医師事務作業補助体制加算とは?施設基準などから見る医師事務作業補助者の将来性

2021/06/11
医師事務作業補助をしているスタッフ

2008年に創設された医師事務作業補助体制加算。これにより医療機関に医師事務作業補助者が配置されるようになりました。医師事務作業補助者を目指すにあたり、医師事務作業補助体制加算について押さえておくことで、今後の動きや役割理解が深まります。今回は医師事務作業補助体制加算について、詳しくお伝えしていきます。

医師事務作業補助体制加算とは

クリニックの受付スペース

医師事務作業補助体制加算のもと定められているのが、医師事務作業補助者です。医師事務作業補助者として医療機関に従事するにあたり、医師事務作業補助体制加算について押さえておくことは大切です。まずは医師事務作業補助体制加算とは何かについてお伝えしていきます。

医師事務作業補助体制加算は2008年からスタート

医師事務作業補助体制加算とは、医師事務作業補助者の配置を評価したスコアのことで、2008年の診療報酬改定で創設された診療報酬改定の一つです。おもに大学病院や総合病院のような、病床規模や医療規模の大きい病院に導入されています。

医師事務作業補助体制加算が創設されたことで、医師の事務作業をサポートする医師事務作業補助者の人件費が国から補助されるようになりました。そのため病院は勤務医の負担を軽減するために、医師事務作業補助者を配置することに注目しているのです。

医師事務作業補助者の将来性に影響する医師事務作業補助体制加算

医師事務作業補助体制加算は、約2年に1度のペースで行われる診療報酬改定で更新され年々拡充がなされています。医師事務作業補助者の将来性は、医師事務作業補助体制加算が大きく影響しているのです。

診療報酬改定毎に医師事務作業補助体制加算が拡充

2008年の創設以降、医師事務作業補助者によって勤務医の負担は大きく削減されました。

医師事務作業補助体制加算のスコアは年々上がり、診療報酬改定毎に医師事務作業補者の需要も大きく高まりを見せています。

医師事務作業補助者の業務範囲が拡大

医師事務作業補助者の業務範囲はおもに「医療文書の作成代行」「診療記録への代行入力」「医療の質を向上させるための事務作業」「行政の対応」の4つになります。

近年では医師事務作業補助体制加算のスコアが上がり、医師事務作業補助者の業務範囲も拡大しています。

また病院によってもかなり業務内容に幅があるのも事実。現場の実情に合わせ、臨機応変な活躍が期待されているのが医師事務作業補助者の特徴でもあります。

医師事務作業補助者体制加算を取り入れる病院

総合病院の廊下

医師事務作業補助者を目指すにあたり、働く場所は気になるポイントではないでしょうか。

そこでここでは、医師事務作業補助体制加算を取り入れている病院についてお伝えしていきます。

病院の3割にまで普及

2008年の創設以降、医師事務作業補助体制加算のスコア引き上げや業務範囲拡大などに伴い、医師事務作業補助体制加算を取り入れる医療機関は増加しています。2018年時点では全体の約3割にあたる、2,828件の病院で取り入れられています。

さらに今後は働き方改革とも相まって、より医師事務作業補助者を利用する病院数が増えていくと考えられます。

有床診療所でも医師事務作業補助者加算を算定可能に

医師事務作業補助体制加算のスコアが上がったことで、医師事務作業補助者の業務範囲が拡大しているだけでなく、算定が可能な医療機関も拡大しています。

2020年の診療報酬改定では、以下で紹介する対象病床においても算定可能となりました。

またここで注目すべきなのは、有床診療所にも拡大されたことです。総合病院や大学病院のような規模の医療機関のみならず、診療所でも有床であれば算定できることで、今後さらに医師事務作業補助者の需要が高まるでしょう。

算定可能になる入院料一覧

・回復期リハビリテーション病棟入院料(療養病棟)
・地域包括ケア病棟入院料/入院医療管理料(療養病棟)
・精神科急性期治療病棟入院料2
・結核病棟入院基本料
・有床診療所入院基本料
・有床診療所療養病床入院基本料
・特殊疾患病棟入院料
・児童・思春期精神科入院医療管理料
・精神療養病棟入院料
・認知症治療病棟入院料
・地域移行機能強化病棟入院料

医師事務作業補助者という職種の発展

医師事務作業補助体制加算のスコア上昇に付随し、医師事務作業補助者という職種も発展しています。ここでは医師事務作業者の役割をより理解するためにも、3つの観点からその発展について読み解いていきます。

専門性の向上

医師事務作業補助者の業務内容には規定があるため、基本的にはそれ以外のことは対応しません。言い換えると、その分野の専門性は相当高いということでもあります。

業務の1つである診断書作成では、カルテの略語や英語、そのほかの知識が必要になるため、研修や通信教育などで積極的に知識の幅を広げていくことが求められます。そのため必然的に専門性は向上し、1つの業務をベースに知識やスキルも深く、広くなっていきます。

今後はこうした専門性を活かし、医師事務作業補助者がより高度な業務を行う可能性もあるでしょう。

業務範囲拡大

事務作業補助以外にもその業務範囲は拡大しています。例えば医師事務作業補助者は「院内がん登録」の人材としても期待されており、がん登録チームと積極的に連携している医師事務作業補助者もいます。

このようにレベルの高い医師の業務も徐々に対応していくことも今後考えられます。

チーム医療の架け橋

医師の右腕となる医師事務作業補助者が病棟や外来に進出することで、マネジメント側の事務と診療側の架け橋としての役割も大きくなっています。

医師事務作業補助者の立場はこれまで事務側や診療側が気づかなかった、あるいは埋もれていた問題点や改善点が見えやすいのです。そのため連携を深めることで、チーム医療の質を向上させる存在として、医師事務作業補助者は注目されています。

医師事務作業補助者は単なる医師の事務補助としてではなく、チーム医療の一員であることも念頭において業務に励むことが今後ますます重要になるでしょう。

医師事務作業補助体制加算への理解を深めよう

今回は医師事務作業補助体制加算について、さまざまな観点からお伝えしました。

医師事務作業補助者はこれからも注目を集める仕事であり、業務内容や適用範囲はこれからも拡大していくことが予想されます。

医師事務作業補助者を目指すにあたり、医師事務作業補助体制加算を理解しておくことは非常に重要です。ぜひ今回の内容を参考に、医師事務作業補助者への理解を深めてみてください。

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