医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)とは?合格率や勉強方法も解説
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2020/08/06
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)とは、医療事務のスキルを証明する資格です。医療事務にまつわる民間の資格は多くありますが、中でも全国的に人気が高いのが医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)です。本記事では、医療事務技能審査試験の概要をはじめ、特徴や合格率、試験内容や勉強方法について解説します。
目次
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)とは?
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)とは、医療事務としての知識や技術があることを証明するための資格です。主催しているのは一般財団法人日本医療教育財団で、45年の歴史があることから、医療業界での評価が高いことも知られています。
詳しい内容は後述いたしますが、当試験で判断される職務スキルは主に以下の3点です。
・現場でのコミュニケーション
・受付業務
・診療報酬にまつわる事務
医療事務として働くために必須の資格というわけではありませんが、実務に関するスキルがあると認定されるため、給与などの待遇を良くなったり、採用時にアピールできたりと、メディカルクラークを取得するメリットは多いです。
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の合格率
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は毎年およそ5万人が受験しますが、合格率は60%程だと言われています。合格の目安は、3つの試験科目で7割以上の得点獲得とされ、不合格の場合でもどれか1科目で得点が7割を超えていれば、その科目は半年以内再受験免除となります。歴史ある資格で難易度もそれほど高くないので、医療事務に従事する人の多くが受ける試験です。
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の試験内容
試験は毎月開催しており、2つの実技(計120分)学科(60分)で実施されます。それぞれの科目の詳細は、以下の表の通りです。
学科試験は医療諸制度などの専門知識に関する問題、全25問です。実技1は窓口や電話で適切なコミュニケーションがとれるかを審査する科目で、患者さんから2つの質問をされた時にどう答えるかを記述します。最後の実技2については、試験問題のカルテとレセプトを見て誤りがないかをチェックする内容の科目です。
学科と実技2は資料や参考書の持ち込みは許可されていますが、実技1では資料等は持ち込めません。また、医科と歯科で別の試験科目がありますが、併願はできないため、どちらの科でも資格取得をしたい場合は2度受験する必要があります。
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の勉強方法
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は比較的合格率の高い資格とはいえ、自らの知識や能力を示すためには、しっかりと勉強しなければなりません。こちらでは、それぞれの勉強方法のメリット・デメリットをご紹介します。
独学で勉強する方法
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)では在宅で試験が受けられ、資料の参照も許可されていることから独学で勉強をする人も多いです。
独学で勉強するメリット
・コストがそれほどかからない
・自分のペースで勉強ができる
・まとまった時間がとれなくても、スキマ時間を活用できる
独学で勉強するデメリット
・テキスト選びや勉強のペース配分がすべて自己責任
・実用的な内容のため、医療事務未経験だと、内容をイメージしにくいことがある
講座(スクール)に通って勉強する方法
医療事務は病院で勤務するので専門的な知識を身に着けておく必要があり、資格取得のために専門学校や講座で勉強するのも人気の方法です。
講座(スクール)に通って勉強するメリット
・専門知識が豊富な講師が解説してくれるため、理解を深めやすい
・分からないことがあればすぐに質問できる
・周囲に同じ志を持つ人がいることがモチベーションアップにつながる
講座(スクール)に通って勉強するデメリット
・専門学校への通学、講座やスクールの利用は費用が高い
・通学や受講のためにまとまった時間を割かなければいけない
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)合格への試験対策
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)合格につながる、特に気を付けたい試験対策を3点ご紹介します。前述の勉強法と併せて、押さえておきましょう。
過去問を解く
どの資格試験でもそうですが、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)でも過去に出された問題と似た内容で試験が行われます。複数年の過去問を解けるようになると、対応力も上がり、実際の試験でも高得点を獲得する確率が上がります。
見やすい資料を用意しておく
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)では、資料の持ち込みが許可されている科目もあります。ただ、試験の時間は決まっているので要点が分かりやすい資料がないと、時間切れになって答えられないということにもなりかねません。効率よくまとまった資料を事前に用意しておきましょう。
時間配分を意識して解く
試験当日は決められた時間内で問題を解いていくため、難しい問題に時間を取られすぎるのは得策とはいえません。確実に点数が稼げる簡単な問題は早めに片付けておくなど、時間配分を考えるのもおすすめです。
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は役立つ資格です!
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は民間主催でありながら45年もの歴史を持ち、医療現場でも信用度の高い資格です。資格取得の勉強をする上で実際の業務で大切なことも学べますし、医療事務として働くなら取得しておいて損はないでしょう。医療事務としての業務は病院が違っても共通する面が多いので、キャリアアップのためにも取得しておくことをおすすめします。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。