栄養士ってどんな資格?取得方法やメリットなどを徹底解説
著者: めんたいパスタ
更新日:2023/12/22
公開日:2019/03/18
将来的に食に関わる仕事がしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。調理師や職人、フードアドバイザーなど数多くの職種がありますが、栄養士の資格について興味がある人も多いはず。では、どうすれば栄養士の資格を取得することができるのでしょうか。今回は、栄養士の資格の取得方法からメリット、年収まで徹底解説していきます。
目次
栄養士とは?栄養士の資格とは?
栄養士とは
栄養士とは、個人や集団に対して「食事や栄養に関する指導」を行うアドバイザーであり、栄養学に基づいて栄養バランスの取れた献立の作成や調理方法の改善、栄養素の計算などを行う仕事です。そのため、食品の成分や栄養素、エネルギー量に関する専門知識を持ち、人々の食生活のために活用されます。近年では、健康に対する人々の関心が高まっていることからも、栄養士が活躍する場は増えてきていきます。
栄養士の資格とは
栄養士は都道府県知事の免許を受けた国家資格です。栄養士は、栄養士養成施設で学び卒業することで、都道府県知事の免許を受けて「栄養士」になれます。栄養士として働くためには、「栄養士」の資格が必須条件です。 毎年2万人以上が資格取得をしており、女性が数多く活躍する職業でもあります。また、近年では男性の栄養士も増加傾向にあり、現場では重いものを運ぶ機会があるため、力のある男性は重宝されているようです。
管理栄養士との違い
栄養士の上位資格にあたるのが管理栄養士です。栄養士と管理栄養士の大きな違いは「栄養士業務のなかでも高度な知識と技術が要求される」ことが挙げられます。管理栄養士は複雑かつ困難な専門知識を受け持つ仕事であるため、栄養管理のプロフェッショナルでもあります。
管理栄養士になるには
管理栄養士は、管理栄養士養成施設で学び、栄養士の資格を取得した後、管理栄養士国家試験に合格することで、厚生労働大臣の免許を受けて「管理栄養士」になれます。栄養士養成施設で学んだ人も、卒業後に栄養士として働き、実務経験を所定の年数*を積んだ後に、管理栄養士国家試験に合格すれば「管理栄養士」になることができます。 *養成施設での修業年数により、受験に必要な実務経験は異なります。
栄養士の仕事内容とは
栄養士の仕事内容
栄養士は、学校や病院、福祉施設、給食会社など、それぞれの施設に応じた給食や食事の計画・調理・提供を担当します。また、人々が健康的な生活が送れるよう、食や健康に関するアドバイスなども職務のひとつです。栄養士は栄養面を考えるだけでなく、衛生面の知識や経営面の能力、管理能力など、総合的なマネジメント能力が求められます。
栄養士が活躍する場所
個人や団体に対して栄養指導を行う栄養士は、さまざまな職場で活躍することができます。保健所や行政機関、病院をはじめ、学校の給食センター、スポーツ施設、企業の食堂、老人福祉施設、研究機関など多岐に渡ります。また、最近ではフィットネスクラブでダイエットメニューを考案したり、食品メーカーに勤めたりと、活躍の場は広がりつつあります。
栄養士の資格の取り方
栄養士資格の取得方法
栄養士資格は、大学や短大、専門学校の栄養士養成課程にて栄養士として必要な知識および技術を習得し、卒業後に申請することで都道府県知事から免許証が交付されます。栄養士養成学校によっては、栄養士実力認定試験を実施するところもありますが、義務化されているものではありません。
栄養士になるルート
栄養士になるための養成施設には、以下の3種類があります。
・4年生大学(管理栄養士になるコースを設けている大学もある)
・短期大学(2年or3年)
・専門学校(2年or3年or4年)
どの教育機関を選んだとしても、高校を卒業していることが入学条件です。また、厚生労働省から指定されている必要があるため、「栄養士養成施設 」にてチェックしてみてください。
栄養士免許の交付について
養成施設の卒業後は、無試験で免許の発行が可能です。必要事項を書類に記入し、お住いの都道府県に申請をしてください。申請が通ると栄養士名簿に登録され、免許が交付されます。手続きの方法や提出先になどは都道府県によって異なるため、お住いの都道府県のホームページなどで確認してみましょう。
栄養士の資格は独学で取得可能?
通信講座だけでは栄養士になれない
先述したように、栄養士になるためには、厚生労働省が指定した養成施設にて、栄養士養成課程を修了・卒業する必要があります。これらの課程は通信教育や夜間などが認められていないため、栄養士の資格は通信講座だけで取得することができません。ただし、基本だけ勉強したい方に開発された、栄養学が学べる食育関連の通信講座はあります。
社会人でも栄養士の資格は取得できる?
栄養士になるための年齢制限は設けられておらず、社会人でも栄養士の資格を取得することは可能です。ただし、厚生労働省が認定する養成学校を卒業しなければいけないため、働きながら資格取得を目指すのは難しいといえます。とは言っても、社会人から栄養士になるチャンスをつかんでいる人も多く、決して不可能というわけではありません。
栄養士を取得するメリットは?
栄養の専門職として信頼される
栄養士の資格を取得していなくても、食に関わる仕事はできます。しかし、どれも「調理補助」という形で、収入も低くなる場合がほとんどです。国家資格である栄養士を持っていれば、給与の面で優遇されるだけでなく、専門職として信頼も厚くなるでしょう。
安定性のある職場が多い
栄養士が活躍する職場は、医療施設や介護・児童施設、行政機関や学校など、安定性のある職場がほとんどです。多くの場合で正職員・正社員として雇用してくれるため、リストラなどの心配も少ないでしょう。安定して長く働けるのは、大きなメリットといえます。
結婚・出産後も再就職しやすい
結婚や出産を経て再就職しようと思っても、なかなか復帰できないもの。しかし、栄養士の求人をみてみると「結婚・出産後のブランクOK」などと書かれているものも少なくありません。子育てがひと段落してから仕事に復帰したいと思っている人にはおすすめです。
栄養士の給料・年収
厚生労働省が発表した「令和3年度賃金構造基本統計調査 」によると、栄養士の平均年収は37.4歳で367.6万円となっています。栄養士は専門職として人気のある仕事ですが、給与の面ではあまり優遇されていないようです。その上で、栄養士がキャリアアップしていくためには、管理栄養士になる選択肢があります。資格手当で収入が増えるだけでなく、幅広い専門的知識を身に付けることで、高度な業務に関わって収入を上げることもできます。
栄養士なら手に職が付けられる!資格を取得して安定した職場で働こう
栄養士の資格は、食に関する仕事に就きたい人におすすめです。専門職として安定した職場で働くことができることからも、手に職が付けられます。最近では、人々の食生活に対する興味関心が深まっていることもあり、栄養士が活躍する場はますます広がっていくことでしょう。長期的なことを考えて、資格を取得してみてくださいね。
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著者プロフィール
めんたいパスタ
人材紹介業、サービス業、障がい者雇用の分野で採用業務に従事した経験がある女性スタッフ。現在は保育分野の採用担当として、業務を通じて保育園で働くスタッフの負荷軽減になることを目標として活動している。