【医療秘書の就職マニュアル】就職先や志望動機、面接のポイントを徹底解説
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2022/03/31
医療秘書は、未経験・無資格からでもなれる人気の医療系事務職です。さらに安定した医療業界で働けるかつ医療従事者の1人してニーズが高いことから、転職にもおすすめです。
今回は医療秘書の就職について、就職先や志望動機、面接など気になるポイントを徹底解説します。
目次
医療秘書の就職先や仕事内容とは
医療秘書として働くにあたり特別な資格や免許は必要なく、未経験や無資格から誰もが就業できます。まずは医療秘書の就職における基本情報として、就職先や仕事内容についてご紹介します。
医療秘書の就職先
医療秘書の主な就職先は、病院やクリニックなどの医療機関です。これまでは大学病院や総合病院のような規模の大きい医療機関で積極的に配置されていましたが、医療業界の全体的な人手不足からクリニックのような小規模な医療機関への配置も増えています。
また医療機関以外にも、製薬会社や医療機器メーカー、健康保険組合のような医療機関に関連する場も就職先に含まれます。
医療秘書の仕事内容
医療秘書の仕事内容は「事務業務+秘書業務」となります。就職先が多岐にわたることから、就職先によって仕事内容もさまざまである点が特徴です。下記は医療機関に勤める、一般的な医療秘書の仕事内容です。
▼事務業務
・窓口受付
・患者さまの対応
・カルテ管理
・レセプト作成
・検査結果やレントゲンなど整理
・診断書や証明書などの文書作成 など
▼秘書業務
・医師や院長のスケジュール管理
・医師や看護師の補佐
・医療情報の収集や書類作成
・学会資料の作成や論文作成補助 など
事務業務は医療事務も担当する範囲ですが、秘書業務は医療秘書ならではの仕事内容です。大規模な病院や製薬会社のような民間企業に勤める場合は、秘書業務がメインとなることが多いでしょう。
医療秘書の就職で押さえておくべきポイント
ここでは、医療秘書の就職で押さえておくべきポイントについてお伝えします。
医療秘書の就職の流れ
医療秘書の就職の流れは他職種と変わらず、以下のような流れとなります。
①就職先の選定
②履歴書やエントリーシートによる書類選考
③筆記試験による適性検査
④面接
書類選考や面接は基本的に行われますが、適性検査の有無は志望先によって異なります。適性検査と言ってもそこまで難しいものではなく、計算や要約のような一般教養です。
医療秘書の就職先の探し方
まずは求人サイトや働きたい医療機関、企業のホームページ、ハローワークなどにて医療秘書求人を探しましょう。地域密着型の小規模なクリニックなどは、院内に貼り出したり地元新聞に求人を出している場合もあります。インターネットの求人サイトは医療事務や医療系職種を専門としているものもあり、豊富な求人に期待できます。また人材派遣会社に登録し、希望や条件を伝えてあっせんしてもらうのも就職先を探す1つの方法です。
求人によっては医療秘書でなく、「医療系の事務」「アシスタント」「院長補佐」のような名称で求人を出しているケースも見られます。そのため「医療秘書」の名称だけで求人を探すのではなく、仕事内容や資格などの内容をよく見て判断すると良いでしょう。
医療秘書の求人の特徴
医療秘書の求人はパートや派遣、契約社員といった非正規雇用が多い点が特徴です。医療秘書を含む医療系事務職は女性を中心としている職種であることからも、結婚や育児などの関係で人員の入れ替わりが激しい業種です。そのため正社員以外にも、多様な働き方が選べるようになっています。
【例文あり】医療秘書の志望動機例と作成のポイント
医療秘書の就職で採用側に重視され、かつ就職者の悩みどころとなるのは志望動機でしょう。ここでは未経験者と経験者の両方から、志望動機例と作成のポイントをお伝えします。
未経験から医療秘書に就職する場合
これまで電化製品の販売員として、お客さま対応や会計管理などを担当しておりました。お客さまと接する中で、より多くの人に寄り添い社会に貢献できる仕事がしたいと考え、医療秘書への転職を決意しました。
医療秘書は必ずしも直接患者さまと接するとは限りませんが、医師や看護師をサポートすることで間接的にでも貢献できる職種であると存じます。地域の中でも大規模な貴院において、前職で培ったコミュニケーションスキルや事務スキルを活かし、医療秘書の資格取得も目指しながら、長く貢献していきたいと思います。
未経験者の場合、経験者や有資格者と差別化を図るためには、医療秘書になりたい熱意をアピールすることが重要です。また前提として、医療秘書の役割や仕事内容を理解していることも必要です。「なぜ医療秘書を目指したのか」を踏まえて、医療秘書の役割や適性に関連づけて自身が貢献できることや意欲を志望動機に入れ込みましょう。
また採用側は、長く働いてくれる人材を求めています。未経験ではあるが資格取得などを目指し、長く働き続けたいという意欲をアピールするのも高ポイントです。
経験者が医療秘書に就職する場合
これまでクリニックで3年間、窓口業務やレセプト作成を中心に医療秘書を勤めてまいりました。医療秘書技能検定に合格したこと、そしてさらなるスキルアップを目指して、この度貴院に応募いたしました。
貴院は大学病院であることから医療秘書の役割も幅広く、かつ私がこれまでメインとしてこなかった秘書業務を中心としているかと存じます。これまで培ったスキルや資格取得で得た知識を元に、貴院の医師・看護師がより患者さまの医療提供に尽力できるよう、医療秘書として貢献していきたいと思います。
経験者はこれまでの医療秘書としての経歴や担当した仕事、そして転職する理由を入れ込むことがポイントです。医療秘書として働く意欲はもちろん、なんのために転職するのか、転職することでなにを達成したいのかが述べられていると熱意が伝わります。
志望動機は、医療秘書として働きたい熱意を伝える場です。経験者は今一度、医療秘書になった理由を振り返り、医療秘書として働く熱意を志望動機で伝えましょう。
医療秘書の面接のポイント
直接人柄がチェックされる面接は、非常に重要なステップです。ここでは医療秘書の面接におけるポイントをお伝えします。
身だしなみを整える
多くの人と接する職種であること、そして医療に関わる仕事であることから身だしなみの清潔感が重視されます。身だしなみは第1印象にも大きく影響を与えるものです。そのため服装のシワや染みに気をつけ、長い髪はまとめるなど清潔感を意識した身だしなみで面接に臨みましょう。
明るい表情でハキハキと受け答えをする
就職先によっては、窓口など表立ったポジションを任されることもあります。また医療機関のスタッフや取引先など多くの人と接する職種であることからも、明るくハキハキと受け答えできるかがチェックされます。医療秘書としての適性をアピールするためにも、面接時は明るい表情でハキハキと自信を持って受け答えしましょう。
面接で問われる質問に対する答えを用意しておく
面接担当者は、志望者の熱意や人柄などを判断するためにさまざまな質問をします。質問に対する明確な答えを持っていても、いざその場で答えようとすると緊張から言語化できないこともしばしばあります。そのためあらかじめ想定される質問に対する答えを用意しておくことで、自信を持って答えられるでしょう。下記の面接で問われることの多い質問内容を参考に、面接前に自分なりの答えを用意してみてください。
・なぜ医療秘書になりたいのか
・志望先を選んだ理由
・今後のキャリアプランや目標
・医療秘書として成し遂げたいこと など
医療秘書として就職して医療業界で活躍しよう!
医療秘書は未経験・無資格からでも転職でき、かつ安定した医療業界で手に職をつけられるとして人気の職種です。就職先はさまざまであり、任される仕事内容も多岐にわたります。医療秘書の特徴をしっかりと押さえ、熱意の伝わる志望動機の作成や面接の対策をし、医療秘書としての就職を実現しましょう。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。