病院とクリニックの違いとは!医療事務として働くならどっちが良い?
著者: そだねー
更新日:2025/01/22
公開日:2020/11/19
医療事務の仕事を探す際、施設の名前に「病院」「クリニック」「診療所」などと付いているのをよく見ると思います。しかし、それぞれの名称によった施設の違いをあなたは知っていますか?ここでは、病院とクリニックの違いを解説します。ぜひ、医療事務求人の応募先を決める参考に、最後までお読みください。
目次
Q.病院とクリニックで医療事務の仕事内容に違いはありますか?
Q.病院とクリニックでの医療事務に必要なスキルは違いますか?
Q.病院とクリニックでは働く環境や勤務時間に違いはありますか?
「病院」と「クリニック」の違いとは?
病院 | クリニック | |
---|---|---|
病床数 | 20床以上の病床がある | 病床が19床以下、または、ない |
人員基準 | 病床の種類ごとに明確な人員基準あり 【例】一般病床 医師 16:1 看護職員 3:1 薬剤師 70:1 |
有床診療所(療養病床):医師、看護職員、看護補助者、薬剤師等の配置が必要 無床診療所:明確な人員基準はない |
診療科目 | 幅広い診療科 | 限られた診療科 |
救急対応 | 救急対応可能 | 基本的に救急非対応 |
役割 | 包括的医療を提供 | 身近な医療窓口 |
料金 | 紹介状なしでの受診は特別料金がかかる場合がある | 基本的に特別料金なしで受診できる |
医療機関には「病院」と「クリニック」という分類がありますが、それぞれに明確な違いがあります。以下では、入院設備や人員体制、診療科目、救急対応などを中心にその特徴を詳しく解説します。
病床数の違い
病院 | クリニック | |
---|---|---|
病床数 | 20床以上の病床がある | 病床が19床以下、または、ない |
病院は、20床以上の入院設備を備えていることが法律で義務付けられています。また、長期入院や集中治療が可能な施設が整っており、入院患者さんに対する手厚い看護体制が確立されています。病院では、高度かつ幅広い医療サービスを提供できる点が特徴です。
一方、クリニックは入院設備を持たないか、持っていても19床以下とされています。主に外来診療を行い、軽症の患者さんの短時間診療が中心です。簡易な処置や短期的なケアを提供することが多く、入院が必要な場合は病院への紹介を行います。
人員基準の違い
病院 | クリニック | |
---|---|---|
人員基準 | 病床の種類ごとに 明確な人員基準あり 【例】一般病床 医師 16:1 看護職員 3:1 薬剤師 70:1 |
病床が19床以下、または、ない |
病院では、医師や看護師の配置人数が法律で細かく定められており、とくに入院病棟では十分な人員が必要です。また、薬剤師や検査技師、放射線技師といった専門資格を持つスタッフが常勤しています。診療科ごとに専門医が配置され、多様な病状に対応可能です。
一方、クリニックは通常、医師1~数名と看護師数名で運営されています。療養病床を持つクリニックでは看護職員などの人員基準がありますが、病床を持たないクリニックの場合は専門医以外のスタッフが常勤する必要はなく、必要に応じて外部に依頼します。人員体制が小規模なため、専門性は限定的となることが一般的です。
診療科目の違い
病院 | クリニック | |
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診療科目 | 幅広い診療科 | 限られた診療科 |
総合病院では、内科や外科、小児科、産婦人科など複数の診療科を有し、幅広い病状に対応可能です。専門病院は特定の分野に特化した高度医療を提供します。また、診断から治療、リハビリテーションまで一貫した医療サービスが受けられる点も特徴です。
対してクリニックでは、内科や小児科、皮膚科など限られた診療科目を扱う場合が多いです。特定の疾患や軽症の治療に特化することが一般的で、必要に応じて患者さんを病院に紹介する役割も果たします。
救急対応の違い
病院 | クリニック | |
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救急対応 | 救急対応可能 | 基本的に救急非対応 |
救急指定病院では、24時間体制で救急患者を受け入れることが可能です。高度医療機器や集中治療室(ICU)を備え、重篤な患者にも対応できます。さらに、救急車の受け入れや心肺蘇生といった緊急医療も義務付けられています。
一方クリニックは、基本的には救急対応を行わず、緊急時には病院への転送を行います。診療時間外は対応できない場合が多く、一部のクリニックでは軽度の緊急症に対応する場合もありますが、設備や人員の制約が大きいです。
役割の違い
病院 | クリニック | |
---|---|---|
役割 | 包括的医療を提供 | 身近な医療窓口 |
病院は、入院治療を含めた高度かつ包括的な医療を提供する役割を担っています。地域医療の中心として、患者さんの多様なニーズに応えられる体制を整えています。
一方でクリニックは、地域住民に身近な医療を提供する役割を担っています。軽症の患者さんや慢性疾患の管理を主に行い、病院と連携して医療の入り口として機能する点が重要です。
料金の違い
病院 | クリニック | |
---|---|---|
料金 | 紹介状なしでの受診は特別料金がかかる場合がある | 基本的に特別料金なしで受診できる |
病院では、紹介状なしで受診する場合、特別料金が課されるケースがあります。理由は、医療機関の機能分化を促進し、効率的な医療提供を目指しているためです。
対してクリニックを受診する場合、基本的に特別料金がかかることはありません。患者さんが直接来院しやすい環境を整えており、気軽に医療サービスを受けられる仕組みを提供しています。
「病院」と「クリニック」医療事務求人の違い
ここでは実際の求人例を参考に、病院とクリニックの給料や仕事内容の違いをみていきます。
「病院」医療事務の求人例
職種 | 医療事務(外来会計) |
---|---|
仕事内容 | 外来算定業務とレセプト点検業務(レセプトは主に月末と月初のみ) ・診察後の診療費や検査内容の入力 ・入力された内容のチェック、修正 ・請求書の処理 ・レセプト(診療報酬請求)のデータ作成、点検、発行 ・レセプト作成にともなう訂正や修正などの処理(医師への点検依頼など含む) 外来算定や、レセプトの経験を積みたい方、いままでの経験を活かしてさらにスキルアップを目指したい!という方にオススメです! |
給与 | 月給200,000円~213,000円 ※有資格者優遇(当社認定資格による) |
雇用形態 | 契約社員(期間終了後に正社員へ変更) |
勤務時間 | (1)08:30~17:30[月~金]※休憩60分 (2)08:30~12:30[第1、第3土曜]※休憩なし |
応募資格 | 高卒以上 必須PCスキル:文字入力 無資格OK 病院・クリニックにてレセプト、外来算定の経験ある方 |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、資格取得支援制度、資格取得奨励金制度、社員持株会制度、ウェルカムバック制度 |
【「病院」医療事務の特徴】
病院の医療事務は、外来算定やレセプト業務をメインに仕事できるため、医療事務の専門スキルが身につけやすい点が特徴です。そのため専門スキルを磨きたい、集中的にレセプトスキルを習得したい場合には最適といえます。また病院は規模が大きいことからスタッフ数も多いため、教育環境が整っているところも多いでしょう。
「クリニック」医療事務の求人例
職種 | 医療事務(外来会計) |
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仕事内容 | AM)人間ドックの予約受付や受診時の案内をしていただきます。 ・予約受付、変更 ・受診案内の発送 ・来院した受診者様の対応 ・問診票の確認 ・受診結果の発送…など PM)予約制の専門外来で受付や会計がメインとなります。 ・予約受付、変更 ・患者情報のデータ入力 ・診療費計算 ・会計 ・レセプト作成、点検、報告 ・診療報酬請求業務…など |
給与 | 月給180,000円~193,000円 ※有資格者優遇(当社認定資格による) |
雇用形態 | 契約社員(期間終了後に正社員へ変更) |
勤務時間 | (1)08:00~17:00[月~金]※休憩60分 (2)08:00~13:00[土]※休憩なし |
応募資格 | 高卒以上 必須PCスキル:文字入力 無資格OK 一般事務、営業事務経験がある方なお歓迎 |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、財形貯蓄制度、資格取得支援制度、資格取得奨励金制度、社員持株会制度、ウェルカムバック制度 |
【「クリニック」医療事務の特徴】
クリニックは病院よりも小規模であることから、給料はやや低い傾向にあります。またスタッフ数もそこまで多くないため、レセプト業務のほか、受付やデータ入力など多岐にわたる業務を担当する点が特徴です。そのため医療事務としての幅広いスキルが身につけられるのは、クリニックで働くメリットでもあります。さらに1日の来院患者数は病院ほど多くないため、自分のペースで仕事しやすいでしょう。
「病院」で医療事務として働くメリット・デメリット
「病院」で医療事務として働くメリット | 「病院」で医療事務として働くデメリット |
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・特定の業務を集中して行える ・教育制度が整っているところが多い ・休みが取りやすい |
・患者さんとコミュニケーションが取りづらい ・習得できるスキルに偏りがある ・繁忙期に負担が大きい |
「病院」で医療事務として働くメリット
・特定の業務を集中して行える
・教育制度が整っているところが多い
・休みが取りやすい
分業制が多い病院では、特定の業務を集中して行えるため、特定の業務スキルを伸ばしたい方におすすめです。また、多くの患者さんが待っている中で業務を行うので、スピードも上がるでしょう。
スタッフ、設備が充実している病院では、教育体制や研修制度がしっかりしているところも多いです。また、スタッフが多いと代わりの人員も見つけやすく、休みが取りやすいといわれています。
「病院」で医療事務として働くデメリット
・患者さんとコミュニケーションが取りづらい
・習得できるスキルに偏りがある
・繁忙期に負担が大きい
病院の医療事務として働く場合、分業して多くの患者さんに対応していく中で、業務が流れ作業のようになってしまいがちです。基本的には自分が担当している業務しか行えないので、学べるスキルに偏りが出る可能性があります。
また、繁忙期には負担が大きく一つの業務に集中していると、医療事務の仕事全般の流れは掴みづらいかもしれません。しかし、病院によっては、スキルの偏りをなくすため、一定期間ごとにローテーションで人員の配置を変えているところもあります。
「病院」で医療事務として働くのに向いている人
・正確な作業を効率よく進める能力がある人
・協調性とコミュニケーション能力がある人
・高いストレス耐性がある人
医療事務の仕事は多岐にわたり、専門知識だけでなくさまざまな能力が求められます。以下では、とくに「病院」で医療事務として働く上で必要な適性を具体的に解説します。
正確な作業を効率よく進める能力がある人
病院の医療事務では、患者さんの情報の入力や診療報酬の計算など、正確さが求められる業務が多岐にわたります。また、短時間で多くの処理をこなす効率性も重要です。細かいミスが医療現場に影響をおよぼす可能性があるため、丁寧かつ迅速に業務を遂行できる力が不可欠です。
協調性とコミュニケーション能力がある人
医療事務は患者さんや医療スタッフとの連携が重要な仕事です。円滑な業務進行には、他者との協力や適切な情報伝達が欠かせません。とくに病院では多職種が関わるため、良好な人間関係を築きながら業務を進める協調性と、適切なコミュニケーション能力が求められます。
高いストレス耐性がある人
病院の医療事務として働く場合、緊急対応や患者さんからのクレームなど、予期せぬ事態に直面することが少なくありません。そのため、ストレスを冷静に受け止め、柔軟に対応する力が必要です。また、忙しい環境でも安定して働ける精神的な強さが、長く続ける上で重要な要素といえます。
「クリニック」で医療事務として働くメリット・デメリット
「クリニック」で医療事務として働くメリット | 「クリニック」で医療事務として働くデメリット |
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・自分のペースで仕事がしやすい ・医療事務全般の業務を経験できる ・患者さん一人ひとりに時間をかけて対応しやすい |
・頼れる人が少ない ・休みが取りづらい ・担当する業務が多い |
医療事務として「クリニック」で働くことにも、メリットとデメリットがあります。以下でそれぞれの特徴を説明します。
「クリニック」で医療事務として働くメリット
・自分のペースで仕事がしやすい
・医療事務全般の業務を経験できる
・患者さん一人ひとりに時間をかけて対応しやすい
クリニックは病院に比べて、医療事務全般の業務を自分で行う場合が多いです。そのため、自分のペースで仕事を進めやすいといえます。
また、少ない人数で医療事務全般の仕事をこなしていくので、幅広いスキルやチームワークが身につき、全体の流れを把握しやすいです。
さらに、患者数が比較的少ないこともあり、患者さん一人ひとりに対して時間をかけて対応できるメリットもあります。患者さんとのコミュニケーションを重視する方にピッタリの職場です。
「クリニック」で医療事務として働くデメリット
・頼れる人が少ない
・休みが取りづらい
・担当する業務が多い
クリニックは、病院に比べて在籍する医療事務スタッフが少ないです。いつでも頼れる人がいるわけではなく、自身の能動的な判断を求められるケースが多いでしょう。
また、代わりのスタッフも見つけづらく、繁忙期は休みがなかなか取れない場合もあります。医療事務スタッフ1人が担当する業務が多いので、急に患者さんが増えてしまうと仕事の負担が一気に自分に降りかかることもあるでしょう。
「クリニック」で医療事務として働くのに向いている人
・幅広い業務に対応できる柔軟性がある人
・患者さんとのコミュニケーション能力がある人
・自己管理能力と自主性がある人
クリニックで医療事務として働くには、特有の職場環境に適応する能力が求められます。以下では、適性について解説します。
幅広い業務に対応できる柔軟性がある人
クリニックは少人数で運営されるため、1人が複数の役割を担うことが多いです。受付業務や会計、患者さんの対応、備品の在庫管理など、多岐にわたる業務を効率よくこなせる柔軟性が求められます。また、状況に応じて優先順位を判断し、臨機応変に対応できる力が必要です。
患者さんとのコミュニケーション能力がある人
地域密着型のクリニックは、病院に比べて患者さんとの距離が非常に近いです。患者さん一人ひとりに親しみやすい接遇スキルを発揮し、信頼関係を築く能力が求められます。とくに高齢者や子どもに対応する場面が多いため、思いやりと共感を持って接する姿勢が大切です。
自己管理能力と自主性がある人
クリニックではスタッフが限られているため、自ら効率的に働く能力が欠かせません。自己管理を徹底し、業務をスムーズに進めるだけでなく、自主的に課題を見つけて取り組む姿勢が求められます。周囲をサポートしながら、自分の役割をしっかり果たせる人が向いています。
「病院」と「クリニック」に関するよくある質問
Q.病院とクリニックで医療事務の仕事内容に違いはありますか?
A.業務内容は基本的に同じですが、病院では分業制、クリニックでは幅広い業務を1人で行う場合が多いです。
病院もクリニックも、医療事務として行う仕事内容は共通しています。しかし、病院は規模が大きいため、「受付担当」や「レセプト担当」などと医療事務の仕事を役割ごとに分担して行う場合が多いでしょう。
一方、クリニックは規模が小さく、受付や会計、診療報酬請求など幅広い業務を1人で担当することが一般的です。このように、職場の規模に応じた役割の違いがみられます。
Q.病院とクリニックでの医療事務に必要なスキルは違いますか?
A. 病院では専門性、クリニックでは柔軟性が重視されます。
病院では医療事務の仕事を分業制で行うことが多いため、専門性の高さが求められるでしょう。自分が担当する業務への理解を深め、専門性を高めることが必要です。
対してクリニックでは、医療事務の業務全般を1人で幅広く対応することが多く、患者さん一人ひとりとじっくり関わる機会もたくさんあります。柔軟な業務遂行能力や患者さんに対する接遇スキルなどがとくに重要です。病院とクリニックでは、必要とされるスキルに差が生じる場合があります。
Q.病院とクリニックでは働く環境や勤務時間に違いはありますか?
A. 病院はシフト制、クリニックは規則的な勤務形態が多いです。
病院では24時間体制や夜勤がある場合が多く、シフト勤務が一般的です。クリニックは診療時間が日中に限られることが多いため、規則的な勤務形態がみられる傾向があります。また、病院は多くのスタッフが協力して働く環境であるのに対し、クリニックでは少人数でアットホームな職場が多い点も特徴です。
勤務時間や働き方は施設ごとに決まっていることが多いため、事前に求人情報を確認するとよいでしょう。
Q.病院とクリニックのどちらが医療事務として働きやすいですか?
A. 適性や生活スタイルに応じて、病院かクリニックを選ぶことが重要です。
働きやすさは個々の適性や生活スタイルに左右されます。病院は分業制をとっていることが多く、専門性を高めやすい職場ですが、忙しさや勤務時間の長さが負担になる場合があります。
対してクリニックは業務範囲が幅広いものの、規則的な勤務形態が好まれる方に向いています。自分の目指す働き方に合った環境を選ぶことが重要です。
「病院」と「クリニック」の違いを理解し次のステップへ
病院とクリニックでは役割や業務内容、必要なスキル、働きやすさなどに明確な違いがあります。医療事務として働く場合、病院であれば専門性を高めやすく、クリニックは幅広い実務経験を積みやすいでしょう。どちらもメリット・デメリットがあるため、自分の目指すキャリアやライフスタイルに合った選択をすることが重要です。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。