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介護福祉士国家試験の概要解説!合格率・難易度から合格を目指す対策まで

著者: ゲートウェイ

更新日:2023/11/10

公開日:2022/08/03

介護業界の重要な役割を担う職種の1つである介護福祉士を目指し、国家試験の概要や資格取得までの流れを知りたい方も多いでしょう。この記事では、介護福祉士の国家試験の受験資格や合格率、難易度などについて詳しく解説します。試験に合格し、介護福祉士になるまでの道のりを理解したい方は、ぜひご参考にしてください。

そもそも介護福祉士とは

介護福祉士とは、専門知識・技術を用いて、サポートが必要な人の心身の状況に合わせた介護の実施や介護者に対する指導を行う職種です。

介護福祉士とは、要介護者の心身に合わせた介護の実施や介護職員への指導やマネジメントを行う専門職種です。介護分野の資格の中でも唯一の国家資格に該当する職種で、国家試験に合格することで取得できます。

介護福祉士の国家試験は「社会福祉士及び介護福祉士法」という法律で定められており、取得すれば介護に関する一定の知識やスキルを習得していることの証明が可能です。

介護福祉士の主な仕事内容

・身体介護(食事、入浴、排泄など)
・生活援助(掃除、洗濯、買い物の手伝いなど)
・レクリエーションの企画・実施
・助言・相談業務
・社会活動支援
・職場のマネジメント

介護福祉士の主な仕事は、上記のように要介護者に対する身体介護をはじめ、生活援助などの介護業務から、介護職員へのマネジメントまでさまざまです。要介護者やそのご家族に対してアドバイスをしたり、相談を受けたりすることもあります。

そのほかにも、要介護者やそのご家族が社会とのつながりを維持できるように、社会活動へのサポートも行います。介護福祉士は、介護を通して要介護者の生活そのものを支える、やりがいのある仕事です。

介護福祉士を目指す利点

・携われる業務の幅が広がる
・収入アップが期待できる
・転職時のアピール要素になる
・キャリアアップに役立てられる

介護福祉士は、介護職員への指導など無資格の介護職員よりも幅広い業務に携われます。また、国家資格保有者なので、初任者研修や実務者研修を修了した介護職員よりも収入アップが期待できます。介護分野の上位資格なので、転職でのアピールやキャリアアップにもつながるでしょう。ケアマネジャーや社会福祉士など、さらに上の資格を目指すときにも役立ちます。

【介護福祉士と他の介護職員の給料比較】

保有資格 平均給与額
介護福祉士 331,080円
実務者研修 302,430円
介護職員初任者研修 300,240円
保有資格なし 268,680円
出典:厚生労働省老健局老人保健課「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果

介護福祉士国家試験の概要【受験資格・実技試験免除】

介護福祉士の国家試験の概要について、第35回、第36回の内容を参考にまとめています。

試験科目 【筆記試験】(※1)
人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解、介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程、こころとからだのしくみ、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、医療的ケア、総合問題
【実技試験】(※1)
介護等に関連する専門的技能
合格率 84.3%(※2)
受験資格 以下4つのうちいずれかの条件に該当する人(※1)
1.養成施設ルートの条件を満たす人
2.実務経験ルートの条件を満たす人
3.福祉系高校ルートの条件を満たす人
4.経済連携協定(EPA)ルートの条件を満たす人
受験手数料 18,380円(※1)
日程 【筆記試験】例年1月下旬 (※1)
【実技試験】例年3月上旬 (※1)
受験会場 【筆記試験(35カ所)】(※1)
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
【実技試験(2カ所)】(※1)
東京都、大阪府
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター介護福祉士国家試験
※1:第36回介護福祉士国家試験を参考に記載
※2:第35回介護福祉士国家試験の合格率

介護福祉士国家試験の試験科目は、筆記と実技の2種類があります。

筆記試験は、介護の基本やコミュニケーションに関わる技術、認知症等専門的な分野への理解などが対象です。一方、実技試験は介護の基本原則や技術などが対象ですが、一定の条件を満たせば免除されます。受験資格は、学歴や実務経験などによって4つのルートに分かれているため、自身にあったルートで資格取得を目指しましょう。受験資格の詳細は次項で解説しますので、参考にしてください。

介護福祉士国家試験の受験資格

・養成施設ルート
・実務経験ルート
・福祉系高校ルート
・経済連携協定(EPA)ルート

介護福祉士国家試験を受験するには、上記のような4つの選択肢があります。ここでは、必要となる資格や実務経験について詳しくするのでぜひご参考にしてください。

・養成施設ルート

高等学校等を卒業後、以下のいずれかに該当する人
(1)2年制以上の介護福祉士養成施設を2017年以降に卒業している
(2)福祉系大学・社会福祉士養成施設・保育士養成施設等を卒業後、1年制以上の介護福祉士養成施設を卒業している

養成施設ルートでは、まずは高等学校を卒業後、介護福祉士養成施設を指定された期間で卒業する必要があります。介護福祉士養成施設とは、文部科学大臣や都道府県知事などが指定した学校や養成施設のことです。養成施設卒業後は、卒業年度によって介護福祉士国家試験の筆記試験の受験が受けられます。

・実務経験ルート

以下のいずれかに該当する人
(1)実務経験(3年以上の介護等の業務)+介護福祉士実務者研修を修了している
(2)実務経験(3年以上の介護等の業務)+介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修を修了している

実務経験ルートでは、3年以上の介護業務等の実務経験に加え、実務者研修などの修了が必要です。実務経験は、3年以上の従業期間と540日以上の従事日数が必須。実務経験は、受験の申し込み時に従事日数が不足していても、受験年度の3月31日の期間までを実務経験見込みとして受験可能です。

・福祉系高校ルート

以下のいずれかに該当する人
(1)平成21年度以降に福祉系高校に入学している
(2)平成20年度以前に福祉系高校に入学している
(3)特例高校等(※)を卒業+実務経験(9ヶ月以上の介護等の業務)がある人

※高校:平成21~25年度、28~30年度入学者
※専攻科:平成21~25年度、28~31年度入学者

福祉系高校ルートでは、介護福祉や生活支援など、福祉に関する科目を中心に学習する高等学校を卒業することで受験資格を取得できます。福祉系高校では53単位、特例高校等では35単位の単位数が必要です。特例高校等を卒業した場合、福祉系高校とは異なり9ヶ月以上の介護に関する実務経験を積む必要があります。

・経済連携協定(EPA)ルート

以下の両方に該当する人
(1) EPAの介護福祉士候補者である
(2) 実務経験(3年以上の介護等の業務)+介護福祉士実務者研修もしくは介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修を修了している(※)

※EPAの介護福祉士候補者以外

経済連携協定(EPA)ルートとは、フィリピン人などが研修を受けながら3年以上の実務経験を積み、日本の介護福祉士資格を取得する方法を指します。EPAルートでは、介護福祉士候補者として選ばれなければならず、その上で3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修等の修了が必要です。

実技試験の免除について

第29回(2017年)から、それぞれのルートで定められた条件を満たした人は、介護福祉士の国家試験における実技試験が免除されるようになりました。以下で確認しましょう。

【実技試験が免除される人】

養成施設ルート すべての人が対象
実務経験ルート 実務経験(3年以上の介護等の業務)があり、以下のいずれかを満たす人
・介護福祉士実務者研修を修了している
・介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修を修了している
福祉系高校ルート ・2009年度以降に福祉系高校に入学している
・2008年度以前に福祉系高校に入学した人、特例高校等を卒業した人のうち、以下のいずれか1つを修了・履修している
「介護技術講習」「介護過程」「介護過程III」
経済連携協定(EPA)
ルート
以下のいずれかを修了している
・介護技術講習
・介護過程・介護過程Ⅲの修了もしくは履修
・介護福祉士実務者研修(EPA介護福祉士候補者のみ)

ただし、福祉士系高校ルートおよび経済連携協定(EPA)ルートの人で、以下の条件に当てはまる場合は実技試験が必須です

【実技試験の受験が必要な人】

福祉系高校ルート ・2008年度以前に福祉系高校に入学した人、特例高校等を卒業した人のうち、以下のいずれか1つを修了・履修していない
「介護技術講習」「介護過程」「介護過程III」
経済連携協定(EPA)
ルート
以下のいずれかを修了していない
・介護技術講習
・介護過程・介護過程Ⅲの修了もしくは履修
・介護福祉士実務者研修(EPA介護福祉士候補者のみ)

「介護福祉士実務者研修」の修了は、転職や就職で未経験から介護福祉士を目指す多くの人が通る研修です。「介護福祉士実務者研修」に関する詳細は、以下の記事にて詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。

介護福祉士国家試験の合格基準

今回は、第35回(2023年)の介護福祉士国家試験を例に挙げて、合格基準を解説します。介護福祉士国家試験は、筆記試験と実技試験合格基準が異なるため、事前に確認しましょう。

筆記試験の合格基準

ア 総得点の60%程度を基準に、問題の難易度で補正した点数以上の得点があった者
イ アを満たした者のうち、試験科目11科目群すべてで得点があった者

筆記試験は、毎年定められる総得点の60%程度を合格基準とし、その年の問題の難易度によって合格基準の点数に補正がかかります。

第35回介護福祉士国家試験の場合、125点満点のうち75点以上を獲得した人が筆記試験合格者でした。第35回の筆記試験では、問題の難易度による点数の加算は行われていません。

実技試験の合格基準

課題の総得点の60%程度を基準に、課題の難易度で補正した点数以上の得点があった者

実技試験も筆記試験と同じように、100点満点中60点を基準とし、その年ごとの実技試験の出題難易度によって点数が補正されます。

第35回介護福祉士国家試験では、53.33点以上の人が合格者でした。第35回の実技試験では、6.67点のマイナス補正がかけられている形です。

なお、介護福祉士国家試験の実技試験は、現場を想定したシチュエーションから、介護の3原則である「安全・安楽」「個人の尊厳」「自立支援」を満たした適切な介護を行えるかをテストされます。

【実技試験で主に見られているポイント】

・利用者とのコミュニケーションはできているか
・利用者の健康状態を把握できているか
・利用者に事前の説明と承諾を得られているか
・利用者の自己決定を促す声かけができているか
・利用者の身だしなみの確認などができているか
・環境整備は適切であるか
・利用者の残存機能を活用できているか
・「車いすの操作」「体位変換」「移乗」などの介助は適切か
・利用者の安全の確保ができているか など

介護福祉士の国家試験の難易度・合格率

実施時期 合格率(%) 受験者数(人) 合格者数(人)
第35回(2023年1月29日) 84.3 79,151 66,771
第34回(2022年1月30日) 72.3 83,082 60,099
第33回(2021年1月31日) 71.0 84.483 59.975
第32回(2020年1月26日) 69.9 84,032 58,745
第31回(2019年1月27日) 73.7 94,610 69,736
第30回(2018年1月28日) 70.8 92,654 65,574

介護福祉士国家試験の直近6年間での合格率は、およそ70〜80%で推移しています。医療系の国家試験の中では、合格率が比較的高い試験といえるでしょう。介護福祉士国家試験では、筆記と実技試験ともに、その年の課題難易度に合わせて点数補正が行われます。合格点数は年度ごとで変動するので、通常の合格基準よりも高めの点数を目指して試験学習に取り組むことをおすすめします。

介護福祉士国家試験の申込みについて

ここでは、介護福祉士国家試験の申し込みの流れについて解説します。介護士国家試験の受験を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

申込み受付は例年8〜9月ごろ

介護福祉士国家試験の申し込み受付は、例年8〜9月ごろに実施されます。第36回(2023年度)試験の申し込みに関する受付期間は、2023年8月9日から9月8日で終了となっています。第37回(2024年度)試験の詳細は、2024年7月上旬ごろに、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのホームページに掲載される予定です。

介護福祉士国家試験出願における必要書類

出願の際にはいくつかの書類を揃える必要があります。このとき、受験者の経歴によって必要となる書類が異なるため注意が必要です。
自分の経歴を確認し、取り寄せた「受験の手引き」をよく読んで準備をしていきましょう。

それぞれの経歴に関係なく、必須となる書類は主に3つです。

・受験申込書
・受験手数料払込受領証貼付用紙
・受験用写真等確認票

受験資格区分によって異なる必要書類

以下は、受験資格区分別での必要書類です。

①介護福祉士養成施設を卒業 ・卒業(見込)証明書
・委託訓練修了(見込)証明書
②3年以上介護等の業務に従事+実務者研修を修了 ・実務経験(見込)証明書
・実務者研修修了(見込)証明書
※掛け持ちしていた場合↓
・従事日数内訳(見込)証明書
※再受験の場合↓
・証明書類提出済申込書(試験実施年度より異なる)
③3年以上介護等の業務に従事+介護職員基礎研修及び喀痰吸引等研修を修了 ・実務経験(見込)証明書
・原本証明した介護職員基礎研修修了証明書
・原本証明した認定特定行為業務従事者認定証または喀痰吸引等研修修了(見込)証明書
※掛け持ちしていた場合↓
・従事日数内訳(見込)証明書
※再受験の場合↓
・証明書類提出済申込書(試験実施年度より異なる)
④福祉系高校(専攻科を含む)を卒業※平成21年度以降の入学者 卒業(見込)証明書
※再受験の場合↓
・証明書類提出済申込書(試験実施年度より異なる)
⑤特例高校(専攻科を含む)を卒業+9ヶ月以上介護等の業務に従事 ・実務経験(見込)証明書
・卒業証明書
※掛け持ちしていた場合↓
・従事日数内訳(見込)証明書
※実務試験免除申請をする場合↓
・介護技術講習実施者が発行した介護技術講習修了証明書または介護技術講習受講決定通知書
・介護福祉養成施設等が発行した介護過程履修(見込)証明書
・実務者研修実施者が発行した介護過程Ⅲ修了(見込)証明書
※再受験の場合↓
・証明書類提出済申込書(試験実施年度より異なる)
⑥福祉系高校(専攻科を含む)を卒業※平成20年度以前の入学者 ・卒業証明書、教科目(科目)及び単位履修証明書
※実務試験免除申請をする場合↓
・介護技術講習実施者が発行した介護技術講習修了証明書または介護技術講習受講決定通知書
・介護福祉養成施設等が発行した介護過程履修(見込)証明書
・実務者研修実施者が発行した介護過程Ⅲ修了(見込)証明書
⑦EPA候補者として3年以上介護等の業務に従事 ・EPA候補者確認書
・実務経験(見込)証明書
※掛け持ちしていた場合↓
・従事日数内訳(見込)証明書
※再受験の場合↓
・証明書類提出済申込書(試験実施年度より異なる)
※婚姻等で受験申込書と卒業証明書等の氏名が異なる場合↓
・本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
★…他条件により必要になる書類

・婚姻等で受験申込書と卒業証明書等の氏名が異なる場合…本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
・外国国籍の場合…戸籍抄本の代わりに住民票(マイナンバー記載不要)
・外国籍保有者または帰化した場合…外国籍等が確認できる書類を受験申込書の希望欄に貼付

介護福祉士国家試験に合格するための対策

ここでは、介護福祉士国家試験に合格するための対策についてご紹介します。上記の対策を図ることで、介護福祉士国家試験の合格に近づけるでしょう。

介護福祉士になるまでの計画を立てる

介護福祉士国家試験は年に1度しか行われず、また受験資格を取得するまでにいくつかの要件を満たさなければなりません。そのため、資格を取得したいと思い立ったタイミングで誰でも受験できるわけではない点を理解しておきましょう。

まずは、資格取得条件を満たしているのか、受験資格を得るまでに何が必要なのか把握しておくことがおすすめ。また、受験資格をすでに満たしている方は、申し込み可能期間や学習に必要な時間などのスケジュールを立てて、試験勉強を進めておきましょう。

自分に合う学び方で学習を進める

独学 通学 通信講座
学ぶ時間の自由度
費用の手頃さ
疑問点の解決しやすさ
一緒に学ぶ仲間の作りやすさ

介護福祉士国家試験の取得に向けた学習方法には、主に独学や通学、通信講座の3種類があります。たとえば、学習費用が安く抑えられるのは独学ですが、自分でスケジュールを立てて学習を進めることが苦手な方には通学や通信講座がおすすめです。

自分にとって「どの方法が学びやすいか」「無理なく継続できそうか」を考えて、学習を進めていきましょう。

過去問を有効活用して試験問題に慣れる

参考書や問題集に取り組むだけでなく、過去問を実際に解いて、筆記試験がどのような内容なのか事前に慣れておくことがおすすめです。公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのホームページでは、介護福祉士国家試験の過去問が公開されています。出題傾向や実際に出題される問題の雰囲気を感じ取れるきっかけになるでしょう。

苦手なポイントを見極めて集中的に学習する

過去問や問題集を解くうえで苦手なポイントがあれば、まずはその内容から理解できるよう学習を進めていきましょう。介護福祉士国家試験の出題範囲は介護の基本からコミュニケーション、また医療的ケアなど幅広い範囲から出題される点が特徴です。そのため、苦手とする分野を絞って学習したほうが、効率的といえるでしょう。

福祉系高校・EPAルートは実技試験対策も行う

福祉系高校ルートとEPAルートのうち、一定の条件を満たす人は実技試験対策も忘れないようにしましょう。一人ひとりに合った適切な介護ができるかどうかが重要なので、家族や友人など、実際の人に実技の練習に付き合ってもらうのがおすすめです。

また、実際の実技試験では、文章を読んで適切な介護を実施できるかどうかをみています。文章の理解力を鍛えたり、実際の実技試験をシミュレーションしたりするとよいでしょう。試験当日は、介護者にふさわしい動きやすい服装で向かうことも忘れてはいけません。

介護福祉士国家試験に合格後にやること

介護福祉士国家試験に合格したら、資格登録が必要です

試験に合格したからといって、介護福祉士として仕事ができるわけではありません。合格後に資格登録を行い、手続きが完了すると介護福祉士として業務に従事できます。

合格発表の時期

介護福祉士国家試験の合格発表は、例年3月下旬ごろです。公益財団法人 社会福祉振興・試験センターから結果通知が郵送されます。また、同センター及び厚生労働省のホームページにおいて、合格者の受験番号と合格基準点、試験の正答が掲載されます。

合格後の手続きの流れ

合格後の手続きの流れ
登録申請書の記入 「登録の手引き」に従って、登録申請書に必要事項を記入する。
各種書類の準備 戸籍の証明書、またそれぞれの条件によって必要となる書類を準備する。
手数料等の支払い 収入印紙(9,000円)を購入し、登録申請書に貼付する。
同封されている「払込票」を使用し、金融機関等で登録手数料(3,320円)を支払う。
支払い時に受け取る「振替払込受付証明書」を貼付用紙に貼付する。
郵送 準備した各書類、必要事項を記入し支払いの証明書等を貼付した登録申請書を公益財団法人 社会福祉振興・試験センター宛に簡易書留で郵送する。
登録証の受け取り 書類が受理されると、1ヶ月ほどで公益財団法人 社会福祉振興・試験センターから登録証が郵送される。
不備・不足があった場合は差し戻し、再提出が必要となる。

合格した場合、「資格登録」を行います。
合格証書や試験結果通知書に同封された「登録の手引き」に従い、手続きを進めましょう。

介護福祉士のキャリアアップについて

介護福祉士からキャリアアップを図るには、資格取得や開業などさまざまな方法があります。ここでは、介護福祉士のキャリアアップについて詳しく解説します。

介護分野の上位資格の取得を目指す

介護福祉士としてさらにスキルアップを図るために、ケアマネジャーや認定介護福祉士など、介護分野の専門性の高い資格取得を目指すとよいでしょう。

ケアマネジャーは、要介護者に対するケアプランを作成する職種です。一方、認定介護福祉士は、リーダーの立場として介護職員を育成したり、他職種との連携を図ったりする職種を指します。どちらの職種も業務の幅が広がるので、さらなるキャリアアップが期待できるでしょう。

リーダーや施設長などの役職を目指す

介護施設の管理や運営を担えるリーダー職や施設長などの役職に就くことで、キャリアアップが図れます。施設の経営を管理するだけでなく、介護職員をとりまとめ、指導するためのリーダーシップやマネジメント能力が求められます。介護福祉士としての実務経験だけでなく、人柄も必要になるので、さらなるキャリアアップが目指せるでしょう。

介護施設の開業や独立を目指す

施設長として雇用された状態で施設経営を行うのではなく、自分で介護施設を立ち上げる方法もあります。どのような経営方針に基づいて、サービスを提供したいのか、ご自身の理想とする施設経営の実現が可能です。開業するための資金が必要にはなりますが、介護や経営に関する知識を十分に活かせられる方法といえます。

介護福祉士国家試験の対策を把握して、資格取得を目指そう!

介護福祉士国家試験は合格率がおよそ70〜80%と高い傾向にありますが、出題範囲が広いので、効率的な学習が必要です。試験日までの大まかな学習スケジュールや過去問を有効活用するなど、自分に合った方法で試験対策を図りましょう。

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著者プロフィール

ゲートウェイ

ゲートウェイ

異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。

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