看護助手(看護補助)とは?介護士との違いを仕事内容やサポート目的から解説。
著者: そだねー
更新日:2023/12/22
公開日:2021/01/28
クリニックや病院など医療機関で活躍する看護助手。無資格でも働け、時間の融通も利きやすいことから多くの女性が看護助手(看護補助)として従事しています。しかし看護助手と介護士の違いがいまいちわからないという方も多いようです。そこで今回は看護助手について理解を深めるため、介護士との違いにフォーカスをあててご紹介いたします。
目次
看護助手(看護補助)と介護士の違い
似通った仕事内容ではありますが、看護助手(看護補助)と介護士ではサポート目的が違います。医師や看護師が円滑に業務に取り組めるようにサポートする業務が看護助手の目的。それに対して介護士の目的は、要介護高齢者の日々の生活支援です。
看護助手 | 介護士 | |
---|---|---|
サポート対象 | 病気やけががある患者さま | 要介護の高齢者 |
サポート目的 | 医師や看護師の業務サポート | 要介護の高齢者の生活支援・補助 |
サポート範囲 | 病院で定められた範囲のケア | 個人ごとにケアプランを立てる |
対象者の違い
病院の患者さまは老若男女さまざまであり、病気やけがを患っています。必ずしも重度とは限らず、必要なサポートの程度は人それぞれです。
一方で介護士の場合、対象者のほとんどは要介護の高齢者。施設によって利用者・入居者・入所者などさまざまな呼称があります。認知症などを抱えている方の介助も行います。
サポート目的の違い
看護助手が患者さまをサポートする目的は、より良い医療提供をするため。つまり治療や回復がしやすい環境を整え、なるべく早く退院できるようにサポートします。
対して介護士は、生活を支援するためにサポート提供しています。つまり要介護の利用者さまに対して「心身ともに自分らしく、生き生きとした生活が送れる」ようにすることが最大の目的です。
サポート範囲の違い
看護助手も介護士も、身の回りのお世話をすることに変わりはありません。しかし介護士の場合は、利用者さまの個別のケアプランに沿って細かくサポートします。また精神的にも充実した生活を送れるよう、レクリエーションも行います。
これは病院の目的が治療であることに対し、介護施設の目的が生活支援であることが大きく関係しています。そのため看護助手と介護士に必要とされるコミュニケーションは少し違ったものになるのも覚えておきましょう。
その他職種との違い比較
看護助手や介護士と近しいその他の職種には看護師や准看護師、介護福祉士も存在します。ではこの3つの職種についても、それぞれ特徴をみていきましょう。
看護師 | 准看護師 | 介護福祉士 | |
---|---|---|---|
資格の有無 | 国家資格 有 | 国家資格 無 都道府県知事の免許 有 |
国家資格 有 |
業務内容 | 診療補助、看護など | 看護師の指示のもと診療補助、看護など | 身体介助、生活支援、マネジメントなど |
働ける場所 | ・病院、クリニック ・助産施設 ・介護老人保健・福祉施設 ・デイサービス ・訪問看護ステーション など |
基本的には看護師と同じ | ・特別養護老人ホーム ・介護老人保健施設 ・介護付き有料老人ホーム ・訪問介護事業所 ・デイサービス など |
そもそも看護助手(看護補助)とは?
看護助手とは、病院やクリニックなどの医療現場で看護師のサポートを行う仕事です。主に看護師の指示を受けてサポート、患者のお世話、介助といった業務を行います。ただし看護師と違って国家資格を持たないため、採血などの医療行為を行うことはできません。
看護助手の具体的な仕事内容
業務 | 主な仕事内容 |
---|---|
看護師のサポート業務 | ・診察や検査の準備など ・書類作成やカルテ準備などの事務作業 ・伝達業務 |
患者さまのお世話 | ・食事/入浴/排せつ/移動介助 ・配膳 ・シーツの交換/清掃 ・安静時の体位変換 |
その他 | ・病室などの清掃 ・医療器具などの洗浄 ・備品の管理 ・患者さまのご家族対応 |
看護助手は看護師のサポート、そして患者さまの身の回りのお世話を担当します。しかしその内容は病院やクリニックによって大きく異なります。具体的には主に上記のような業務をするのが一般的です。
看護助手は医療従事者に含まれる?
看護助手は医療機関をメインとして活躍していますが特別な資格が必要なく、医療行為ができないため医療従事者に含まれるのかは気になるポイントではないでしょうか。
結論、看護助手は医療従事者に含まれるという見方もできます。チーム医療を推進する中で、医療従事者は必ずしも医療行為ができる人のことを呼ぶとは限りません。看護助手がいるからこそ、医師や看護師はより良い医療が提供できるのです。そのため看護助手は医療現場で働く、立派な医療従事者といえます。
看護助手の実際の求人例
職種 | 看護補助・看護助手 |
---|---|
仕事内容 | 外来看護助手のオシゴトです! ◆主なオシゴト内容 ・患者さま対応 ・診察補助 ・物品定数チェック ・器具洗浄 ・搬送 など 未経験から始められる看護のオシゴト★体を動かすことが好きな方、人と話すのが好きな方にピッタリ♪ 20代から50代の幅広いスタッフが活躍している職場です。 やりがい◎人から感謝される喜びを感じられる看護アシスタント。あらたなチャレンジをソラストでしてみませんか? |
給与 | 月給170,000〜183,000円/交通費支給あり/残業手当別途支給 |
雇用形態 | 正社員 |
勤務時間 | (1) 08:00 〜 16:30 [ 月 火 水 木 金 ] ※祝休 (2) 08:00 〜 14:30 [ 土 ] ※祝休 休憩60分 シフト制(月の所定労働時間:158時間) |
応募資格 | 高卒以上 PCスキル不要 無資格OK 未経験OK |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、財形貯蓄制度、資格取得支援制度、社員持株会制度、ウェルカムバック制度 |
未経験・無資格OKの看護助手の求人例です。患者さま対応だけでなく診療のサポートも担当するため、医師や看護師とも協力して医療に携われます。患者さまと関わる時間も多いため、コミュニケーションが得意な方にはおすすめ。ご家庭の事情に合わせても働きやすい環境です。
看護助手と介護士との違いを明確に!
入院患者さまの身の回りのお世話は食事や入浴、排せつなどの介助が含まれ、業務内容としては介護士と近しいものになる看護助手。看護助手のサービス目的は、医師や看護師の業務を円滑にするためのサポート業務です。介護職と通ずるところもあるため、資格不要で挑戦できる看護助手を経験したのちに、介護士へスキルアップする方もいらっしゃいます。
ぜひ医療機関や介護施設にて、やりがいの大きい看護助手として働いてみてはいかがでしょうか。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。