり、ストレスの発散に適しています。気の合う仲間とカラオケなどに出かけて大声で歌うと、気分も晴れてストレスの解消になります。

メンタルケアでストレス解消

職場以外の友人とはなす

ストレスがたまったと感じる時は、職場以外の友人と話をしたり、外出をしたりする機会をつくってみましょう。普段の業務から完全に気持ちを切り離して楽しいおしゃべりをしたり、ショッピングに出かけたりといった環境のスイッチがストレス解消に役立ちます。

自分の時間をつくる(自然に触れる、ドライブで気分転換)

忙しい勤務に振り回されて自分の自由時間がつくれないこともストレスにはよくありません。休日は思い切って自然に触れる山や川に出かけたり、普段とは違う郊外や地方へドライブしたりと、脳がリフレッシュできる自由時間をつくってあげましょう。日常のルーティーンを絶つだけでも気分が変わり、ストレスの解消に効果を発揮します。