Web面接のマナー&やり方解説!流れ・準備・聞かれることを転職者向けに紹介
著者: そだねー
更新日:2024/08/09
公開日:2024/08/09
Web面接は、近年取り入れる企業が増えている採用手段です。「今まで対面面接の経験しかない」方は、Web面接のやり方がわからず不安に感じられるでしょう。今回は、初めてでも落ち着いて対応できるよう、Web面接のマナーや流れ、必要な準備をご紹介。トラブルが起きた場合の対処方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
Web面接とは
Web面接とは、PCなどからインターネット回線を通じて行う形式の面接です。以前は、面接といえば直接顔と顔を合わせて行うことが通例でしたが、昨今の感染症の影響もありWeb面接を採用している企業も増えています。
Web面接は、応募する企業から離れた地域に住んでいる人でも参加しやすいメリットがあります。また、近場であっても移動時間の短縮が可能です。忙しい方でも面接が受けやすいというメリットもあるでしょう。
Web面接の基本的な流れ
1.Web会議の日程を決める
2. URLを発行してもらう
3. URLにアクセスして待機する
4. 面接
5.退出してWeb面接終了
Web面接は、まず面接日時の調整から始まります。日程調整の段階から対応を見られていますので、丁寧かつ迅速に日程の相談をしましょう。面接日が決まると、企業から指定されたツール(ZoomやMicrosoft Teamsなど)のURLが送られます。
当日は、指定されたURLにアクセスして面接官と接続します。接続後は対面面接と同じく、自己紹介や職務経歴の説明、企業側からの質問に答える形で進行。締めの挨拶をしてツールから退出したら、面接終了です。
Web面接と対面面接との違い
Web面接 | 対面面接 | |
---|---|---|
場所 | 自分で用意 | 企業から指定 |
準備するもの | デバイス、インターネット環境 | なし |
メリット | 遠方でも参加しやすい | 企業の雰囲気がつかみやすい |
デメリット | デバイスやインターネット環境が必要 | 指定の場所まで出向く必要がある |
Web面接は自宅などの身近な環境で行え、移動時間が省けるメリットがあるでしょう。ただし、自宅が静かに面接を受けられる環境ではない、インターネット環境が整っていないという場合には、適切な面接場所を用意する必要があるでしょう。
一方で対面面接は、企業のオフィスなどより正式な場で面接が受けられます。社会人としての立ち振る舞いやマナーなどが身についている場合には、直接しっかりとアピールできるでしょう。
Web面接ではカメラとマイクを通じてコミュニケーションをとるため、直接話すのとは異なるコツが必要です。パソコンなどのデバイスを用いて会話することに慣れていない場合、マナーややり方の流れをしっかり覚えておく必要があります。
Web面接に必要な事前準備4選
Web面接を受ける際には、主に上記4つの準備が必要です。
使うツールの準備や環境・場所の整備は、Web面接だからこそ必要な準備。当日トラブルを起こさないよう、なるべく早い段階で準備しておきましょう。服装や身だしなみ、質問・受け答え内容は対面面接と同様ですので、Web会議だから、と特別な準備は必要ありません。
初めての方でも安心してWeb会議が受けられるよう、準備ややるべきことについて、ここから詳しく紹介していきます。
【ツール】Web面接の事前準備
Web面接のために準備しておくツールについて、詳しく紹介します。
Web面接で使う基本のツールをそろえる
必須のツール | あると便利なツール |
---|---|
・デバイス(PC・スマートフォン・タブレットなど) ・Web会議用のソフトウェア・アプリ ・インターネット環境 ・イヤホン ・外付けカメラ(デバイスについていない場合) |
・有線LAN環境 ・ライト ・スマートフォンを固定するスタンド |
Web面接では、PCをはじめとするデバイスやインターネット環境など、対面面接にはないツールの準備が必要です。
スマートフォンやタブレットからでもWeb会議に参加できますが、可能な限りPCを使用することをおすすめします。インターネットの有線接続で通信が安定しますし、画面が大きいものであれば面接官の表情も読み取りやすいでしょう。もし、スマートフォンから参加する場合は、固定するスタンドに設置して望むと安定します。
Web会議用のソフトウェア・アプリは、当日面接で使用するものを用意。コミュニケーションを円滑に進めるために、イヤホンも用意しておくことがおすすめです。事前に当日使うツールを洗い出し、もれなく準備をしておきましょう。
各ツールの動作・操作方法を確認する
ツールの種類 | 確認すること |
---|---|
PC | ・問題なく作動するか ・充電や容量は十分にあるか |
スマートフォン | ・問題なく作動するか ・充電や容量は十分にあるか ・ぶれないようスタンドで固定しているか |
マイク・イヤホン | ・実際に話して、音声が適切に届くか(マイク) ・ハウリングやノイズが起こらず、音声が聞こえるか(イヤホン) ・充電は十分にあるか(ワイヤレスイヤホンの場合) |
ソフトウェアアプリ | ・最新状態にアップデートされているか ・面接中に使わないソフトウェアの通知をオフにしているか ・アカウント名や写真は不適切でないか |
必要なツールをそろえたら、機材が問題なく動くか動作確認しましょう。とくにイヤホンやマイクの状態は、事前に音量や声が届くか確認をし、面接の直前にも再確認するのがおすすめです。ワイヤレス仕様のものを使う場合は、充電状態も忘れずにチェックしましょう。
使い慣れていないWeb会議用のソフトウェアやアプリを指定された場合は、事前に操作方法を覚えておくことも大切です。また、プライベートで使用しているアプリやソフトウェアを使う場合は、プロフィール写真やアカウント名が面接時にふさわしいものであるか、設定を確認しましょう。可能であれば、プライベート用と分けることもおすすめです。
カメラは目線より少し高い位置に設置する
カメラの位置は目線と同じか、少し高めの位置に設置しましょう。Web面接の相手を見下ろす位置にも見上げる位置にもならず、バランスよく映ります。
面接官はカメラに映し出された姿から、少しでも人となりを読み取ろうとしています。見下ろすように映ってしまうと、ふてぶてしい、偉そうなどの印象を与えてしまいかねません。カメラの位置を調整し、どのように相手に映るか確認しておくとよいでしょう。
インターネットの接続状態を確認する
インターネットの接続不良は、Web面接だからこそ起こるトラブルです。せっかく面接時間が取れても、接続がうまくいかず面接を受けられなかったり、途中で途切れてしまったりしては通る面接も通らなくなります。
また、映像の乱れや声が途切れ途切れになるトラブルも避けたいところです。Web面接中に接続不良にならないよう、インターネット環境を整備しましょう。
【環境・場所】Web面接の事前準備
Web面接では、参加する場所を整えることも重要です。適切な環境を作り出すコツを紹介します。
部屋を片付けて整理・整頓する
Web面接を行う部屋が散らかっている場合は、片付けてきれいに整えましょう。可能であれば、画面に映る場所だけでなく部屋全体を整理するのがおすすめです。見えてない部分であっても、煩雑さが画面に移る雰囲気から伝わってしまう恐れもあります。
また、少しカメラを動かしたときに、散らかっているのが見えてしまうと悪い印象を与えてしまうでしょう。
集中してWeb面接ができる場所を確保する
・防音性があり、静かで落ち着いた場所
・白い壁や無地のカーテンなどが背景にくる場所
・部屋の明かりや自然光で表情が明るく見える場所
Web面接を行う場所は、静かで落ち着いた空間を選びましょう。自宅でも、できる限り白い壁や無地のシンプルなカーテンなどが背景にくる場所を選ぶと、よい印象を与えられます。背景に家具や雑貨などプライベートのものが映り込まないよう、場所に気をつけましょう。
また、ライトの位置や窓の位置なども要チェック。カメラに映る自分の顔や表情が、少しでも明るく見える場所を選ぶことをおすすめします。
家族や同居人にWeb面接があることを伝えておく
家族やペットなど同居している人がいる場合は、Web面接がある時間を伝えておき、その時間は協力してもらいましょう。Web面接中は可能な限り部屋の扉を閉めて、雑音が入らないようにします。
企業側もWeb面接という特性上、家族の声や生活音が入る可能性があることを理解していますが、家族の話し声が聞こえすぎると印象が悪くなる恐れがあります。
【服装・身だしなみ】Web面接の事前準備
Web面接でも、服装や身だしなみは重要なポイントです。気をつけておきたいことについて紹介します。
基本はスーツを着用して臨む
Web面接でも対面面接と同様、基本的にはスーツを着用します。カメラに映るのは上半身のみでも、万が一に備えて全身の身だしなみを整えておくようにしましょう。
なお、担当者から「私服で」など指定されている場合は指示に従います。私服の指定があっても、実際の普段着よりも清潔で華美になりすぎない服装を選ぶ方がよいでしょう。
長い髪はひとつにまとめ、ナチュラルメイクを心がける
髪型やメイクなどの身だしなみも、Web面接に臨むうえで大切です。たとえ面接の担当者に直接会わなくても、画面越しに清潔感や身だしなみは伝わります。
髪が長い人は顔にかからないよう、後ろでひとつに括るなど、すっきりした印象を与えられるようにしましょう。メイクは過度にならず、ナチュラルな印象にするのがおすすめ。全体的に、清潔感ある身だしなみを意識して準備するとよいでしょう。
【当日】Web面接の準備と受け答えマナー
Web面接だからこそ押さえておきたい準備や受け答えマナーがあります。事前に知っておき、慌てずに対応できるようにしましょう。
ツールと面接をする環境の最終確認をする
事前にデバイスやソフトウェア、インターネット環境の準備が済んでいても、Web面接当日にもう一度ツールと環境の最終確認をしましょう。使用するパソコンやスマートフォンが正常に動作するか、インターネット接続が安定しているかを確認します。
Web面接をする場所の背景や照明、雑音がないかなど、「面接官にどう映るか」という目線で環境が整えることが大切です。
面接開始の5~10分前にログイン・入室する
Web面接の開始時間には、余裕を持って準備を進めておきましょう。開始時間の5〜10分ほど前までに指定されたWeb会議用のツールにログイン、入室しておくのがおすすめです。実際の面接同様、面接官に対して時間を守る姿勢をアピールできるでしょう。
また、早めに入室することで、思わぬ接続トラブルが発生した場合にも冷静に対処できます。先方より5分前など入室時間に指定がある場合には、指示に従って準備してください。
面接時はカメラを見ながら話す
Web面接では面接官の表情など確認したくて、つい画面を見てしまいがち。しかし、実際はカメラをきちんと見ることが大切です。カメラを見ると、対面面接と同様に面接官と目線を合わせられます。きちんと目を見て話せることで、誠実な印象を与えられるでしょう。
明るい表情と大きめの声を心がける
Web面接では、表情や声のトーンも重要な要素です。明るい表情で、少し大きめの声でハキハキ話すと面接官にポジティブな印象を与えられるでしょう。対面面接では全身からの雰囲気も含めてアピールできますが、画面越しで行うWeb面接では伝わる範囲が限られてしまいます。
緊張するかもしれませんがリラックスして笑顔を忘れず、自然な表情と声のトーンを意識して臨みましょう。
メモは紙とペンでとる
Web面接中にメモを取る際には、紙とペンを使用するようにしましょう。パソコンでWeb面接を受ける場合にはキーボードも使用できますが、キーボードを打つ音が面接官に聞こえると、集中を妨げる可能性があります。
また、ソフトを複数立ち上げることにより、デバイスの不具合が起こる可能性も否めません。すぐにメモを取れるよう、紙とペンを手元に用意しておきましょう。
【トラブル別】Web面接で困ったときの対処法
Web面接で起こりがちなトラブルは上記の4つです。万が一に備え、トラブルが発生したときの対処法について知っておきましょう。
通信が不安定なときの対処法
対処法 |
---|
・事前に緊急時の連絡先を聞いておく ・Wi-Fi接続から有線接続に切り替える |
余裕を持って準備していても、当日になって通信状態が不安定になる可能性もゼロではありません。落ち着いて対処することで、万が一のトラブルを好印象に変えることもできます。
まず、事前に緊急事態が起きた場合の連絡先を聞いておきましょう。もし通信が途切れてしまった場合には、再接続を試みる前に面接官にメッセージを送り、状況を説明しておくことも忘れずに。
また、Wi-Fiで接続している場合には、有線接続に変えると安定性が増す場合があります。
ツールに不具合があるときの対処法
対処法 |
---|
・デバイスやWeb会議用のソフトウェアを再起動する ・他のデバイスに変える |
PCなどのデバイスやWeb会議用のソフトウェアがうまく動作しない場合には、慌てずにまずは再起動してみましょう。面接の途中でも、映像が途切れ途切れになったり、音声が切れたりすることが頻繫に起こるときは、面接官に状況を説明して、再起動してもよいか確認します。トラブルにきちんと対応できると印象づけることもできるでしょう。
再起動しても解決しない場合には、PCであればスマートフォンやタブレットなど、別のデバイスで試してください。
カメラ・音声に不具合があるときの対処法
対処法 | |
---|---|
カメラが映らない | ・接続状態を確認 ・再起動 |
相手の声が聞こえない | ・スピーカーの接続状態を確認 ・音量を確認 |
自分の声が届かない | ・マイクの接続状態を確認 ・ミュート設定になっていないか確認 |
カメラが動作しない場合は、カメラの接続状態を確認し、必要に応じてポートの差し替えや再起動を試みましょう。PCでWeb面接をしている場合は、スマートフォンに切り替えるのもおすすめです。
音声が聞こえない、または相手に自分の声が届かないケースもあります。マイクとスピーカーの接続状態を確認し、ヘッドセットを使用している場合は、正しく接続されているか確認・再起動してみましょう。ソフトウェアによっては、音声設定が起動時にミュートになることもあります。ツールの音声設定が適切に設定されているかも確認してください。
緊張してしまうときの対処法
対処法 |
---|
回答の要点をまとめたカンペを用意する |
Web面接で緊張してしまう場合におすすめなのが、カメラと同じ位置にカンペを用意しておくことです。視線を自然に保ちつつ、安心感を得られるでしょう。
カンペには、重要なポイントや質問の回答例などを簡潔に書き、カンペがあるから大丈夫、と自分に言い聞かせてみてください。ただし、カンペをただ読み上げるのはNG。棒読みになり、気持ちが伝えにくくなります。あくまで万が一のときのお守りとして使うとよいでしょう。
Web面接を受ける際の3つの注意点
Web面接ならではの注意点について紹介します。
できる限り自宅以外の場所では行わない
Web面接は、基本的に自宅の部屋で行いましょう。とくにカフェやネットカフェなど、公共の場は控えてください。
Web面接は、Web上で行うとはいえ転職活動を左右する「正式な選考」です。遠隔で行うだけで、内容は対面で行われる面接と変わりありません。セキュリティ面への配慮も含めて、できる限り自宅で行うようにしましょう。
接続が終了するまで集中を切らさない
Web面接の終わりは、こちらから退出するよう指定がない限り、企業側に先に接続を切ってもらいましょう。Web面接は対面面接と違い、自宅などリラックスした環境で行うことが多いため、つい気が緩んでしまうこともあります。
とくに面接終了時、「接続が切れたと思っていたが音声がつながっていた」などは、ありがちなミスです。このようなミスがあると、たとえ面接内容がよくても印象が悪くなる可能性があります。終了まで集中を切らさないように心がけましょう。
Web面接終了後はお礼の連絡をする
Web面接が終わったら、お礼のメールを送りましょう。面接官に対する礼儀を示すだけでなく、自分の印象をさらによくするチャンスでもあります。メールの内容は簡潔かつ丁寧に、面接の機会を与えてくれたことに対する感謝を伝えましょう。
また、面接で学んだことや感じたことを簡単に触れると、テンプレではなく自分の言葉できちんと書かれていることがアピールできます。メールの件名は「面接のお礼」とし、送信は面接終了後24時間以内が理想です。
Web面接で聞かれることが多い質問&見られるポイント
Web面接でよく聞かれる質問や、Web面接だからこそ見られるポイントについて紹介します。
Web面接でよく聞かれる質問
・自己紹介
・志望動機
・前職について
・自己PR
聞かれることが多い質問は、Web面接も対面面接も基本的に同じです。質問内容についてはWeb面接だからと考えず、対面面接と同様に準備していけば問題なくきちんと答えられるでしょう。
なお、医療事務の面接も対面面接と基本的には同じで、自己紹介や志望動機、自己PRなどを準備しておくと安心です。また、転職の場合には前職についても話せるようにしておきましょう。
Web面接における受け答えのコツ
・コミュニケーション能力があるか
・笑顔でハキハキとした受け答えができるか
・清潔感のある身だしなみであるか
Web面接は対面面接に比べて、会話にタイムラグがあったり本人に会えなかったりすることから、自分が思っている以上に相手に表情や印象が伝わりにくいです。笑顔かつ伝わりやすい声質でハキハキと答えましょう。
医療事務の面接の場合には、患者さんに対応するコミュニケーション能力もとくに注目されています。Web面接でこれだけコミュニケーションが取れ、よい印象を与えられるのであれば大丈夫、と面接官に感じてもらえるよう、Web面接の特性を理解して、臨みましょう。
Web面接の準備とマナーを心得て万全の体制でのぞみましょう!
Web面接は、昨今の感染症の影響もあって取り入れている企業も多くみられます。住む地域が遠方であっても受けられ、移動時間や交通費もかからないといったメリットがある反面、Web面接ならではの接続トラブルや、ツールの不具合なども起こりがちです。準備をしっかり行い、Web面接特有のマナーも心得て、万全の状態で当日を迎えましょう。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。