医療事務と一般事務の違いや将来性|一般事務への転職や志望動動機も解説
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2022/09/01
事務は、女性に人気の職種の1つ。ひとくちに事務職といっても、一般事務や医療事務とさまざまな仕事があります。今回は一般事務と医療事務にフォーカスをあてて、両職種の違いをさまざまな観点からご紹介します。合わせて将来性や医療事務から一般事務への転職、志望動機など気になるポイントもチェックしていきます。
医療事務と一般事務の違い
さまざまな事務職がある中でも、一般事務と医療事務はどちらも人気のある職種です。同じ事務職でも、一般事務と医療事務ではどのような違いがあるのでしょうか。まずは、一般事務と医療事務の違いを4つの観点からみていきます。
勤務先
医療事務は「医療」とつくように、医療機関における事務職を指します。そのため勤務先は、病院やクリニック、診療所などの医療機関です。一方、一般事務は一般企業が主な勤務先となります。一般企業といっても業界・業種や規模は多種多様であるため、勤務先によって必要な知識や任される業務が異なることもあります。
仕事内容
下記は、医療事務と一般事務それぞれの主な仕事内容です。
医療事務 | 一般事務 |
---|---|
・窓口業務:保険証受取、会計、患者対応 ・レセプト業務 ・クラーク業務 ・カルテ管理 ・院内の清掃や備品発注 など |
・電話対応 ・来客対応 ・契約書などの書類作成 ・データ入力 ・ファイリング ・メールやFAX送信 など |
医療事務も一般事務も、勤務先の規模によって対応する業務の幅はさまざまです。たとえば小規模なクリニックの医療事務であれば、メイン業務である窓口やレセプトの他にクラーク業務や清掃など幅広く対応します。一方大規模な総合病院であれば、各業務の専任として医療事務が配置されることもあります。
また、一般事務は勤務する企業の業界・業種が幅広いため、細かい業務内容は勤務先によって多少の違いが。医療事務のように接客対応する機会はほとんどなく、内勤のデスクワークが一般的です。
給料
事務職は正社員やパート、派遣、契約社員と雇用形態が多様であるため、一概に給料を比較するのが難しいといえます。参考までに、厚生労働省による「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、医療事務と一般事務の年収は以下の通りです。
医療事務の年収 | 一般事務の年収 |
---|---|
442.5万円 | 493.4万円 |
こちらの統計では一般事務の年収の方が高いですが、一般的に専門的な知識・スキルを要する医療事務の方が給料は高い傾向にあります。しかし、医療機関も民間企業も求人の種類は多種多様。また地域や個人の資格保有状況、勤続年数などの条件もさまざまであるため、給料の個人差は大きいといえます。
なり方・資格
医療事務も一般事務も、無資格・未経験からなれる職種です。しかし、医療事務は医療保険の知識や診療報酬の仕組み、レセプト作成など専門的な知識・スキルが必要になります。一般事務よりも専門的であることから、医療事務の専門学校や通信講座の修了、資格取得後に就職する方も多い傾向に。代表的な医療事務の資格には「診療報酬請求事務能力認定試験」や「医療事務技能審査試験」などがあります。
一方、一般事務は大卒でなる方もいれば、高卒・専門学校卒でなる方もいます。求人の募集要項によりますが、基本的に資格を問われることはほとんどありません。しかし、資格があれば専門性がアピールでき、採用に有利になることも。代表的な一般事務の資格には「簿記」のほか、「MOS」や「秘書検定」などがあります。なお、医療事務も一般事務も資格は全て民間資格です。
医療事務から一般事務への転職は可能?志望動機の書き方もチェック
なかには医療事務から一般事務への転職を検討している方もいるでしょう。結論、医療事務から一般事務への転職は可能です。実際に同じ職種であることから、医療事務の経験を活かして一般事務へ転職する方も多くいらっしゃいます。
医療事務と一般事務の働き方の違い
医療事務と一般事務の働き方の大きな違いは、土日祝休みや残業有無です。医療事務はシフト制となることが多く、一般事務のような規則的な働き方でないことがほとんどです。また、医療事務はレセプトの締め切りがあることで、特に月末は残業が多い傾向にあります。診療時間中は患者対応などもあり多忙であるため、診療終了後に対応することも。対して一般事務は、勤務先にもよりますが定時に帰れることが多く、残業が比較的少ない点が嬉しいポイントです。
一般事務に活かせる医療事務のスキル・経験
医療事務として培ってきた接遇スキルや事務処理能力などは、多くの企業でも重宝されるでしょう。医療事務では、電話対応やPC操作、来客対応なども行うことから、業界・業種の違う一般企業の事務業務にもすぐに慣れるでしょう。またレセプト業務は数字を扱う仕事であることからも、「数字に強い」「正確なデータ入力が得意」などとアピールすることもできます。
医療事務から一般事務へ転職する際の志望動機
医療事務から一般事務へ転職する際は、その経験を活かして即戦力になれることを志望動機でアピールしましょう。志望動機に入れ込むべきポイントは、以下3つです。
・一般事務へ転職したい理由
・一般事務として自分が活かせるスキルや経験
・志望先の企業を選んだ理由
一般事務へ転職したい理由では、ネガティブな内容を書かないようにしましょう。「事務職として違う業種にチャレンジしたい」「経営に関わる事務を担当してみたい」など、前向きな姿勢が感じられる内容を考えてみてください。活かせるスキルや経験は、コミュニケーションスキルや事務スキル、事務処理能力などをアピールすると良いでしょう。そして志望先で働きたい熱意を伝えるためにも、数ある企業の中から志望先を選んだ理由を伝えることが大切です。
医療事務と一般事務どっちがいい? |適性をチェック
【適性チェック表】 | |
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医療事務 | 一般事務 |
・病院・クリニックで事務職を行いたい ・接客もしながら、事務の仕事も行いたい ・専門スキルの事務職で働きたい ・レセプトの仕事につきたい ・患者対応しながら、保険証確認が出来る |
・研修がある環境が良い ・PCスキルを活かせる事務職が良い ・なるべく土日は休みたい ・テレワークで事務職が良い ・自分の仕事に集中して仕事をしたい |
同じ事務職でも、医療事務と一般事務では働き方や勤務先、仕事内容が異なります。そのため、どちらがいいかは人によって異なります。そのため、まずは上記の適性チェック表から適性を見極め、ご自身の望む働き方や今後のキャリアなどから判断することをおすすめします。
医療事務におけるおすすめの求人
職種 | 医療事務(クリニック受付) |
---|---|
仕事内容 | 病院に隣接する外来専門の大きなクリニックで、患者さまの受付からお会計まで窓口業務全般をおこないます。
具体例 ◎幅広い知識とスキルが身につきます |
給与 | 月給170,000円~183,000円 ※有資格者優遇(当社認定資格による) |
雇用形態 | 正社員 |
勤務時間 | 週5日 (1) 08:30 〜 17:30 [ 月〜金 ] ※祝休 休憩60分 (2) 08:30 〜 12:30 [ 土 ] ※祝休 月~土のシフト制※早番(8:00~17:00/8:00~12:00) |
応募資格 | 高卒以上 必須PCスキル:文字入力 無資格OK 未経験OK※医療事務講座修了生尚可 |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、資格取得支援制度、資格取得奨励金制度、社員持株会制度、ウェルカムバック制度 |
受付業務を中心とした、クリニックにおける正社員の医療事務求人です。土日祝休み、かつ年末年始は休みが取れる点が嬉しいポイント。さらに、福利厚生には資格取得支援制度があります。無資格・未経験からでも応募できるため、就業・転職後に制度を活用しながら資格取得が目指せます。
医療事務は医療機関、一般事務は一般企業で働く事務職!
医療事務と一般事務では、勤務先や仕事内容、働き方も異なります。しかし、事務職として共通するスキルがあるため、医療事務から一般事務、一般事務から医療事務への転職は十分に可能です。ご自身の適性や事務職として実現したいキャリア、ライフワークバランスなどを踏まえて、最適な事務職を選んでみてください。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。