調剤薬局事務の給料を上げるには?平均の手取りや医療事務の給料との比較
著者: そだねー
更新日:2024/12/20
公開日:2024/12/20
調剤薬局事務の給料を上げるにはどうすればいいか気になる人もいるでしょう。ここでは、具体的な手取りの平均や相場について詳しく解説します。さらに、登録販売者や医療事務との比較など、給料に関する情報や給料アップを目指すために取得しておくと役立つ資格についても詳しく紹介するのでぜひ参考にしてください。
調剤薬局事務の給料は安いのか?平均手取りや月収相場
平均年収 | 約478万円 |
---|---|
平均月収 | 約39万円 |
平均手取り(月) | 約31万円 |
調剤薬局事務の平均年収は約478万円といわれており、月収に換算すると約39万円が相場です。手取りでは、社会保険料や税金が差し引かれるため、実際の収入は月31万円程度になることが多くなっています。
給与水準は、経験年数や資格の有無で大きく変動します。勤務地による差もあり、都市部では求人数が多く時給も比較的高い傾向にありますが、地方では給与水準が低いことが多いです。ただし、全体的に安定した需要があり、資格取得でキャリアアップの道も開けます。
調剤薬局事務と登録販売者や医療事務の給料を比較
調剤薬局事務 | 登録販売者 | 医療事務 | |
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平均年収 | 約478万円 | 約361万円 | 約478万円 |
平均月収 | 約39万円 | 約30万円 | 約30万円 |
調剤薬局事務と医療事務の平均年収は共に約478万円、月収は約39万円とされています。一方、登録販売者は平均年収約361万円、月収約30万円とやや低い傾向です。
業務内容もそれぞれ異なり、調剤薬局事務は薬局でレセプト業務や薬剤師のサポートを行い、医療事務は病院やクリニックで患者対応や保険請求を担当します。登録販売者は医薬品の販売と管理が主な役割で、販売資格が必要です。
いずれの職種も安定した需要がありますが、待遇は職場選びやスキルアップによって変化します。
調剤薬局事務の給料を上げるには?おすすめの資格3選
調剤薬局事務として給料を上げるには、スキルや専門知識を証明する資格の取得が効果的です。各資格の特徴を押さえて、自分にあった資格を見つけましょう。
調剤事務実務士
主な学習内容 | ・薬学の知識 ・医療保険制度 ・点数算定、接遇マナー ・処方箋から調剤報酬明細書作成 |
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受験資格 | 不問 |
受験料 | 7,700円 |
こんな人におすすめ | 各種保険取扱い薬局、各種保険取扱い調剤薬局、ドラッグストア、小売・サービス業に従事している方、従事しようと準備している方 |
<調剤事務実務士は、調剤薬局で必要な調剤情報実務能力を証明する資格です。調剤報酬請求の知識や実務能力を学ぶことで、レセプト作成や薬局事務全般のスキルを強化できます。この資格は、実務未経験者でも取得しやすく、初めて医療事務に挑戦する方にもおすすめです。
医療保険調剤報酬事務士
主な学習内容 | ・調剤報酬請求事務の流れ ・調剤薬局事務者の業務 ・知っておきたい項目 ・医療保険制度 ・調剤基本料 ・薬剤料 ・薬剤調製料と加算料 ・薬学管理料 ・レセプト作成方法 ・レセプト作成の練習 |
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受験資格 | 調剤報酬事務教育講座で行われる3回のテストに合格した方 |
受験料 | 4,500円 |
こんな人におすすめ | 医療保険制度やレセプト作成など調剤報酬請求事務の業務における知識を身に付けたい方 |
医療保険調剤報酬事務士は、医療保険制度や調剤報酬請求の知識に特化した資格です。この資格を持つことで、保険請求の精度向上や業務効率化に貢献でき、職場での評価を高めることが期待できます。実務経験者がスキルアップを目指す際にも最適な資格です。
調剤報酬請求事務専門士
主な学習内容 | ・保険薬局と薬局業務の流れ ・調剤報酬(点数算定の正しい知識と解釈) ・在宅業務 ・調剤業務補助 ・個人情報保護法 ・薬剤の基礎知識と医療関連法規 ・社会保障制度(医療保険の種類、介護保険制度、公費負担医療制度) ・患者接遇 |
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受験資格 | 不問 |
受験料 | 1級:7,318円 2級:6,108円 3級:6,108円 |
こんな人におすすめ | 複雑な調剤報酬において的確に算定及び、説明をできるようになりたい方 |
調剤報酬請求事務専門士は、調剤報酬請求の高度な専門知識を証明する資格です。医療機関や調剤薬局におけるレセプト業務の専門家として活躍できるスキルを習得でき、キャリアアップや昇給を目指す方におすすめ。この資格を持つことで、より責任あるポジションを目指せます。
調剤薬局事務の主な仕事内容
調剤薬局事務は、処方箋の受付から請求業務、患者対応まで幅広い業務を担当します。それぞれの業務を詳しく解説します。
処方箋の受付とデータ入力
患者さんから処方箋を受け取り、内容を確認後、専用システムに正確かつ迅速に入力します。この作業は、薬剤師がスムーズに調剤を進めるための基盤となる重要な役割です。入力時には処方内容を理解し、薬剤師からの指示や疑問に即座に対応する調整力も求められます。
レセプト(診療報酬請求)業務<
レセプトは診療報酬請求書のことを指し、医療費を保険機関に請求するために作成されます。患者さんの診療内容や処方情報をもとに正確なデータを入力し、確認作業を行います。ミスがあれば返戻や再提出が必要となるため、注意深い作業が求められます。
患者対応と薬剤師のサポート業務
来局した患者さんの受付や待ち時間の案内、問い合わせ対応を行います。患者さんに安心感を与えるための丁寧なコミュニケーションと迅速な対応が不可欠です。また、薬剤師が円滑に調剤業務を進められるよう、処方箋や医薬品の準備、その他の補助作業を担当します。
調剤薬局事務は給料だけじゃない?仕事で得られる3つのやりがい
調剤薬局事務は、患者対応や医療チームとの連携を通じて、社会貢献や自己成長を実感できる魅力的な仕事です。ここでは、調剤薬局事務のやりがいを紹介します。
患者さんからの感謝や信頼を得られる喜び
患者さんからの「ありがとう」という言葉が日々のモチベーションになります。調剤薬局事務は、患者さんの健康管理を支える重要な役割を果たします。丁寧で分かりやすい説明が求められる場面が多く、接遇スキルや説明力を磨く機会に恵まれるため、仕事を通じて成長を実感できる点が大きなやりがいとなります。
薬剤師や医療チームと協力して患者さんを支える充実感
医療チームの一員として、患者さんの健康を支える充実感が得られるのも魅力です。薬剤師が業務を円滑に進められるようサポートすることで、医療現場全体のスムーズな運営に貢献する責任感が芽生えます。間接的に患者さんの健康に関われることにやりがいを感じる人も多いです。
医療知識や事務スキルの向上と自己成長
日々の業務を通じて薬剤や処方箋に関する知識を深め、医療に携わる一員としての専門性を身につけられます。また、レセプト業務や専用システムの操作など、専門的な事務スキルも向上します。こうしたスキルアップが自分の成長を実感させ、仕事への自信ややりがいをさらに高めます。
調剤薬局事務には将来性がある?
調剤薬局事務は医療業界の中で需要が高く、安定性がある職種です。ここでは、調剤薬局事務の将来性について解説します。
調剤薬局事務の将来性と業界の動向
高齢化社会や在宅医療の増加に伴い、調剤薬局の役割が拡大しており、それに応じて調剤薬局事務の需要も高まっています。また、医療現場の効率化が進む中で、事務職が果たす役割の重要性がさらに増しています。今後も医療業界で欠かせない存在として期待されています。
調剤薬局事務のキャリアパスとキャリアアップの方法
調剤薬局事務から医療事務全般や管理職へのステップアップ、または登録販売者としてのキャリア転向も可能です。資格取得や経験の積み重ねがキャリアアップにつながり、業務の幅を広げることでさらなる成長が期待できます。長期的に安定したキャリアを築ける職種です。
将来的な給料アップの可能性と昇給のポイント
調剤薬局事務の給料は経験年数やスキル向上、資格取得に応じて増加が見込めます。特に、医療事務管理士などの資格を取得することで昇給の可能性が高まります。また、業務効率を高めるスキルやコミュニケーション力を磨くことで評価が向上し、安定した収入が期待できます。
調剤薬局事務として活躍するために
調剤薬局事務として活躍するには、専門的なスキルと接客対応力が求められます。まず、調剤報酬請求やレセプト作成に必要な保険制度や医療関連の知識を習得することが重要です。処方箋の内容を正確に理解し、ミスなく業務を進めるための集中力や正確性も欠かせません。
さらに、患者さん対応では丁寧で分かりやすい説明が必要であり、接遇スキルやコミュニケーション能力が活かされます。薬剤師や医療チームと連携し、調剤業務がスムーズに進むようサポートする調整力も大切です。また、資格取得やスキルアップを目指すことで、業務範囲を広げ、職場での評価を高めることができます。
調剤薬局事務で理想のキャリアを築きましょう!
調剤薬局事務の給料は安定しており、給料アップも目指せます。ただ、調剤薬局事務として働く場合、給料だけではなく、仕事のやりがいや将来性も重要な要素です。スキルアップや資格取得を通じて、キャリアを広げることで、待遇改善や安定した職場環境を手に入れられます。医療事務や登録販売者との比較でも、調剤薬局事務は重要な役割を担い、医療現場で欠かせない存在といえます。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。