【テンプレート付き】履歴書の送付状(添え状)の正しい書き方・例文や注意点を解説
著者: そだねー
更新日:2025/03/27
公開日:2023/06/30
履歴書を書くとき「送付状」をつけた方がいいと聞いて、戸惑った方もいるのではないでしょうか。履歴書は市販されており、形式も浸透していますが、送付状の正しい書き方は知らない人も多いでしょう。送付状をパソコンで作成する時、手書きで書く時、それぞれにルールがあります。書き方以外のNG例や送付時のマナーを知り、正しい送付状を作りましょう。
履歴書の送付状とは
履歴書の送付状とは、履歴書を郵送する際に一緒に同封するあいさつ状のことです。「添え状」や「送り状」などとも呼ばれます。採用の合否に直結する可能性は低いですが、同封することがビジネスマナーの基本です。
送付状は、企業の採用担当者に「誰が・誰に向けて」「何を」「どのくらい」送ったのかを示す役割があり、直接対面した場合のあいさつに代わるものとされています。
転職の際になぜ履歴書の送付状は必要なのか?
履歴書の送付状は転職活動において、応募者の第一印象を左右する重要な役割があります。送付状がないと、採用担当者に対して「社会人としての基本的なマナーが不足している」というマイナス評価を与えかねません。
一方で、送付状を添えることで、丁寧さや熱意を伝えることが可能です。履歴書の内容だけでは伝わらない応募の意欲や誠実さをアピールできるため、転職活動では送付状が非常に重要とされています。
履歴書に送付状が必要なケース・いらないケース
項目 | 内容 |
---|---|
送付状が必要なケース | 履歴書を郵送で提出する場合 |
送付状がいらないケース | 履歴書を採用担当者に直接手渡しする場合 応募先が不要と明示している場合 |
履歴書を提出する際、送付状の必要性は提出方法や状況によって異なります。ここでは、送付状が必要なケースと不要なケースについて解説します。
送付状が必要なケース
履歴書を郵送する場合は、送付状が必要です。送付状は自己紹介の役割を持ち、履歴書だけでは伝えきれない応募の熱意や丁寧さをアピールするための書類となります。
採用担当者に対し、応募経緯や志望動機を簡潔に伝えることで、社会人としてのマナーも示すことができるでしょう。企業からとくに指示がない場合でも、送付状を添える方がより好印象につながるでしょう。
送付状がいらないケース
履歴書を直接採用担当者に手渡す際には、送付状は基本的に必要ありません。これは直接顔を合わせるため、送付状に記載する内容を口頭で伝えられるからです。
その場で丁寧に自己紹介や応募理由を述べ、書類を渡すことで十分誠意が伝わります。また、応募先によっては送付状が不要と明示していることがありますので、よく確認して対応しましょう。
【テンプレート付き】履歴書の送付状の正しい書き方
履歴書の送付状の仕様
送付状の用紙のサイズは、ほとんどのビジネス文章で用いられるA4サイズにします。 パソコンで作成する際は、Wordを使い横書きに、フォントは一般的な書体である明朝体やゴシック体にしましょう。
履歴書送付状の記載内容
1.日付
2.宛名
3.自分の住所・連絡先・氏名
4.件名
5.前文(頭語・時候のあいさつ)
6.主文(応募の経緯など)
7.末文(面接の申し込み・結語)
8.同封書類の内容
1.日付
日付は、送付状の右上に、履歴書を投函する日付を記載します。送付状や履歴書を記入した日ではありません。
西暦や和暦の決まりはありませんが、履歴書や他に同封する書類と統一するようにしましょう。
2.宛名
宛名は、日付から一段下げ送付状の左上に、履歴書を提出する宛名を記載します。 「株式会社」や「人事部〇〇様」「人事部御中」など、誤りがないように注意して正確に記載するようにしましょう。
3.自分の住所・連絡先・氏名
自分の住所や連絡先、氏名は、送付状の右側に記載します。「郵便番号」「住所」「電話番号」「氏名」の順に書き、住所は都道府県名も省略せずに書きましょう。
記載する電話番号は、携帯電話の番号でもOKです。最も連絡の取りやすい番号を書きます。
4.件名
何のための送付状であるかを中央に件名として記載します。 「応募書類の送付につきまして」や「応募書類送付の件」などが一般的な件名です。
5.前文(頭語・時候のあいさつ)
前文は、本題の前置となる文章です。
まず、頭語の「拝啓」を必ず記載し、次に履歴書を提出する時期に合った時候のあいさつを書きます。
頭語と時候のあいさつの間は、1文字分のスペースを必ず空けましょう。
最後に、相手の発展を喜ぶ言葉を入れます。こちらは定型文でも、問題ありません。
6.主文(応募の経緯など)
応募した経緯や自己PR、志望動機をシンプルかつ簡潔に記載します。量は長くても3〜4行ほどです。
まず、求人を知った媒体名と自分が応募する職種を書きます。次に、応募先の仕事内容と上手く繋げるように、これまでの経験やスキル、仕事への思いを書き、あなたの熱意を伝えましょう。
7.末文(面接の申し込み・結語)
文章の結びには、書類選考を受け、面接を希望している旨を書きます。
そして、「何卒よろしくお願い申し上げます」という文で締めるのがビジネスマナーとして一般的です。
頭語に「拝啓」と書いているので、右下に結語の「敬具」を必ず書きます。
8.同封書類の内容
最後に何を同封したのか、書類の内容と枚数を記載します。
まず、中央に「記」と書きます。
そして、左下に何を同封したのか、書類の内容を記載します。枚数の合計も「全○枚」と履歴書を見てくださる採用担当者がわかりやすいようにきちんと書きましょう。
右下に「以上」と記載し、完成です。
履歴書の送付状の書き方NG例
履歴書の送付状を作成する際に気をつけなければいけないことがあります。 応募する企業に対して失礼にあたらないように、NG例をチェックして気をつけましょう。
インターネットのテンプレートそのまま
送付状を作成する際に、インターネット上にあるテンプレートをただつなぎ合わせただけの文面は、手抜きの印象を与える可能性があるためNGです。 テンプレートはとても便利ですが、参考する程度に留め、応募に対する熱意が伝わるように自分のオリジナル要素を盛り込むようにしましょう。
送付状に不要な内容を記載する
送付状に希望条件を書くことはNGです。 送付状は「あいさつ」に代わるもののため、ここに「〇〇勤務希望」などの条件を書くことは失礼にあたります。希望条件は履歴書に書きましょう。 また、自己PRや志望動機をたくさん書き連ねることもNGです。3~4行にまとめるようにしましょう。
履歴書の送付状を手書きする場合の書き方
手書きで送付状を作成する場合は、A4サイズの用紙に縦書き、黒のボールペンで記入することが一般的です。 書き間違えてしまった場合は、履歴書同様、新しく書き直しましょう。修正ペンなどの使用はNGです。
履歴書送付状の記載内容
1.前文(頭語・時候のあいさつ)
2.主文(応募の経緯など)
3.同封書類の内容
4.末文(面接の申し込み・結語)
5.日付
6.自分の名前
7.宛名
手書きで送付状を作成する際も、各項目の記載する内容はパソコンで作成する時と基本的には同じです。 ですが、縦書きと横書きとでは記載する順番が異なることと、日付や宛名は用紙の上側に書くことに対し、自分の名前は下側へ記載するのがマナーです。 縦書きの場合、数字を漢数字にすることも忘れないようにしましょう。
履歴書の送付状の書き方以外のマナー
送付状は、書式以外にもいくつか守らなければいけないマナーがあります。履歴書を郵送する前にしっかりチェックしましょう。
1枚以内に収める
送付状は必ず1枚以内に収めます。 送付状を同封する理由は、履歴書などの応募書類を送ったことを伝えるためのものです。 自己PRや志望動機を熱心に長々と記載し、送付状が2枚以上になったりすることはマナー違反になりますので注意しましょう。
応募書類の一番上になるよう封筒に入れる
送付状は「何を誰に送ったか」を伝えるためのものです。 採用担当者が封筒から書類を出して最初に目にすることができるように、履歴書などの応募書類の一番上に重ねて入れます。 応募書類を受け取る採用担当者の気持ちを考え、送付状、履歴書、職務経歴書の順番になるように、確認しやすい入れ方を心がけましょう。
履歴書送付状の封入方法と封筒の書き方
履歴書を郵送する際には、送付状の封入方法や封筒の書き方にもマナーがあります。ここでは、採用担当者に好印象を与える正しい方法を解説します。
履歴書送付状の封入方法
送付状は書類の一番上に入れ、その下に履歴書や職務経歴書などの応募書類を順番に重ねて封入します。書類が折れたり汚れたりしないよう、クリアファイルにまとめると丁寧な印象を与えられるでしょう。
送付状の向きは、封筒から出した時にすぐ読めるよう表面を上にして入れるのが一般的です。相手が取り出しやすいよう配慮すると、社会人としてのマナーが伝わります。
履歴書送付状の封筒の書き方
封筒の表面には宛先を縦書きで、中央に企業名・部署名・担当者名を正式名称で記載します。部署名のみの場合は「御中」、個人名には「様」を使うなど、敬称の使い分けが重要です。
また、左下には赤字で「応募書類在中」と記載すると、担当者が一目で書類内容を把握できます。裏面には自分の住所・氏名を記載し、封じ目中央に「〆」を書くと丁寧な印象です。
履歴書の送付状に関するよくある質問
ここでは、履歴書の送付状に関するよくある質問をまとめています。送付状について確認したいことがある方は、ぜひ、参考にしてください。
Q.履歴書の送付状は必ず添付する必要があるのか?
A. 必須ではありませんが、添付するのがマナーであり一般的です。
履歴書の送付状は添付するのが一般的なマナーとされています。とくに指定がない場合でも、送付状をつけることで丁寧な印象を与えられ、応募への熱意も伝えやすくなります。
ただし、企業によっては不要と明記していることもあるため、その場合は指示に従って提出するのが適切でしょう。
Q.履歴書の送付状に書くべき基本的な内容や構成は?
A. 宛名・日付・氏名・連絡先・応募経緯・職種・自己PRなどを簡潔に記載します。
送付状には日付や宛名、自分の氏名・連絡先のほか、応募の経緯、応募職種、簡単な自己PRなどを記載するのが基本的な構成です。また、末尾には「ご検討のほどよろしくお願い申し上げます」といった丁寧な挨拶を添えると印象が良くなります。
読みやすく簡潔な内容を心掛けましょう。
Q.履歴書の送付状は手書きとパソコンのどちらで作成するべきか?
A. どちらでも問題ありませんが、現在はパソコンで作成する人が多く一般的です。
最近ではパソコン作成が一般的になりつつありますが、手書きでも問題はありません。パソコンで作成した方が読みやすく、作業効率もよいというメリットがあります。
一方、手書きの場合は丁寧さや人柄をアピールできますので、志望する企業の社風や好みに合わせて選ぶのがよいでしょう。
Q.履歴書の送付状を同封しない場合選考結果に影響するか?
A. 必ずしも不利になるわけではありませんが、同封した方が良い印象を与えられます。
送付状を同封しないこと自体が、即座に不採用になる原因とはなりません。ただ、送付状があると丁寧さや社会人としてのマナーを評価されるため、同封する方が好印象を与えられます。
とくに指示がない場合でも、送付状を添えることで選考結果にプラスの影響を及ぼす可能性があります。
履歴書の送付状のポイントを押さえたら求人探しを始めましょう
履歴書の送付状は、応募書類の顔となり、採用担当者が最初に目にする重要なものです。記載内容は簡潔にまとめ、丁寧さと誠実さを伝えることがポイントです。また、インターネット上のテンプレートは参考程度にし、自分らしさを加えることで、好印象につながります。送付状の書き方をマスターしたら、応募先企業へのアピールも万全です。
送付状の準備が完了したら、さっそくあなたに最適な求人に応募してみましょう。もし、応募に迷っているようなら、ソラジョブで求人検索してみませんか。数多くの求人情報の中から、自分の希望に合った仕事を見つけられます。ソラジョブを活用して、あなたの理想のキャリアを実現できる職場を見つけてください。
この記事は役に立ちましたか?
このコラムをシェアする
著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。