シングルマザーのお仕事ランキング!おすすめの仕事や探し方も解説
著者: そだねー
更新日:2024/04/12
公開日:2021/01/07
シングルマザーは、どのような仕事を選んでいるのでしょうか。子育てと仕事を両立させたいなど、悩みの多いシングルマザーにおすすめの仕事をランキング形式でご紹介します。また、シングルマザーの仕事の探し方やおすすめの職種もご紹介しますので、ぴったりの仕事を見つけましょう。
目次
シングルマザーの仕事の探し方
厚生労働省の「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査」によると、シングルマザーの約8割以上は何かしらの仕事をしています。また同調査で、令和3年度にはシングルマザーになったのを機に転職をした人は約45%いることが示されています。
子育てをしていくためには時間も必要ですが経済的な面も重要です。安定した生活をしていくためにも仕事が必要な状況に置かれていることがわかります。
しかし、子育ての時期は限られているもの。収入を優先し仕事に追われてしまうと、子どもと過ごす時間が犠牲になることも。子育てと仕事の両立を目指し、ある程度の基準や目安を作って無理のない範囲でできる仕事を探すとよいでしょう。仕事の探し方のコツについて詳しくご紹介します。
【仕事の探し方のコツ】
子育てへの理解がある職場を選ぶ
雇用形態にこだわりすぎない
必要最低限の収入を得られるか計算する
勤務時間や出勤日は無理のない範囲か確認する
子育てへの理解がある職場を選ぶ
子どもの急な体調不良でお休みや早退などをすることもあるでしょう。子育て中、とくにシングルマザーの場合には、その状況を理解してくれる職場を探すことがポイントです。面接時にシングルマザーであることを伝えると不利になるのでは、と不安に感じるかもしれませんが、長く続けていくためにも子育てに理解のある職場を探しましょう。
子育て中の人が多く働いていたり、産休や育休制度が整っていたりする職場であれば、シングルマザーへの理解が高いと考えられます。
雇用形態にこだわりすぎない
子育てには何かとお金がかかります。しかし、安定した収入を見込んで正社員にこだわりすぎると、選べる仕事が狭まってしまうでしょう。正社員でなくても、派遣社員や契約社員は基本的には福利厚生が整っていますし、パートやアルバイトはシフト調整が利きやすいなどのメリットもあります。
雇用形態にこだわりすぎず、それぞれのメリット・デメリットを考え、収入以外の条件にも目を向けることが大切です。
必要最低限の収入を得られるか計算する
生活をしていくうえで、最低限必要な収入の目安をきちんと計算しておきましょう。児童扶養手当をはじめとした手当や支援は受けられるものの、それだけで生活するのは余裕がなく大変です。どのくらいの収入が必要なのかわかれば、仕事も具体的に探しやすくなります。
また、子どもは大きくなるにつれてかかる費用も増えます。今だけでなく、将来も見据えた長期的な計画を立てるとよいでしょう。
勤務時間や出勤日は無理のない範囲か確認する
子どもがいる場合、勤務時間は重要なポイントです。とくに未就学児がいる場合には保育園や幼稚園への送り迎えも必要でしょう。送迎時間も考えた勤務時間の仕事を選ぶ必要があります。
保育園や幼稚園は土日にイベントも多いため、土日も仕事がある職場では柔軟に対応してもらえるか確認しておくとよいでしょう。
シングルマザーのお仕事ランキング
シングルマザーはどんな仕事をしているのか、気になる方もいるでしょう。厚生労働省の「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査」から、シングルマザーの仕事内容ランキングを雇用形態別でご紹介します。
【パート・アルバイト】シングルマザーのお仕事ベスト5
仕事内容 | 割合 |
---|---|
1位 サービス職業 | 28.6% |
2位 事務 | 14.8% |
3位 販売 | 14.5% |
4位 専門的・技術的職業 | 12.7% |
5位 生産工程 | 8.9% |
パートやアルバイトで働いている場合は、サービス職業が28.6%とトップです。続いて、2位が事務、3位が販売です。どちらも14%台で比較的多くなっています。
サービス職業や販売職は短時間での勤務がしやすいことから、シングルマザーに選ばれていると考えられるでしょう。
【正社員】シングルマザーのお仕事ベスト5
仕事内容 | 割合 |
---|---|
1位 専門的・技術的職業 | 33.8% |
2位 事務 | 30% |
3位 サービス職業 | 13.3% |
4位 販売 | 6.2%/ |
5位 生産工程 | 5.3% |
正社員では、専門的・技術的職業がトップで、2位には事務が続きます。専門的・技術的職業と事務は、調査年度によっては1位と2位が逆転することもありますが、どちらも正社員で働く多くのシングルマザーに選ばれている仕事です。
シングルマザーが仕事を選ぶときに気をつけたい要件
シングルマザーが求人を探すときには、要件に注目しましょう。とくにチェックしておきたい4つの要件について詳しく解説します。
雇用形態
シングルマザーが仕事を選ぶうえで迷うのは、パートか正社員どちらを選ぶかということでしょう。どちらも以下のようにメリット・デメリットがあります。
パート | 正社員 | |
---|---|---|
メリット | ・シフト調整がしやすい ・短時間勤務で送り迎えに対応できる |
・収入面の安定がある ・社会保険に加入できる ・退職金がもらえる |
デメリット | ・収入面で不安な点がある | ・柔軟なシフト対応ができない |
パートは正社員と比べると時間やシフトの融通が利きやすい点が最大のメリットです。小さい子供を持つシングルマザーにとって、時間調整はとくに重要なポイント。パートであれば遅刻や早退、欠勤にも柔軟に対応してもらいやすいでしょう。一方で社会保険や退職金などの制度を利用できない点はデメリットです。
正社員は収入が安定しやすく、社会保険制度にも加入できます。しかし時間の融通が利きづらく、早退や遅刻が続くと給料に影響することもあるでしょう。職場によっては残業が多く、勤務時間が長くなることもあります。近くに両親など子供の面倒を見てくれる親族がいる場合は、正社員として働きやすいでしょう。
勤務場所
保育園や幼稚園など未就学児のお迎えが必要な場合には、勤務場所は重要なポイントです。全国平均の通勤時間は1時間ですが、お迎えの保育園や幼稚園までの距離によって、働ける時間も変わります。
子どもを預けられる時間は園ごとに決められています。何時から何時まで預けられるのか事前に確認しましょう。通勤時間と子どもを預ける時間を含めて、始業時間に間に合うか逆算する必要があります。
給料
雇用形態や働く時間、働く日数によって給料は変わります。子どもが小さいうちは、子どもの面倒を見る時間が長いため働ける時間が減ります。また、子どもの人数が増えるごとに生活に必要な費用が増えるでしょう。
2023年の総務省の
によるとシングルマザーの平均月収は約25万円 です。実際にどのくらいお金が必要なのか、1カ月の支出を計算し、生活するために必要な収入を見込める仕事を探すようにしましょう。
シフト
子どもが休みの日に一緒に過ごす時間を確保したいというママもいるでしょう。また、保育園や幼稚園、学校は土日にイベントが行われることもあるため、土日出勤の仕事は避けるのがおすすめです。
勤務先によってはシフトの時間や出勤日数が選べる求人も多くあります。出勤時間や退勤時間を確認し、お迎えに間に合う時間かどうか確認しましょう。子どもが小さいうちはとくに柔軟に対応してもらえそうな職場を選ぶと、安心して仕事ができるでしょう。
シングルマザーにおすすめの職種
シングルマザーの仕事の探し方をご紹介しましたが、いざ探すとなると求人数や種類も多く悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。ここではシングルマザーにおすすめの職種を、未経験や、資格ありなどからご紹介します。
未経験・無資格可のおすすめ職種 | 資格ありのおすすめ職種 |
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【未経験・無資格可】シングルマザーにおすすめの職種
まずは未経験・無資格であってもできる、シングルマザーにおすすめの職種を4つご紹介します。
医療事務
医療事務はお盆や年末年始などの長期休みを含め、休みが取りやすいためシングルマザーにはおすすめです。専門知識が必要な業務もありますが、未経験でも十分に挑戦できます。
主な仕事内容は、以下の3つです。
医療事務の仕事内容 | |
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受付・会計業務 | ・診察券の発行、保険証の確認 ・カルテ作成 ・医療費の会計 |
レセプト業務 | ・レセプト(診療報酬名最初)作成、点検 ・診療報酬の請求 |
クラーク業務 | ・医師、看護師のサポート ・患者さまの案内 |
医療やレセプトの知識は働きながら身につけていくことが可能です。専門知識や資格を身につければ正社員にもなりやすく、長く働き続けられます。
介護職
介護現場は人手不足のところも多く、未経験や無資格でも働けます。以下のように利用者さまの身の回りのお世話や介助業務が基本的な仕事内容です。
施設によっては時間の融通も利きやすく、シングルマザーでも働きやすい環境です。また需要とともに給料も増加傾向にあるため、安定的な収入を重視する場合にもおすすめです。
介護職の仕事内容 |
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食事介助/入浴介助/排せつ介助/移動介助/レクリエーション など |
看護助手
看護助手は資格がなくとも、看護職として医療に携われます。そして看護師のサポートや入院患者さまのお世話が基本的な仕事です。
医療従事者として医療現場に携われる看護助手は、非常にやりがいのある職種です。また医療現場は人手不足であることからも、長期的に働きやすい環境といえます。
看護助手の仕事内容 |
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入院患者さまのお世話/患者さまの介助/環境整備/看護師のサポート など |
保育補助
保育士は国家資格が必要ですが、無資格でも「保育補助」として働くことが可能です。
園によって雇用形態はさまざまですが、休みも取りやすくシングルマザーでも働きやすいでしょう。仕事内容は基本的に子供のお世話や教育などになるため、育児経験があると働きやすいといえます。
無資格から保育士の仕事を始めた方でも、一定時間以上勤めることで保育士国家試験の受験資格が得られます。無資格であっても着実にステップアップできるのは、保育補助の大きな魅力です。
保育補助の仕事内容 |
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子供のお世話/生活習慣や社会性の教育/保護者へのアドバイス など |
【資格あり】シングルマザーにおすすめの職種
資格は必要ですが、シングルマザーが働きやすい職種もあります。おすすめの3つの職種をご紹介します。
介護福祉士
国家資格である介護福祉士は信頼も高く、多くの介護現場で必要とされる職種の一つです。身体介助や生活介助に加え、介護に関するアドバイスも行うため、より高い専門性を求められますが、その分給与も高くなる傾向にあります。
看護師
国家資格が必要な看護師は幅広い業務をこなす体力や精神力が欠かせません。病院やクリニックが職場であるイメージが強いですが、実は老人ホームや保育園などさまざまな施設で看護師は必要とされています。
看護師の仕事内容 |
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診察補助/入院患者のお世話/手術補助 など |
保育士
保育補助と違い、保育士は担当を持つことができます。保育園以外にも活躍の場は多く、児童福祉施設でも保育士の需要は高い傾向にあります。そのため資格があれば、全国で働く場所を探せるのが保育士の魅力の一つです。
保育士の仕事内容 |
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子供のお世話/子供の生活習慣の教育/保護者へのアドバイス など |
シングルマザーが仕事を辞めたいときは
シングルマザーに限らず、仕事をしているとさまざまな理由から、仕事を辞めたいと感じることもあるでしょう。しかしシングルマザーの場合は、収入面などの不安から気軽に辞められない人も多くいます。
生活を考えると収入が途切れる、無くなるというのは不安でいっぱいでしょう。しかし子どもと生活をしていくうえで何が大切なのかを考え、優先順位をつけてみましょう。体力的につらい仕事ならリモートワークの仕事に変えるなど、働き方やスタイルを変えてみるのもおすすめです。
転職する場合は、収入が途絶えないように次の仕事を決めてから辞めるとよいでしょう。
シングルマザーの仕事に関するQ&A
シングルマザーが仕事に関して抱えることの多い、3つの疑問についてお答えします。
Q.シングルマザーが活用できる支援制度は?
Q.シングルマザーが活用できる支援制度は?
A.児童扶養手当などがあります。
シングルマザーが子どもの養育や生活、自身の就労、資格取得などを目的として活用できる支援制度はさまざまです。代表的なものをご紹介します。
【シングルマザーが活用できる支援制度の例】
支援制度の名称 | 概要 |
---|---|
児童扶養手当 | 18歳未満の子どもや高等学校卒業前の子どもを扶養する際に受けられる手当 |
ひとり親家庭住宅手当 | 20歳未満の子供を養育し、各自治体で定められた条件に当てはまる家庭に支給 |
ひとり親家族等医療費助成制度 | 健康保険の自己負担分の一部を自治体が助成 |
自立支援教育訓練給付金 | 資格を取得する際にかかる費用を支給 |
母子父子寡婦福祉資金貸付金 | 生活等にかかる資金を無利子または低利で借り入れ可能 |
高等職業訓練促進給付金等事業 | 資格取得のために6カ月以上養成機関で勉強する際にかかる費用を支給 |
上記のシングルマザーが利用できる支援制度や給付金制度を生活状況に合わせて活用することで、生活の支援やご自身の転職活動に役立てられるでしょう。自治体が行っているものは助成内容や条件が異なることもあるため、確認することをおすすめします。
Q.シングルマザーが仕事探し前に準備するとよいことは?
A.子どもの預け先を確保しましょう。
仕事をしている間は、子どもの面倒が見られません。仕事探しをする前に、まずは子どもの預け先を確保しましょう。保育園や幼稚園に預けたいなら、申し込みが必要です。4月から入園希望の場合は一般的に前年の10月から申し込みが始まります。
また、子どもが体調を崩したときでも保育をお願いできる「病児保育」の登録を済ませておくと、緊急時の対応がしやすくなります。しっかり準備をして、仕事探しを始めましょう。
Q.シングルマザーが転職成功を目指すコツは?
A.子育て中であることを素直に伝えましょう。
転職をするシングルマザーの方は、主に下記の3つのポイントを押さえて活動するとよいでしょう。
【シングルマザーが転職成功を目指すコツ】
・培ったスキルや知識を整理し、強みやアピールポイントを見つける
・無理のない範囲で転職に役立つ資格を取得する
・生活状況や子どもの預け先などを正直に伝える
<これまでの就業経験で得たスキルや知識などを整理し、自分の強みやアピールポイントを見つけ、積極的にアピールしましょう。また、無理のない範囲で転職に役立つ資格取得を目指すのもおすすめです。
仕事を続けていくために、自分が置かれている生活状況や、緊急時の子どもの預け先なども伝えておきましょう。面接時に理解が得られないような職場では、たとえ転職できたとしても長く続きません。きちんと状況を伝えておくことで、入職後のギャップも防げるでしょう。
子育てと両立できる、ぴったりの仕事を探しましょう
シングルマザーの仕事の探し方や、雇用形態別の仕事ランキングをご紹介しました。生活するにはお金が必要で、子育てとの両立に悩むママも多いでしょう。とくに子どもが小さいうちは体調不良による急なお迎えが必要なことも多く、理解を得られる職場に就職することが重要です。毎月の支出は子どもの年齢や数によって異なります。実際にどのくらいの支出なのかを知り、雇用形態にこだわらず仕事を探してみましょう。
転職先を探す時には、シングルマザーにぴったりの求人が見つかる採用情報サイト「ソラジョブ」がおすすめです。雇用形態はもちろん、勤務時間やシフトなどから絞り込んで、ぴったりの求人を探すことができます。医療事務や介護、保育士など業種ごとに、ぜひ求人を検索してみてください。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。