調剤薬局事務への転職-体調不良・退職を経てやりがいある仕事を見つけた
前職
接客業(飲食店)現職
調剤薬局事務Hさん(25歳)
更新日:2024/03/28
公開日:2024/03/28
調剤薬局事務は、調剤報酬やレセプト請求など専門的な知識が問われるため、常に学んで知識を吸収する必要があります。また、患者さんが最初に対面するため、コミュニケーションスキルも求められます。人と関わることが好きで、接客業外の仕事を選びたいという方におすすめですが、経験者を募集している求人が多いため、未経験の場合は資格を取得してピールすることをおすすめです。
目次
【転職者プロフィール】
名前 | Hさん |
---|---|
年齢・性別 | 25歳・女性 |
前職 | 接客業(飲食店) |
現職 | 調剤薬局事務 |
【前職】人の笑顔が見たくて飲食店に就職
私は、もともと人と関わることが好きで、将来は誰かの笑顔に触れられる仕事につきたいと思い、飲食店スタッフとして働いていました。学生自体に飲食店でアルバイトをしていたこともあり、お客様の笑顔に触れて楽しく仕事もできていたので社会人になってからも続けようと決心。主に、飲食店のホールスッタフでオーダーやテーブルを片付けるリセット、接客などの仕事を担当していました。ご来店したお客様が気持ちよく食事ができるように接客して、お客様の笑顔を直接みられるのがやりがいでした。
業務量の多さや人間関係の悩みがつのる
前職は人手不足が著しく、残業時間も次第に増えていき、業務量が多くなっていきました。人の入れ替わりも激しかったため、人間関係で悩むことも。最終的には、業務量の負担や人間関係の悩みが辛く感じるようになり、あんなに楽しいと思っていた接客がしんどいと感じるようになりました。学生時代は、忙しくても接客は楽しいと感じていたのに、社員として働くことで考えることが増え、昔のように楽しく働くことが難しくなっていったのも、つらかったですね。
体調不良・退職を機にやりたい仕事を見つめ直す
悩みながらも飲食店での仕事を続けていましたが、多すぎる業務量と人間関係の悩みが原因で体調を崩してしまい、泣く泣く退職することを決意しました。目の前の仕事に集中しすぎて、自分でも知らないうちに負担がつのっていたことに後から気づかされましたね。
同時に、仕事の忙しさのあまりに、自分のやりたかった仕事というものを忘れていていましたと今では思います。体調を崩したことをきっかけに、もっと自分に合う職場で、もっと自分がやりたい仕事をしたいと考えるようになり、今後の働き方を考えるようになりました。
「やっぱり人と関わりたい」自分に合う職場を求めて転職を決意
飲食店の仕事に辞めた直後は、前職の人間関係の問題もあってか、あんなに好きだった人と関わることが億劫になっていました。そんな中、病院で処方された薬をもらうために薬局に行く機会があり、薬局で事務の方に笑顔で丁寧に対応してもらったことが印象に残りました。
前職で体調を崩した自分にとっては、笑顔で対応してもらったことに感動した記憶があります。当時の自分には、「お大事にしてください」というよくある言葉も、心に深く響きました。前職の忙しさで忘れていた、人と関わることの楽しみを思い出すことができ、人の笑顔に触れたいという自分のやりたいことを思い出すきっかけになりました。
接客業の他にも人との関わりが大切な仕事はある
退職した頃の自分は、「人と関わる仕事=接客業」という考えしか持っていませんでした。接客業以外にも、人と関われる仕事があると気づいたのは、体調を崩して病院や薬局に行ったのがきっかけでした。医療の現場も、人と関わる大切な仕事であると気づき、接客業とは別の形で人と関わる仕事に戻れる可能性を感じることができました。
前職の影響で、どこか人と関わることに不安を感じていましたが、調剤薬局事務の存在を知ることができたのは幸運だと感じます。特に、病院や薬局の事務職は、施設の顔ともいえる重要な存在だと感じ、「自分もそんな存在になりたい!」と思い、調剤薬局の事務への転職を決意しました。
転職活動をスタートするときに準備したこと
・調剤薬局事務の仕事・役割・資格を調べた
・自分に合う職場の条件に優先順位をつけた
・調剤薬局事務の資格の勉強を始めた
調剤薬局事務の仕事・役割・資格を調べた
調剤薬局事務について詳しいことを知らなかったため、仕事内容や役割を調べることから始め、転職に役立つ資格や必要な資格などについても調べてみました。自分が体調を崩したときに、丁寧に接してくれた調剤薬局事務の方に憧れ、この仕事につきたいと思いました。しかし、病院や調剤薬局の行く機会が少なかったため、調剤薬局事務がどのようなことをしているか、当時の自分には全くわかりませんで‘した。加えて、医療関係の仕事はまったくの未経験。まずは、仕事や業界理解からだと動きました。
自分に合う職場の条件に優先順位をつけた
多くの人の笑顔に触れたいという気持ちで飲食店を選びましたが、前職では心身ともに負担がのしかかってしまい、体調を崩してしまいました。そのため、次の職場選びは慎重になりましたね。どんな環境で働きたいか、自分にとって何が一番重要であるか、仕事における優先順位を決めることで、自分のしたかった仕事をいうものを考えるきっかけにもなりました。
調剤薬局事務の資格の勉強を始めた
前職は飲食店であり、病院や薬局についての知識もなく、医療業機の仕事にまったくの未経験の自分が就業できるか、不安が大きかったのも覚えています。医療業界について調べるとのと同時に、調剤薬局事務への転職に役立てばと思い、「調剤事務実務士R」の資格を学ぶことにしました。調べてみると、調剤薬局の仕事は未経験からでもでき、資格によっては独学でも受験できるということで、業界未経験の自分でも専門知識を学んで資格を取得できると考えました。
調剤薬局事務への転職活動で大変と感じたこと
調剤薬局事務の求人を調べてみると、意外なことに無資格未経験OKの求人が多いことに気づきました。しかし、実務ではレセプト作成や処方箋に関する知識が問われるのと、経験者を求めている施設も多く、医療事務に比べて求人数も少ないため、ライバルも多いと感じました。前職をネガティブな理由で退職したということもあり、退職理由の伝え方に苦戦をしましたね。そのため、面接や履歴書では、資格取得のために勉強していることをアピールすることで、ネガティブな退職理由をカバーするように意識しました。
自分が救われた経験と人の支えになりたい思いを伝える
資格取得のために勉強中であったため、面接では資格取得に向けて励んでいることをアピールしました。さらに自分ならではエピソードが必要だと感じ、ネガティブな退職理由を隠すのではなく、退職後に体調を崩して薬局へいった実体験を伝えるのが良いと思い、退職後にいった薬局で事務の方の対応に救われた経験を面接で伝えました。その体験をきっかけに調剤薬局の仕事に興味を持ったことと、自分も同じように悩む人の救いになりたいという気持ちを素直にアピールしました。自分ならではエピソードは面接官の方の記憶にも残りやすいため、アピールとして有効だと思います。
接客業で得た臨機応変さやコミュニケーションスキルもアピール
面接では、調剤薬局事務の仕事に関連しそうなスキルもアピールしました。調剤薬局事務は、薬局の顔ともいえる仕事であり、多くの人と関わります。薬局に来る方はさまざまな病気や悩みを抱えているため、臨機応変な対応力とコミュニケーションスキルが求められる仕事です。もともと、人と関わることが好きだったことや飲食店での仕事を通じて臨機応変な対応力やコミュニケーションスキルが身についたことなど、前職で培った経験を面接で伝えました。
「人と関わる仕事」を今までと違う形で実現できた
転職前に、同時並行して勉強していた「調剤事務実務士R」という資格を取得できました。調剤事務実務士Rは、調剤薬局事務として働く上で必要な知識やスキルを身につけていることの証明にもなり、転職活動にも役立ちました。前職の辛い経験をふまえて、条件を絞り込んで妥協せず転職活動をしたことで、自分にマッチしたクリニック併設の調剤薬局への転職が成功しました。面接時の担当者の対応もよく、アットホームな雰囲気で働けると感じ、この職場に決めました。転職前に比べて、時間的にも精神的にもゆとりを感じながら働けるようになったので、自分の納得いくまで転職活動をしてよかったなと今でも思います。
専門知識は問われるがやりがいが大きい
調剤薬局事務は、調剤報酬やレセプト請求、多少の医薬品知識など専門知識が問われることも多く、未経験の私にとっては日々学びの連続でした。しかし、患者さんとお話をして笑顔になってくれたり、安心した表情を浮かべてくれたりする姿がやりがいにつながっています。前職を退職してから体調を崩し、辛かった当時の自分のように、自分も誰かのサポートができていると感じられて、より患者さんのために頑張ろうと思えます。
難しいことも多い職種ですが、転職前に専門知識について勉強したことが、そのまま仕事に活かせたので、資格を取得しておいてよかったです。
調剤薬局事務への転職を目指す人に伝えたいこと
調剤薬局事務は、レセプト請求や調剤報酬など専門知識が必要な仕事です。しかし、未経験の私でも、資格勉強をしながら調剤薬局事務に転職できました。人と関わることが好きだけど接客業とは違い形で働きたい、誰かの役に立ちたいと考えている方に調剤薬局事務の仕事はおすすめです。
もし、未経験から調剤薬局事務を目指すなら、資格取得もしくは勉強をしておくのがおすすめ。調剤事務の資格は、転職後も役立つ知識を学ぶことできるのと、転職時の面接でもアピールできる強みにもなります。また、資格は、調剤薬局事務に必要な専門知識を学んだという証明にもなるので、自信にもつながります。
異業種からでも調剤薬局事務への転職は叶います!
今回は、飲食店スタッフから調剤薬局事務に転職した体験談をご紹介しました。Hさんは、人と関わる仕事がしたいと思いつつ、前職を体調の面で退職したことが気がかりになっていました。しかし、資格取得に向けた勉強や前職で培ったスキル、そして自分ならではのエピソードを武器に、異業種である調剤薬局事務に挑戦しました。「人と関わる仕事がしたい」「自分がされたように、人の支えになりたい」といった気持ちを素直に伝え、ひたむきに転職活動を進めた結果、自分にあった職場を見つけることができました。
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※本記事で使用している画像はすべてイメージ画像です。
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