看護助手は資格なしでも働けるって本当?役立つ資格の取り方・勉強のコツを解説
著者: そだねー
更新日:2025/01/24
公開日:2019/02/26
医療の最前線で働く看護師をサポートするのが、看護助手。無資格・未経験でも医療の現場で働くことができるため、高齢化が進み、医療の充実が求められる日本において、注目を集めている職業の一つです。本記事では、看護助手の仕事内容やあると便利な資格などについて解説します。
資格なしでも看護助手になれる!
看護助手になるために必ず手に入れなければならない資格はありません。看護助手は無資格、未経験からでも求人募集がある、誰もが目指しやすい仕事です。しかし、資格を手にすることで得られるメリットは複数あります。
そもそも看護助手とは?
看護助手とは、病院やクリニックなどの医療現場で看護師のサポートを行う仕事です。具体的な仕事内容は、主に看護師の指示を受けてサポート、患者のお世話、介助などがあります。ただし、看護師と違って国家資格を持たないため、採血などの医療行為を行うことはできません。
看護助手と看護師の違い
看護助手 | 看護師 |
---|---|
・特別な資格は不要 ・看護師のサポートが主な業務 ・医療行為は実施不可 |
・国家資格が必要 ・患者のケア全般を担当 ・医療行為は実施可能 |
看護助手は看護師と違い、医療行為を行えません。看護師の指示を受けて、看護の専門的判断を必要としない業務を行います。具体的には、ベッドメイキング、食事の配膳や片付け、患者の移動補助、掃除などです。
どちらも患者さんのケアにおいて重要な役割を果たしますが、仕事内容と責任の範囲に大きな違いがあります。
看護助手の仕事内容
・患者の身の回りのサポート(おむつ交換、ベッドメイキング、食事の配膳・片付けなど)
・環境整備(病室や病院内の清掃、リネン類の交換)
・看護師のサポート(医療材料の準備・補充、診療室への案内や準備)
看護助手の仕事は、患者さんに直接関わらない「周辺業務」と直接関わる「直接ケア」の2つに大きく分けられます。「周辺業務」は、医療器具の洗浄やシーツ交換、院内の清掃などです。「直接ケア」は、おむつ交換や入浴介助などが当たります。
その他にも、伝票や物品の補充整理、看護師の事務手続きのサポートなども重要な業務の1つです。
看護助手の勤務形態
<看護助手の勤務形態は、病院や施設によって異なりますが、主にシフト制が採用されます。日勤、早番、遅番、夜勤があり、24時間体制の医療現場を支えるため、交代勤務が一般的です。正社員、契約社員、パートタイムなど柔軟な雇用形態が多く、ライフスタイルに合わせた働き方が実現できます。
夜勤では手当が支給される場合も多いです。
看護助手の給料
厚生労働省が発表している統計によると、看護助手の平均月収は、22.5万円です。ボーナスなどの賞与を含めた年収ベースでは、320万円程度です。この金額の中には、休日手当や夜勤手当、残業手当などが含まれています。
また、この金額は全国平均のため、地域や施設によっては変化があることも覚えておきましょう。
看護助手が資格を手に入れる4つのメリット
看護助手は無資格でも従事することは可能ですが、医療に関連する資格を保有する方がさまざまな点で有利です。ここでは、どのようなメリットがあるのかを解説します。
看護助手に必要な知識や技術が身につく
看護助手は医療行為を行いません。しかし、医療現場で働く以上、専門的な用語や医療機器の使用方法を頭に入れておくと、スムーズに業務が可能です。医療に関する資格取得を目指すうえで学んだ、基礎的な知識もさまざまな場面で役立ちます。
看護師との意思疎通もスムーズになるため、新しい職場では信頼関係を構築する際に有益です。
周りから信頼される
専門知識を学ぶことは、適切な仕事を行うための基盤となるだけでなく、学びつづける姿勢が周囲から高く評価される要因にもなります。専門知識が身についていることで、看護師の意図を正確に理解しやすくなり、より精度の高い業務を遂行することも可能です。コミュニケーションがスムーズに進むことにより、患者へのケアの質も向上します。
採用に有利になる
資格を取得することで、看護助手としての能力を客観的に証明することが可能です。無資格でも働ける職場が多い中で、資格を持つことは他の求職者との差別化につながる大きな強みとなります。また、採用時だけでなく、資格手当の支給や職場での昇給交渉など、キャリアアップの面でも大きなメリットが得られやすいでしょう。
自信につながる
資格を取得するために、勉強をつづけた努力や得られた知識は、実際に現場で働く際に大きな自信につながります。根拠をもって仕事ができるため、患者さんと対峙をしても不安や恐怖心に襲われることがありません。精神的な余裕が生まれるため、他のことにも挑戦でき、スキルアップを目指すことも可能です。
看護助手におすすめの資格3選
看護助手として働く際に、資格があるとメリットが多いことがわかりました。次に、具体的にはどのような資格を取ればよいのかについて解説します。
メディカルケアワーカー(看護助手)
1級 | 2級 | |
---|---|---|
受験資格 | 2級合格者 | ・実務経験1年以上 または ・メディカルケアワーカー(R)の講座を受講 |
試験日時 | 年2回 | 年4回 |
試験内容 | ・2級の学科範囲+基礎心理学や看護助手の実技 ・学科25問と記述問題 |
・看護助手の役割 ・看護理論 ・病気や薬学の知識 ・敬語や電話対応などのマナーについて ・学科20問と記述問題 |
試験費用 | 8,700円 | 7,700円 |
合格率 | 85.9%(2023年) | 62.5%(2023年) |
メディカルケアワーカーは「医療福祉情報実務能力協会」が認定する、看護助手業務において初の民間資格です。看護助手従事者の地位向上や看護助手技能の向上を図るために設けられました。メディカルケアワーカーを取得することで、看護助手職に求められる能力があると証明ができます。
【1級と2級の違い】
2級の主な出題範囲は、組織内での自身の役割や病気や薬学の知識など、看護助手として働くうえで基礎となる内容です。1級については2級の範囲を踏まえつつ、基礎心理学や看護助手に必要などより高度な実技知識を問う問題が出題されます。
看護助手認定実務者試験
受験資格 | 必要条件なし |
---|---|
試験日時 | 年4回 |
試験内容 | ・医療にかかわる法律 ・人体の構造 ・病気の知識 ・介助の方法 など ・学科25問と記述5問 |
試験費用 | 一般:7,500円 団体:7000円 |
合格率 | 94.8%(2023年) |
看護助手実務能力認定試験は、全国医療福祉教育協会が認定する民間資格です。受験するために必要な条件がなく、誰でも挑戦しやすい資格となっています。合格者は、看護助手が医療施設において即戦力として活躍するための知識、技能があると客観的に証明することが可能です。
受講する講座によっては修了課題をクリアすることで、試験を受けることなく資格の取得できるところもあります。
介護職員初任者研修
受験資格 | 都道府県が定める130時間の研修を受ける |
---|---|
試験日時 | 各スクールによる |
試験内容 | ・介護について ・老化について ・生活支援技術について など |
試験費用 | 民間スクールでは約30,000円~ |
合格率 | 合格率は公表されていないが、ほぼ100%近い |
介護職員初任者研修は、介護職に必要な基本的な知識や技術を習得するための研修です。この研修は、厚生労働省の認定を受けた機関が各都道府県で実施しており、公的資格として認知されています。研修内容は、講義と演習を組み合わせたプログラムで構成されており、総計130時間のカリキュラムです。
修了時には試験が行われ、合格することで資格を取得することができます。正式な発表はありませんが、合格率はほぼ100%と非常に高い水準です。
私にあった看護助手の資格はどれ?3つの資格の比較
資格の種類 | メディカルケアワーカー | 看護助手認定実務者試験 | 介護職員初任者研修 |
---|---|---|---|
特徴 | ・看護助手としてのスキルを証明できる、初の民間資格 ・看護助手に必要なスキルやマナーを一通り習得できる ・在宅受験が可能 |
・看護助手が医療現場において即戦力として活躍するための知識、技能を客観的に判断する試験 ・初学者向けの問題で合格率が高い ・在宅受験が可能 |
・介護職の基本的な知識と技術を学ぶ民間資格 ・研修は講義と実習を含み、合計130時間のカリキュラムを修了する必要がある |
試験費用 | 1級:8,700円 2級:7,700円 |
一般:7,500円 団体:7000円 |
民間スクールでは約30,000円~ |
向いている人 | ・これから医療機関へ就職を考えている人 ・看護助手に関する知識を身に着けたい人 |
・未経験からでも医療の仕事に挑戦したい人 ・終了課題の提出だけで、資格を取得したい人 |
・研修を聞き、基礎をしっかりと学びたい人 ・研修を受けるための時間に余裕がある人 |
今回紹介した3つの資格に関して、合格率の面から比較をするとそれほど大きな差はありません。独学や研修などの受講スタイル、費用、学びたい内容から選択することをおすすめします。介護職員初任者研修に関しては、130時間の指定されたカリキュラムを終了しないといけないため、時間的余裕が必要なことも覚えておきましょう。
これら3つ以外にも、介護福祉士実務者研修など看護助手に役立つ資格は他にもあります。その他の情報は、下記のリンク先も合わせてご確認ください。
独学で看護助手の資格勉強をするときの3つのコツ
看護助手に関する資格を独学で勉強する際には、コツを抑えることが重要です。ここでは、抑えておきたい3つのポイントを解説します。
資格試験の試験内容を把握する
資格試験に合格するためには、まず試験の全体像を把握することが重要です。試験範囲や内容を確認することで、必要な学習時間や重点的に取り組むべきポイントが明確化します。試験を受けると決めたら公式サイトや参考書をじっくり読み込み、試験日までの具体的なスケジュールを立て、効率的に学習を進めていきましょう。
試験日までの現実的なスケジュールを立てる
試験日までのスケジュールを立てる際には、現実的な計画を立てることが重要です。すでに社会人として働いている方であれば、残業や繁忙期などを考え、余裕をもったスケジュールを立てていきましょう。前項で確認した必要な勉強時間を目安に、試験日から逆算するのがおすすめです。
あらかじめノルマを決めておくと、毎日の学習がスムーズに進みます。
すき間時間を活用する
まとまった勉強時間の確保が難しい方であれば、すき間時間を使って勉強を進めていきましょう。通勤時間や休憩時間など、日常には意識をすると使える時間が実は多いことに気がつきます。スマートフォンやアプリを活用すれば、参考書を持って歩く必要もなくなり、場所を気にすることなく学習が可能です。
とくに、暗記は繰り返し行うことで覚えられるため、すき間時間に何度も行うことをおすすめします。
看護助手の資格や仕事に関するよくある質問
最後に、看護助手の資格や仕事に関するよくある質問をQ&Aの形式で解説します。
Q.看護助手の資格の取り方でおすすめの方法は?
A.独学や研修など、ライフスタイルに合わせて選択するのがおすすめです。
看護助手に関する資格は、独学で取得可能なものから、研修受講が必要なものまでさまざまです。自身のライフスタイルに合わせ、無理なく継続できる学習方法を選択しましょう。とくに忙しい方は、通勤や通学の移動時間、休憩中などのすき間時間を有効に活用し、効率的に学習を進めることをおすすめします。/p>
Q.看護助手におすすめの資格は難易度が高い?
A.メディカルケアワーカー、看護助手認定実務者試験、介護職員初任者研修の3つに関しては、そこまで難易度は高くありません。
メディカルケアワーカーの合格率は、2級が約60%、1級が約85%と難易度に差があります。一方、看護助手認定実務者試験と介護職員初任者研修の合格率は非常に高く、95%〜100%に達しています。とくに看護助手認定実務者試験は、講座によっては課題をクリアするだけで資格を取得できる場合もあり、初心者にとって始めやすい選択肢としておすすめです。
Q.看護助手の資格は独学で取得できる?
A.試験によっては独学でも習得が可能。
看護助手認定実務者試験については、受験資格は設けられていないため独学でも取得可能です。メディカルケアワーカーと介護職員初任者研修は指定の講座の受講を修了する必要があります。なお、メディカルケアワーカーの受験を考えている方で、実務経験がある場合は、証明書の提出のみで試験の受講が可能です。
Q.看護助手の資格は学歴を問わず取得できる?
A.学歴については関係ありません。
看護助手の資格に関して、大学卒業などの学歴を必須要件としているものは殆どありません。そのため所定の研修などを終えれば、未経験からでも挑戦が可能です。医療の現場に興味を持った人、将来に向けて学生のうちから資格を習得したい人などはぜひ挑戦することをおすすめします。
Q.看護助手の仕事のやりがいは?
A.医療・介護の基礎知識を学びながら、患者に寄り添い支える喜びを感じることができる。
看護助手として働くと、医療や介護に関する基礎的な知識が業務を通して身につけられ、患者さんを支える喜びも同時に感じられます。また、看護師や医師とチームとして働く達成感なども同時に味わえるでしょう。将来的に看護師を目指したいと考えている人にも、おすすめできる職業です。
Q.看護助手に向いているのはどんな人?
A.人と接するのが好きな人、チームプレイが得意な人が向いています。
医療職は、人と接する機会の多い仕事です。患者さんへの対応はもちろん、医師や看護師など業務を進めるうえで関わる人も大勢います。そのため、人とのコミュニケーションが好きな人、個人ではなくチームとして成果を上げたい人などが活躍できる可能性が高い仕事です。
看護助手として働くなら、スキルアップのために資格を取得しよう
看護助手は看護師とは異なり、無資格でも働くことができる仕事です。一方で、資格を習得することにより業務の質の向上、看護師と円滑なコミュニケーションができるなどのメリットが多くあります。また、転職の際にも客観的なスキルを証明することが可能です。自分自身の技術を高めたい人、将来看護助手として働きたいと思っている方はぜひ資格取得に挑戦することをおすすめします。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。