面接時のマナーの基本について徹底解説!服装や入退室、オンライン時のポイントまでご紹介
著者: そだねー
更新日:2024/08/23
公開日:2023/07/14
面接でのマナーは分かっているつもりでも、いざその場に立つと不安になってしまう方も多いでしょう。この記事では、面接時の服装や入退室の際など重要事項をまとめているので、ぜひ面接前の確認の際にお役立てください。近年増えつつあるオンラインでの面接を受ける際のポイントについてもご紹介します。
目次
面接時のマナーはどのくらい選考に影響する?
人の第一印象は、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、話の内容が7%といわれています。面接において、視覚や聴覚で明らかにわかるマナーやしぐさは第一印象を大きく左右するといえるでしょう。清潔感や良識ある言葉遣い、そして行動が求められると考えておいて間違いありません。
面接時での振る舞いがビジネスにふさわしくないと判断されると、落とされる可能性も高まります。スキルや内面をしっかり見てもらうためにも、マナーを知ったうえで面接に臨むようにしましょう。
面接に向かうときの服装・身だしなみマナー
ここでは、面接で好印象を与える服装や身だしなみマナーについてご紹介します。
男女共通
男女ともに、面接では基本的にスーツを着用しましょう。体にフィットするサイズ感で着こなせば、しっかりしている印象が与えられます。色は黒・ネイビー・グレーなどのダークカラーを基調とし、ワイシャツは白を選びましょう。注意点として、ワイシャツはシワがあるとだらしがない印象を与えてしまうため、着用前にアイロンをかけておきましょう。また、香水のつけすぎにも注意が必要です。多少の香りであればよいですが、あまりに目立つようなきつい香りは面接時には避けましょう。
髪の色は、業種や応募先の企業によって異なりますが、染めていることに対してマイナスの印象を持つ人がいる可能性もあります。もともと髪色が明るい場合はわざわざ黒く染める必要はないですが、不安に感じる場合には周囲の面接経験者やエージェントなどに相談してみましょう。
カバンは、黒・ネイビー・グレー・茶などのダークカラーで、書類が入れやすいA4サイズが理想的です。自立するタイプを選ぶと、面接時に使用しやすく好印象でしょう。
男性の場合
ヘアスタイルは、第一印象に大きく影響します。整髪料で整え、清潔感を最優先にセットしましょう。前髪が顔にかかり、表情が隠れてしまうと暗い印象を与えてしまうこともあります。自信がないように見える場合もあるため、相手に顔が見え、表情が分かるようなヘアスタイルにしておくと安心です。
また、ひげは基本的にすべて剃ります。業界によっては自由なところもありますが、清潔感を第一に考えましょう。
女性の場合
スーツはスカート、パンツどちらでも構いません。ただし、ミニスカートやロングスカート、スキニーパンツなどの、トレンドや体の線を強調するものは避けましょう。椅子に座った際にちょうどよい長さになるスカートやパンツを選ぶのがおすすめです。
メイクは濃すぎず、ナチュラルな印象を与える薄づきのものを。髪は整え、長い場合は結びます。清潔感を与えるようにできるだけ顔の輪郭が出るヘアスタイルを選びましょう。
面接会場の受付でのマナー
面接は、受付からスタートしています。面接官に会う前から、見られていることを意識しましょう。ここでは、受付でのマナーについてご紹介します。
面接の5~10分前に受付へ行く
面接会場へは、余裕を持って向かいましょう。ただし、あまりに早すぎるのもよくありません。面接準備を邪魔してしまう可能性があります。早く着いてしまった場合には、5~10分前に受付に行くよう時間調整をしましょう。
もちろん、遅刻は厳禁です。万が一やむを得ない理由で遅れる場合には必ず電話連絡し、到着時間を伝えましょう。
また、コートを着用している場合、ビルに入る前にコートはきれいにたたんで持ちます。その際に、携帯電話の電源も切っておきましょう。
ハキハキと丁寧に喋る
受付で、もごもごと小さい声で喋ると印象がよくありません。ハキハキと丁寧に話しましょう。名乗るときには、約束の時間、相手の名前、そして自分の名前を分かりやすく伝えます。以下の一例を参考にして、伝えるとよいでしょう。
【一例】
・「本日〇〇時に、○○部の○○様と面接のお約束をしております○○と申します」
・「本日〇〇時に、面接のお約束を頂いている○○と申します。○○様にお取次ぎをお願いいたします」
他の社員にも軽く挨拶する
社内で他の社員の前を通り過ぎる時には、軽く会釈します。先方も身なりなどから面接に来ていると気付くことがあるので、無視するのは印象がよくありません。無理に話しかける必要はありませんが、自然に一礼して通りましょう。
常に見られている意識で待機する
面接まで待機しているときも、姿勢や座り方に気を付けましょう。社員がさりげなく見ていることもあります。初めての場所で不安もありますが、キョロキョロしたりだらしない姿勢をとったりしないよう注意しましょう。待ち時間は、ついスマホに手を伸ばしたくなるかもしれませんがこれもNGです。
面接時の入室マナー
ここでは、面接会場に入室する場合に知っておきたいマナーについてご紹介します。
3回ノックしてから入る
入室してください、と名前を呼ばれたら、ゆっくりと扉を3回ノックしましょう。
「どうぞお入りください」と応答が聞こえたら、「失礼いたします」と声を掛けて入室します。この時の声は、面接官が初めて聞くあなたの声になるので、よい印象を与えられるよう明るい声を心がけましょう。また、このような場では扉のノックは3回です。扉を2回ノックするのは空き室の確認の場合なので、注意しましょう。
なお、面接官が後から入室するケースもあります。その場合は、ノックをしても返事がありません。返事がない場合には、もう一回ノックをしてみて、それでも返事がなければ「失礼いたします」と声を掛けてから入室しましょう。
面接会場によってはすでに扉が開いている場合もあります。この場合のノックは、マナー違反です。ノックをせずに挨拶をし、一礼して入室しましょう。
面接官に背中を見せないように扉を閉める
扉を後ろ手で閉めるのはNGです。扉の方に向き直るのがマナーですが、面接官に完全に背中を見せて閉めるのもあまりよくありません。扉の斜めに立って閉めるようにすると、背中を完全に見せることなく閉められます。開けた時と反対の手で、大きな音がしないように静かに閉めましょう。
扉の開け閉めは普段の生活が出やすい部分です。自信がない場合には、あらかじめ鏡などを使って日常的に練習しておくとよいでしょう。
椅子の横に立って自己紹介する
会場に入り、扉を閉めて椅子の横まで歩いたら、座らずに椅子の横に立って明るくハキハキと自己紹介しましょう。
「○○と申します。本日はお忙しい中お時間を頂きましてありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします」と挨拶をして、一礼します。
ここでの挨拶は相手に与える印象の割合が大きいので、相手を見てはっきり話すことが大切です。
着座を勧められてから座る
自己紹介後、座ることを勧められる前に座らないようにしましょう。案内の担当者から「椅子にかけてお待ちください」と指示があれば座って待ちますが、面接官が来た時には立ち上がり挨拶をします。
複数椅子がある場合、特に指定されなければ下座の椅子に選びましょう。基本的には出入口側にある席が下座です。椅子の背もたれに寄りかからず浅く腰掛け、背筋を伸ばして座ることでよい印象を与えられます。
面接中のマナー
ここでは、面接中のマナーについてご紹介します。
第一印象の半数は、視覚情報と聴覚情報で決まります。話の内容をおろそかにしていいということではないですが、表情や声のトーンによって人の印象は大きく変わることを念頭に入れておきましょう。
面接官の目を見て明るく笑顔で喋る
うつむいたり、もじもじしたりしていると自信がないように見えます。快活な印象を与えるためにも、面接官の目を見て、笑顔でハキハキと話しましょう。目を見て話すことが苦手な場合には、鼻や口元、ネクタイなど、なるべく相手の目に近い位置を意識して見ると好印象が与えられるでしょう。
言葉遣いに気を付ける
面接では、いつも以上に丁寧な言葉遣いを心がけましょう。同僚に話すような感覚で話すのはNGです。とはいえ、使い慣れない敬語を使おうとすることで集中力がそがれて焦ってしまう人や、そもそも敬語の使い方に自信がないという方もいるでしょう。
「です」「ます」の丁寧語を使い、ゆっくりと話すことを心掛けることで、丁寧な話し方をする人という印象を与えられます。
面接官が話し終えてから喋る
いくらやる気があっても、相手の話が終わっていないのに話し始めるのは失礼にあたります。また、話を最後まで聞かないと、相手が何を言いたいのか正確にわかりません。わからないまま回答して会話のキャッチボールが成り立たないと、コミュニケーション能力を疑われてしまいます。
そのため、最後まで話を聞いて、質問の内容に沿って、落ち着いてきちんと順番に話すようにしましょう。<
面接時の退出マナー
面接官との話が終わってもまだ終わりではありません。その場を去る態度も見られています。退出時まで気を抜かないようにしましょう。
お礼を述べてから扉へ向かう
面接が終わったら、座ったまま、あるいは椅子の横に立ってから、お礼を伝えましょう。どちらがよいかは状況次第ですが、基本的には立って伝えるのがおすすめです。面接官が先に退出して記入するものがある、「座ったままで結構です」と案内担当に声をかけられる、などの特別な状況のときには座ったままお礼をすることもあります。
お礼の言葉は「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」などが一般的です。一礼して扉へ向かいましょう。
扉の前で挨拶する
退出する扉の手前まで移動したら、面接官の方を振り返り「失礼いたします」と一礼して退出しましょう。この時、手をドアノブにかけたままや、首をひねりながら半身の姿勢で頭を下げるのは失礼にあたります。最後まで面接官にしっかり向き合って頭を下げましょう。
静かに扉を閉める
それまでが完璧でも扉を閉める際に大きな音を立てて閉めると、最後の印象が台無しになってしまいます。大きな音を出さないよう、丁寧に扉を閉めましょう。もちろん、後ろ手でドアを閉めてはいけません。最後まで気を抜かないことが大切です。
面接後のメールマナー
面接後のお礼メールは、必ず送るべきというものではありません。しかし、現代のビジネスにメールは必要不可欠なものであり、メールのマナーは社会人として必要なスキルです。選考に影響することは少ないですが、社会人として時間をいただいたことへのお礼の気持ちを伝えましょう。
当日中に送る
お礼メールを送るのであれば、当日中に送ります。面接後、時間を取れたのが深夜などになってしまった場合は翌朝でもよいでしょう。ただ、遅くとも翌日中には送るのがおすすめです。メールを送るか迷い、数日経ってから送るのはよくありません。
簡潔な文章にする
だらだらとした文章では内容も伝わりにくく、印象がよくありません。相手は忙しく、時間がないことを念頭に入れて、簡潔で伝わる文章にしましょう。また、一目でわかりやすいと感じる文章は、相手に最後まで読んでもらいやすいです。
面接で感じたことを一言添える
いかにも定型文では、企業側も読む意味がなくなります。かえってマイナスの印象を与えてしまう可能性も。些細なことでよいので、面接で感じたことや感謝の気持ちを自分の言葉で一言添えるようにしましょう。
基本的には採用担当者宛てに送る
お礼メールの送信先は、採用担当者宛てが基本です。複数の面接官がいた場合には、他の面接官に対して「くれぐれも宜しくお伝えください」と書き添えましょう。
社長が長い時間かけて面接したケースであれば、直接、社長宛てに書くのもよいでしょう。お礼メールの宛先にははっきりとした正解はありません。ケースバイケースで宛先を変えるようにしましょう。
オンライン(WEB)面接でのマナーはある?
最近では、オンラインでの面接も増えています。オンラインならではのマナーについても知っておきましょう。
通信環境をあらかじめ整えておく
面接時に通信トラブルが起きないよう、事前にインターネット接続が良好か確認しましょう。マイクやイヤホンの音量の確認、カメラの動作確認も必要です。
自宅の通信環境が不安定な場合には、転職エージョントに相談してみましょう。面談ブースを貸しているエージェントもあります。
スタートの3分前に入室しておく
接続に時間がかかる場合もあるため、少し早めに入室(接続)しましょう。背景に自分以外のものが写りこまないようカメラの確認も必要です。
万が一、通信トラブルがあった場合のために、企業の連絡先を手元に準備しておき、いつでも連絡ができるよう準備しておきましょう。
相手に感情や表情が伝わりやすい話し方を意識する
オンラインでは、普段よりも大きめの声で画面の向こうに伝わるよう意識して話すことが大切です。リアクションを大きめにすることで、相手に感情が伝わりやすくなります。
また、自分が話すときはカメラを、相手が話すときは画面を見るようにすると、自然な形でコミュニケーションがとれます。
面接終了後は企業側が切るのを待つ
面接終了後は感謝の意を伝えた後、相手が退室する(接続を切る)まで待ちましょう。
もし、しばらく待っても相手が退室しない場合には、一言伝えてから退室するようにします。
面接時のマナーに関するQ&A
面接時にマナー違反をしないよう、Q&Aで不安な点をしっかりと解決しておきましょう。
Q:コートはどのタイミングで脱ぐのが正解?
A:建物に入る前に外で脱ぐ
コートは外で脱ぐのがマナーです。建物に入る前にきれいに折りたたんで、腕にかけましょう。折りたたむ際、コートのほこりや汚れが落ちたりスーツについたりしないように表面が内側になるようにするのがおすすめです。
また、コートのポケットに物が入っているとたたんだタイミングで落ちて慌てることがあるので、事前に物をカバンに移しておくのがよいでしょう。
Q:入室後、カバンはどこに置けばいい?
A:カバンは椅子の左右どちらかの床に置く
置く位置は、左右どちらでもOKです。ただ、床に倒れた状態で置くのは見栄えがよくないため、自立するカバンを準備しましょう。
また、集団面接などで椅子が複数並べてある場合には、事前に荷物置き場が指定されることもあるため、その場の担当者の指示に従いましょう。
Q:面接官に名刺をもらった場合、どうするのが正解?
A:名刺を渡されたら名乗って受け取る
名刺を渡されたら両手で受け取り、お礼を伝えます。続いて自分の名前を名乗りますが、今の会社の名刺は渡さなくてよいです。
名刺を受け取る際は、机を挟まないのがマナーです。面接官との間に机があった場合、机を避けて受け取る方がよい印象を与えられます。
また、受け取った名刺は、机があれば机の左側へ置き、面接の間はそのままにしておきましょう。
マナーを確認し、自信を持って面接を受けましょう
面接でのマナーについてご紹介しました。分かっているようでも実際面接の場に立つと、どのようにすればよいのか迷ってしまうこともあります。事前に面接の流れや、その場でのマナーについて確認しておけば、自信を持って面接を受けることができるでしょう。
面接についての不安点など、相談できる場所があれば安心です。ソラジョブ医療事務では、医療事務の転職を力強くサポートします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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著者プロフィール
そだねー
北国出身。前職はコールセンターの採用を担当し、ソラストに転職後、医療事務採用業務に6年従事している。営業や現場とのパイプを持ち、日々変化し続ける医療事務の情報をキャッチアップすることに強みを持つ。