無資格でも保育補助の仕事に就ける?保育士との違いや求められるスキルも解説
著者: めんたいパスタ
更新日:2023/12/22
公開日:2023/02/10
「子どもが好きで子育ての経験を活かせる仕事に就きたいけれど、保育士資格を持っていない」という方におすすめの職業が、保育補助。保育補助であれば資格がなくても保育園で働けます。ここでは、働く前に知りたい保育補助の仕事内容や、保育士との違いや求められるスキルなどについて解説します。
目次
保育補助とは
保育補助とは、保育園や幼稚園、託児所などの保育現場で主に保育士をサポートする仕事のことです。未経験や無資格でも就けるため、保育士を目指す学生や、元保育士、子育て経験のある方から人気の職業です。保育現場では保育士の不足が問題となっていることもあり、保育補助はその手助けになる存在として注目されています。
保育補助と保育士は何が違う?雇用形態や仕事内容を比較
保育補助と保育士の大きな違いは、国家資格である保育士の資格を持っているかどうか。また、保育補助は基本的に担任のクラスを持たなくて良いのも保育士との違いです。
この章では、以下の3つの項目について、保育補助と保育士との違いを解説します。
・雇用形態
・仕事内容
・給料
雇用形態
保育士は資格を持っているためフルタイムであれば正社員として雇用されることが多いですが、保育補助はほとんどの場合でパートやアルバイトでの雇用となります。多くはないものの、保育補助であっても正社員で雇用されることもありますので、正社員を目指したい方はそのような前例のある職場に就職すると良いでしょう。
また、保育の仕事を未経験の方は、保育補助として実務経験を積みながら「保育士」の取得を目指したり、「子育て支援研修」を受講することもできます。
子育て支援研修とは、子育て支援員の養成を目的とした研修です。研修内容は、「基本研修」「専門研修」の2つの構成で、どの専門コースを選択するかにより研修時間は13.5時間~32時間と異なります。
仕事内容
保育士は担当クラスを持てるのに対して、保育補助は担任と連携を図りながらクラスをサポートすることに違いがあります。保育補助は担当クラスを持たない代わりに、園内の掃除や洗濯といった業務が仕事内容です。
もちろん、保育補助も保育士とともに「子どもと一緒に遊ぶ」「食事をサポート」「おむつを替える」など、子どもと接する業務はあります。しかし、保育補助の仕事内容は園によって異なるため、「就業してからこんなはずではなかった」とならないためにも事前に確認するのがおすすめです。
給料
2019年度内閣府が調査した「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」によると、一般保育士と保育補助の給与の違いは以下の表のとおりです。
1か月あたりの給与(賞与込み) | 保育士 | 保育補助 | |
---|---|---|---|
私立 | 常勤 | 301,823円 | 223,583円 |
非常勤 | 187,816円 | 168,560円 | |
公立 | 常勤 | 303,113円 | 148,720円 |
非常勤 | 162,859円 | 149,238円 |
保育士の常勤の給与は30万円を超えているのに対して、保育補助は常勤で22.3万円と7万円以上の開きがあります。この主な理由は、保育士は正社員が多いのに対して、保育補助はパートやアルバイトが多く時給で給与が支払われているためです。
一方、私立の非常勤を比べてみると保育士は18.7万円に対して、保育補助は16.8万円と給与の開きが大幅に小さくなります。パート・アルバイトで働くのであれば保育補助は選択肢の1つといえるでしょう。
保育補助の時給は勤務地やスキル、勤続年数や勤務時間帯により異なるものの、目安としては1,000円~1,200円程度となります。
保育補助に向いている人
保育補助に向いている人 |
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・子どもが好きな人 ・体力がある人 ・注意力がある人 ・責任感がある人 ・臨機応変に対応できる人…など |
保育補助に向いている人は、「子どもが好き」であることが大前提となります。子どもが好きであるからこそ、やりがいを見つけられるためです。
また、保育補助の仕事は子どもと一緒に遊んだり、子どもを抱っこしたりと体力が必要となります。体力に自信のない方は、筋トレや運動により体力をつけると良いでしょう。
子どもが園で安全に楽しく過ごすためには、注意力も必要となります。子どもに危険な箇所がないか、危険な遊びをしていないかなど、事前に危険を察知してケガのないように努めなければならないためです。各家庭の大切な子どもを預かる仕事なので、責任感を持って働ける方が向いているでしょう。
さらに、保育補助は子どもと接する機会の多い職業です。そのため、子どもの発達に関係する知識を身に着けたり、「子育て支援研修」を受講してスキルアップを目指したりなど、向上心のある方にもおすすめです。
保育補助として働くメリット
保育補助として働くメリットは、「子どもの成長を見守れること」「子どもたちの笑顔がみられること」にやりがいを感じられることです。この章では、そのほかの保育補助のメリット・デメリットについて解説します。
家庭やプライベートと仕事を両立しやすい
家庭や、プライベートと仕事を両立しやすいことがメリットとして挙げられます。保育補助の雇用形態はパートやアルバイトの場合が多く、働く時間や日数を調整しやすいためです。仕事内容も保育士のサポート業務がメインとなるため、残業や持ち帰りの仕事がないのも両立しやすい理由となります。自分の時間を楽しみたい方、柔軟な働き方をしたい方には働きやすい職種といえるでしょう。
子どもと触れ合える
子どもが好きな方にとっては、子どもとの触れ合いを楽しみながら仕事を楽しめる点がメリットと言えます。子どもと遊んだり、お世話をしたりすることで、子どもの日々の成長を発見できるのも保育補助の仕事の魅力です。保育士の資格がないからとあきらめていた方にとって保育補助は、自分らしく働ける職種かもしれません。
子育て経験を活かせる
子育て経験者であればその経験を活かせる点がメリットと言えます。実際に子育てを経験しているため、子どもの接し方にも慣れていますし、「パパ」「ママ」の気持ちを理解することも難しくないでしょう。そのため、子育て経験者であれば園に応募する際のアピールポイントともなります。生活での経験を活かすことで、保育の仕事が未経験でも挑戦できるのが保育補助の魅力です。
保育補助として働くデメリット
ここでは、保育補助として働くデメリットを解説します。
子供と触れ合う時間が保育士に比べて少ない
保育補助のデメリットは、子どもと触れ合う機会が保育士と比べて少ないこと。その理由は、保育補助の業務は保育士のサポートや掃除などの雑務が多く入ってくるためです。子どもとの触れ合いにやりがいを感じている方にとっては、保育士のサポートのときだけ子どもと接するのを不満に感じるかもしれません。園によってどれだけ子どもと触れ合う時間があるかは異なるので、気になる方は面接の際に確認してみましょう。
保育士と比較すると給与が少ない
保育士と比較すると給与が少ない点はデメリットとして挙げられます。保育士は国家資格を取得しているため、正社員の雇用形態で給与が高くなりやすいためです。一方、保育補助はパートやアルバイトの雇用形態が多いため、時給での給与のケースが多いです。時給での給与形態は、扶養内で働く場合に調整しやすい反面、収入が安定しにくいともいえます。
保育補助の仕事は無資格でも就業可能?
保育補助の仕事は無資格でも就業可能です |
保育補助の仕事内容は保育士をサポートすることがメインのため、資格がなくても働くことが可能です。そのため、未経験・無資格の方でも応募できる求人が多数あります。
しかし、各家庭の大切な子どもを預かる仕事のため、採用する園にとって知識や経験のある方が望ましいのは容易に想像できます。これらの理由から、保育士を目指している方や、子育ての経験者であれば未経験からでもチャレンジしやすい職業といえるでしょう。
保育補助は未来志向な仕事!求人も増加しています
保育士の人手不足に対応するため、保育士の負担軽減・離職防止を目的として、保育補助の雇用に必要な費用を支援する取り組み「保育補助者雇上強化事業」が2016年から始まりました。この制度を活用して積極的に採用したい園も多いため、保育補助であれば「週に数回働きたい」「フルタイムで働きたい」といった様々な働き方を実現できるでしょう。
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著者プロフィール
めんたいパスタ
人材紹介業、サービス業、障がい者雇用の分野で採用業務に従事した経験がある女性スタッフ。現在は保育分野の採用担当として、業務を通じて保育園で働くスタッフの負荷軽減になることを目標として活動している。