医事課とは?気になる仕事内容や1日のスケジュール、働くメリットを解説

2020/05/15

医事課という部署をご存じですか?医療事務と同様に最近注目を集めているお仕事です。今回は、医事課の気になるお仕事内容から具体的な1日のスケジュールまで詳しく網羅しました。医事課で働くメリットや求人情報についてもご紹介します。

医事課とは

「医事課」という言葉を聞きなれない方も多いのではないでしょうか。医事課とは、一般的に医療業務全般を行う医療機関内の部署を指します。医事課の仕事は大きく分けて2つ。1つ目は、窓口で外来の受付をしたり、会計を行ったりする接客中心の業務です。もう1つは、レセプトや医療保険、介護保険等の請求業務を行う事務処理作業となります。この分業体制は細分化され、キャリアによって配属が決まったり、実務をローテーションさせたりする医療機関もあるようです。

各分野における医事課の仕事内容

医事課のお仕事には非常に細かく分かれた業務が存在します。分野別のお仕事内容をまとめました。

外来医事業務

医事課の業務の中でも、主に窓口メインとなるのがこの外来医事業務です。初診や再診で病院を訪れる患者さんの接客対応や会計、会計入力などに携わります。また、窓口で事務を行うため、患者さんからの電話問い合わせや救急車の搬入による消防署からの要請連絡などの対応も行います。外来医事業務は、患者さんとの接点が多く、窓口でのスムーズで丁寧な接客業務を求められるポジションです。

入院医事業務

入院医事業務は、一般的に入退院の手続きや入院診療費の請求業務です。入院会計では、患者さんの病名や治療内容によって定められた診断群分類に基づいて医療費を割り出します。入院患者さんは、外来よりも医療費が高額になる可能性も多く、限度額認定証など高額医療費免除のための申請方法や公費医療等は重要です。また、入院受付から病棟への案内など、患者さんが安心して過ごすためのサポート役も担っています。

保険請求業務

保険請求業務の主な作業は、1か月分の患者さんの診療費をレセプトと言われる診療報酬明細書にまとめ、関係機関へ提出することです。患者さんの使用する保険が、社会保険と国民健康保険では、計算方法も提出先も異なります。レセプト作成の際には、診療報酬の査定や記入漏れ、計算ミスなどのチェックを行いますが、これは病院経営において事務の心臓部となるお仕事です。

医事統計業務

医事統計業務とは、医事課に集約される病院内の膨大な情報を統計する部署です。具体的には、保健所へ月ごとに提出する患者数(外来・入院)、入院ベッドの稼働状況、診療収入の推移などの情報をまとめる作業を行います。病院内で統計がとれる情報は、一般的にコンピューターで管理されるため、PC操作のスキルも求められる業務です。

診療情報管理業務

診療情報管理業務とは、主に患者さんのレントゲンフィルムなどを含む診療記録(カルテ)の保存と管理を行います。具体的には、病名のコーディングから在所確認などを行い、医師がカルテ参照を行いやすくするためのサポートが重要な役割です。近年では、電子カルテ化も進んでいるため、医療情報システムの運営管理任務が発生することころもあります。

医師事務作業補助

医師事務作業補助とは、医師が行う診療の中で、事務的な処理を担当する業務です。診断書や電子カルテへの入力、処方箋作成など医師の指示に沿った事務作業を行います。医師がこれまでに行ってきた事務処理が軽減されることで、患者さんに向き合う時間が多くなり、診療内容の向上に役立ちます。2008年に導入されて以来、需要が高まっている業務です。

医事課は大変?1日のスケジュール例を紹介

医事課でのお仕事では、一般的に何人かのグループ編成で部署を担当するところが多いようです。外来や入院、またレセプトなど専門業務をキャリア年数もしくは期間ごとのローテーションで受け持つ医療機関もあります。医事課のお仕事のフローを、平均的な1日のスケジュール例で追ってみましょう。

<約800床・診療科40規模の大学病院の一例>

時間 グループA グループB グループC
出勤
8:30 朝礼
会計準備・整頓などの診療準備
午前中の診療予約の確認
早めに来院した方への自動受付機の整列案内等
9:00 初再診受付 会計業務 受付予約・レセプト
交代でお昼休憩(1h)
13:00 午後の診療受付準備・カルテの整理
13:30 会計業務 受付予約・レセプト 初再診受付
16:30 カルテ整理
17:00 レジ閉め 片付け
業務終了
17:30 レセプト期間(月末から翌月10日の)など、繁忙時のみ残業
担当部署のレセプト作成業務

医事課で働く3つのメリット

1.教育制度がしっかりしている
2.休みが取りやすい
3.さまざまな診療科の業務を経験できる

1.教育制度がしっかりしている

医事課は病院のオペレーションになくてはならない部署です。医事課を設置する医療機関は大規模のことも多く、業務に携わる人数も比較的多いため、未経験でも先輩に指導を受けながら成長していくことが可能です。また、スキルアップのための検定試験などの種類も多く、資格取得支援制度を導入している機関では、特にキャリア向上のチャンスを得ることができます。

2.休みが取りやすい

医事課のお仕事は分業されているほかに、雇用形態に幅があります。正社員だけでなく、契約やパートなどシフト制で業務を行う医療機関は、休みや月の計画が立てやすくなります。また、小さなお子さんや家庭の事情で、数時間の勤務という方にもお仕事をしやすい環境と言えるでしょう。

3.さまざまな診療科の業務を経験できる

医事課では、一般的に分業制を取り入れて、効率良く業務を行っている医療機関が多くみられます。そのため、ローテーション作業などで、さまざまな診療科の業務を経験することができます。医療機関の規模によっては、来院患者も多く対応能力や専門分野の業務効率も向上するでしょう。

医事課の勤務先・求人情報

医事課の勤務先は、主に総合病院や大学病院といった大規模の医療機関やクリニックです。また、業務効率を向上させるために、医療機関が業務委託をするところもあり、人材派遣会社などが募集している医事課のお仕事も存在します。業務内容は、受付業務から医師の事務サポートを務める医事事務補助まで、あらゆる分野のお仕事が豊富です。

医事課の仕事を始めるのに資格は必要?

医事課のお仕事を始めるために、必要な資格は特にありません。医事課の業務は一般的に分業制なため、専門職としてのスキルを活かすことも可能です。しかし、未経験者を奨励しているところも多くあります。医療機関によっては、お仕事をしながら、資格取得のサポートに注力している機関もあり、キャリアアップを目指すことも可能です。

医事課の仕事に活かせる資格を紹介

・医療事務技能審査試験
・医療事務管理士(R)技能認定試験
・診療報酬請求事務能力認定試験
・診療情報管理士認定試験
・医師事務作業補助者検定試験

医事課への就職をお考えの方に、取得すると有利な資格をご紹介します。

医療事務技能審査試験

医療事務技能審査は、医療事務に就く際に有利になる資格です。最もスタンダードで受験生や合格率も高い試験と言われています。この試験に合格することで「メディカルクラーク」の称号を得ることができます。受験資格は指定がなく、毎月試験が実施されることからチャレンジしやすい資格といえるでしょう。資格保持者は、医療現場の基礎的知識が備わっているとみなされ、就職の際にメリットとなります。

医療事務管理士(R)技能認定試験

医療事務管理士(R)技能認定は、医事課で必要となる医療事務全般に役立つ資格です。病院では、診療受付やカルテ管理、会計から請求費の作業まで、幅広い業務に携わることになります。この資格を保有していることで、医療保険制度や診療報酬の専門知識が身についていると判断され、医事課の率先力として採用率が上がります。

診療報酬請求事務能力認定試験

診療報酬請求事務能力認定試験は、年に2回実施され、レセプトと言われる診療報酬の能力を試されるテストです。レセプトは、診療報酬システムを熟知し、ミスのない作業を求められる業務であるため、資格の中でも合格率が30%と、難易度の高い試験と言えます。そのため所得者への求人率も高く、再就職などでも有利になる資格です。

診療情報管理士認定試験

診療情報管理士認定試験では、患者さんの診療記録に基づいた情報をデータ化して、運営に役立てるためのスキルが試されます。年1度の試験で、合格の難易度も高いことから、医事課への就職では有利になる資格です。医療の専門知識以外に、IT分野にも精通していると判断されるため、給与面や待遇も厚く医療機関が欲しがる人材です。

医師事務作業補助者検定試験

医師事務作業補助者検定試験は、医師が処理する事務作業をサポートする能力があることを証明する資格です。医師の指示に準じ、電子カルテへの入力や外科手術の症例登録、診察データ報告などが主な仕事内容となります。時間を要する庶務が軽減されることで、診療に専念できるため、医療の質向上を図ることができます。近年特に注目されているポジションです。

医事課のお仕事はバラエティに富んだ業務が魅力!分業制で長所も活かせる!

今回は医事課のお仕事や特徴について紹介しました。医事課は基本的に医療機関の心臓部といっても過言ではないほど、総括的な業務が凝縮された部署です。これから医療業務に就きたいという方、またキャリアアップの転職をお考えの方は、今回の記事を参考に医事課のお仕事をチェックしてみましょう。

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