【医療事務の職務経歴書】書き方マニュアル!例文や転職が多いときの書き方など
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2023/02/23
医療事務の転職では、必ずといっても過言ではないほど「職務経歴書」の提出が求められます。職務経歴書は転職ならではの書類であるため、特に初めての転職の方は何をどう書けば良いのか悩んでしまう方も多いでしょう。今回は採用につながる、医療事務の職務経歴書の書き方を詳しくご紹介します。
目次
医療事務の職務経歴書!基本のポイント
まずは、医療事務の職務経歴書における基本のポイントを解説します。
職務経歴書とは|履歴書との違い
職務経歴書とは、これまでの「職務経歴」を伝えるための書類です。しかし単に職務経歴を記載するだけでなく、その中で携わった「業務内容」と「身につけた知識・スキル」から志望先にアピールする役割があります。つまり、職務経歴書は自分をプレゼンするための書類であり、志望先にマッチした人材であることを伝えるための書類です。
履歴書にも自己PRや志望動機などのアピール欄がありますが、あくまで基本のプロフィールを記載する書類です。より詳細に採用担当者に自分のこれまでのキャリアやスキルをアピールするため、採用担当者が応募者の人となりや経歴、スキルを確認するために職務経歴書が用いられます。
フォーマットについて
記載する内容や構成は大体決まっていますが、フォーマットに決まりはないため基本的に自由に書いて問題ありません。その中でも、職務経歴書の書き方には主に下記2タイプがあります。
編年式 | ・キャリアを古い順に時系列で記載 ・キャリアが浅い、転職回数が少ない、経験年数が少ない人向け |
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キャリア式 | ・分野、職種、プロジェクト別にキャリアを記載 ・これまでの職務内容や得意とすることなどが伝えやすい |
手書きとパソコンどちらの作成が良いのか
指定がなければ、手書き・パソコンのどちらでも問題ありません。手書きは誠意が伝わりやすい点がメリットですが、「フォーマットを揃えるのが難しい」「書き損じによる手間が発生しやすい」点がデメリットです。パソコンは手書きのデメリットなく、効率的に作成できる点でおすすめです。医療事務はPS操作が必要なスキルの1つであるため、事務スキルのアピールとしてパソコンで作成しても良いでしょう。
採用担当者がチェックしている職務経歴書のポイント
これまでのキャリアからどういったスキルや経験を身につけているのかを踏まえ、医療事務としての適性をチェックしています。特に未経験から医療事務に転職する方は適性を、経験者の場合は即戦力となる人材であるかがチェックされます。職務経歴書は自分のスキルや経験をプレゼンする書類であるため、医療事務としての適性があること、即戦力として活躍できる点を積極的にアピールしましょう。
【経験者】医療事務の職務経歴書の書き方
まずは、項目別に経験者の職務経歴書の書き方をみていきます。
職務要約
職務要約には「どんな医療機関で」「どれくらいの期間」「どんな業務をしてきたか」を簡潔に書きます。業務内容は「1日あたりの対応件数」「月に対応したレセプト件数」など、具体的な数字を踏まえて書けると良いでしょう。そのほか、業務で工夫した点や効率化のための取り組みなども書けると評価アップにつながります。
例 |
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個人クリニックで3年間、医療事務として受付の患者さま対応やレセプト作成、カルテ管理を中心に担当しました。1日の受付対応人数はおよそ○人、並行して月に○件ほどのレセプト作成を行なってきました。医療事務スタッフが3人しかいなかったこともあり、スケジュール管理やマニュアル作成を工夫し、業務効率化を実現。結果的に受付対応の向上や連携ミスの削減につながりました。 |
職務経歴
職務経歴には、これまで在籍してきた医療機関でどのような業務を担当してきたかを記載します。経歴が少ない方は職務要約のように具体的な数字や取り組みまで記載することで、より詳細に経歴がアピールできます。一方、転職回数が多く1つ1つ具体的に書くのが難しい場合は、担当してきた業務を箇条書きするだけでもOKです。
例 |
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◼︎20**年4月〜20**年12月 ○○クリニック 事業内容:内科、小児科 従業員数:△人 病床数:△床 【業務内容】 【主な取り組み・工夫点・業務実績】 |
上記例では「主な取り組み・工夫点・業務実績」としていますが、記載内容に特別決まりはないため自由です。そのため、自分がアピールしたい内容を書いてみてください。
保有資格・免許、活かせるスキルなど
医療事務関連の資格があれば忘れずに記載し、そのほか取得している資格や免許、業務に活かせるスキルがあれば具体的に記載しましょう。資格・免許は正式名称で、取得した順に記入します。活かせるスキルでは、PCスキルの記載がおすすめです。下記のように、各ツールで何ができるかまで書けると良いでしょう。
例 |
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◼︎PCスキル ・Excel:関数を用いた表計算、グラフ作成 ・Word:読みやすい文書作成 ・PowerPoint:ポスター作成やプレゼン資料の作成 |
自己PR
自己PRでは「事務処理能力」「接遇スキル」「コミュニケーション能力」などを積極的にアピールしましょう。また「患者さまとどう接してきたか」「仕事への向き合い方」などは、採用担当者の知りたいポイントです。単に業務を遂行するスキルだけでなく、基本となる患者さまとの向き合い方で心掛けていることや工夫していることをアピールすると評価アップに期待できます。自己PRはできる限り客観的な情報になるよう、具体的な数字や実績、エピソードを交えて考えることがポイントです。
【未経験者】医療事務の職務経歴書の書き方
未経験から医療事務に転職する場合、医療事務の適性があることをアピールすることがポイントです。ここでは、項目別に未経験者の職務経歴書の書き方をみていきます。
職務要約
「どんな業種・職種で」「どれくらいの期間」「どんな業務をしてきたか」を簡潔に書きましょう。業務内容では医療事務の仕事に関連するスキルや経験があれば、積極的にアピールすることがポイント。接客スキルやコミュニケーション能力、事務処理能力などは適性のアピールに効果的です。
例 |
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アパレルの販売員として4年間、接客や事務業務を担当し、店舗責任者のポジションにも就きました。会社全体で接客を評価する賞を2年連続いただけ、店舗責任者として在庫・会計管理などの事務も行なってきました。在庫・会計管理では発注ミスや不足を出したことがなく、マニュアルも作成し店舗全体でのミス削減に貢献しました。 |
職務経歴
職務経歴では、前職でどのような業務を担当してきたかを具体的に書くことがポイントです。できる限り、医療事務の業務に関連するスキルが書けると良いでしょう。PC操作や事務処理、接客に関する業務内容や取り組みの経験がある場合には、積極的にアピールしてみてください。業務内容自体が医療事務の仕事とあまり関連がない場合は、その業務の中で培った「協調性」「臨機応変な対応力」「正確性」などをアピールしてみましょう。
保有資格・免許、活かせるスキルなど
取得している資格・免許もしっかりと記載しましょう。医療事務の資格がなくても、関連する資格があれば評価アップにもつながります。関連する資格がない場合は、資格・免許を取得するためにどう取り組んだか、どれだけ努力したかを書き加えてみてください。
そして医療事務の資格取得を目指している方は、目指している資格名とおおよその取得予定日程を記載することで意欲の高さがアピールできます。
自己PR
自己PRでは医療事務の適性がアピールできる、下記スキルを積極的に記載してみましょう。
・コミュニケーション能力
・PCスキル
・臨機応変な対応力
・スケジュール管理能力
・正確かつ迅速に作業を遂行するスキル
スキル面のほか「人と接することが好き」「他人に感謝されることにやりがいを感じる」など、医療事務の適性にマッチする人柄をアピールすることもおすすめです。そして医療事務は医療保険制度や診療、薬剤に関する幅広い知識が必要です。未経験からでもなれる医療事務ですが、入職後は膨大な知識・スキルを身につけなければなりません。そのため、学ぶ姿勢や向上心の高さもアピールできると良いでしょう。
医療事務の職務経歴書の書き方を押さえ、採用につなげよう!
職務経歴書はこれまでのキャリアや培ってきたスキル、医療事務として貢献できることをアピールするプレゼン書類です。採用担当者は職務経歴書から医療事務の適性があるか、即戦力として活躍できるかを見極めます。職務経歴書の役割を理解し、今記事を参考に効果的な職務経歴書の書き方を押さえて採用につなげましょう。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。