介護職がやりがいを感じるときとは?向いている人の特徴や働くうえでのポイント
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/07/19
公開日:2019/04/04
介護職に興味はあるけれど、本当にやりがいがあるのか不安に思う方は多いでしょう。「介護職は大変」という声もあり、現場の様子は気になりますよね。そこで今回は、介護職がやりがいを感じる具体的な場面をご紹介。介護職に向いている人の特徴や知っておきたい大変なこと、やりがいを持って働く方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
介護職がやりがいを感じるときは?
介護職は、利用者さんと関わる時間や自分の成長を感じる瞬間などで、やりがいを感じる場合が多いです。具体的に介護職がやりがいを感じる場面をご紹介します。
感謝の言葉をかけられたとき
人から感謝されると、仕事のやりがいを感じるのは当然でしょう。介護職は、たくさんの人と接し、人から感謝される機会が多い仕事です。最初は心を開いてくれなかった要介護者も、話をしたり傾聴を続けたりすることで、仲よくなれる場合があります。「ありがとう」「あなたのおかげで助かった」その一言は、毎日を大変に過ごす介護士に大きなやりがいを与えてくれるでしょう。
感謝の言葉をかけてくれるのは、要介護者だけではありません。介護の仕事を続けていると、ご家族や関係者からも感謝される機会が増えます。施設や病院には、家族や関係者の方も多く来られて、話をしたり接したりする機会があるからです。
利用者さんの変化を見られたとき
介護職は、利用者さんに対して行う日々の献身的なケアが成果につながったとき、やりがいを感じられるでしょう。日々ケアを行う中で、「昨日まではできていなかったことが、今日はできた」のように、利用者さんの変化や成長を間近で見られることがあります。
たとえ小さな変化であったとしても、利用者さん一人ひとりに寄り添って、身近でサポートする介護職だからこそ感じられるやりがいです。
介護の知識・スキルを高められたとき
介護職は、経験を重ねて介護の知識やスキルを高められたときにも、やりがいを得られるでしょう。
介護職は未経験からでも就業できるため、働きながら専門的な知識やスキルを身につけることが可能です。徐々にできる業務やケアが増えていくことに、やりがいや楽しさを感じられるでしょう。
また、人生の大先輩である高齢者の方と関わることで、人としての価値観を広げられることもやりがいにつながるといえます。
そもそも介護職ってどんな仕事?
【介護職の主な仕事内容】
・身体介護・生活援助
・施設内の環境整備
・ご家族のサポート業務
・介護記録作成など事務業務 など
介護職は、要介護者や要支援者が心地よく生活できるようサポートする仕事です。主に利用者さんの食事や入浴、排泄などの身体介護、歩行や移動のサポート、身の回りのお世話などの業務を行います。勤務先の施設の清掃やベッドメイキング、利用者さんのご家族の相談・サポート業務なども大切な仕事です。
また、利用者さんの直接的なケアにとどまらず、介護記録の作成などの事務的な作業も担当するでしょう。働く施設や立場によって、仕事内容や対応範囲が異なる場合もあります。
介護職として働く利点
介護の仕事は、やりがいが大きいだけではありません。仕事と生活を両立しやすい、将来を見越して働けるといった利点があります。介護職として働く利点についてみていきましょう。
自由がききやすく生活と両立できる
介護職は、子育てや家族の介護など自分の生活と両立しながら仕事がしやすい傾向にあります。介護職は大変だというイメージが強いですが、職場によっては子育てと両立しやすいです。とくにデイサービスは日曜日が休みで夜勤もないため、子育てとの両立におすすめ。子どもを保育園に送ってから仕事をし、退勤してから迎えに行くこともできます。
訪問介護も、生活との両立がしやすい仕事です。訪問介護は、ライフスタイルに合わせて勤務時間や勤務日を変更しやすい傾向にあります。このように、夜勤などが多いイメージの介護職でも、選ぶ働き方によっては十分に生活と両立できるでしょう。
人間性や家事経験を活かせる
介護職は、自分の性格や人間性、自宅での家事経験を活かして働けます。介護職として従事するうえで、相手を思いやる気持ちや利用者さんの立場に立って行動することは欠かせません。気配り上手で思いやりのある性格を存分に活かせる仕事です。
また、介護の現場では、食事の準備や掃除など、いつも行っている家事の経験・スキルが役立ちます。
性別や年齢にとらわれず働ける
介護職はさまざまな人が従事しているため、男性女性や年齢を問わず就業しやすい傾向にあります。年齢を重ねてから転職したい人や、未経験から介護業界で活躍したい人も働きやすい職種といえるでしょう。
無資格から応募できる求人も多いので、子育てや家族の介護の合間に仕事をしたいなど、ライフスタイルに合った柔軟な働き方が行えます。
キャリアアップや将来性が見込める
介護職は、仕事をしながら経験を積んでキャリアアップが目指せます。介護職として勤務を続けながら、上位の資格取得を目指すことも可能です。
また、高齢化が進む中、介護職の需要は今後も高く継続する可能性があります。突然の解雇や職のニーズが激減する可能性は低く、将来的に安定して働けると考えられるでしょう。キャリアアップしたい人や、できる限り生活や収入を安定させたい人に嬉しい利点といえます。
介護職に向いている人って?
性別や年齢を問わず無資格からでも働けるなど、介護職にはさまざまな魅力ややりがいがあります。しかし、向き・不向きがあるのも事実です。介護職がどのような人に向いているのか、具体的な特徴をご紹介します。
ホスピタリティが高い
ホスピタリティが高い人は、介護の仕事に向いています。ホスピタリティとは、簡単にいえば、思いやりやおもてなしの心という意味。介護には思いやりやおもてなしの心が必須ですので、ホスピタリティは仕事をしていくうえでもっとも重要です。
要介護者は、自分の体を他人に任せる必要があります。自分の体を他人に任せるには、信頼できる人物でなければなりません。ホスピタリティが高ければ気配りや配慮が自然にでき、要介護者からすぐに信頼されるでしょう。
危機管理能力がある
危機管理能力が高い人も、介護の仕事に向いているといえるでしょう。介護の仕事は、人の命に大きく関わっています。要介護者の小さな体調の変化や機微に気づけなければ、大変な事態になりかねないからです。
要介護者は高齢者がほとんど。ちょっとした段差に足を取られたり、転んでしまったりすることもあります。危機管理能力が高い人は、思わぬ事態を想定して行動できるため、介護の現場で非常に役立つでしょう。
ポジティブに考えられる
介護の仕事をしていくうえで、ポジティブな性格も大事。要介護者に対しては、前向きな言葉をかけたり明るく接したりすることが必要だからです。
また、仕事を続けていくうえでもポジティブさは大切になるでしょう。介護の仕事を続けていると、昨日まで元気だった要介護者が急に亡くなってしまった、ということが頻繁に起こります。人間として悲しいのは当然ですが、仕事を続けていくためには乗り越えていかなければなりません。ポジティブさがあれば、立ち直りも早いでしょう。
コミュニケーションをとるのが好き
人と接することが好きな人も、介護の仕事に向いています。要介護者とのコミュニケーションは、介護の仕事でもっとも大切だからです。
介護の仕事では、いろんな人と話したり接したりしなければいけません。人と接することが好きなのであれば、毎日楽しく仕事をすることができるでしょう。
押さえておきたい!介護職で大変なこと
大きなやりがいがある介護職ですが、同時に大変だと感じることももちろんあります。職場により差はありますが、主に大変だと思われやすい点は下記の通りです。
【介護の仕事で大変だと思われやすい点】
・体力的な負担が大きい
・利用者さんとの関係構築が難しい
・緊急対応などにストレスを感じやすい
・不規則な勤務や長時間労働が多い
介護職の主な仕事である入浴支援やおむつ交換などの身体介護は、力や体力が必要です。日々体を酷使することから、大変と感じてしまう場合があるでしょう。
働き始めたばかりの頃は、利用者さんと信頼関係を築くまでに時間がかかることも。うまくコミュニケーションが取れないと、精神的な負担や悩みを感じる可能性があります。
また、職場によっては長時間労働があるなど労働条件が厳しく、仕事内容と給与が釣り合わないと感じるケースも。転職をしてから現実とのギャップを感じないために、介護職のやりがいと合わせて大変な点も理解しておきましょう。
やりがいを感じながら働くには?
介護職には、やりがいと大変さの両方があります。少しの意識で大変さ以上に大きなやりがいを持って働けることも事実。ここでは、より大きなやりがいを感じながら介護職として働くための方法をご紹介します。
やりがいを感じられない理由を考える
現在介護の仕事をしていて「やりがいがない」と感じる場合は、その理由を見つけましょう。やりがいを感じない理由は、「自分自身に関する理由」と「職場環境に関する理由」の大きく2つに分けられます。
【やりがいがないと感じるときの主な理由】
自分自身に関する理由 | 職場環境に関する理由 |
---|---|
・経験が少なく自信を持てない ・利用者さんとうまく関われない ・業務が効率よく進められない など |
・給料が低い ・人間関係が大変 ・業務に追われゆとりがない など |
2種類のうちどちらが原因なのか、もしくは両方の理由が関係しているのか、じっくり自分と向き合って分析することがおすすめです。
スキルアップや業務の改善を図る
介護の仕事にやりがいを感じられない理由が自分自身にある場合、仕事に取り組む姿勢を変えてみるのがおすすめです。経験が浅く、介護の知識や技術不足を感じているのであれば、資格取得を目指してみるのもよいでしょう。
自分の業務のやり方に問題があると感じる場合は、別のやり方を考えて実践してみるのも手段のひとつ。現状を洗い出して対策を考え、実践してみましょう。
転職も検討してみる
職場環境が原因で介護の仕事にやりがいを感じられない場合、転職を考えてみるのもひとつの手。とくに、介護の仕事そのものではなく、待遇や人間関係、また労働環境などで悩んでいる方におすすめの選択です。
介護職として従事できる職場は数多く、選べる働き方の幅も広い傾向にあります。自分に合った勤務形態や雰囲気の合う施設へ転職することで、やりがいを感じながら働ける可能性があるでしょう。
介護の仕事のやりがいに関するQ&A
介護職のやりがいについて、よくある疑問点をまとめました。
介護の仕事にやりがいはある?ない?
A.感謝の言葉をもらえる、自分の成長を実感できるなど、さまざまな面でやりがいを感じられます。
介護の仕事では、利用者さんに日々ケアを実践する中で、感謝の言葉をかけてもらえたり、利用者さんの成功体験を間近で実感できたりします。また、経験を積んで自分の知識やスキルが向上することにもやりがいを感じられるでしょう。
職種によって感じるやりがいは違う?
A.仕事内容が異なる場合もあるため、職種によって感じられるやりがいは違います。
たとえばケアマネジャーの場合、質の高いサービスを提供できるようサポートする職種です。ケアマネジャー自身が学習し続けることで、よりよいケアプランの作成ができ、良質なサービスの提供につながります。よいサービス提供ができれば、達成感とともにやりがいを感じられるでしょう。
利用者さんを支える点はどの介護職も同じですが、関わる立場によってやりがいには違いがあります。
やりがいを感じられないときはどうしたらいい?
>A.やりがいを感じられない原因を探り、対策を図ってみましょう。
もし、人間関係や待遇など自分以外に原因がある場合は、転職を考えてみるのもよいかもしれません。
介護職でやりがいを感じるために、転職も検討しましょう
介護職は、利用者さんやご家族からの感謝の言葉や、自分の成長を実感する場面などで大きなやりがいを感じられます。仕事である以上、大変なことも一定数ありますが、自分の人間性やこれまでの経験を活かしながら働ける、とても魅力的な仕事です。
もし、現在介護の仕事をしていて「やりがいを感じられない」と悩む場合は、原因を探ってみましょう。労働環境や人間関係などが原因であれば、働きやすい職場へ転職を検討してみるのがおすすめです。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。