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ホームヘルパー2級とは?履歴書に書ける?初任者研修との違いも徹底解説

著者: ゲートウェイ

更新日:2023/12/22

公開日:2021/05/19

介護資格の1つであるホームヘルパー2級は、現在は介護職員初任者研修に移行しています。この移行に伴い、ホームヘルパー2級は初任者研修としてどのように変わったのでしょうか。今回はホームヘルパー2級と介護職員初任者研修との違い、変更された背景などについて詳しく解説します。

ホームヘルパー2級とは

ホームヘルパー2級は、正式名称を「訪問介護員養成研修2級課程」といい、介護資格の入門に位置づけられていた資格です。もともと訪問介護員を養成するための資格で、各自治体や民間の養成研修機関などによる講座を受講することで取得できました。
講座は講義と実技、そして介護施設における実習の3つのカリキュラムから構成されており、総研修時間は130時間となっていました。

ホームヘルパー2級から介護職員初任者研修へ

2013年4月より、ホームヘルパー2級は廃止され、新たに介護職員初任者研修が創設されました。ホームヘルパー2級の目的は訪問介護員の養成でしたが、介護職員初任者研修では研修内容を拡充し、訪問介護以外でも介護業務が行える研修へとレベルアップしました。

介護の入門資格として位置づけられている点はホームヘルパー2級と同様ですが、介護職員初任者研修には介護キャリアパスのスタート資格として明確化されているという特徴があります。
介護職員初任者研修は介護キャリアパスのスタート資格として明確化されている点が大きく異なります。

ホームヘルパー2級が初任者研修に変わった理由

それまでのホームヘルパー2級などの資格を廃止し、新たに資格を創設した背景には以下2つの理由が挙げられます。初任者研修の役割への理解を深めるために、資格が移行された理由を押さえておきましょう

キャリアパスを明確化するため

ホームヘルパー2級の時代は、介護資格におけるキャリアパス制度に十分な仕組みがありませんでした。ホームヘルパー2級をはじめ、それぞれの介護資格が独立した状態にあり、長期的なキャリアプランがイメージしにくかったのです。

少子高齢化が著しい日本では、2025年までに現在の2倍以上の介護職員が必要と予測されています。長期的なキャリアプランがイメージしにくい状態では、介護職の人材確保も難しいままです。そこで初任者研修を介護のファーストキャリアとして明確化し、一本化したキャリアパスの仕組みが整えられました。これにより介護職に長期的に従事するモチベーションのほか、専門性やサービスの質向上、そして介護技術の定着化も目的としています。

より優秀な人材を育成するため

今後ますます介護需要が高まる中、介護のニーズも多様化・高度化しています。そのためただ人材を確保するだけにとどまらず、多様なニーズと高度な介護に対応できる優秀な人材の確保が必要です。
まる覚えの介護技術を提供する介護から、ご利用者さま1人ひとりに合わせた柔軟な介護サービスを提供する力が求められる時代が来ていると言えるでしょう。

ホームヘルパー2級では知識・技術を主としたカリキュラムでしたが、初任者研修では介護サービスを提供する「考え方」も学べるようになっています。介護の多様化・高度化に適応するためには、前提の知識や技術のほか、ご利用者さまのニーズに合わせた質の高いサービス提供を考える力も重要な要素なのです。

ホームヘルパー2級と初任者研修の違い

高まる介護需要に備え、介護職員のキャリアパス明確化、そして優秀な人材確保のために誕生した初任者研修。ではホームヘルパー2級とは、どのような点で違いがあるのでしょうか。ここでは3つの観点から、両者の違いについて解説します。

資格の内容

前述したように、ホームヘルパー2級は訪問介護員を養成するための資格です。そのため在宅介護に重点を置いたカリキュラムとなっていました。一方初任者研修では多様な介護に対応できるよう、訪問介護にとどまらず、施設介護も学べるカリキュラムへと拡充しています。またホームヘルパー2級は独立した資格でしたが、初任者研修は介護職のファーストステップと明確に位置づけられている資格です。そのため介護職としてキャリアを積んでいく際には、まず初任者研修から取得するキャリアパスが基本となります。

筆記試験の有無

ホームヘルパー2級は、全130時間のカリキュラムを修了することで資格が得られる仕組みでした。しかし初任者研修ではカリキュラム修了後に筆記試験があり、合格することで資格が得られる仕組みとなっています。筆記試験の難易度は高いものではなく、各課程で学んだことの振り返り内容です。万が一筆記試験に落ちてしまったとしても、補講や再挑戦の措置があるため問題ありません。

受講時間

カリキュラムの総受講時間が130時間であることは、ホームヘルパー2級も初任者研修も同様です。異なるのはその内訳であり、以下のような割り振りになっています。

ホームヘルパー2級 介護職員初任者研修
総受講時間 130時間
講義 58時間 40時間
実技 42時間 90時間
施設実習 30時間 なし

上記表を見てわかる通り、初任者研修では施設実習が廃止されました。また講義時間もホームヘルパー2級より18時間少なくなっており、代わりに実技が約2倍の受講時間になっています。講義は自宅学習が可能ですが、実技は通学で受講する必要があります。そのため、初心者研修はホームヘルパー2級よりも通学での受講時間が長いという特徴があります。一方必須カリキュラムからは廃止された施設実習ですが、養成スクールによっては、希望すれば施設実習も受講できます。

ホームヘルパー2級に関するよくある疑問

すでにホームヘルパー2級を取得している方にとっては、初任者研修への移行に伴い疑問に思う点も多くあるでしょう。
ここではよく聞かれる以下2つの問いについて回答していきます。

ホームヘルパー2級は履歴書に書ける?

ホームヘルパーの資格が無効となったわけではないため、すでに資格をお持ちの方はそのまま履歴書に書くことができます。履歴書には正式名称の「訪問介護員2級養成研修課程修了」または「ホームヘルパー2級修了」と記載しましょう。
資格内容やカリキュラムなどに違いはあるものの、ホームヘルパー2級も初任者研修修了と同等と扱われるケースもあります。そのため履歴書には、自信を持って記載してください。ただし、ホームヘルパー2級しか取得していないにもかかわらず、「初任者研修修了」と記載するのはNGです。

仕事内容への影響はある?

カリキュラムが違うため不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際のところ仕事内容への影響はありません。逆にホームヘルパー2級では施設実習があったため、スタートラインでの現場経験値では、ホームヘルパー2級の方が有利といえます。
一方初任者研修には、ホームヘルパー2級の科目には含まれなかった「認知症の理解」があります。知識不足に感じることはあるかもしれませんが、仕事内容で影響があったという話は聞きません。それでも知識補充のために学びたいという場合には、初任者研修を受講するのも1つの方法です。

ホームヘルパー2級と初任者研修は違いはあるが同等の資格

ホームヘルパー2級はカリキュラムが終了しているだけで、資格自体は有効です。そのため履歴書でも問題なく資格効力があり、実際の現場でも特別困ることはありません。現在は初任者研修がキャリアパスの第1ステップとなるため、介護職でキャリアを積んでいく際には受講してみてはいかがでしょうか。
またソラストでは、ホームヘルパーの求人を多数掲載しているため、チェックしてみてください。

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異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。

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