医師を支える医師事務作業補助者に転職。未経験から専門スキルを身につけた方法
前職
法人営業(IT系企業)Kさん(30歳)
更新日:2025/08/18
公開日:2025/08/18
今回は、営業職から医師事務作業補助者への転職を成功させた方の体験談をご紹介します。人と接する仕事にやりがいを感じていた中で、コロナ禍をきっかけに医療業界への関心が高まり、安定性と社会貢献を求めてキャリアチェンジを決意されたそうです。医療の知識がない状態から、どのように準備し、未経験から専門職へとステップアップしていったのかを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
【前職】コミュニケーション力を活かしたくて法人営業の道へ
新卒で入社したIT系企業では、法人営業を担当していました。もともと人と関わることが好きで、誰かの課題を聞いて提案を行う仕事に魅力を感じていたため、営業職を志望しました。担当する企業との信頼関係を築きながら、製品やサービスを提案し、契約につなげていくプロセスにやりがいを感じていました。 プレゼン資料の作成やメールでのやり取り、情報整理なども日常的に行っていたため、自然とパソコン操作や文章作成のスキルも身につきました。
家事との両立が難しく働き方を見直すきっかけに
営業職は時間のコントロールが難しく、直行直帰の日もあれば、帰社後に事務処理をしてから帰宅することも多々ありました。家庭とのバランスが取りづらく、夕飯の支度や家のことが後回しになる日々が続いていました。
とくに悩ましかったのは、休みを取りづらい雰囲気です。繁忙期には土日出勤になることもあり、家族との時間を確保するのが難しくなっていきました。自分に合った時間帯で働ける仕事、休みの希望を出しやすい職場に転職したいと考えるようになりました。
誰かを支える仕事に挑戦したくなった
コロナ禍で在宅勤務が増えたことをきっかけに、仕事や将来について深く考えるようになりました。家族の病院受診に同行した際、診察室で医師の隣に立ちパソコンで情報を入力しているスタッフの姿を見て、医療の現場を支える事務職があることを知りました。
人と接する経験を活かしながら、もっと社会の役に立てる仕事がしたいと思い、医師事務作業補助者という新たなキャリアに興味を持ちました。営業で培った対応力や資料作成のスキルが活かせるのではと感じ、転職を考え始めました。
誰かの役に立てる仕事に就きたいと思うようになった
法人営業として働いていた私は、人と接する機会が多く、感謝の言葉をいただけるたびにやりがいを感じていました。しかし、業務の幅が広がるにつれて、契約書や資料作成などの事務作業も増え、体力的にも精神的にも余裕がなくなっていきました。外出の多い仕事と、帰社後の事務処理を両立する生活は次第に負担となり、自分の働き方を見つめ直すようになりました。
医療事務という職種の存在を知ったのは、家族の病院受診に同行したときのことでした。受付で対応するスタッフや、診察室で医師をサポートする医療従事者の姿を見て、人を支える仕事の大切さを実感しました。これまで営業で培ってきたコミュニケーション力や正確な書類作成のスキルが活かせるのではないかと感じ、医療事務という新しいキャリアに興味を持つようになりました。
家庭と両立しやすい働き方を求めて選んだ道
営業職では勤務時間が不規則で、家庭とのバランスを取るのが難しい日々が続いていました。子どもの行事や体調不良の際に柔軟に休みが取れないことが多かったです。今後も長く働き続けるためには、自分に合った時間帯で働けて、家庭との両立がしやすい環境が必要だと感じました。そうした中で、医療事務という職種に出会い、誰かの役に立ちながらも、自分らしい働き方を実現できる可能性を感じて転職を決意しました。
転職活動をスタートするときに準備したこと
医師事務作業補助者の仕事内容や役割を調べた
転職を考えたとき、まずは医師事務作業補助者という仕事がどのようなものかを知ることから始めました。医療現場の事務職といっても、その業務は単なる書類整理だけではなく、診断書の作成補助や電子カルテの入力、検査データの整理など、医師と連携しながら進める作業が多いことがわかりました。業務を正確に行うことが求められるため、プレッシャーを感じつつも、医師の負担を軽減できるという役割に大きなやりがいを感じました。自分にできるかどうか不安もありましたが、具体的な仕事内容を調べたことで、必要なスキルや姿勢が明確になってきました。
医療用語や診療報酬などの基礎知識を独学で学んだ
業務を調べるなかで、医療の専門用語や診療報酬に関する知識が必要になると知り、早い段階から学び始めました。書籍やインターネットを活用して、病名の略語やカルテに使われる表現、医療費の計算方法などを少しずつ覚えていきました。これまで営業職として医療に関わる機会はなかったため、最初は難しさを感じましたが、毎日少しずつ続けることで慣れていきました。また、医師事務作業補助者に関する資格もあると知り、通信講座の資料を取り寄せて内容を確認しました。最終的には資格取得にもチャレンジすることを目標に据え、基礎力の強化に取り組みました。
転職理由と強みを明確にして応募準備を整えた
未経験からの挑戦であることを踏まえ、自分がなぜ医療業界に転職したいのか、前職で得たスキルがどのように活かせるのかを整理しました。営業職で培ってきたコミュニケーション力や資料作成のスキル、正確な情報管理には自信がありました。これらをどのように伝えるかを意識しながら、履歴書や職務経歴書の内容を練り直しました。医師のサポートという仕事に対して、自分がどう向き合おうとしているのか、志望動機や面接での受け答えにも一貫性を持たせるように心がけました。自分自身の言葉で想いを伝えられるよう準備を進めたことで、不安の中にも前向きな気持ちで転職活動に臨むことができました。
調剤薬局事務への転職活動で大変と感じたこと
医師事務作業補助者への転職活動で大変だったのは、まずこの職種自体の情報が少なく、業務内容のイメージを掴むまでに時間がかかったことです。医療業界の中でも比較的新しい職種だったため、どのようなスキルが求められるのか、実際の業務でどこまで医師をサポートするのかが分かりづらく、情報収集にかなりの労力を費やしました。
また、求人情報では、経験者や医療系資格の保有者が歓迎される傾向が強く、自分のような未経験者でも採用してもらえるのかという不安もありました。医療用語や診療報酬の仕組み、電子カルテ操作の正確性など、求められる知識やスキルの専門性の高さに、最初はかなりのプレッシャーを感じていました。
営業で鍛えた対人力と提案力が強みに
転職活動では、前職の法人営業で培ったヒアリング力や調整力をアピールしました。営業時代はクライアントの要望を的確にくみ取り、ニーズに応じた提案資料の作成や進行管理を行ってきました。こうした経験は、医師の意図を汲み取り正確に事務作業を進める医師事務作業補助者の仕事にも通じる部分が多いと考えました。
未経験という不安はありましたが、異業種で得たスキルを丁寧に言葉にして伝えることを意識しました。面接でも、実際の業務エピソードを交えて説明したことで、仕事への理解と意欲が伝わったと思います。
業界理解と知識の習得に向けた地道な準備も
未経験からの転職だったため、業務内容を理解するだけでなく、医療用語や診療報酬の仕組みなど専門知識の習得にも力を入れました。仕事終わりに参考書を読み進めたり、eラーニングを活用したりと、地道な学びを重ねました。
この準備があったからこそ、面接では医師事務作業補助者という職種に対する理解の深さと、自主的に学ぶ姿勢をアピールできました。営業職で培った提案力に加え、医療現場で求められる正確性と知識の裏付けを持てたことで、未経験でも安心して任せられるという評価につながったと思います。
医師のそばで診療を支える実感が日々のやりがいへ
医師事務作業補助者として働く中で感じる最も大きなやりがいは、医師の負担を軽減し、診療がスムーズに進むようサポートできているという実感です。カルテの代行入力や書類作成、診断書の準備など、どれも医師が本来の業務に集中できる環境を整えるために欠かせない業務です。
はじめは自分に務まるか不安もありましたが、業務を一つずつ覚える中で、スタッフの一員として頼られる場面が増えてきたりと、やりがいを強く感じるようになりました。
専門性を高めながら安定した環境で働ける安心感
医師事務作業補助者は専門知識を求められる一方で、働く環境としても安定しており、長くキャリアを築いていける職種だと感じています。医療用語や診療報酬に関する知識を日々アップデートしながら働くことでスキルが高まっている実感があり、それが大きなモチベーションにつながっています。前職では成果や評価が数字で表される分、プレッシャーをもありましたが、今は目の前の業務に丁寧に取り組み、医療現場全体の流れを支えているという実感を得られています。働き方に安定感があることで、気持ちにも余裕が生まれ、仕事への集中力も高まりました。
医師事務作業補助者への転職を目指す人に伝えたいこと
医師事務作業補助者は、未経験からでも挑戦できる職種です。私自身、医療業界の知識がほとんどない状態からのスタートでしたが、前職で培ったコミュニケーション力や情報整理のスキルが評価され、転職につながりました。医療現場の中で医師を支える役割は責任もありますが、それ以上にやりがいがあります。 事務的な業務に集中しながらも、患者さんや医療スタッフと関わる場面も多く、人と関わる仕事が好きな方には向いていると思います。自分の得意を活かせる場面が必ずあると思うので、興味がある方は一歩踏み出してみてください。
未経験からでも医師事務作業補助者を目指せます
今回は、営業職から医師事務作業補助者へ転職したKさんの体験を紹介しました。人と接する仕事が好きだったKさんは、医療現場で誰かを支える立場としての働き方に可能性を感じ、思い切ってキャリアチェンジを決断しました。未知の職種で不安もあったようですが、業務内容のリサーチや医療知識の勉強を通じて、着実に準備を進めたことが成功のポイントだったようです。これから新しい分野に挑戦したいと考えている方にとって、医療現場での仕事はやりがいと成長の両方を感じられる環境だと思います。
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※本記事で使用している画像はすべてイメージ画像です。
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