子どもに関われる資格とは?資格がなくても関われる仕事はある?
著者: めんたいパスタ
更新日:2023/12/22
公開日:2023/03/10
子どもたちと関われる仕事には、資格が必要な仕事から無資格OKの仕事まで、さまざまな種類があります。ここでは子どもに関わる仕事に関連する資格や、無資格でも就業できる職種についてご紹介します。子どもに関わる仕事に向いている人の特徴についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
子どもに関われる資格とは?
子どもに関われる資格にはさまざまな種類があります。ここでは、それぞれの資格の特徴や、仕事内容について解説します。
保育士
保育士は就学前の子どもを、保護者に代わって保育する仕事です。保育がメインの仕事ですが、保護者への保育指導も必要に応じて実施します。
0〜6歳までの子どもの年齢に合わせた幅広い対応が求められ、おむつ交換や授乳も行うことがあります。就業には保育士の資格が必要であり、以下の2通りの取得方法があります。
・指定保育士養成施設を卒業する
・各都道府県で2回/年のペースで実施される保育士試験に合格する
指定保育士養成施設を卒業する場合、保育士試験を受ける必要はありません。学校によって2〜4年での取得が可能です。
保育士試験は、短期大学卒業程度の基準を満たすか、児童福祉施設で2年以上かつ総勤務時間2,880時間以上の従事者であれば、受験資格が得られます。合格後は各都道府県の保育士登録簿に登録され、保育士として仕事に携わることができます。
教員
教員は、公立や私立の学校で、子どもたちへ勉強や集団生活などに関する指導を行います。教員になるには教員免許状の取得に加え、教員採用試験に合格することが必要です。
教員免許状は、希望する免許状を取得できる大学や短期大学に入学し、必要単位数を修得し卒業する必要があります。また教員採用試験は、公立学校の場合は都道府県が、私立学校であれば学校法人が実施しています。
教員は指導するだけでなく、子どもたち一人ひとりの個性を伸ばす関わりも必要です。子どもだけでなく、保護者や地域全体を巻き込んで連携を図る必要があります。大変な仕事ですが、大きな充実感・達成感を得られるでしょう。
栄養士/調理師
栄養士/調理師は、給食のメニューを考えたり、調理をしたりする仕事です。保育園やこども園、小学校などで働くことで、子どもに関わりながら仕事が行えます。たとえば、発表会を利用して子どもたちと取り組んだ食育を保護者の前で一緒に披露するなど、栄養について伝える機会も増えています。
栄養士を目指すには、栄養士養成施設の卒業が必要です。資格を取得するための試験はありませんが、日中の学校のみであり、通信教育や夜間学校はないため、働きながらの取得は難しいかもしれません。栄養士養成施設は2〜4年制の年数が必要です。一方調理師は、以下の2通りの方法で資格の取得が行えます。
・調理師養成施設を卒業
・調理師試験の合格
調理師養成施設は最短でも1年間の通学が必要です。一方、調理師試験を受ける場合は通学が不要ですが、2年以上の実務経験が求められます。そして実務経験後、試験に合格すれば調理師資格を取得可能です。
フードマイスター/フードインストラクター
・幼児食マイスター
・ベビーフードインストラクター
フードマイスター/フードインストラクターは、料理を通して食の重要性や楽しさを広める人を指します。食材を選定する力や食育の話など、食に関する知識を給食センターや保育園などで活かすことができるでしょう。
フードマイスター/フードインストラクターの中でも、子どもに関われるおすすめの資格は上記2つです。似たような名称の資格がいくつかありますが、すべて民間の資格になります。
修了試験がなく受講だけで資格が取得できるものもあるため、取得方法やどの分野を学習したいのかで選ぶと良いでしょう。
心理カウンセラー
心理カウンセラーは、悩みや不安を持つ人の話を聞いて、解決に向かえるようにサポートする仕事。心理カウンセラーになるために必要な資格はいくつかありますが、公認心理師のみが国家資格で、それ以外はすべて民間資格です。
無資格であっても心理カウンセラーとして働くことは可能。しかし、最も権威のある民間資格の臨床心理士と、国家資格である公認心理師以外の資格では、あまり就職に繋がりません。
特に子どもの心の悩みや不安に寄り添うためには、正確な知識と成長に合わせて的確なアドバイスが行えるスキルが求められます。知識や技術の証明としても、公認心理師または臨床心理士の資格が必要といえるでしょう。
絵本専門士
絵本専門士とは、絵本に関する知識や読み聞かせに関する高いスキルを兼ね備えた専門家を指します。
2012年から設立された、比較的新しい資格です。地域の図書館でのおはなし会や、保育園や学校での読み聞かせなどで子どもに関わります。
資格取得には、絵本専門士養成講座を受講する必要があります。絵本専門士養成講座は、以下の4つの要件のうちどれか一つを満たせば受講可能です。
①子どもや絵本に関する以下の資格を持っている
・司書
・保育士
・幼稚園教諭
・小学校教諭
②絵本に関連する3年以上の実務経験がある
③絵本に関連する3年以上の活動経験がある
④児童文学や絵本学、美術に関する研究実績がある
絵本専門士の取得後は、国立青少年教育振興機構のホームページに名前が掲載されます。子どもに関連する職種へ就職する場合のアピールになったり、人脈が広がったりするなどのメリットもあります。キャリアアップとして資格取得にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
子どもに関わる仕事が向いている人の特徴
子どもに関わる仕事が向いている人の特徴 | |
---|---|
□ | 責任感がある |
□ | 人に優しさを持って接することができる |
□ | 体力がある |
ここからは、子どもに関わる仕事が向いている人の特徴について紹介します。これから子どもに関わる仕事に就きたいと考えている方は、ご自身が適しているかどうか、チェックしてみましょう。
責任感がある
子どもに関わる仕事は、怪我などのトラブルが起こらないように細心の注意を払い業務を行わなければなりません。子どもの成長に関わる仕事は、安全な環境の中で責任感を持って取り組む必要があります。「保護者から子どもを預かっている」という責任感の中で、やりがいを持って仕事ができる方が向いているといえます。
人に優しさを持って接することができる
物事が予定通りに進まなくても、焦らず優しさを持って対応できる方が、子どもに関わる仕事に向いているでしょう。子どもは大人と違って気持ちをうまく伝えられなかったり、感情のまま行動したりするため、思い通りに仕事が進まないことがあります。人に対して優しさを持って接することができれば、予期しないことが起こっても、柔軟に前向きに考えられることでしょう。
一方で、計画通りに進まないと焦ってしまったり、小さなことで悩んでしまったりする方には、あまり向いていないかもしれません。
体力がある
怪我などの予期せぬトラブルが起こらないよう、常に安全に気をつける必要があるため、体力のある方が子どもに関わる仕事に向いているといえます。特に保育士など乳幼児の世話を行う仕事は、授乳や食事支援、トイレトレーニングなど直接子どもと触れ合う機会が多いため、身体面でのタフさが必要です。
過度に疲れやすい方や、気を張り続けることで気疲れしやすい方にはあまり向いていない傾向にあります。
資格がなくても子どもに関われる仕事はある?
ベビーシッター
保護者の自宅や施設、指定された場所で子どもを預かり保育する仕事を指します。単発での2〜3時間の依頼から定期的な依頼まで、さまざまな働き方があります。一人の子どもの保育をするのが一般的ですが、2〜3人の兄弟保育も可能です。子どもの食事や授乳、オムツ交換などの仕事に携わります。
保育補助
保育園や託児所などで、保育士のサポート業務を行います。おむつ交換や食事の準備、イベントの準備などの仕事に携わるのが一般的です。保育士が多く在籍する場所では直接子どもと関わることは少ないですが、不足している場所では保育士と同じような仕事に携わることもあります。
教育施設のスタッフ
学校帰りの小学生を預かる、学童保育と呼ばれる仕事です。宿題などの勉強や生活に関するサポート業務を行います。学童保育では2人以上の有資格者配置が義務化されていますが、無資格であっても働くことが可能です。
共働き世帯が増えているため、学童保育スタッフの需要は年々増加傾向です。小学校低学年から4年生までの児童と主に関わりますが、保育園と併設されている施設では、園児の保育をサポートすることもあります。
子ども向け店舗の職員
おもちゃや子ども服、子ども向けの生活用品を取り扱う店舗で働く仕事です。販売や来店した保護者・子どもに商品の機能や良さを紹介する仕事を行います。仕事内容は大人向けの商品を販売する小売店と変わりません。しかし子どもと関わる機会は多いため、子どもの嬉しそうな姿にやりがいを感じられるでしょう。
習い事や塾の講師
ピアノやダンス教室、学習塾などで子どもたちに指導する仕事です。無資格、未経験である場合は、有資格者の講師のサポート業務やアシスタントとして働くことが多いでしょう。
関わる生徒の年代や習い事の種類によって仕事内容は異なりますが、子どもの成長する姿をみられる点にやりがいを感じられる仕事です。また、平日の放課後の時間や土日に仕事がある場合が多いため、隙間時間を活用して働ける点も魅力的です。
子どもに関わる仕事で専門性を持って働きたいなら資格取得もおすすめ
子どもに関わる仕事は、資格が必要なものから無資格でも働けるものまでさまざま。「隙間時間で働きたい」「キャリアアップを図りたい」など、自分の希望にあった職種へ転職するのもおすすめです。
この記事を参考に、子どもに関わる仕事の種類や必要な資格を理解して、ソラジョブ保育士で求人を探してみるのはいかがでしょうか。
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著者プロフィール
めんたいパスタ
人材紹介業、サービス業、障がい者雇用の分野で採用業務に従事した経験がある女性スタッフ。現在は保育分野の採用担当として、業務を通じて保育園で働くスタッフの負荷軽減になることを目標として活動している。