履歴書の学歴欄はどこから書く?職歴の書き方も含めて解説
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2023/03/16
医療事務の転職では、履歴書の提出が必須です。履歴書にはさまざまな項目がありますが、その中でもボリュームのある項目が学歴・職歴欄です。履歴書を作成すると「学歴はどこから書けば良いのか…」など、意外と基本のポイントで迷ってしまうもの。そこで今回は、医療事務の履歴書における学歴や職歴の書き方について詳しく解説します。
目次
履歴書の学歴はどこから書く?
履歴書の学歴をどこから書くかについて、明確な決まりはありません。しかし、転職の履歴書では「高校卒業」から学歴を書くのが一般的です。なかには、「高校入学」や義務教育終了である「中学校卒業」から記載した方が良いという意見もあります。しかし明確なルールはないため、お好みの書き方で問題ありません。ただし、転職では新卒の履歴書とは違い、職歴の記載があります。そのため、あらかじめ職歴の記載に必要な行数を確認してから学歴を書き始めると安心です。
履歴書の学歴・職歴の書き方の基本ルール
転職の書類選考では、履歴書の書き方に不備があるとマイナス評価になってしまう可能性もあります。そうならないためにも、履歴書の学歴・職歴の書き方の基本ルールを押さえましょう。
学歴の書き方の基本ルール
・1行目中央に「学歴」と書く
・西暦(19××)または和暦(平成、令和など)のどちらかで表記を統一する
・学校名は正式名称で記載
・「高校」ではなく「高等学校」と書く
・学部や学科、専攻やコース名まで記載
西暦か和暦で表記を統一するのは、学歴・職歴に限らない履歴書全体のルールです。そのため、基本的には最初に記載することの多い履歴書の日付に記載した表記で統一すると押さえておきましょう。そして学校名は省略せずに、必ず正式名称で記載することがルールです。普通科以外の高校であれば、学科名まで記載しましょう。大学や専門学校は学部や学科で分かれているため、忘れず記載してください。
職歴の書き方の基本ルール
・職歴を書き始める最初の行の中央に「職歴」と書く
・西暦(19××)または和暦(平成、令和など)のどちらかで表記を統一する
・社名や医療機関は正式名称で記載
・時系列で記載していく
・短期間しか勤務していない場合も記載する
・退職した場合は「一身上の都合により退職」と記載
・在職中も含み、最終職歴の下には「現在に至る」と記載
・最終行の右下に「以上」と書く
職歴の書き方も基本的なルールは学歴と同じです。なお一般的な会社から未経験で医療事務に転職する場合、医療事務に関連する職務内容や担当業務があれば社名下に強調して記載することでアピール力が高まります。なお、在職中でも退職日が決まっている場合は「現在に至る」の前に「令和×年 ×月 ○○株式会社 退職予定」と記入しましょう。
履歴書での学歴・職歴の書き方のサンプル
下記で医療事務の履歴書における学歴・職歴の書き方サンプルをご紹介します。履歴書を作成する際は、サンプルを参考に丁寧に記載しましょう。
年 | 月 | 学歴・職歴 |
学歴 | ||
2013 | 3 | 東京都○○○高等学校 卒業 |
2013 | 4 | ○○大学△△学部××学科 入学 |
2017 | 3 | ○○大学△△学部××学科 卒業 |
職歴 | ||
2017 | 4 | 株式会社○○○ 入社 |
本社 マーケティング部 マーケティング1課に配属 | ||
2020 | 5 | 一身上の都合により退職 |
2020 | 7 | ○○クリニック 入社 (パート:医療事務) |
現在に至る | ||
以上 | ||
なお、学生時代のアルバイトは職歴には含まないため、大学や専門学校などを卒業した後の仕事から職歴を記載しましょう。
こんな時どうする?ケース別にみる履歴書の学歴の書き方
ここではケース別に、履歴書の学歴の書き方についてみていきます。
ケース①中退した場合
年 | 月 | 学歴・職歴 |
学歴 | ||
2013 | 3 | 東京都○○○高等学校 卒業 |
2013 | 4 | ○○大学△△学部××学科 入学 |
2017 | 3 | ○○大学△△学部××学科 中途退学 |
家庭の事情により退学 | ||
職歴 |
中退がある場合、可能であれば中退の理由も簡潔に記載しましょう。なお、「中退」は略語なので正しく「中途退学」と書くことがポイントです。
中退は印象が悪いからと学歴欄に記載したくないと思う方もいるかもしれません。しかし入学しているのに卒業が記載されていない、高校卒業から最初の就職まで空白期間が長いと面接でその理由を聞かれることがあります。また中退しているにもかかわらず、卒業と記載することは学歴詐称にあたるためNGです。正直に中退していることを記載しましょう。
ケース②転校・編入した場合
年 | 月 | 学歴・職歴 |
学歴 | ||
2013 | 4 | 東京都○○○高等学校 入学 |
2014 | 4 | 私立○○高等学校 転入学 |
2016 | 3 | 私立○○高等学校 卒業 |
2016 | 4 | ○○大学△△学部××学科 入学 |
○○大学△△学部××学科 | ||
職歴 |
高校の場合は転校前の学校の1行下に転校先の学校名と「転入学」を、大学や専門学校の場合は「編入学」と記載します。
ケース③学部・学科を変更している
学校は変わりなく、学部や学科を変更している場合は、入学の1行下に改めて大学名と変更先の学部または学科を記載します。学校は変わらなくとも、1文字空けた横に「編入学」と書いてください。なお、高校で学科を変更した場合も書き方は同様です。
ケース④休学・浪人・留年した場合
浪人や留年した場合、学歴欄にそのことを記載する必要はありません。入学と卒業年度が正しく記載されていれば、その期間に浪人または留年があったことが採用担当者に伝わります。一方、休学については下記のように改めて学歴欄に記載する必要があります。
年 | 月 | 学歴・職歴 |
学歴 | ||
2013 | 3 | 私立○○高等学校 卒業 |
2013 | 4 | ○○大学△△学部××学科 入学 |
○○大学△△学部××学科 休学 | ||
1年間、怪我療養のため。現在は完治しており、業務に支障なし。 | ||
2018 | 3 | ○○大学△△学部××学科 卒業 |
職歴 |
休学は勘違いからマイナスなイメージをもたれないためにも、簡潔に理由を記載することがおすすめです。病気や怪我などで休学していた場合、直近数年間の出来事であれば念のため業務に支障はないことも伝えてみてください。
ケース⑤留学経験がある
学生時代に留学経験がある場合、1年以上の留学であれば下記のように記載しましょう。
年 | 月 | 学歴・職歴 |
学歴 | ||
2013 | 3 | 私立○○高等学校 卒業 |
2013 | 4 | ○○大学△△学部××学科 入学 |
2年次に1年間、カナダの○○大学に留学。 | ||
2017 | 3 | ○○大学△△学部××学科 卒業 |
職歴 |
留学が学歴と認められるのは、1年以上の場合です。そのため1年未満の留学は学歴欄には記載せず、アピールしたい場合は自己PR欄などに記載しましょう。
ケース⑥社会人になった後に学生に戻っている
高校を卒業し一旦社会人として働いた後に大学や専門学校などに入学した、大学卒業後に社会人経験を経て大学院に入学したなど、社会人になった後に学生に戻るケースもあるでしょう。その場合でも、学歴は時系列に沿って記載することが基本です。
年 | 月 | 学歴・職歴 |
学歴 | ||
2013 | 3 | 私立○○高等学校 卒業 |
2015 | 4 | ○○短期大学△△学部××学科 入学 |
2017 | 3 | ○○短期大学△△学部××学科 卒業 |
職歴 | ||
2013 | 4 | 株式会社○○○ 入社 |
本社 マーケティング部 マーケティング1課に配属 | ||
2015 | 3 | 一身上の都合により退職 |
以上 | ||
上記ケースのように短期大学卒業後に就職経験がある場合は、その後の職歴を現在に至るまで職歴欄に続けて記載します。
ケース⑦学歴・職歴が書ききれない
まれですが、何回は転校や中退をしているなどして学歴が多くなるケースもあるでしょう。その場合、学歴または職歴が履歴書に書ききれないからと省略するのはルール違反です。省略することで空白期間が生まれてしまうと、採用担当者から学歴に不信感を持たれてしまいます。そのため学歴が書ききれない、もしくは学歴でいっぱいで職歴が書けない場合でも、まず学歴を優先的に時系列に沿って記載しましょう。なお、職歴は下記のように「入社」「退職」や「現在に至る」「以上」を同じ行にまとめて簡略して書くことも可能です。
年 | 月 | 職歴 |
2013 | 4 | 株式会社○○○ 入社(2015年3月退職) |
現在に至る | ||
以上 |
学歴は高校卒業からの記載でOK!ルールに沿って履歴書を作成しよう
医療事務への転職での履歴書を作成するにあたり、学歴は基本的に「高校卒業」からの記載で問題ありません。学歴は時系列に沿って正しく、嘘や詐称のないようルールに沿って書くことが大切です。履歴書がルールに沿って正しく書かれているかをさまざまな項目からチェックされているため、今記事を参考に学歴欄も正しく記載しましょう。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。