【調剤事務の志望動機ガイド】経験者・新卒・未経験・無資格の例文あり
著者: そだねー
更新日:2024/08/16
公開日:2022/12/15
調剤事務として就職・転職するにあたり、まずは選考を突破しなければなりません。選考ではさまざまなポイントがチェックされますが、そのなかで最も重要といっても過言ではないのが志望動機です。そのため採用を勝ち取るには、志望動機作成に力を入れることが重要です。そこで今回は、調剤事務の志望動機作成のポイントや例文を詳しく解説します。
志望動機を考える前にチェック!調剤事務の役割や適性
「採用したい」と思ってもらえる志望動機を作成するには、調剤事務の役割や求められる適性を理解することが重要です。新卒や未経験・無資格から調剤事務を目指す方は、調剤事務の役割や適性を十分に理解してから志望動機を作成しましょう。
調剤事務の役割
調剤事務の役割は、薬局で薬剤師をサポートすることです。薬局専門の事務職として、下記のような業務を担当します。
・窓口業務:処方箋の受付、会計、接客
・レセプト作成
・医薬品管理
・薬剤師補助
未経験・無資格からでもなれる調剤事務ですが、専門性が高い仕事です。薬局の顔として患者さんに対応しつつ、レセプト作成や医薬品管理、薬剤師の補助などさまざまな役割を担います。
調剤事務に求められる適性
薬局の顔として、そして薬局の運営を支える調剤事務には、以下のような適性が求められます。
・コミュニケーション能力
・接遇
・事務処理スキル
・PCスキル
・正確性
・スピード力
未経験・無資格からでも、必要な知識・スキルは働きながら身につけられます。実務経験があればそれだけ有利ですが、同じく調剤事務への適性があるかも重要です。患者さんや薬剤師など、幅広い人と関わる調剤事務はコミュニケーション能力や接遇が求められます。またレセプト作成をはじめ、多くの事務仕事も担当します。多忙な薬局であるほど事務仕事へのスピード力や正確性が求められるため、事務仕事に慣れていたり、処理スキルに長けていたりする方は重宝されます。
志望動機に書ける!あると良い調剤事務の資格
もちろん資格がなくても調剤事務として働けますが、志望動機のアピール力を高めたい、事前に知識を習得しておきたい場合には資格取得もおすすめです。調剤事務に関する資格は難易度も高くなく、独学で取得することも可能です。下記は、代表的な調剤事務の民間資資格です。
・調剤事務管理士
・医療保険調剤報酬事務士
・調剤報酬請求事務技能認定
・調剤薬局事務検定 など
調剤事務資格を取得していることで、調剤事務として働きたい意欲や熱意がよりアピールできる志望動機が作成できるでしょう。
調剤事務の志望動機に入れ込むべき3つのポイント
調剤事務の志望動機は難しく考える必要はありません。「なぜ調剤事務なのか」「なぜ応募先の調剤薬なのか」「そこでどう貢献できるか」といった3つのポイントを伝えることが大切です。ここでは、調剤事務の志望動機に入れ込むべき3つのポイントについて詳しく解説します。
①調剤事務として働きたい理由
類似する職種に医療事務や介護事務、そのほか医療系の仕事は多くあります。その中でなぜ調剤事務として働きたいのかは採用担当者が着目している部分です。調剤事務でなければいけない理由や調剤事務を目指したきっかけなど、調剤事務として働きたい意欲・熱意を伝えましょう。
②応募先を選んだ理由
薬局の店舗数は数多くあり、それだけ選べる職場も多いということ。そのため、数ある薬局の中でなぜ応募先を選んだかは重要なポイントです。この点をアピールしないと「他の薬局でも良いのでは」と思われてしまいます。応募先の特徴や強み、具体的なエピソードなどから応募先を選んだ理由を伝えましょう。
なかには給料や待遇の良さ、通勤のしやすさなど条件面で応募先決めた方もいるでしょう。この場合、条件面だけが理由になってしまうと意欲の感じられない志望動機になってしまいます。そのため通勤のしやすさであれば「シフトに入りやすいから」など、プラスαで意欲がアピールできる理由も伝えることがポイントです。
③応募先に貢献できること
最後に、応募先に貢献できることを伝えることでアピール力の高い志望動機が完成します。単に働きたい意欲だけでなく、相手に採用するメリットを伝えることも重要です。調剤事務経験者はこれまで培ってきたスキルや経験を、未経験者は調剤事務としての適性や過去の業務で培った調剤事務業務に関連するスキル・経験をアピールしましょう。
新卒や未経験・無資格から調剤事務を目指す場合の志望動機作成のポイント
調剤事務は未経験・無資格からでも十分に目指せますが、実務経験が重視されやすい職種です。その中で経験のない新卒や無資格者が採用される可能性を高めるためには、以下ポイントに力を入れて志望動機を作成しましょう。
調剤事務を目指した理由を明確に
新卒や未経験・無資格から調剤事務を目指した場合、最も重視されるのはなぜ調剤事務を選んだかです。調剤事務は未経験・無資格から目指せるとはいえ、専門的な知識・スキルが必要です。覚えることが多いだけでなく難しいため、調剤事務になりたい明確な熱意がないと仕事も続かないでしょう。その点の不安を払拭するためにも、調剤事務になりたい理由・目指した理由を明確に伝えることが重要です。
調剤事務に活かせるスキル・経験を伝える
実務経験がないのは承知の上であるため、それ以外で調剤事務として活躍できる・貢献できる点をアピールする必要があります。調剤事務に求められる適性や応募先が求める人物像を把握した上で、ご自身のスキルや経験から関連するポイントをアピールしましょう。過去に接客業や事務職を経験したことがある方は、その点を積極的に伝えてみてください。
資格取得などで勉強中の場合はアピールする
資格は取得していないが取得を目指して勉強している場合、その点も積極的にアピールしましょう。仕事を通して知識・スキルも身につけられますが、覚えることが多くかつ難しいため、自ら勉強する意志と向上心が重要です。勉強する意欲がある点をアピールできれば、調剤事務として今後即戦力になれる人材であると期待してもらえます。
調剤事務の志望動機例文
ここでは、調剤事務の志望動機例文をご紹介します。例文を参考に、オリジナルの志望動機を作成しましょう。
例文①経験者
これまで地域の薬局で6年間調剤事務として働き、レセプト業務など基本の業務だけでなく、接客や新人教育にも力を入れてまいりました。1日の処方箋が100枚を超える日がほとんどである中、接客の質を落とさずかつ新人教育も並行しながら問題なく業務が遂行でき、一定以上のスキルがついたと自負しております。そのためより規模の大きい院内薬局である貴局で、これまで培ってきたスキル・経験を活かして調剤事務としての経験値をさらに磨きたいと考えております。即戦力として活躍し、貴局に貢献できればと思います。
例文②未経験・無資格
アレルギー持ちであるため、子供の頃から薬局は身近な存在でした。最近この地域に引っ越してきて貴局へ通うようになり、受付の方の親身で丁寧な対応にとても感心いたしました。長年薬局にお世話になったこと、そして貴局の対応に感心を受けたことで本格的に調剤事務の仕事に興味を持つようになりました。患者さまを気持ちよく迎え入れてくれる貴局にて、これまでの接客業の経験を活かして私も患者さまに安心して通ってもらえる環境づくりに貢献したいと思います。また現在調剤薬局事務検定試験の合格に向けて勉強中であり、1日でも早く一人前になれるように精進してまいります。
例文③新卒
持ち前のコミュニケーション能力と得意とするPCスキルを活かせる点、そして医療業界に興味がある点で調剤事務を志望しています。学生時代は地元のカフェでバイトをしており、日々多くのお客様と接することにやりがいを感じていました。貴局は地域密着型であるため多くの患者さまと接することができ、かつ教育体制が整っている点に魅力を感じております。日々調剤事務に必要な知識を吸収しつつ、持ち前のコミュニケーション能力やPCスキルを活かして貴局に貢献し、地域の方に頼ってもらえる調剤事務員を目指したいです。
例文④パートから正社員
未経験から3年間パートとして調剤事務員として働き、レセプト業務もサポートなく行えるようになりました。また登録販売者の資格が取得できたため、より本格的に調剤事務の仕事に携わりたくこの度正社員の求人に応募いたしました。貴局はかかりつけ薬局であり、在宅医療にも貢献しているかと存じます。祖父が在宅医療の利用者であるため、同じように在宅医療を必要としている人のサポートをしたいと考えております。これまでの経験、そして持ち前の接遇力を活かして貴局の即戦力になれるよう一層精進してまいります。
ポイントを押さえてアピール力の高い調剤事務の志望動機を作成しよう!
調剤事務は人気の職種であり、選考の倍率も高い傾向にあります。ライバルと差をつけるにも、薬局に採用したいと思ってもらうにも志望動機は重要な項目です。働きたい熱意・意欲だけでなく、なぜ応募先の薬局なのか、そこでどのように貢献できるかまでアピールすることがポイントです。志望動機作成のポイントや例文を参考に、アピール力の高いオリジナルの志望動機を作成しましょう。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。