主任保育士になるには?役割・仕事・給料やキャリアアップの方法を解説

著者: めんたいパスタ

更新日:2024/12/19

公開日:2022/12/16

ガッツポーズをする保育士の女性

現場で働く保育士をまとめるリーダー的な役割、時には園を代表して保護者対応を行うなど重要な役割を担う主任保育士。保育士としてのキャリアを築くうえで、目標とすべき役割の1つです。本記事では、主任保育士の役割やなり方などについて解説します。給料や主任保育士ならでは悩みも紹介するので、主任保育士を目指す方はぜひ参考にして、理解を深めましょう。

主任保育士とは?【担う役割・仕事内容】

ファイルを持っている女性保育士

主任保育士とは、現場において、保育士たちをまとめる責任者のことです。特定のクラスを担当せず、園長のサポートや副園長を置かない園など、場合によっては、園長の代理として運営を行うこともあります。
園長と保育士、保育園と保護者を繋ぐ橋渡しを行う重要な役割を持っていることから、非常に重要なポジションであると言えます。ここでは、主任保育士が担う役割や具体的な仕事内容をご紹介します。

【主任保育士が担う役割・主な仕事内容】

園長の代理・サポート業務

・トラブル発生時の保護者対応
・行政や他園などとの連携
・人事、採用活動
・会議の進行

主任保育士の主な役割は、園長や副園長をサポートする立場として園全体を支えることです。日頃の業務の手助けをするだけではなく、園長や副園長が不在の時には代役として園の中心的な存在として重要な役割も果たします。実際の業務としては、行政や他園との連携、人事や採用活動に関わるケースも多く、新人保育士の面接対応や採用後の指導、育成プランの作成においても中心的な役割を担います。
また、保護者と保育園の間にトラブルが発生した場合には、責任を持って対応するなど仕事内容は多種多様です。

保育園の運営に関わる業務

・保育カリキュラムの立案
・運動会や発表会などの企画・運営
・掲示物の作成
・備品の発注管理

円滑な園の運営を行うために職員をリードするのも主任保育士の重要な役割です。保育園では年間を通して様々な行事やイベントが行われるため、運営計画の作成や準備、地域や行政との連携などを行います。行事などの実施に当たり、職員間の調整や役割分担も業務の一つです。その他には、クラス担任が作成した保育カリキュラムや指導計画に対するアドバイス、備品の発注・管理なども行います。

保育士の教育・ケアに関わる業務

・保育士のシフト調整
・新人保育士の指導・教育
・保育士とのキャリア面談
・園児や保護者対応に関する悩みの相談業務

一般的に主任保育士は、特定のクラスを持つことはありません。その代わりに、その保育園で働く保育士の育成やシフト・業務の調整など、保育士全体のマネジメント業務を行います。
また、保育士の採用や新人の指導、保育士同士の人間関係や精神面のケアに関わることも多く、保育スキルだけでなく多彩な能力が必要です。特に、保育士は対人業務であるため保護者などのからのクレーム等でストレスを抱える職員も少なくありません。うまくケアを行うことが、より良い職場づくりにつながります。

保護者対応に関わる業務

・クレーム、トラブル対応
・保護者会の実施などを行い、信頼関係の構築
・保育に対する悩みの相談窓口

主任保育士は、保護者の相談窓口としての役割も果たします。保護者からの相談や悩みに丁寧に耳を傾け、各家庭の状況把握はもちろん、クラス担任だけでは解決できないトラブル発生時などのサポート対応も業務の1つです。
また、円滑な園の運営を行うためには日頃から積極的に保護者とコミュニケーションを図り信頼関係を築く必要があります。そのための保護者会の計画、当日のファシリテーターなども重要な業務です。

主任保育士の給料はどれくらい?

封筒を持っている保育士スタッフの女性

内閣府が2019年度に行った「幼稚園・保育園・認定こども園等の経営実態調査」によるデータによると、職種別職員一人当たり給与月額の状況は以下のようになっています。

1人当たりの給与月額(賞与込み) 私立/常勤 公立/常勤
主任保育士 422,966円 561,725円
一般保育士 301,823円 303,113円
1カ月の給与差 121,143円 258,612円

主任保育士を含む保育士の処遇改善

慢性的な保育士の人手不足を解消し、有能な人材を確保することを目的に、平成27年に処遇改善等加算Ⅰ、平成29年には処遇改善等加算Ⅱが開始されています。
さらに、昨今の物価高騰や人件費高騰などの煽りを受け、令和4年からはすべての職員を対象に処遇改善の取り組みを行う「処遇改善加算Ⅲ」が実施されました。
しかしながら、さまざまな施策が実行されたことにより手続きが複雑化し制度が活用されていないといった点が課題です。そこで、課題解決のため令和7年度からは処遇改善加算を一本化する計画も進められています。

主任保育士になるには?取り組むべき4つの行動

絵本を読み聞かせている保育士

主任保育士になるためには特別な資格などは必要ありません。スキルや勤続年数などを各自治体が条件として設けている場合もありますが、国が定める法的な要件はないのが現状です。
これから主任保育士を目指す方は、自身が働く自治体が定める要件などの確認を行いましょう。以下に主任保育士を目指したい方が取り組むとよい一般的な行動を解説します。

保育園で経験年数を積む

保育園で長期間勤務することで、主任保育士へのキャリアアップが期待できます。主任保育士になるための特別な資格は必要ありませんが、豊富な経験を積み、園長や職員、保護者からの信頼を得ることが重要です。
また、園によっては独自の研修や試験が設けられている場合もあるため、規定を確認し早めに準備を始めましょう。ただし、昇格規定が不明確であることや先輩職員の多さ、人事異動が少ない場合など、役職に空きがなく昇格が難しい場合もある点には注意が必要です。

研修を受講してスキルアップを目指す

国や地方自治体が実施する「主任保育士研修」へ参加しスキルアップを図るのも、主任保育士へのキャリアアップを目指したい方におすすめの手段の1つです。主任保育士に求められる専門的知識の習得ができます。
また、保育士として現場に出たばかりの方で、将来的に主任保育士を目指したい方は、「専門分野別研修」や「マネジメント研修」などを受講し、段階的にキャリアアップを目指すのが効率的です。

研修名 特徴
主任保育士研修 主任保育士に必要な、マネジメント能力、保育に関する多様なニーズに応える知識や技術を身につける
専門分野別研修 乳児保育、幼児教育など6つの分野から役割に応じて科目を選び、専門的な知識を身につける
マネジメント研修 リーダー経験があり、主任保育士の指示を受けながら中間マネジメンを行うスキルを身につける
保育実践研修 現場経験が少ない、またはブランクが有る人向けに、保育のために必要な能力を身に付ける研修

副主任保育士からキャリアアップを目指す

処遇改善等加算は、保育士の人材確保を目的に開始されました。これにより「副主任保育士」という役職が新設され、賃金の改善などが行われました。副主任保育士になるには、経験年数や、決められた研修を修了させるなどの条件があり、それらを満たしていく必要がありますが、主任福祉士への大きなステップアップとなるでしょう。

主任保育士を募集中の園に転職する

ひとつの園で長く働いても、人事異動が発生せず状況が変わらないときは転職という選択肢も視野に入れるとよいでしょう。経験年数やスキル面で、求人の条件を満たしている場合には、主任保育士を募集している園に応募するのも1つの手段です。
また、直接主任保育士の求人に応募しなくとも、年功序列でない園に転職することでスキルと仕事に対する熱量があれば、早くに主任保育士として働くことを期待できるでしょう。

主任保育士に求められるスキル

・保育士としての経験
・保育の専門知識・技術
・マネジメント能力

2019年に内閣府が行った、「幼稚園・保育園・認定こども園等の経営実態調査」によると、私立の常勤主任保育士平均勤務年数21.7年、公立の常勤主任保育士平均勤務年数25.1年です。主任保育士になるためには特別な資格は必要ありませんが、この結果からもわかるように、保育や保護者対応に関する経験、専門知識、他の保育士をまとめるためのマネジメント能力などが求められます。

主任保育士に向いている人の特徴

・リーダーシップがある人
・コミュニケーション能力が高い人
・経験豊富で知識が深い人

主任保育士は他の保育士を指導する、園の運営をリードするなど中心的な役割を担うためリーダーシップ能力がある人が向いています。また、園の関係者だけでなく、保護者や行政機関と接する機会も多いためコミュニケーションスキルも重要です。全ての業務において、さまざまな知識やスキルが必要になるため、現場での経験豊富な人が適任といえます。

主任保育士は悩みも多い?知っておきたい注意点

考え事をしている保育士の女性

ここでは、主任保育士を目指す場合の注意点をご紹介します。事前にしっかりと確認した上で、主任保育士へのキャリアアップを考えていきましょう。

職員をまとめる必要がある

主任保育士には、職員をまとめ牽引していくという役割があります。つまり、さまざまな考え方を持った保育士をまとめていかなくてはなりません。場合によっては、自分より年上の職員に対して指導を行ったり、まとめたりすることも。そのため主任保育士を目指していく過程で、職員に対するコミュニケーションの取り方や関係の築き方を身につける必要があるでしょう。

周囲の理解と協力を得られるようにする必要がある

主任保育士は特性上、通常の保育士と比べても業務領域が広いです。そのため園に拘束される時間が長くなることもあり、プライベートの両立が難しいタイミングがあることも。
特に、産休や育休などにより休職する場合には、自身の行っていた業務を誰かに引き継ぐことも必要です。周囲の理解と協力を得られるよう環境づくりを行うことで、主任保育士として働きやすくなる点はしっかりと押さえておきましょう。

主任保育士の仕事や役割に関するQ&A

最後に、主任保育士の仕事や役割に関するよくある質問をQ&Aの形式で解説します。主任保育士に興味がある方はぜひ参考にしてください。

Q.主任保育士と一般保育士の違いは?

A主任保育士は園長のサポートや保育士の指導、保護者などを相手にする仕事が多いです。一方で、一般の保育士は子どもや保護者を中心とした業務を行います。

主任保育士は園長の業務サポート、保育士のマネジメント、保護者対応など子どもと接する以外の仕事が多く関係する人も多岐にわたります。時に、地域住民や行政機関と一緒に仕事を行うケースがあることも覚えておきましょう。
一方で、一般の保育士については子ども」や「保護者」の対応が業務の中心です。

Q.主任保育士と主幹保育教諭の違いは?

A.役割としては同じですが、主任保育士は「保育園」に設置される職種であるのに対して、主幹保育教諭は「幼保連携型認定こども園」に設置されます。

どちらも役割としては同じで、園長のサポートやスタッフのマネジメントなどを行うのが主な業務です。2つの職種の違いは働く場所にあります。主任保育士は「保育園」に設置される職種であるのに対して、主幹保育教諭は幼稚園的機能と保育所的機能の両方を持つ「幼保連携型認定こども園」に設置される職種です。

Q.主任保育士の配置基準は?

A.国や地方自治体が定める配置基準はありません。

主任保育士の配置基準は国や地方自治体で定めるものはありません。各園独自の裁量で配置の有無の決定が行われます。キャリアを積み、主任保育士と働いてみたいと考えている方は、就職を希望する園に制度として用意されているかをしっかりと確認をすることが大切です。

Q.何年目から主任保育士になれる?

A.具体的な決まりはありません。

主任保育士になるための必要な勤続年数については、法律で定められたものはありません。一方で、内閣府の幼稚園・保育園・認定こども園等の経営実態調査によれば、私立の常勤主任保育士平均勤務年数21.7年、公立の常勤主任保育士平均勤務年数25.1年だったことから、一定の勤続年数が一般的には求められることがわかります。
また、業務自体も園長のサポート役という重要な責務があるため、豊富な経験や知識が必要です。また一部の自治体については、経験年数の基準を設けている場合もあります。

主任保育士は園の運営を支える仕事

主任保育士の仕事は、保育士をまとめることから、保護者対応まで多岐に渡ります。主任保育士になるために特別な資格が必要なわけではありませんが、経験、マネジメント力、保育の専門知識と技術が求められます。目指すにあたり、職員をまとめる必要がある点や、周囲の理解・協力を得られるようにする必要がある点は確認しておきましょう。
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著者プロフィール

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人材紹介業、サービス業、障がい者雇用の分野で採用業務に従事した経験がある女性スタッフ。現在は保育分野の採用担当として、業務を通じて保育園で働くスタッフの負荷軽減になることを目標として活動している。

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