言語聴覚士の年収を調査!年収が低いって本当?年収アップの方法とは
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/12/22
公開日:2023/01/27
言語聴覚士は、言語障害・聴覚障害・嚥下障害を専門とするリハビリ職です。言語聴覚士を目指す際、年収は気になるポイントの1つでしょう。また現在言語聴覚士として働いている方の中には、年収について悩んでいる方もいるでしょう。そこで今回は、言語聴覚士の年収について、実態や年収アップの方法などを詳しくお伝えします。
目次
言語聴覚士の年収
厚生労働省の「令和2年度賃金構造基本統計調査」によると、言語聴覚士の平均年収は、418.9万円です。年齢や勤続年数、職場の規模や地域によって年収の水準は異なります。またボーナスの有無やボーナス支給額は勤務先の意向や運営規模によって大きく差があるため、その点も年収に大きく影響します。なお、厚生労働省「令和2年度賃金構造基本統計調査」によると、言語聴覚士含むリハビリ専門職の給料は以下の通りです。
平均年齢 | 33.9歳 |
---|---|
勤続年数 | 6.5年 |
所定内労働時間 | 163時間 |
超過労働時間 | 4時間 |
きまって支給する現金給与額 | 29万600円 |
年間賞与その他特別給与額 | 70万2,200円 |
【年齢別】言語聴覚士の給料・年収
下記は、同じく厚生労働省「令和2年度賃金構造基本統計調査」における言語聴覚士含むリハビリ職の年齢別に見た給料・年収です。なお、年収は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。
きまって支給する現金給与額 | 年間賞与その他特別給与額 | 年収 | |
---|---|---|---|
20~24歳 | 24万3,100円 | 39万600円 | 330万7,800円 |
25~29歳 | 26万600円 | 66万2,300円 | 378万9,500円 |
30~34歳 | 28万5,600円 | 67万200円 | 409万7,400円 |
35~39歳 | 30万9,300円 | 82万8,500円 | 454万100円 |
40~44歳 | 33万4,300円 | 84万6,700円 | 485万8,300円 |
45~49歳 | 35万600円 | 92万4,800円 | 513万2,000円 |
50~54歳 | 38万8,300円 | 107万6,100円 | 573万8,200円 |
55~59歳 | 38万4,600円 | 104万8,600円 | 566万3,800円 |
年齢の上昇とともに年収も上がっている点が特徴です。
言語聴覚士と作業療法士・理学療法士の年収の違い
言語聴覚士と同じく、リハビリの専門職に作業療法士と理学療法士があります。作業療法士は機能回復や日常生活動作に関するリハビリを、理学療法士は立つ・歩くなどの基本動作能力の回復や維持に関するリハビリを専門とします。どの職種も主な活躍分野は医療・福祉であり、理学療法士はスポーツ業界への活躍も拡大しています。
同じリハビリ専門職ですが、言語聴覚士は他2つの職種よりも設立が新しい資格です。作業療法士・理学療法士は1965年からある一方、言語聴覚士の設立は1998年から。そのため、現役で活躍する言語聴覚士の年代は20〜40代です。リハビリ職は年齢の上昇と勤続年数に比例して年収が上がりやすい点からも、作業療法士・理学療法士よりも平均年齢が若い言語聴覚士の年収はやや低い傾向がみられます。しかし今後キャリアを重ねていく人が増えていくことで、年収水準は今よりもアップすると予測されます。また現在では言語聴覚士の役割も定着したことで、作業療法士・理学療法士との給与水準の差もほとんどなくなっています。
言語聴覚士の年収は勤務先によって違いはあるのか
前述したように言語聴覚士は、勤務先による給与差が大きいといわれています。言語聴覚士の活躍分野は医療や福祉、教育と幅広く、その分勤務先も多岐にわたります。ひとくちに医療機関といっても総合病院から大学病院、公立病院とその種別はさまざまです。また福祉施設であれば特別養護老人ホームやデイサービスなど、教育機関であれば養護学校や特別支援学校などで公務員として働きます。
公立病院や自治体運営の保健施設、教育機関で教員として働く場合は公務員となるため、安定した年収・待遇に期待できます。一方、病院は運営規模や地域によって差がありますが、福祉施設と比べると高めの年収といえます。とはいえ福祉施設も運営規模や夜勤有無によっては、病院を上回る年収になる可能性もあります。同じ言語聴覚士でも勤務先が多岐に渡る分、個人の年収差も幅広いでしょう。
言語聴覚士が年収を上げる方法
現在言語聴覚士として働く方のなかには、年収が低いと悩んでいる方もいるでしょう。ここでは、言語聴覚士が年収を上げる3つの方法をご紹介します。
勤続年数を積む
言語聴覚士は年齢や勤続年数の上昇とともに年収も上がるのが一般的です。医療機関や介護施設の昇給は年功序列の傾向があるため、多くの場合において年1回の給与規定に従って昇給します。そのため、現在の職場に長く勤めれば、自然と年収もアップしていくでしょう。職場に不満がない、先輩も着実に昇給しているのであれば、現在の職場で勤続年数を積む方法が堅実です。
プラスαで資格を取得する
言語聴覚士の業務に関連する資格を取得することで、昇給や好条件での転職に有利になり、結果的に年収アップにも期待できます。年収アップの目的だけでなく、言語聴覚士としての専門性を高めるためにもプラスαでの資格取得が役立ちます。認定言語聴覚士や手話通訳士、心理系資格がおすすめです。
転職する
言語聴覚士の年収は、職場によって幅があります。運営規模や経営状態、給与方針や地域の給与相場などの外的要因により、どうしても現在の職場では年収アップが難しいケースもあるのです。そのため現在の職場では年収アップが難しい、かつ待遇や働き方に不満がある場合には転職も1つの方法です。医療機関であれば運営規模や経営状況、介護施設であれば合わせて処遇改善加算の配分についてもチェックしてみましょう。
そのほか年収アップだけでなく、安定性や充実した福利厚生を重視するのであれば、公務員として働ける公立病院や教育機関での教員も選択肢の1つです。
言語聴覚士の年収アップは転職も1つの道!おすすめの求人例
職種 | 機能訓練指導員 |
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仕事内容 | 名古屋市北区の介護福祉施設「デイサービス ソラスト楠」で機能訓練指導員の求人募集です。 理学療法士・作業療法士・柔道整復師などの資格を活かし、東証一部上場企業の正社員としてお仕事できる環境です。 具体例 ・歩行訓練などのリハビリの実施 【定員:40名、平均要介護度:2.0】 ソラスト楠では歩行訓練や階段を上る練習など、日常生活に必要な動作のリハビリに力を入れております。 |
給与 | 月給274,000円~ ※入社1年経過後、毎年入社月に10,000円支給。結婚祝い金(30,000円)、出産祝い金(20,000円) |
雇用形態 | 正社員 |
勤務時間 | 週5日/1日8時間 08:30~17:30 [ 月~土 ] ※日祝休 |
応募資格 | 学歴不問 PCスキル不要 必須資格:看護師資格、准看護師資格、理学療法士資格、あん摩マッサージ指圧師資格、言語聴覚士資格、作業療法士資格、柔道整復師資格 …のいずれかの資格をお持ちの方 |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
福利厚生 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、財形貯蓄制度、資格取得支援制度、ウェルカムバック制度 |
デイサービスでの機能訓練指導員の正社員求人です。年1回の昇給制度、年2回の賞与制度があります。デイサービスは夜勤なしで、ワークライフバランスも考慮して働ける点が嬉しいポイントです。
言語聴覚士の年収は350~450万円が相場!年齢・勤続年数に応じて年収が上がりやすい
リハビリの専門職である言語聴覚士の年収は、決して低くはありません。しかし、資格設立が新しいこともあり、作業療法士や理学療法士と比べるとやや低めの傾向にあるのも事実です。とはいえ年収差に大きく関係するのは、勤務先の違いといえます。年収アップの方法とあわせて、言語聴覚士の年収について押さえてみてください。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。