病院事務とは?仕事内容や医療事務との違い、やりがいもご紹介
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2021/08/19
病院事務は、その名の通り病院に勤める事務職です。医療機関における事務職は、一般企業の事務職とは異なり、医療に関する専門知識も必要となります。今回は病院事務の仕事内容や医療事務との違い、やりがいなどをお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
目次
病院事務とは
病院事務とは、クリニックや診療所ではなく病院に勤務する医療事務です。病院事務と呼ばれることがある一方で、医療機関に勤める事務職は共通して医療事務と呼ばれる場合もあります。
一般的に受付業務やレセプト業務を担当することが多いですが、病院によっては総務課や経理課などに配属され、病院の運営に関わるケースもあります。
病院事務と医療事務の違い
病院事務と一般的な医療事務の違いは、勤務先の規模です。ひとくちに医療機関といっても、その種類や規模はさまざまです。病床の有無や病床の規模、診療科の数などが、医療機関によって異なります。なかでも病院は病床があり、診療科も多く抱えている医療機関です。規模は病床数によってさまざまですが、一般的に病床数200以上で中規模、20〜50ほどで小規模となります。
病院はクリニックなどに比べて規模も大きいため、来院患者数も多い傾向にあります。またその分業務量が多くなることから、診療科ごとや業務別で分業制を取り入れている病院も多くあります。とはいえスキルの偏りを防ぐためにも、ローテーションで分業制を回している病院も多く見られます。
また通常の受付やレセプト業務だけでなく、病院運営の総務的な役割を兼ねる場合もあります。
病院事務の主な仕事内容
以下は、病院事務の主な仕事内容です。
受付業務 | 診察券の発行や保険証の確認、会計など、来院患者さまの対応をします。病院の顔ともなる重要なポジションであるため、接客スキルが必要です。 |
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レセプト業務 | 診療内容をまとめ、診療報酬明細や診療報酬の請求をします。日本の医療費は保険者による負担があるため、患者さまが支払う分と負担される分の請求を、病院事務が分類し請求を確定します。 |
クラーク業務 | 医療スタッフと患者さまのパイプ役となる業務です。外来と病棟で業務内容が異なり、多忙な医療現場をサポートする役割です。 |
事務総合業務 | 総務・人事・経理・経営/企画・システム管理など、病院運営に関する業務を担当します。 |
病院とクリニックや診療所との大きな違いは、事務総合業務がある点です。小規模なクリニックや診療所では、事務職が経営に関わることはほとんどないでしょう。また分業制で、ある分野や診療科に特化して働く機会が多いことからも、身につけられる知識やスキルの質が高いといえます。専門性や裁量を持って働ける点は、病院事務の魅力です。
病院事務に必要な資格・スキル
病院事務になるには特定の資格は必要ありません。未経験・無資格からでも目指せるのが、病院事務の魅力でもあります。とはいえ未経験・無資格ながらも、一般企業での総務や経理の経験があると、就職にも有利に働くでしょう。
病院事務に必要なスキル
病院事務として働くにあたり、以下のスキルが必要とされます。
・基本的なPCスキル
・コミュニケーションスキル
レセプトやカルテ管理など、病院の事務作業は基本的にPCで行います。そのため文字入力など、基本的なPCスキルは必要です。また受付などで患者さまの対応をするには、コミュニケーションスキルも求められます。患者さまやそのご家族の不安を少しでも取り除けるよう、安心感を与えられるコミュニケーションができると良いでしょう。
向いている人の特徴
以下のような方は、病院事務に向いているといえます。
・コミュニケーションを取ることが好き
・相手の気持ちが汲み取れる
・コツコツと仕事を進めることが好き
・管理能力がある
・正確性とスピーディーさを持って仕事に臨める
人と関わることが好きな方は、病院事務に向いています。病院は毎日多くの患者さまが来院するため、それだけコミュニケーション量や人と接する機会も多くなります。また業務量も多く、仕事を進めていく上での管理能力やスピーディーさも求められます。しかしカルテやレセプトなどは、ちょっとしたミスが大きな問題になってしまうこともあります。そのため正確性とスピーディーさを持って業務に臨める方は、病院事務として活躍できるでしょう。
病院事務のやりがい
病院事務として働き始めようか悩んでいる時に気になるのは、「どんなやりがいがあるのか?」ではないでしょうか。病院事務として働くやりがいについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
多くの人から感謝される
特に受付業務やクラーク業務では、多くの方に感謝されやりがいを感じられます。受付は患者さまと接する機会が多く、来院患者さまも病院事務にいる人をまず頼りにするでしょう。そのため不明点などを解消してあげることで「ありがとう」「助かったよ」など、直接感謝の声が聞けます。
またクラーク業務では、医師や看護師たちからも感謝される機会は多いでしょう。多忙な中で病院事務がクラークとしてサポートしてくれるからこそ、医師や看護師は診療や治療に専念できるからです。このようにさまざまなシーンで感謝される存在であることは、病院事務のやりがいです。
専門的な知識・スキルが身に付く
病院事務は分業制で働くことが多いことからも、専門的な知識やスキルが身につきやすいでしょう。業務を通して日々自分のレベルアップが実感できることは、やりがいの1つです。
医療従事者としての使命感
病院事務も、医療従事者の1人に考えられることもあります。直接医療行為をすることはありませんが、患者さまの命を預かる場で働いています。そのため医療従事者としての使命感を持って、やりがいを感じながら働くことができます。
病院事務の求人例
職種 | 医療事務(病院事務) |
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仕事内容 | 病院での勤務経験や医療事務未経験OK。 これまでの一般事務経験が活かせます! 【具体例】 ・患者様の対応 ・予約受付、PC登録 ・未収金の管理 ・各種帳票作成、分割納入金の対応ほか、諸手続き 主に病院内での未収金管理を行います。一部患者さんとの対応もありますが、正確に、コツコツを仕事を進めることが多いです。 |
給与 | 月給150,000円~165,000円 ※経験年数等に応じ決定 |
雇用形態 | 契約社員 期間終了後に正社員へ変更 |
勤務時間 | 週5日 08:30 〜 17:00 [ 月〜金 ] ※祝休 休憩60分 |
応募資格 | 高卒以上 必須PCスキル:文字入力 無資格OK 一般事務、出納等の事務経験がある方はご経験を活かせます。 |
社会保険 | 各種社会保険制あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、財形貯蓄制度、資格取得支援制度、資格取得奨励金制度、社員持株会制度、ウェルカムバック制度 |
未経験・無資格からでも応募できる、病院事務の求人例です。バックヤード業務が多いため、一般事務経験があると、業務に活かせます。基本的には平日のみの出勤となるため、ライフワークバランスを重視して働ける点が特徴です。
また資格取得支援制度や資格取得奨励金制度が充実しているため、働きながら資格取得が目指せます。そのためスキルアップやキャリアアップがしやすい環境です。
病院事務は医療事務の中でも専門性の高い事務職
今回は病院事務の仕事内容ややりがい、求人例などをご紹介しました。病院事務は医療事務の中でも専門性が高く、医療従事者としての実感や使命感を持って働けます。またやりがいも多く、安定性もある職種といえるでしょう。ぜひ今回の記事を参考に、病院事務への理解を深めてみてください。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。