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認定介護福祉士になるには?取得方法・研修の概要・メリット・費用について

著者: ゲートウェイ

更新日:2024/01/18

公開日:2023/07/28

認定介護福祉士として働いている男女

認定介護福祉士は、同じ介護系資格である介護福祉士と何が違うのか気になる方は多いでしょう。そこで今回は、認定介護福祉士の役割や取得方法、研修内容について紹介します。認定介護福祉士におけるよくある質問についても回答しますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。

認定介護福祉士とは

利用者の手を取る介護士の男性

認定介護福祉士は、一般社団法人 認定介護福祉認証・認定機構が発行している民間資格。2015年に従来あった介護福祉士の上位資格として制度化され、さらに介護の知識の専門性を高め、ステップアップしたい人向けの資格です。
民間資格であるものの、介護系資格の中では最上位の資格に位置しています。今後キャリアアップを目指す人たちからの需要は高まるでしょう。

【認定介護福祉士になることで身につくスキル】

・教育指導などの人材育成
・他職種連携や協働
・介護力の向上に向けた地域づくり

認定介護福祉士資格を取得するメリットはこちら

認定介護福祉士と介護福祉士との違い

認定介護福祉士 介護福祉士
資格の種類 民間資格 国家資格
必要な実務経験年数 5年 3年
役割 中心的な役割 一般職員

介護福祉士は国家資格であり、3年以上の実務経験を経て試験に合格すれば取得できます。一方、認定介護福祉士に試験はありません。介護福祉士として5年以上の実務経験を経て研修を修了し、認定を受ければ資格が得られます。
認定介護福祉士は介護福祉士よりも実務経験年数が長く、知識・技能ともに熟達しているので、リーダーなど重要な役割を任される傾向にあります。そのため、介護系資格の中でも好待遇が望めるでしょう。

認定介護福祉士とケアマネージャーの違い

認定介護福祉士 ケアマネージャー
資格の種類 民間資格 民間資格
必要な実務経験年数 5年 5年
役割 中心的な役割 一般職員

ケアマネージャーとは、介護サービスを提供するためのケアプランを作成したり、関係機関と連携・調整を図ったりする職種を指します。一方、認定介護福祉士は、事業所の中でマネジメントや他スタッフへの指導を行い、介護サービスの質を向上させる中心的な役割を担います。介護保険サービスの連絡や調整を図るのがケアマネージャーであり、介護ケアの質向上を行うのが認定介護福祉士です。

認定介護福祉士資格の取得方法はこちら

認定介護福祉士が担う役割

認定介護福祉士は、現在ある介護職の資格の中では、最上位として位置づけられています。国家資格である介護福祉士の資格を取得し、認定介護福祉士とキャリアアップしていく現状を考えると、認定介護福祉士は組織の中心的な役割を担うことも多いでしょう。ここでは、認定介護福祉士に求められる役割を紹介します。

マネジメント・人材育成

組織の中心的な立場として、介護サービスの向上を図るためにマネジメントを行います。
現場では、教育的立場として人材育成に取り組み、質のいい介護サービスを提供できる人材を増やすことが求められます。介護業界の人手不足を踏まえると、人材育成は認定介護福祉士の大きな役割のひとつといえるでしょう。

他職種との連携

認定介護福祉士は介護職員だけでなく、利用者、またはその家族を支援する別組織の人などとの連携をとる場面も多いです。利用者や周囲の人の支援のため、医療やリハビリなどあらゆる職種と関わることが求められるでしょう。
多方面の職種とのつながりがあることで、利用者やその家族の悩みや不安の解決策を提案できるため、利用者の満足度の向上が期待できます。

地域の介護力活性化

高齢者をサポートするのは介護職の人ばかりではありません。地域住民やボランティアなどに対し、介護の専門家としてのアドバイスやサポートを行うことも役割のひとつです。地域生活を送るために必要な支援をし、介護をしている人の負担を軽減します。
また、介護を通じて地域のつながりが深くなるため、地域内での介護への関心が高まり、全体での介護力の活性化が見込めるでしょう。

認定介護福祉士資格の取得方法

認定介護福祉士の資格は、上記の流れを満たすことで取得できます。ここでは、認定介護福祉士の取得方法についてくわしく解説します。

1.認定介護福祉士になるための受験資格を満たす

認定介護福祉士になるためには、認定介護福祉養成研修を受講する必要があります。
受講にあたって必要な条件は以下の通りです。

【認定介護福祉士の受験資格】

・介護福祉士の資格を有している
・介護福祉士資格取得後の実務経験が5年以上ある
・介護職員を対象とした現任研修の100時間以上の研修歴を有している
・研修実施団体の課すレポート課題または受講試験において一定の水準の成績を修めている(免除される場合もある)

認定介護福祉士は、介護福祉士として活躍してきた人がさらにステップアップするために取得する資格。そのため、上記のように介護の経験を十分に積むことが必要です。

2.認定介護福祉士養成研修を受講・修了する

認定介護福祉士養成研修を行っている団体は全国に数カ所あります。養成研修の詳しい実施日程については、各団体のホームページを確認しましょう。
認定介護福祉士養成研修は、Ⅰ類とⅡ類の合計22科目あります。認定介護福祉士になるためには全科目を受講し、修了することが必要です。合否を決める試験はありませんが、研修の一環としての試験やレポート提出があります。

【研修の種類・科目数】

・認定介護福祉士養成研修Ⅰ類(13科目)
・認定介護福祉士養成研修Ⅱ類(9科目)

養成研修のカリキュラムについて詳しくはこちら

養成研修の申し込み方法・費用について詳しくはこちら

3.認定申請・登録手続きを行う

認定介護福祉士養成研修を受講し終了したら、認定申請と登録の手続きを行います。登録まで完了すれば、認定介護福祉士として名簿への記載が行われます。手続きの流れは以下の通りです。

【認定申請・登録手続きの流れ】

手続き内容 備考
1.認定申請書の提出 【必要書類4点】
・認定申請書
・介護福祉士登録証のコピー
・認定介護福祉士養成研修修了証のコピー
・認定費用の振り込みおよび振込証明書
2.認定証の交付 機構の審査完了後に交付される
3.認定・登録手続きの実施 【必要書類3点】
・登録申請書
・認定証のコピー
・登録費用の振り込みおよび振込証明書
・登録料 税込10,000円

まずは、上記に記載された必要書類4点をそろえて認定介護福祉士認証と認定機構への申請を行います。認定機構で審査が行われて通過すれば「認定介護福祉士認定証」が交付されます。認定証の交付を受けたら、登録申請書など必要書類3点を提出し、登録料として税込10,000円を支払えば登録完了です。

認定介護福祉士資格の更新についてはこちら

認定介護福祉士の養成研修カリキュラム

話し合いをしている介護施設のスタッフ

認定介護福祉士になるために必要不可欠な養成研修。ここでは、養成研修のカリキュラムについて紹介します。

認定介護福祉士養成研修Ⅰ類

この項目では、介護福祉士の養成課程では学ばない、医療やリハビリ、住環境と福祉用語、さらに認知症や心理・社会的支援などの新たな知識を取得する内容を学びます。他の職種に関連する知識も学ぶことで、他職種と円滑に連携し、包括的な介護が提供できるスキルを身につけられるでしょう。
また、介護職員のチームのリーダーに対して、より上位の立場から適切な指導ができるよう知識を習得。具体的には、ただ介護を提供するだけでなく、下記の視点のように利用者の自尊心を守る適切な介護の進め方について、指導できるようにします。

【認定介護福祉士がチームリーダーに指導する際の考え方】

・一人の人間である利用者に対して、人間としての尊厳をたもたせるためにはどういうケアをすべきか
・できるだけ長く(そして多く)の面において、介護に頼らずに利用者が自立できるようにするためにはどのようにサポートすべきか

領域名 科目名 単位 時間
認定介護福祉士養成研修導入 認定介護福祉士概論 1 15
医療に関する領域 疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅰ 2 30
疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅱ 2 30
リハビリテーションに関する領域 生活支援のための運動学 2 10
生活支援のためのリハビリテーションの知識 2 20
自立に向けた生活をするための支援の実践 2 30
福祉用具と住環境に関する領域 福祉用具と住環境 2 30
認知症に関する領域 認知症のある人への生活支援・連携 2 30
心理・社会的支援の領域 心理的支援の知識技術 2 30
地域生活の継続と家族支援 2 20
生活支援・介護過程に関する領域 認定介護福祉士としての介護実践の視点 2 30
個別介護計画作成と記録の演習 2 30
自職場事例を用いた演習 1 30
合計 345

認定介護福祉士養成研修Ⅱ類

Ⅰ類で学んだ知識を用いて、さらに自立に向けた介護実践の指導力を獲得するために行います。認定介護福祉士として必要な応用力(判断、工夫、考え方など)を身につけることが目的です。
また、マネジメントの視点からあらゆる手段を整理し、導き出した分析結果を適切な介護サービスの実施につなげる力も養います。
認定介護福祉士ならではの、チーム運営、人材育成、人材マネジメントを実践し、利用者を中心とした地域マネジメントを展開できる力の獲得を目指します。

領域名 科目名 単位 時間
医療に関する領域 疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅲ 2 30
心理・社会的支援の領域 地域に対するプログラムの企画 2 30
マネジメントに関する領域 介護サービスの特性と求められるリーダーシップ、人的資源の管理 1 15
チームマネジメント 2 20
介護業務の標準化と質の管理 2 30
法令理解と組織運営 1 15
介護分野の人材育成と学習支援 1 15
自立に向けた介護実践の指導領域 応用的生活支援の展開と指導 2 60
地域における介護実践の展開 2 30
合計 255

認定介護福祉士養成研修の申し込み方法・費用

認定介護福祉士養成研修を受講する際は、各自治体の研修実施団体に問い合わせをしましょう。研修実施団体一覧は、認定介護福祉士認証・認定機構ホームページに掲載されています。養成研修の受講費用は、実施団体により異なるので確認が必要です。
一例として、公益社団法人京都府介護福祉士会のケースを紹介していますが、下記の通り受講費用がかかります。詳しい費用については、受講申し込みの際に問い合わせをしておきましょう。

【認定介護福祉士養成研修の受講費用】

研修実施団体 一般社団法人京都府介護福祉士会
受講費用 【日本介護福祉士会会員(京都府および他都道府県)の場合】
1日間:8,000円
合計:352,000円
【日本介護福祉士会非会員の場合】
1日間:16,000円
合計:704,000円
入会金/年会費 【日本介護福祉士会】
入会金:3,000円/年会費:5,500円
【京都府介護福祉士会】
入会金:1,000円/年会費:5,000円
※次年度以降、年会費計10,500円が必要
備考 ・科目ごとに受講日数が異なるため、1科目ごとに納入が必要
・別途振込手数料が必要

※令和5年8月13日〜令和7年10月頃までに実施の認定介護福祉士養成研修の場合

上記の表から、非会員よりも日本介護福祉会の会員のほうが、受講費用が安いことがわかります。ただし、会員になった場合、入会金だけでなく年会費も必要な点を理解しておかなければなりません。また、受験科目ごとに受講日数が違うので、1科目あたりでの納入と、手数料が必要な点も理解しておきましょう。

認定介護福祉士資格を取得するメリット

レクリエーションを楽しむ介護施設利用者の女性

・提供する介護サービスの質の向上につながる
・介護・医療の幅広い知識・スキルが身につく
・介護分野のスキル・知識の証明ができる
・将来的なキャリアアップを目指せる

認定介護福祉士養成研修で学習した知識を活かせば、介護サービスの質向上に役立てられます。資格を取得する前と比べると、事業所での中心的役割として他職種と関わる機会が増えるので、やりがいが得られるだけでなく知識やスキルも身につきます。介護ケアの提供だけでなく、介護スタッフの教育や指導を担うリーダー的な立場でもあるので、キャリアアップにも有利です。
また、知識やスキルの証明になるので、転職活動でもアピールできます。

認定介護福祉士に関するQ&A

認定介護福祉士について、よくある質問にお答えします。

Q:認定介護福祉士は意味がないって本当?

A:認定介護福祉士の取得は、スキルの向上だけでなく、業務範囲の拡大や給与の向上が見込めるなど、意味があります。

介護の仕事内容によっては無資格でもできるため、資格は意味がないように思われる人もいます。しかし、資格をもつことで、満足度の高い介護を提供できることが証明できます。
介護福祉士の資格を持った人がさらに研修を受けて認定される認定介護福祉士は、今後立場や給与の向上が期待できる資格といえるでしょう。

Q:認定介護福祉士の合格率はどのくらい?

A: 認定介護福祉士になるための試験はありません。

認定介護福祉士になるためには試験は必要なく、認定介護福祉士の前提条件である「介護福祉士」になるための試験が必要です。

【参考】

2022年の介護福祉士国家試験の合格率は72.3%で、過去の結果からも平均70%前後の合格率のため、合格率の高い試験といえるでしょう。介護福祉士の試験を合格することが、認定介護福祉士になるための第一歩です。

認定介護福祉士資格の取得方法

Q:認定介護福祉士になると年収は上がる?

A:年収が上がる可能性があります。

現状、認定介護福祉士の認知度が低く取得人数が少ないことから、介護福祉士から認定介護福祉士になることで年収が上がったとされる明確な統計データはありません。しかし、介護職員の中で中核的な役割を担い、重要な業務を任されるようになることで給与が上がる見込みはあるといえるでしょう。
また、賃金改善を目的とした加算である「介護職員処遇改善加算」の対象になる可能性もあります。

Q:認定介護福祉士資格を取得するデメリットはある?

A:研修を受講するので、学習時間の確保が必要です。

研修を受講しなければならないので、学習時間の確保が必要です。プライベートの時間を調整する必要があり、仕事との両立にも難しさを感じるかもしれません。ただし、今後のキャリアアップのためには非常に有効な資格といえるので、介護や医療の知識を深めたい方には必要な資格といえるでしょう。

Q:認定介護福祉士資格は更新が必要?

A:5年ごとの更新手続きが必要です。

【更新に必要な手続き・費用】

・更新申請書
・機構が定める更新に関わる書類
・更新費用の振り込みおよび振込証明書
・更新手数料 税込20,000円

Q:認定介護福祉士が活躍できる職場は?

A:特別養護老人ホームなど介護職が働く職場で活躍できます。

認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格です。そのため、介護福祉士と同様に、訪問介護事業所や特別養護老人ホームなどの職場で活躍できます。介護福祉士など介護職への指導役を求めている施設などでとくに必要とされる傾向にあります。

上位資格である認定介護福祉士を目指しましょう!

認定介護福祉士の基本的な情報や、介護福祉士との違いについて紹介しました。高齢化が進む日本では、介護職の需要が今後もさらに高まることが予想されます。介護の仕事内容によっては無資格でできるものもありますが、資格をもっていることでスキルや知識について信用度が高まります。
認定介護福祉士は、介護福祉士の資格を持っている人が受けられ、研修を経て認定されます。他職種との連携や、小規模チームのリーダーを指導するような立場となり、まさに介護の中核を担うポジションといえるでしょう。

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著者プロフィール

ゲートウェイ

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異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。

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