医療事務は残業多い?勤務時間や残業理由、残業が少ない職場の選び方

2020/07/17

「残業代は入るものの自分の生活が犠牲になる」。医療事務は残業が多く、そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、医療事務で残業なしに働くことも十分に可能です。今回は、医療事務で残業になる理由や、平均的な働き方、残業が少ない職場の選び方についてご紹介します。

医療事務に残業はある?激務なの?

医療事務は残業が多いと言われがちですが、残業の有無や程度は、勤務先の環境によって大きく変わるというのが実情です。医療事務は、月初め~10日までのレセプト作成時期に通常よりも業務量が増えます。その期間には、残業が発生する傾向があり、人員の状況によっては、一日数時間の残業も珍しくありません。しかし、その一方で、残業が全くないという職場も存在します。

また、残業が多いと激務ではないかと思われがちですが、医療事務の仕事内容は事務作業が中心です。1日中走り回らなければならないというような激務ではありません。また、医療機関は休みが決まっています。休日をきちんと取ることができるという点では、他の仕事よりも良い環境かもしれません。

なぜ医療事務は残業が多いと言われているのか

医療事務は残業が多いと言われる理由として、仕事が大変で業務時間内だけでは仕事が終わらないということが関係しています。残業しなければならないほど大変なのは、医療事務の仕事には、次の2つの特性があるからです。

業務の幅が広い

医療事務の仕事というと、いわゆるレセプト処理や患者さんの受付や会計というのがイメージとして一番に浮かぶでしょう。しかし、実際には医療事務の業務は多岐にわたります。

医療機関によって異なりますが、事務作業以外にも、患者さんのご案内や、各科での受付のサポートなど多様です。小規模なクリニック等では清掃などの雑務を行うこともあります。さらに、入院を受け入れている医療機関なら、入院の手続きや説明なども業務内です。患者さんだけでなく、病棟での見舞客の案内や応対なども行わなければなりません。

このように、医療事務といっても、事務作業のほかに患者さんの対応に関する仕事が数多くあり、担当する業務は非常に幅広くなります。その結果、業務が間に合わずに残業が発生しやすくなります。

毎月のレセプト業務が大変

医療事務の重要な仕事がレセプト業務です。レセプトは日々入力し、レセコンに蓄積されますが、診療報酬請求時期になると、レセコンから1か月分を出力し、間違いがないかどうかを点検しなければなりません。この確認作業がかなり大変な業務です。

 

点検後は、医師の確認も得た上で、審査支払機関に提出します。そのレセプトに基づき、医療機関に診療報酬が支払われるという仕組みです。ここで、もしレセプトに間違いがあると、審査支払機関(国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金)からレセプトが返戻されたり、査定減点されたりします。

また、請求漏れがあった場合には、医療機関に収入が入らないことになってしまうため、正確な業務が求められます。また、もしレセプト提出が遅れると、診療報酬の入金も1か月遅れとなってしまうため、絶対に間に合わせなければなりません。

基本的な医療事務の勤務時間

7:30 8:00 11:00 11:30 12:30 13:00 15:00 16:00 16:30
出勤・受付準備 午前受付開始 午前受付終了 休憩 午後の準備 午後受付開始 午後受付終了 翌日準備 退勤

医療事務は、通常診療受付の前から準備を行います。そのため、朝の出勤時間は早い時間となることが多いでしょう。フルタイム勤務の場合、例えば以下のような1日のスケジュールです。

医療事務が残業になりやすい時期

医療事務が残業になりやすいのは、業務が増える時期が必ずあるからです。主に以下の2つのタイミングになります。

レセプト作成時期

医療事務の業務量が最も増えるのがレセプト作成時期です。レセプトは、患者さん一人ひとりについて作成する必要があり、診療を行った翌月10日までに審査支払機関に提出しなければなりません。レセプトはレセコンに日々入力していても、絶対に間違いがないとは言い切れないため、診療報酬請求前には内容を検査することが必要です。月初めから10日までの間は通常の業務に加えてレセプト点検の業務が加わるため、業務量が増え残業が発生する可能性が高いです。医療事務員の人員が少ない場合にはより多忙となるでしょう。

繁忙期

診療科によっては、患者さんが集中する繁忙期があります。例えば、内科や小児科であれば、冬の風邪やインフルエンザが流行する時期が繁忙期で、多くの患者さんが待合室に溢れます。耳鼻科であれば、花粉症のシーズンでしょう。繁忙期は患者さんが多くなることで業務が増え事務作業が長引くほか、診療終了時間になっても患者さんの診療が終わらないために、医療事務も残業となってしまうことが多いです。

医療事務で残業が少ない働き方を望むなら

残業の発生しやすい医療事務ですが、残業の少ない勤務先や働き方を選ぶことは十分に可能です。中には、子育てなどと両立させている人も多く見られます。残業が少ない働き方を実現させるには、以下の3つのポイントがあります。

勤務先を考える

残業の有無は勤務先によって大きく異なります。勤務先の規模が大きくなるほど患者さんが増えるので、レセプト枚数も多くなり残業が発生する可能性があります。入院に関する算定のない無床の診療所の方が、業務が少なく、残業も少ない可能性が高いです。

しかし、大規模な病院では逆に業務を分担する体制が整っており、残業にならない仕組みづくりが進んでいる場合もありますので一概には言えません。勤務環境や医療事務スタッフ数、勤務先の風土などをよく確認することが必要です。

診療科によっても残業の発生具合が異なります。整形外科は診療報酬の算定に加えて、保険会社への請求業務なども必要になるため、業務が立てこみがちです。また、小児科など、受付終了間際に患者さんが多くなる場合には、時間通りに仕事が終えられないことも多くなります。転職だけでなく、部署異動の可能性を探ってみてもよいでしょう。

雇用形態を考える

一般的に、正社員であれば残業が発生することも多くなりますが、派遣社員やパート・アルバイトであれば残業がないことも多いです。また、あったとしても短時間で済むでしょう。これは医療事務においても同様です。残業が少ない働き方を望んでいるなら、正社員以外の働き方を念頭に入れてみるのもひとつの方法です。

スキルアップを目指す

また、自身のスキルアップを目指すのも効果的です。レセプト業務に必要な知識は、医療保険制度についてはもちろんですが、傷病名や薬剤名、治療内容といった医学的知識など多岐にわたります。経験を積むのはもちろんですが、自身で学びスキルアップを図ることは業務の効率化と時間短縮につながります。また、診療報酬の改定は2年ごとに行われるため、知識のブラッシュアップに努めることも大切です。

残業なしの医療事務もある!興味があるならぜひチェック

今回は、医療事務の働き方についてご紹介してきました。残業が多いと言われる医療事務の仕事ですが、勤務先と雇用形態の選択によっては残業なしで働くことも十分に可能です。残業なし、もしくはほとんどないことを提示している勤務先も多くあります。医療事務の経験者はもちろん、医療事務の仕事に興味がある人はぜひ求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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