保育士が感じる人間関係によるストレスとは!その原因と7つの解決方法
著者: めんたいパスタ
更新日:2019/02/26
公開日:2019/02/26
小さな子どもの安全と成長を見守る保育士の仕事、大変ですよね。ただ子どもが好きなだけではやっていけないと感じる人が多いのも事実です。保育士を辞めてしまいたいと悩む人の中には、職場の人間関係にストレスを感じるケースもあります。今回は、保育士の皆さんが人間関係の悩みを改善する方法についてご紹介します。
目次
保育士5人に1人は人間関係に悩んでいる
平成26年3月「東京都保育士実態調査報告書」によると、保育士を退職した理由で、約20%の人が「人間関係」と回答しています。これは、保育士の5人に1人が何らかの人間関係で悩んでいるということになります。
またこれは退職理由なので、保育士を続けながらも、人間関係に悩んでいる人を含めるとそれ以上の割合になると予測ができます。
保育士が抱える人間関係のストレスとは
施設長との人間関係
先輩保育士との人間関係
後輩保育士との人間関係
保護者との人間関係
保育士が抱える人間関係といっても、その相手によって少し内容は異なってくることが多いです。職場の人間全員がストレスとはならず、ある特定の人物に大きなストレスを感じることもありますよね。どのような人間関係の悩みがあるか、ご紹介します。
施設長との人間関係
施設長は、いわば会社でいう社長のようなもの。保育園では、やはり施設長(園長)の経営方針や教育方針が大きく影響してきます。自分の理想の保育と経営方針や教育方針がズレている場合、自分の意見をいった途端に冷たくされるようになった、パワハラを受けたなど、施設長との人間関係に亀裂が入るケースもあります。
先輩保育士との人間関係
新人保育士の場合は、職場に慣れるまでの期間はとにかく先輩保育士との関係性を築こうと努力する人も多いですよね。女性が多い職場だからこそ、妬みや嫉みが人間関係の悪化につながりやすく、様々な面で気を遣っている人も多いです。 仕事ができないうちは、その能力の低さで関係性が悪くなる、かといって先輩よりも仕事ができても気にくわないと仲間はずれにされるなど、認められるまでに時間がかかるケースも珍しくありません。積極的に仕事をし、成果をあげたのに手柄は横取り、なんてことに悩む新人保育士さんもいます。
後輩保育士との人間関係
経験を積んで職場に慣れても、後輩保育士との人間関係がうまくいかないこともあります。熱心な指導をしただけなのに、周囲からはイジメだと勘違いされてしまったなど、他の保育士との関係性まで悪化することも。 いつまでたっても仕事を覚えない、積極性がなくやる気を感じないなど、先輩としての目線で後輩を見ると新人の時に感じなかったストレスに悩むこともあります。
保護者との人間関係
教育現場ではモンスターペアレントに悩む人が多いですよね。保育士は、ただでさえ小さな子どもを相手にする仕事ですから、日々の仕事に細心の注意を払っているでしょう。しかし、ほんの数名でも、理不尽な要求をしてくる保護者がいることで大きなストレスになります。
毎日、朝と夕方に顔を合わせる苦手な人に対して、憂鬱な気持ちになったり、理不尽な要求に対して上手に対応できない自分の能力に落ち込んだりと様々ですが、保護者との人間関係がネックになり退職を決断する人もいます。
保育士が人間関係の悩みを改善する7つの方法
子どもと接することは大好きなのに、職場の人間関係が原因でストレスを感じるのは、とても寂しいことですね。もしかすると、少し日々の態度や心構えを変えることで、人間関係が改善するかもしれません。
特に保育士が人間関係の悩みを改善するために効果的なのは、以下の7つのポイントです。
1. 共通の話題を見つける
2. 自分の考え・悩みを相談する
3. 他の人の考え・悩みに耳を傾ける
4. うまく距離をとる
5. 仕事だと割り切る
6. 趣味や仕事以外の人との交流でストレス発散
7. 転職する
1. 共通の話題を見つける
相手のことをよく知らない場合、まずはお互いのことを知ることで関係性が良くなる可能性があります。仕事以外の話題を共有したくない、とかたくなになるのではなく、趣味などの話題に触れてみてはいかがでしょうか。
2. 自分の考え・悩みを相談する
職場の人間関係に悩んだら、責任あるポジションの人に考えや悩みを相談してみるのも改善へのステップです。自分では見えない・気づかないことに他者は気づいている場合もあるため、他の人の意見を参考にすると解決のヒントが得られるかもしれません。また、人間関係改善のために職場の人の力を借りることもできます。
3. 他の人の考え・悩みに耳を傾ける
仕事に対する考え方がある場合、意見の食い違いで人間関係が悪くなることもあります。しかし、仕事に対する考え方は多種多様で当然です。頭ごなしに否定するのではなく、納得せずとも受け入れることは大切です。人は、聞いてもらうことで安心し、満足感をえられることもありますから、人間関係の改善に役立ちます。
4. うまく距離をとる
女性ばかりの職場によくありがちなのが、派閥です。派閥に属すると、人間関係悪化の歯車の一部に知らないうちになってしまっている可能性も出てきます。他者の気持ちや意見を聞くことは大切ですが、中立的な立場でいることも1つのスキルです。
5. 仕事だと割り切る
職場の人間関係で悩むのは、もったいないことだと割り切ることができれば、心の負担が少し軽くなるかもしれません。職場の人間関係のストレスはどこにいっても多少ある、と少し諦めてしまうことでかえって仕事しやすくなるケースもあるのです。
6. 趣味や仕事以外の人との交流でストレス発散
24時間365日職場のことを考えていては、それだけでストレスが溜まります。休日まで職場の人間について考えていては、休まるどころか余計疲れて、仕事に悪影響が出てさらに人間関係が悪化することも。オンとオフをしっかり切り替えて、同業者以外の人との交流で視野を広げ、趣味で息抜きすることも大切です。
7. 転職する
同じ職場で耐えながら働き続ける必要は必ずしもあるとは限りません。もし、努力しても人間関係が改善しない場合や、どうしても辛く、耐えられないと感じる時には、無理をせず他の職場を探すのも1つの方法です。
保育士に多いのが人間関係の悩み!改善しない時は転職も考えよう
今回は、保育士の人間関係のストレスについて、その改善方法も含めてご紹介しました。
子どもと接することは大好きなのに、職場の人間関係で悩みを抱えて出勤が辛い、辞めてしまいたいと悩むのはとても残念なことですよね。
人間関係に悩んで、ストレスに耐えきれなくなってしまうよりは、別の保育園を探して好きな仕事を続けた方が良いでしょう。保育士の多くは人間関係について悩みを抱えています。改善しない時には転職を含めて検討してみてはいかがでしょうか。
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著者プロフィール
めんたいパスタ
人材紹介業、サービス業、障がい者雇用の分野で採用業務に従事した経験がある女性スタッフ。現在は保育分野の採用担当として、業務を通じて保育園で働くスタッフの負荷軽減になることを目標として活動している。