介護職員のキャリアパス!アンケートから見える職員の望みとは
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/12/22
公開日:2019/10/30
「介護職員になった後は何を目指すの?」「介護職のキャリアはどうやって上げるの?」その疑問にお応えします。今回、介護職員200名に今後のキャリアについてアンケートをとりました。その結果をもとに、介護職員が望むキャリアや待遇、キャリアアップ方法について解説します。
目次
介護職員が望む今後のキャリアプランは、「昇進」と「資格取得」!
キャリアアップするなら!介護職員が挙げる役立った資格のベスト3
介護職員が思うキャリアアップの目的は「給料」と「スキル」の上昇!
介護職員200名に聞いてみた!アンケートの実施概要について
本記事のアンケート実施概要 | |
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実施時期 | 2019年3月末 |
対象者 | 介護職員 |
リサーチ方法 | WEBアンケート ※マクロミル |
今回はキャリアパスについてのアンケート結果を紹介します。また、本記事のアンケート結果は全て、介護業界の実態を知るため、現役で働いている職員に意見を聞いたものです。
介護職員が望む今後のキャリアプランは、「昇進」と「資格取得」!
まずご紹介するのは、介護職員に今後希望するキャリアプランを聞いたアンケート結果です。
一番回答の多かったのは、施設長や介護長など、現在の役職よりも位の高い管理職へ「昇進したい」という回答でした。その次に多かったのが「資格取得」。 介護業界では、基本的に学歴や年齢よりもスキルが重視されます。また、資格を取得することで、なることのできる役職、おこなうことができる業務もあります。ですので、資格を取得していれば、今まで以上に幅広い仕事ができると認められ、昇進もしやすくなります。
キャリアアップするなら!介護職員が挙げる役立った資格のベスト3
上記で、介護業界でキャリアアップするには資格が重要だと解説しましたが、介護に関係する資格は種類が多いです。介護に従事する人は、その中でどの資格取得を目指せばいいのか悩みますよね。介護職員の方に、実際に取得して役に立った資格は何かアンケートをとりました。
1位、介護福祉士
介護福祉士は介護に関する国家資格です。取得者は介護の専門的なスキルや知識を持っていると認められ、昇進、転職の際にも有利。介護業界で仕事を続けていく際に汎用性の高い資格であり、全国どこでも通用し、更新も必要ないので、一度取得すれば一生使えます。
2位、介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護指導専門員を取得すると、介護施設などで利用者に合う介護サービスを提案したり、介護サービスの計画を立てたり、現場で利用者の介護を直接おこなう以外の仕事ができるようになります。取得難易度は高いですが、仕事の幅が広がり、活躍のチャンスが増え、体力に不安のある人はデスクワークをおこなえるようになるなど、メリットの多い資格です。
3位、介護職員初任者研修修了
介護職員初任者研修は比較的難易度の低い資格です。取得すると、在宅・施設を問わず、介護の仕事をおこなうことができるようになります。また、利用者の体に触れる「身体介護」をおこなう際には、必ず介護の資格が必要です。ですので、無資格から介護を始める人の多くは、まず短期間、低難易度で入手できるこの資格を取得しています。
介護職員が思うキャリアアップの目的は「給料」と「スキル」の上昇!
次は、本記事の冒頭で紹介したアンケートでキャリアアップしたいと回答された方(97名)に、キャリアアップの目的も聞いてみました。
キャリアアップの目的で圧倒的に一番多かったのは「給料を上げたい」、回答率は7割近くでした。誰しも、仕事をするからには高い給料がもらえると嬉しいですよね。 他の回答を見ると「業務内容の幅を広げたい」「介護サービス利用者にできることを増やしたい」などの回答も多数。このことから、キャリアアップするのは、スキルアップのためでもあることが分かります。
国家資格「介護福祉士」を取得すれば、給料アップが狙える!
多くの職員が給料アップを望んでいる介護業界。介護職員が給料を上げようと思った際には、上記でも紹介した国家資格「介護福祉士」の取得が効果的です。その理由を簡単に解説します。
取得者は無資格者よりも平均給与が高い
厚生労働省の発表によると、介護福祉士を取得している人は、無資格者で介護に従事している人と比べて、月給が平均して約5万円多いです。また、これは年収でいうと約60万円のプラスになります。
取得者は勤続10年以上で月額平均8万円アップ
2019年度の介護報酬改定により、介護サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士は月額平均8万円相当の処遇改善が得られるようになりました。介護福祉士は勤務年数が長い介護職員こそ、特に積極的に取得したい資格といえます。
介護職のスキルアップをはかる!介護プロフェッショナルキャリア段位制度
キャリアプランを考える際には、自分の今のスキルを知っておくことも大事ですよね。自分の介護スキルがどれくらいかを知る方法、それが「介護プロフェッショナルキャリア段位制度」です。
介護プロフェッショナルキャリア段位制度を受けると、全国共通の基準で自分の能力がどのくらいなのかが認定されます。認定された段位が高いと、それだけ自分の能力を強くアピールできるので、より上位のレベルを目指して活用してみましょう。
資格取得は介護職員のキャリア、給料、スキル、全てのプラスに繋がりやすい!
キャリアプランは自分がなりたいキャリアや目的のために、必要なことを考えて練りましょう。介護業界においては、さまざまな目的に対して資格の取得が役立ちます。今後、少子高齢化に伴って介護職の需要はますます上がるでしょう。さらに今は、政府により介護職の処遇改善が進行中です。そのため、今後は今よりも介護職のキャリアパスが描きやすくなっていくかもしれません。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。