公立病院とはどんな特徴のある病院?民間病院との違いを解説。
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2021/09/23
公立病院とは都道府県や市町村によって運営されている医療施設。では実際に民間病院とどのような違いがあるのでしょうか?今回は、公立病院の特徴的な役割、民間病院との違いについて解説します。また、実際の求人例や公立病院向けの志望動の例文についても消化していますので気になる方はチェックしてみてください。
目次
公立病院とは
公立病院とは都道府県や市町村などの自治体が運営する医療機関であり、一般診療に加え救急・災害医療、高度・先進医療などの民間医療機関では限界のある医療の提供を行っています。現在全国に875の公立病院があり、地域医療の確保のために重要な役割を担っています。
公立病院の役割
公立病院の役割 |
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地域の医療需要や公立病院でなければ担えない医療を提供する医療機関 |
公立病院の役割は、採算性や特殊性の面から民間医療機関では対応が困難である医療の提供。具体例としては以下の4点があげられます。
①民間医療機関の立地が困難な過疎地(山間へき地・離島など)における一般医療の提供
②不採算・特殊部門(小1児・救急・周産期・災害・精神など)に関わる医療の提供
③地域の民間医療機関では限界のある高度・先進医療の提供(がんセンター、循環器病センター等の医療施設)
④研修の実施・医師派遣の拠点
公立病院と公的病院の違い
公立病院 | 公的病院 | |
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運営母体 | 都道府県・市町村などの自治体 | 公的団体 |
定義 | 地方自治体を母体とし、地域の基幹病院の役割を果たす医療施設 | 厚生労働省が定めた公的団体を運営母体とする病院 |
地方自治体が母体となる公立病院に対して、医療法第31条で定義されている公的母体が開設している病院を公的病院としています。
また、公的病院の役割は「医療のみならず保健、予防、医療関係者の養成、へき地における医療等一般の医療機関に常に期待することのできない業務を積極的に行い、これらを一体的に運営する」であり、地域医療としての立場は公立病院と似通っているといえます。
※厚生労働省が定めた公的団体
都道府県・市町村・地方公共団体の組合/国民健康保険団体連合会及び国民健康保険組合/日本赤十字社/社会福祉法人恩賜財団済生会/厚生農業協同組合連合会/社会福祉法人北海道社会事業協会
公立病院と民間病院の違い
公立病院 | 民間病院 | |
---|---|---|
施設数 | 875 | 5,758 |
運営母体 | 都道府県・市町村などの自治体 | 医療法人など |
拠点 | 地方にも一定数 | 都市部に多い |
公立病院と民間病院で大きく異なるのが施設数。現在国内にある医療施設の約70%が民間病院といわれており、日本の医療の大半が民間病院によって支えられています。しかし、公立病院と民間病院を比較する上で、注視したいのが病院の拠点と救急医療の対応。
民間病院の大半は都市部にあるため、地方の地域医療を担っているのは昔と変わらず公立病院。また、救急搬送された患者を受け入れる施設のほとんどは現在も変わらず公立病院です。
民間病院の数が国内の大半を占めていたとしても、公益な医療を行うという立場として公立病院は強みを持っています。
公立病院と民間病院、働くならどっちがいい?
公立病院と民間病院の働き方を給料の面と職場環境の面で解説します。求人を探す際はあなたのライフスタイルに合った働き方ができる病院を探しましょう。
給料
公立病院 | 民間病院 |
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経営状態に左右されない | 経営状態に左右される |
公立病院で働く場合、基本的に給料や雇用条件の基準は公務員と同等。安定して働くことができます。一方で、民間病院の場合は経営状態によって給料や賞与の額が決定します。もちろん、経営状態が良い時期の給料・賞与は期待することができるでしょう。しかし、対照的に突然経営が悪化することもあり公立病院ほど安定性があるとは言えません。
職場環境
一般診療だけにとどまらず、その地域の中核的医療機関としての機能を持つこと公立病院ですので、救急医療や高度・先進医療など専門性に長けた経験を積むこともできるかもしれません。また公立病院の場合、救急受付の医療事務求人が豊富な傾向にあります。日勤に比べると夜勤手当などが付きますので、給与の面で充実することができるかもしれません。
公立病院へ応募する時の志望動機例文
志望動機例文
私が貴院を志望したのは生まれ育った故郷で地域医療に携わりたいという思いがあるからです。現在、私は○○市の病院にて3年間医療事務として受付やレセプト業務の経験を積んでいます。都市部の民間病院で働く中で、生まれ育った地元の病院は今どのような取り組みをしているのだろうと興味を持ち始めたことがきっかけで、救急医療やへき地医療について調べるようになりました。
調べていく中で地方での公立病院の重要度に触れ、地域になくてはならない医療施設という立場で働きたいと強く思うようになりました。私が現在までに培ったスキルを還元することは、育ててくれた地元への恩返しにも通ずるのではと思いこの度貴院を志望致しました。
医療事務の志望動機を書く際に重要になるポイントは、「なぜ応募先の病院を選んだのか」「どんな力を応募先で発揮できるのか」「どんなキャリアプランを持っているのか」の3つ。自身の経験やスキルを再度見直して、公立病院だからこその志望動機を考えてみましょう。
公立病院の実際の求人例
職種 | 医療事務 |
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仕事内容 | 【外来部門】 ・初再診患者様の受付、ご案内 ・保険証の確認、データ入力 ・診療報酬請求 【入院部門】 ・患者様の受付、ご案内 ・入院、転棟の手続 ★大きな病院なので職種多数!配属部署はご希望と適性により決定します。 |
給与 | 月給180,000円~193,000円 ※有資格者優遇(当社規定資格による) ※交通費支給有 ※残業手当別途支給 ※昇給制度あり(年1回) |
雇用形態 | 契約社員 ※期間終了後に正社員へ変更(雇用期間:1年) ※試用期間3ヶ月 |
勤務時間 | (1) 08:30 〜 17:00 [ 月 火 水 木 金 ] ※祝休 休憩60分 (2) 08:30 〜 12:30 [ 土 ] ※祝休 休憩なし 1ヶ月単位の変形労働時間制(月所定労働時間:156.75時間) |
応募資格 | 高卒以上 必須PCスキル:文字入力 無資格OK 未経験OK |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、資格取得支援制度、資格取得奨励金制度、社員持株会制度、ウェルカムバック制度、有給休暇制度あり、夏季休暇あり、年末年始休暇あり 公休月2日(平日1日・土曜1日)、日・祝、年末年始(12/29~1/3) |
地域の医療を担う市立病院の医療事務求人です。大きな病院ですので、医療事務と言っても複数の職種から選べるというのが最大の特徴。職種や配属部署については適性や希望により決定します。また、先輩社員のフォローが手厚く研修制度も充実!無資格・未経験から医療事務に挑戦したい方には特におすすめの求人となっています。
地域の医療を支える公立病院の求人をチェックしてみよう
地域の医療に必要不可欠である公立病院。民間病院では提供することが難しい救急医療や高度・先進医療、小児医療などに携われるのが民間病院最大の特徴です。また、都道府県や市町村などの自治体が運営母体ですので、経営は安定しており長期的なキャリアを築くことができるのも魅力の一つ。
未経験・無資格可の求人も多いため、初めての医療事務に挑戦する方にもおすすめ。気になる方は、ソラストの公立病院求人をチェックしてみてください。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。