診療情報管理士になるために必要な資格とは?受験資格や試験内容、気になる合格率は

2019/04/09

診療情報管理士の仕事は医療や経営のよりよいサポート役として注目されている職業です。医療現場と総合的分析などを行う専門職のため資格を要するポジションでもあります。ここでは、必要な資格取得のための試験内容や合格率について詳しく解説します。

診療情報管理士とは

診療情報管理士とは、患者の診療情報が記録されたカルテの管理や診療情報の分析をおこなう専門職です。医療の安全管理から経営管理にも寄与する専門的なスキルを必要とされる重要なポジションとして需要が高まっています。日本病院会と医療研修推進財団が主催する「診療情報管理士認定」試験で資格所有が就業の条件となり、資格試験は年一回2月に行われます。

診療情報管理士の資格取得のメリットとは

将来性が高い

診療情報管理士を配置することで、患者一人あたりにつき診療報酬点数がつく制度があります。そのため医療機関でもとくに患者数が多い大学病院などでの需要が高く、施設の経営方針の評価につながるために診察情報管理士の設置が増加する傾向にあるようです。また経営のオートメーション化に向けてテクノロジーを導入する機関も多く、IT知識を必要とする診療情報管理士は将来性が期待できる職業と言えるでしょう。

給料が高い

診療情報管理士は医療の専門知識や経営管理にもわたる総合的なスキルを要求されるため、平均的給料が高いのが特徴です。資格試験は難関ということもあり資格保有者の需要は高まっています。

やりがいがある

診療情報管理士の仕事にICDコーディングといって疾病ごとに決められたコードを入力する作業があります。医療の専門知識だけでなくITやコンピュータのテック関連にも詳しくなくてはこなせない業務です。医療機関のIT化が促進されるにつれ、専門的に対応できる診療情報管理士の仕事は頼りにされるポジションですので、やりがいを感じながら従事することができるでしょう。

診療情報管理士の資格取得するには

診療情報管理士になるためには、日本病院会が実施する「診療情報管理士認定試験」に合格する必要があります。ただし試験を受験するための資格を満たす必要があり、規定の条件を満たしていることが必須となります。ここでは診療情報管理士の試験概要、試験受験のための資格習得など詳細を見ていきましょう。

診療情報管理士認定試験とは

診療情報管理士試験は毎年1回2月に実施されています。2019年実施例を基に試験概要を以下の表でご紹介します。

試験実施機関 一般社団法人日本病院会
試験日時 2019年2月10日(日)13時00分~17時00分
試験会場地 北海道、宮城、栃木、東京、神奈川、新潟、長野、愛知、三重、大阪、岡山、広島、高知、福岡、熊本、鹿児島、沖縄
受付締切 2018年10月31日(水)〔消印有効〕
受験料 10,000円(税込)
合否発表 郵送による通知2019年3月22日(金)投函

受験資格の取得方法

診療情報管理士試験を受験するにはあらかじめ資格条件を満たしている必要があります。資格習得には大きく分けて2通りの方法があります。

1.「大学・短大・専門学校」→「2年生通信教育」→「診療情報管理士試験」
2.「日本病院会認定の大学・専門学校」→「診療情報管理士試験」

診療情報管理士試験の受験資格を得るために通信教育を受講する場合には、以下のいずれかの条件を満たしている必要があります。

1.原則として2年制以上の短期大学または専門学校卒以上の学歴を有する者
2.現在病院に勤務している者は最終学歴が高卒でも可
3.医師や看護師など特定の資格を持つ者は専門課程への編入が可(編入資格可能な資格項目は後述で詳しく解説)

診療情報管理認定試験の試験内容

基礎分野

・採点方式
基礎分野の試験は1~12章に渡る設問に回答し、多選択式による100点満点で採点されます。試験の制限時間は1時間です。

・試験科目
医療概論、人体構造・機能論、臨床医学総論、臨床医学各論Ⅰ、臨床、医学各論Ⅱ、臨床医学各論Ⅲ、臨床医学各論Ⅳ、臨床医学各論Ⅴ、臨床医学各論Ⅵ、臨床医学各論Ⅶ、臨床医学各論Ⅷ、医学・医療用語

※試験免除の対象者
下記に従事する人は申請により基礎分野の試験を免除してもらえる 医師、歯科医師、看護師(保健師、助産師)、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、歯科衛生士、歯科技工 士、臨床工学技士、義肢装具士、救急救命士、あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師

専門分野

・採点方式
専門分野も基礎と同様に1~12章の設問に対し、多選択式による100点満点で採点が行われます。制限時間は1~1章が1時間半、12章が20分と2つの区分に分かれて行われます。採点方法も1~7章まで、8~12章まででそれぞれ100点満点の採点が適応されます。

・試験科目
医療管理総論、医療管理各論Ⅰ、医療管理各論Ⅱ、医療管理各論Ⅲ、保健医療情報学、医療統計Ⅰ、医療統計Ⅱ、診療情報管理Ⅰ、診療情、報管理Ⅱ、診療情報管理Ⅲ、国際統計分類Ⅰ、国際統計分類Ⅱ

試験の合格率は

診療情報管理士試験の受験合格者について、日本病院会の発表では、平成30年実施の第11回試験の合格率は66.3%で、平成29年の合格率は44.5%、平成28年は53.1%という統計結果が出ています。

診療情報管理士の試験は専門の学校、または通信課を修了している資格のある者が受験しているにも関わらず、3年間の合格平均は54.6%と約半数となっています。この結果から見ても試験の難易度は高いということが理解できます。

診療情報管理士の資格取得の最短ルート

前述でご説明した通り、診療情報管理士試験の合格率の数字から試験の難易度の高さがお分かりいただけたのではないでしょうか。しかし診療情報管理士試験のデータから全国平均合格率は50%~60%にしか満たない数値も、専門学校では70~90%以上という非常に高い確率で合格者が出ていることが分かりました。

これは専門分野の指定校で、就学中に専門的な知識を集中して学ぶことができたことが要因であると考えられています。資格試験は通信教育受講後にも受験資格を得ることができますが、2年制以上の学歴を経たうえで更に受講することを考慮すると、日本病院会の認定を受けた指定専門校に入学する方法が、資格習得への最短コースと言えるのではないでしょうか。

診療情報管理士の資格取得は難しい。でも、将来性は高い!

診療情報管理士の試験について詳しくご紹介しました。試験内容が非常に専門的であり、またITの知識にも長けていることが必要とされる診療情報管理士資格は、合格率が全体の50%という非常に難易度の高い試験です。これから診療情報管理士を目指そうとお考えの方は、診療情報管理士に特化した専門科がある指定校、もしくは専門学校などの就業計画を立てることをおすすめします。通信教育でも十分に学ぶことができますが、専門的な知識を集中的に吸収できる環境に身をおいて学習することは最終的には短期で資格を取得できる近道と言えるかもしれません。

医療関係の中でもIT化が進む管理システムを熟知する専門家として診療情報管理士は需要の多い仕事です。将来の安定性やキャリアアップをお考えなら、診療情報管理士の資格取得を目指してエキスパートの道を目指してみませんか。

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