派遣期間の職歴の履歴書への書き方！ケース別の記載例＆アピールのポイント

派遣社員の経験がある場合、履歴書の書き方に悩むケースは多いでしょう。正社員とは記載方法が異なるため、正しい書き方を押さえることが大切です。今回は、派遣期間の履歴書の書き方について、派遣元が複数である場合や、短期・単発が多い場合などケース別にご紹介。履歴書提出魔のポイントも解説しますので、参考にしてください。

【派遣社員向け】履歴書の書き方5つのポイント

派遣社員が履歴書を書くときには、上記の5つのポイントに注意しましょう。

派遣元や派遣先は省略せず正確に書く

履歴書は派遣元と派遣先の企業名を省略せずに、正確に記載します。複数の派遣元や派遣先での経験がある場合も、履歴書の欄に収まる限りは省略せずに書きましょう。
書き方としては、派遣元を書いた次の行に派遣先の会社名を書き、さらにその次の行に派遣先で配属された部署名や担当した業務内容を記載します。
なお、守秘義務の関係で派遣先の企業名を明記できない場合は、「業種」を記載するようにしましょう。

派遣社員の職歴は「就業」「派遣期間満了」と記す

派遣社員は、派遣会社に「登録」して雇用契約を結ぶ社員です。基本的に、派遣先の企業に直接雇用されるわけではないため、入職した職歴については「就業」と書きましょう。
また、契約満了まで働くことを原則とするので、派遣期間の終了については退職ではなく「派遣期間満了」と記載します。なお、正社員やアルバイトなどで、企業に直接雇用される場合は「入社」「退職」と記載しましょう。

勤務期間や経験に応じてメリハリをつけて書く

派遣の職歴が長く、さまざまな経験やスキルを持っている方もいるでしょう。転職先の業務に役立つ経験やスキルがある場合には、できる限りアピールできるよう工夫して書くことも大切です。
たとえば、短期間の派遣先については簡潔な記載に留めておき、長期間働いた派遣先のみ業務内容を含めて詳しく書くのもよいでしょう。ただし、短期間の派遣であれ記載の「省略」はしません。

正社員の職歴はより詳しく書く

正社員としての職歴がある場合は、派遣社員の職歴よりも詳しく記載しましょう。具体的な業務内容や成果、担当したプロジェクトなどを詳細に記載することで、スキルや実績をしっかりとアピールできます。
ただし、この場合でも派遣の経歴をカットしてよいわけではないため、注意が必要です。

履歴書からあふれる派遣の職歴は職務経歴書に書く

どうしても履歴書に記載しきれない派遣の職歴は、職務経歴書に詳しく記載します。職務経歴書は、履歴書よりも詳しく仕事の経歴や携わってきたプロジェクト、成果などを提供する書類です。履歴書の職歴欄に書ききれない経験やスキルを、うまくアピールしましょう。
履歴書には「他の派遣先については職務経歴書に記載している」旨を明記し、職務経歴書に、具体的な業務内容などを記載します。

【ケース別】派遣で働いた期間の履歴書の書き方

派遣で働いた期間の履歴書での書き方を、複数のパターンから紹介します。派遣社員の職歴を記載するときの参考にしてください。

【派遣元1つ・派遣先1つの場合】履歴書の書き方

派遣元と派遣先が1つずつの場合には、「派遣元」と「派遣先」の企業名を1行ずつ分けて書きます。職歴の記載欄にゆとりがある場合は、「担当業務」についても触れるとよいでしょう。

【派遣元1つ・派遣先が複数の場合】履歴書の書き方

派遣元が1つで派遣先が複数ある場合には、最初に派遣元の企業名を記載します。次の行から、派遣先企業名と勤務期間を列挙していきましょう。業務内容を書くゆとりがあれば、簡単に記載しますが、派遣先の契約が終了した月日を優先して書くようにしてください。

【派遣元・派遣先ともに複数の場合】履歴書の書き方

派遣元と派遣先が複数の場合は、派遣元ごとにまとめて記載します。最初に「派遣元」の企業名を記載し、その下に派遣先の企業名・所属先・派遣期間を1行で記載しましょう。
1つ目の派遣元の「派遣期間満了」を挟み、新しい派遣元名とその派遣先を記載していきます。履歴書の枠に入り切らない場合は、「詳しくは職務経歴書にまとめています」と補足し、職務経歴書に詳細を書きましょう。

【派遣社員から正社員になった場合】履歴書の書き方

派遣社員から正社員に転職した場合は、派遣として従事した期間と正社員として雇用された期間を分けて記載するようにしましょう。最初に、派遣元企業名と派遣先企業名を記載し、派遣期間を明記します。その後、正社員としての雇用が始まったことが分かるよう記載するとよいでしょう。

【短期・単発の派遣先が多い場合】履歴書の書き方

短期や単発の派遣先が多い場合には、すべての業務内容まで詳細に記載するのは困難であるため、派遣元企業名と「短期・単発」の派遣先が多かった旨を記載するとよいでしょう。書き切れない派遣先は、職務経歴書に詳細を記載します。
履歴書の枠は限られていますので、とくにアピールしたい派遣先や業務内容をピックアップして書くとよいでしょう。

【派遣を辞めた場合】履歴書の書き方

派遣先ではなく、派遣元の会社を辞めた場合は「派遣期間満了に伴い退職」と記載して締めます。他の書き方と同様に「派遣期間満了」と記載してもOKです。派遣元での登録を解除した旨は、とくに記載する必要はありません。
なお、派遣先や業務内容の書き方は他と同じです。

履歴書を提出する前の4つのチェックポイント

履歴書にうっかりミスは許されません。派遣の職歴の書き方に加え、履歴書を提出する前に上記の4つのポイントを再確認しましょう。

誤字脱字はないか

履歴書を書き終えたら、誤字や脱字がないか必ずチェックしましょう。誤字や脱字があるまま提出してしまうと、履歴書全体の印象を大きく損なう可能性があります。とくに、正確さが求められる職種に転職を考えている場合、「履歴書のミスも気づけないようでは」と細かいミスが致命的になることもあるでしょう。
履歴書を書き終えたら、必ず見直しをします。時間に余裕を持って作成しておき、1日置いてからチェックしたり、万全を期すため他の人に見てもらったりするのもよいでしょう。

結論ファーストで簡潔に書いているか

履歴書の志望動機や自己PR欄は、長々とした説明は避け、結論を最初に書くようにしましょう。採用担当者が短時間で志望者の情報を把握できるよう、要点を押さえた文章を心がけます。
とくに、経歴やスキルについては一番重要なポイントを最初に記載し、その後に詳細を補足する形にすると、読む人に伝わりやすいです。

アピール要素を絞っているか

履歴書の自己PRや志望動機は多くの情報を詰め込みすぎず、アピール要素を絞って記載しましょう。強みやスキルがたくさんあって、あるだけアピールしたい、と思うこともあるはず。
しかし、あれもこれも記載すると「結局、何が強みであるか」がぼやけてしまいます。的を絞った簡潔なアピールがおすすめです。

写真の貼り忘れや空白が目立つ欄はないか

履歴書をすべて書き終えた後に、写真を貼り忘れていないか、空白が目立つ欄がないかも確認しましょう。「後から写真を撮影しよう」と思っていて、提出寸前で写真を貼っていなかった、ということもあります。また、写真の裏には名前を書いておくと、万が一はがれた際も先方が困りません。
履歴書をザッと見て空白が多いと、内容まで薄く見えてしまい、やる気のない印象を与えてしまいます。とくに自己PR欄や志望動機欄はしっかりと記入し、余計な空白を避けるとよいでしょう。

【派遣から医療事務へ】転職を目指すポイント

医療事務の仕事は、専門知識やスキルが求められる一方で、派遣など他の仕事で培った多様な経験も大いに役立ちます。医療事務の経験がないからと控えめになるのではなく、派遣で「事務処理能力」「PCスキル」「コミュニケーション能力」などを培った経験があれば、就業経験をしっかりアピールしましょう。
また、たとえ未経験であっても医療事務の仕事に役立つ専門資格を持っているのであれば、履歴書に詳しく記載します。採用面接でも、専門資格を取得した理由など答えられるようにしておいてください。

【派遣社員向け】履歴書の書き方に関するQ＆A

派遣社員が履歴書を書く際に迷いやすい、よくある質問についてお答えします。

Q.履歴書と職務経歴書はどう違う？

履歴書は、志望者の基本的な個人情報や学歴、職歴などを簡潔にまとめた、企業側が応募者の全体像を把握するものです。履歴書をもとに、どのような人となりで仕事をしてきたのか俯瞰して見ることができます。
一方で、職務経歴書はこれまでの職務経験や具体的な業務内容、スキルを詳細に記載する書類です。履歴書に書き切れないほどの職歴がある場合には、職務経歴書に詳しく書くことで効果的にアピールができるでしょう。

Q.派遣社員の職歴は絶対に書かないとNG？

派遣社員としての職歴は必ず記載しましょう。その場合、派遣元はもちろん、派遣先の企業名や期間も正確に記します。たとえ短期間の派遣社員の仕事であっても、省略すると経歴詐称となる恐れもあるため、注意しましょう。

Q.履歴書には派遣だけでなくアルバイト経験も書く？

アルバイト経験は、新卒など職歴が明らかに少ない場合に書き、仕事をしたことがあるというアピールにしましょう。派遣や正社員の職歴がある人は、カットしてもOKです。派遣の職歴は省略すると経歴詐称となる恐れがあるため、漏れなく記載してください。

派遣の正しい履歴書の書き方を知り、転職活動をしましょう

派遣の履歴書の書き方について紹介しました。正社員とは違う記載方法なので戸惑うこともあるかもしれませんが、ポイントを押さえて正確に記載しましょう。派遣元が複数ある場合などの記載例も解説しましたので、ご自分の職歴と照らし合わせて、ぴったりと合うものを選んで参考にしてください。
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