病棟クラークは資格が必要?採用やキャリアアップに役立つ資格もご紹介

2021/06/04
診察室でパソコンを見る医療事務員の女性

病棟クラークは、病棟に常駐して医師や看護師の業務をサポートする職種です。多忙な医療機関において、病棟クラークは重要な役割を果たします。今回は病棟クラークになるために資格は必要なのか、また合わせて採用やキャリアアップに役立つ資格もご紹介します。

病棟クラークに資格は必要?

クエスチョンマークが書かれたカード

結論からお伝えすると、病棟クラークになるにあたって特別な資格は必要ありません。そのため未経験・無資格でも応募可能な求人が多い点が特徴です。

しかし、病棟に勤務することから患者さまのカルテ管理や医療器具の扱いなど専門的な業務も多く、医療に関する知識が求められるシーンが多い職種です。また、大量の事務作業をスピーディーにこなすためにも事務系のスキルを持っていたり、コンピューターの扱いに慣れていると望ましいでしょう。

そのため病棟クラークとして就業するにあたり、医療知識や事務系のスキルがあると採用にも有利になるため、資格の取得はおすすめです。

病棟クラークに活かせる資格はどんなもの?

病棟クラークは一般的にあまり知られていない職種ですが、多忙を極める病棟において欠かせない重要なポジションです。病棟クラークの仕事内容は事務作業をはじめ多岐にわたるため、マルチに活躍できるだけの知識やスキルが求められます。

また、勤務先の病院や配属される病棟によって、担当する業務内容や求められる能力もかなり異なります。それに伴い病棟クラークに活かせる資格取得についても事務系からコンピューター系、医療知識とおすすめできるものも幅広いです。そのため職場で求められる能力を見定めてから、資格取得を目指してみるのも良いでしょう。

病棟クラークにおすすめの資格

病棟クラークを目指す、あるいは病棟クラークとしてスキルアップ、キャリアアップしていきたい場合には以下の資格取得がおすすめです。

医療事務検定試験

日本医療事務協会が主催する、医療事務の基本から実践的な知識・技術が問われる検定試験です。資格取得を目指すことで医療事務に欠かせない医療保険制度の知識から、実践的な医療費の計算などのスキルが身につけられます。試験は学科と実技の2つから構成され、実技で医療費の計算を行います。

試験は毎月1回実施されており、2017年度の合格率は88.4%と高いため、初心者におすすめできる資格です。

医療秘書技能検定試験

医療秘書教育全国協議会が、毎年6月と11月の年2回に分けて実施する検定試験です。医療関連法規や医学的基礎知識、医療関連知識やレセプト作成をはじめとした医療事務の知識・技術を問う試験です。医療秘書も病棟クラークと同様に医師や看護師の事務作業をサポートする役割であり、医療事務の色が強い職種です。そのため医療秘書の資格を取得することで、病棟クラークに必要な知識も身につけられます。試験は「1級」「準1級」「2級」「3級」の4段階あり、準1級以上は難易度が高くなります。級が上がるごとに合格率も低く、2級で約50%、1級で約20%です。そのためまずは3級からの取得を目指し、現場経験を積んだ上で2級以上にトライするのがおすすめです。

医事コンピュータ技能検定資格試験

上記と同じく医療秘書教育全国協議会が実施する検定試験です。IT化が進む医療現場において必要な、コンピューター知識・技術が問われます。コンピューター業務のメインとなるレセプト作成は、専門知識が必要です。そのため医事コンピュータ技能検定資格試験では、実際にレセプトコンピュータを使用しての実技も実施されます。試験は「準1級」「2級」「3級」の3段階で行われます。級が上がるごとに難易度も高くなりますが、最も難しい「準1級」でも合格率は約55%と比較的合格しやすい試験であるといえます。

医師事務作業者系のおすすめ資格

医療事務資格を活かして働く女性

病棟クラークは「医師事務作業者」「看護助手」「医療事務」それぞれの役割を兼ねた業務を担当します。勤務先の病院や病棟によってどの業務担当の割合が大きいかは異なりますが、それを見定めて資格取得することで、より専門的に業務に携わることができます。まずは医師事務作業者系のおすすめの資格をご紹介します。

医師事務作業補助者検定試験

医師事務作業補助者に必要な医療文書の作成や診療記録の入力、専門的な事務作業に必要な知識とスキルが問われる試験です。学科と実技の2構成からなる試験であり、合格率は約60%となっています。医療に関する専門的な事務業務が多い場合におすすめの資格です。

医師事務作業補助者技能認定試験

より専門的かつ実践的な医療文書の作成、医学・薬学、医療に関する法律や法令などの知識と技術が問われる試験です。この試験に合格することで「ドクターズクラークⓇ」の称号が得られ、即戦力として必要な知識と技術を備えていることが証明されます。試験は学科と実技の2つから構成されており、合格率は非公表となっています。しかし合格基準は学科と実技で70%以上であるため、確実に正解を目指すことが重要です。

医師事務作業補助者実務能力認定試験

医師事務作業補助者に必要な知識・技術が確実に身に付いているかを、客観的に判断できる試験です。医療関連法規や医療保険制度、診療録や電子カルテシステム、文書作成など幅広い分野の知識・技術を習得している必要があります。そのためご自身のスキルレベルを測るためにおすすめです。

看護助手系のおすすめ資格

看護助手のように患者さまに対応する業務が多い場合には、以下のような看護助手系の資格取得がおすすめです。

メディカルケアワーカー(看護助手)

看護助手に必要な看護補助、福祉介護業務に関する知識・技術が習得できる資格です。試験は1級と2級に分かれており、2級に合格することで1級の受験資格が得られます。1級は年2回、2級は年3回実施されています。

看護助手実務能力認定試験

看護助手に必要な知識・技術が包括的に身につけられる試験です。試験を受けるにあたり必須とされる条件もないため、病棟クラークとして働いている場合でも挑戦できます。医療知識だけでなく、患者さまへの理解を深めるためにも役立つ資格です。

医療事務系のおすすめ資格

医療事務系は身につけるべき知識や技術も多く、それに合わせて資格の種類もさまざまです。より実践的に医療事務業務に携わりたい場合には、以下の資格がおすすめです。

医療事務技能審査試験

日本医療教育財団が45年以上実施する歴史ある試験なので、医療業界で高い評価を得られる点が特徴です。医療事務に必要な受付業務や診療報酬に関する知識・技術だけでなく、現場でのコミュニケーションについても習得できます。実務スキルがあることが証明されるため、採用時には有利になりやすい資格です。

医療事務管理士技能認定試験

医療関連法規や保険請求事務、医学全般の知識・技術が習得できます。上記と同様に歴史ある試験で幅広い認知があり、採用時にもアピールしやすい資格です。医療保険制度に関する請求業務を担当する機会が多い場合には、資格取得がおすすめです。

診療報酬請求事務能力検定試験

厚生労働省が認定している唯一の試験であり、医療事務の最高峰資格と言われています。医療事務に関する実践的な知識・技術を持っている方向けの試験であるため、難易度が高い試験です。医療事務系の業務を専門的に担当することが多く、ある程度の実務経験がある方におすすめです。


病棟クラークは無資格でもなれるが、資格があると役立つ

今回は病棟クラークとして働くために資格が必要なのか、採用やキャリア・スキルアップに役立つ資格をご紹介しました。

病棟クラークになるにあたり資格は必要とされませんが、専門知識や技術が必要な業務も多くあります。そのため就業にあたり基礎的な医療事務系の資格取得を目指すことで、採用にも有利になるでしょう。またキャリア・スキルアップを目指している場合には、勤務先で求められる能力に応じて資格取得を目指してみてください。

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