医療事務の平均給料は?気になる待遇や収入アップを目指す方法を紹介
著者: そだねー
更新日:2026/06/15
公開日:2019/02/21

医療事務への転職を検討する際、医療事務の給料相場は事前に知っておきたいポイントです。この記事では、医療事務の平均月収・年収や賞与の実態を紹介します。病院とクリニック、雇用形態や勤務別でわかりやすく比較しました。時給相場や収入アップを目指す方法も詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
医療事務の平均給料は?
| 事務職員の給料 | 一般病院 | 一般診療所 |
|---|---|---|
| 月収 | 約29万3,912円 | 約23万2,310円 |
| 年収 | 約437万円 | 約329万円 |
※月収は、平均給料年(度)額÷12で算出(小数点第1位を切り捨て)
※年収は、平均給料年(度)額+賞与で算出(1,000の位を切り捨て)
※常勤職員のデータ
厚生労働省のデータによると、事務職員(常勤)の年収や月収は勤務する施設の規模によって差が見られます。病院と診療所の平均を比較すると、一般病院で働く事務職員の月収は、一般診療所より6万円ほど高くなっています。年収で比べた場合、差は100万円以上です。
診療所の多くは日勤中心で働くため、病院に比べて手当額が少なく、給料が低くなる傾向にあると考えられます。
医療事務のボーナスや残業代は?
| 事務職員のボーナス | 一般病院 | 一般診療所 |
|---|---|---|
| 85万2,399円 | 50万9,374円 |
※常勤職員のデータ
ボーナスに関しても月収や年収と同様に、一般診療所よりも一般病院に勤務する事務職員(常勤)の方が高くなっています。ただし、正社員として雇用されていても、医療機関によってはボーナスが支給されないところも珍しくありません。支給される場合は、年間で2~4カ月分を目安としているケースが一般的です。
また、残業代の明確なデータはありませんが、働く医療機関の規定に応じて支給されます。
【雇用形態別】医療事務の平均給料
| 雇用形態 | 【病院】医療事務の平均給料(月収・時給) | 【クリニック】医療事務の平均給料(月収・時給) |
|---|---|---|
| 正社員 | 月収15万円〜23万円 | 時給1,100円〜1,300円 |
| 派遣 | 時給1,200円〜1,500円 | 時給1,100円〜1,300円 |
| パート | 時給1,000円〜1,150円 | 時給1,000円〜1,300円 |
※月収、時給の情報はあくまで目安です。
医療事務の働き方には、正社員や派遣、パートといった多様な選択肢があります。ライフスタイルに合わせて働き方を選べる一方で、雇用形態によって給与の算出方法や相場は異なる傾向です。ここでは、それぞれの雇用形態における病院とクリニックの収入目安をまとめました。
【正社員】医療事務の平均給料
病院の職員として雇用される正社員の場合、平均月収の目安は15万円~23万円ほどです。経験年数や役職の有無によっては、先ほど紹介した一般病院の給料水準に達することもあります。しかし、職場によって正社員=給料が高いとは必ずしもいえません。
とくに地方の医療機関では、相場がより低くなる傾向です。ただし、正社員は基本給に加えてボーナスや退職金などが支給される場合もあるため、派遣やパートと比べると安定した雇用形態といえます。
【派遣】医療事務の平均給料
派遣社員として働く場合は時給換算で給料が算出され、平均月収は10万~20万円と幅広い推移を見せます。東京都などの都市部にあるクリニックの求人では、時給1,400円以上といった高時給の募集が見られることも少なくありません。
一方で、正社員のようにボーナスが支給されないケースがほとんどであるため、決して安定した雇用形態とはいえない現状もあります。また、契約期間満了にともない派遣先での勤務が終了する可能性もありますが、派遣会社が希望条件に沿った職場を案内してくれる点は大きなメリットです。
【パート】医療事務の平均給料
パートの給料も派遣と同様に時給換算で決定されます。地域差はあるものの、時給相場は各地域の最低賃金以上からスタートすることが一般的です。もし、時給1,100円以上の条件を確保してフルタイムに近い形で働ければ、額面17万円前後、手取り14万円程度の給料を目指すことも難しくはありません。
パートは1日3~4時間などの短時間勤務を選択しやすく残業も少ない傾向にあるため、子育て中の方でも無理なく働けるメリットがあります。ただし、勤務先の経営状況によっては雇い止めの対象となる場合もあり、待遇面の安定性を求める際は注意が必要です。
【勤務先の種類別】医療事務の平均給料

医療事務の平均年収や賞与は、勤務する医療機関の開設主体によって大きく変動することがあります。ここでは、厚生労働省の調査データをもとに、一般病院と一般診療所の種類別における事務職員の収入事情をまとめました。
| 勤務先の開設者 | 平均給料(年収) | 平均賞与 |
|---|---|---|
| 国立病院 | 約547万円 | 111万1,109円 |
| 公立病院 | 約516万円 | 120万8,901円 |
| 公的病院 | 約462万円 | 100万1,592円 |
| 医療法人 | 約392万円 | 63万8,213円 |
※年収は、平均給料年(度)額+賞与で算出(千円未満切り捨て)
※常勤職員のデータ
一般病院の開設者別で事務職員(常勤)の年収と賞与を比較すると、国立病院と公立病院の数値が比較的高い水準にあるとわかります。国や自治体が運営に関わる施設は、処遇が手厚いケースが多い傾向です。
一方で、民間法人が運営する医療法人は、国立病院や公立病院などに比べると、年収・賞与ともにやや低めの傾向があります。
一般診療所の場合
| 勤務先の開設者 | 平均給料(年収) | 平均賞与 |
|---|---|---|
| 個人(入院診療あり) | 約407万円 | 69万8,353円 |
| 医療法人(入院診療あり) | 約362万円 | 56万8,156円 |
| 個人(入院診療なし) | 約294万円 | 46万8,296円 |
| 医療法人(入院診療なし) | 約335万円 | 50万3,061円 |
※年収は、平均給料年(度)額+賞与で算出(1,000の位を切り捨て)
※常勤職員のデータ
一般診療所のデータを見ると、個人経営・医療法人ともに、入院診療を行う施設の方が平均年収・平均賞与が高い傾向にあります。一方で、入院診療を行わない個人経営の一般診療所は、上記の分類の中で給料・賞与の水準がやや低い傾向です。
入院診療による収益の有無が、医療事務の給料にも影響していると考えられます。
医療事務の給料を左右する主な要素
次に、医療事務の給料に影響を与える要素について解説します。働く地域や立場など、具体的な中身を詳しく見ていきましょう。
働く地域・職場の規模
働く地域や職場の規模は、医療事務の給料に大きな影響を与えます。一般的に地方にある医療機関よりも、都市部にある医療機関のほうが給料は高い傾向です。家賃相場や物価に連動していることが考えられます。
また、個人経営のクリニックに比べて法人の病院の方が、給料が高く福利厚生なども整っていることが多いです。
役職・立場
医療事務の給料は、役職や立場によっても変わってきます。たとえば、主任クラスでは月収17万円のところ、部長クラスともなると月収30万円以上になることも。このように、同じ正社員でも経験や勤続年数、役職などにより待遇に差が生じることもあります。
資格の有無
医療機関によっては、医療事務の業務に役立つ資格を取得している者に対して、資格手当を支給しているところもあります。医療事務関連の資格としては、診療報酬請求事務能力認定試験・医療事務管理士技能認定試験(医療事務管理士)などがあげられます。
資格手当がある医療機関で働く場合は、資格のあり・なしが給料に大きな影響を与えます。勤務先や転職先にどのような制度があるか確認しておきましょう。
気になる医療事務の待遇は?
医療事務として働くにあたり、給料だけでなく日々の勤務体制や福利厚生が充実しているかどうかも重要な要素です。ここでは、事前のリサーチで把握しておきたい休日や社会保障などの待遇面についてわかりやすく紹介します。
勤務体制は?
勤務体系については、雇用形態や医療機関の規定によっても異なってきます。シフト制を基本としているところもあれば、病院の休日に合わせた勤務日程の職場もあり、さまざまです。
休日や有給休暇は取得可能?
年間の休日日数に関しても、雇用先の医療機関によって異なります。被雇用者の休日数については、求人情報などで確認することができます。また、有給休暇や産休・育休の取得は雇用形態などで違ってきます。総合病院の方が充実している傾向にあります。
社会保障はあるの?
フルタイムで働いているのであれば、健康保険や厚生年金保険といった各種社会保険は法律に則って適用されます。ただし、パートや派遣社員といった短時間勤務者は、法律が定める勤務時間などの要件を満たさない場合、社会保障が適用されないこともあります。
医療事務が給料アップを目指す4つの方法

医療事務の仕事において、工夫や選択次第で現状よりも収入を高めていくことは十分に可能です。ここからは、自身のスキルを活かしながら効果的に給料アップを目指す4つの具体的なアプローチについて解説します。
昇進を目指す
先にもご紹介した通り、医療事務の給料は役職や立場によっても変わってきます。もちろん、役職が付くことで責任は大きくなりますが、収入アップにもつながります。同じ病院で働き続けたいと考えているのであれば、昇進のために動いた方がよいでしょう。
勤務先に交渉する
勤務先での貢献度が高い場合、現在の職場で直接給与の交渉を行うのも一つの方法です。長く勤めていて専門的なスキルや豊富な経験を積んでいる人材であれば、雇用側から正当に評価され、交渉が受け入れられる可能性もあります。これまでの実績を客観的に伝えられるように準備して、相談してみるとよいでしょう。
資格を取る
資格手当を獲得するだけでなく、昇進や昇給の判断材料としても資格の取得は有益な方法の1つです。専門知識を習得することで、業務の幅を広げ自身のスキルアップにもつながります。医療事務に関する資格は多数あるため、勤務先のニーズやキャリアプランを考え、どの資格に挑戦をするのか検討してみましょう。以下は、主な医療事務資格です。
【医療事務検定試験】
医療事務検定試験は、医療保険制度、患者さま対応、医療費計算など医療事務に関する基本的な知識と技術を証明する試験です。学科試験と実技試験で構成されています。150~200時間程度の学習時間が必要とされ、合格率は90%を超えています。比較的合格率の高い試験のため、医療事務関連の資格を初めて取得する方におすすめです。
【医療事務技能審査試験(メディカルクラーク®️)】
医療事務に従事する者の知識および技能の程度を審査し、証明する試験です。試験と実際の業務の内容がつながっており、業務全般を学ぶことができる点に特徴があります。合格をすると、メディカルクラーク®️の称号を獲得可能です。医科・歯科ともに、試験は毎月開催されます。合格までに必要な学習時間は約200時間程度とされています。合格率は50〜60%と、十分な対策によって合格を目指せる水準です。
転職する
収入を上げる手段として、今よりも条件のよい職場へ転職する方法が挙げられます。一般的に、規模の大きな病院の方が、個人経営のクリニックよりも給料が高い傾向があります。そのため、病院への転職も選択肢の一つです。
経験や技術を磨いて転職に臨むことで、前職を上回る待遇で採用されるケースもあります。
医療事務の給料や仕事に関するQ&A
最後に、医療事務の給料や仕事に関するよくある質問をQ&Aの形式でご紹介します。
Q.高卒・専門卒・大卒など学歴で医療事務の給料は変わる?
A.医療事務の給料に関しては、学歴による大きな差はありません。
働く施設の規模に左右されることはありますが、学歴での給料の差は少ないのが医療事務の特徴の一つです。学歴よりも、スキルや経験によって給料の決定が行われるため、努力しだいでは比較的就職しやすい職場といえます。未経験から就職や転職などを目指すのであれば、資格を取得してスキルを身につけていきましょう。
Q.医療事務の給料は将来上がる可能性はある?
A.スキルアップや社会情勢の変化により、給料アップの可能性は十分にあります。
高齢化社会が進む日本においては、医療事務の存在は必要不可欠です。今後需要の増加により人材獲得などを目的として、給料のベースアップが行われる可能性も考えられます。
また、医療事務に関する資格の取得、スキルを高めることで昇進により給料アップの可能性もあります。資格の取得やスキルの向上は、自分自身の努力で実現できる要素も大きいため、日々努力することが大切です。
Q.そもそも医療事務の仕事内容は?
A.病院に来た患者様の対応、医療費の計算や会計などが主な業務です。
【医療事務の主な仕事内容】
・レセプト(請求)業務
・窓口の受付業務
・医療費の会計処理
レセプト業務とは、医療保険の保険者である自治体や保険組合へ、医療費の請求を行うことを指します。レセプトとは診療報酬明細書を指し、この作成が医療事務の中でもっともメインの業務です。
次に、窓口・受付業務の役割は、来院された方への案内業務、入退院手続き、保険証の情報をカルテへ反映させるなど、診療業務を円滑に行うサポートです。医療事務は、患者さまが初めて出会う病院スタッフでもあるため病院の顔としての役割も担います。
最後に、医療費の会計処理は医療保険の点数計算などを行い、患者さまへの請求や精算を行う業務です。昨今では医療保険の点数計算は電子カルテを用いて行われる医療機関が多く、従来に比べ業務の簡素化が実現しています。
Q.未経験で医療事務になる方法は?
A.医療事務に関する資格を取得し、スキルの証明を行うのが効果的です。
医療事務の仕事に就くにあたり、必須となる資格はありません。そのため、無資格・未経験でも応募できますが、医療事務は人気のある職業のため、資格や経験を持っている方が就職には有利です。
資格に関しては、誰でも受験可能な試験が多く挑戦しやすいのが特徴です。資格を取得することで、勤務確定後の給与や待遇面でも有利に働きます。また、異業種からの転職の場合は、前職で培ったコミュニケーション能力やパソコンでの事務処理能力などもアピールポイントとしては有効です。
医療事務の給料を知って理想の働き方を叶えよう
医療事務の平均給料は勤務先の規模や種類、雇用形態によって差が生じる傾向があります。中でも、一般病院や入院診療を行う一般診療所は比較的給与水準が高い傾向です。資格手当や昇進、転職などによってさらなる収入アップも目指せます。自身のスキルやライフスタイルに合った環境を選び、納得のいく待遇で働けるようにしましょう。
現在の給料に不安がある方や、より好条件の職場を見つけたい方は、医療事務の求人に特化したサイトを活用してみるのがおすすめです。ソラジョブ医療事務には、未経験OKの求人から、資格を活かせる高待遇な病院の募集まで幅広くそろっています。実際に求人をチェックして、理想のキャリアへと一歩踏み出しましょう。
この記事は役に立ちましたか?
このコラムをシェアする
著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。