実務経験を活かし、ケアマネージャーへ!介護職でキャリアアップを目指す転職の考え方
Oさん(32歳)
更新日:2024/03/29
公開日:2024/03/28
今回は、ケアマネージャーへの転職を成功させた方の転職体験談をご紹介。キャリアアップを目指す場合、ケアマネージャーへの転職方法や資格取得について気になる方は多いでしょう。ケアマネージャーは、介護が必要な人やそのご家族を支援する重要な仕事です。転職活動を進める際に行った準備や工夫も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
【転職者プロフィール】
名前 | Oさん |
---|---|
年齢・性別 | 32歳・女性 |
前職 | 訪問介護員 |
現職 | ケアマネージャー |
【前職】専門性のある職に就くため訪問介護の道へ
学生時代から介護職に興味があり、高校卒業後に介護系の専門学校へ進学。介護福祉士資格を取得し、卒業後は訪問介護員として社会人デビューを果たしました。入職後は利用者さんの食事や排泄、入浴の介助、洗濯や掃除などの生活援助といった介護に関する全般の業務を幅広く担当していました。初めは不安もたくさんありましたが、先輩の助けもあり、いろいろなことを学べたと思っています。介護の仕事は、体を動かすことが好きな自分に合っていると感じるようになっていきました。経験を積むにつれ、やりがいや楽しさも実感できるようになりました。
経験を積む中で、キャリアップを意識するように
訪問介護員として勤務を始めて数年が経った頃、一通りの仕事がこなせるようになると、将来を見据えたキャリアアップを考えるようになりました。訪問介護の仕事は、体を使う場面が多く年齢を重ねると体力的に厳しくなるのではと危機感を覚えたためです。また、一緒に働く先輩方が認定介護福祉士やケアマネージャーの資格取得に挑戦している姿を見たのも、きっかけのひとつ。私も若いうちに資格を獲得し、収入の面でも充実させていきたいと考えました。
資格を活かして、ケアマネージャーに
周囲からも刺激を受け、今よりもっと専門性の高い仕事に就きたいと感じたので、介護に関する資格やキャリアプランについて調べてみました。そのとき改めて、介護業界はさまざまなキャリアアップの方法や資格があると感じたんです。これまでの経験が活かせる仕事は何なのか、利用者さんによりよいサービスを提供するにはどんなことができるのかを考え、「ケアマネージャー」への転職を決めました。ケアマネージャーは、体力よりも頭脳を使う仕事が多いと感じました。体力面に不安を感じていた私にとって、転職の決め手のひとつになりましたね。
転職活動をスタートするときに準備したこと
・ケアマネージャーの仕事内容や役割を調べた
・ケアマネージャーの資格取得の勉強をした
・改めて介護職としての働き方を考えた
ケアマネージャーの仕事内容や役割を調べた
ケアマネージャーへの転職活動は、訪問介護員とケアマネージャーの仕事内容は具体的にどう違うのか、改めて理解を深めることからスタートしました。インターネットや書籍だけではなく、一緒に働く先輩たちから生の声を聞けたのもとても参考になりました。理解を深めていくうちに、ケアマネージャーの業務の幅広さを実感したんです。訪問介護員と立場は違えど、「利用者さんのためによりよいケアを提供する」ための仕事に違いはないと感じました。また、先輩から話を聞く中で、「社会福祉士」の資格にも興味を持ち始めました。まずは転職活動をして、将来的にチャンスがあれば挑戦してみるのもおもしろそうだと感じました。
ケアマネージャーの資格取得の勉強をした
転職活動のかたわら、ケアマネージャーの資格取得に向けて勉強をスタートしました。勉強には一般的に半年以上必要で、試験は年に一度だけとあり、難易度が高い資格だと感じました。早くから対策を進めておけば自信につながると思ったので、通勤・帰宅の際のスキマ時間や土日を中心に少しずつ学習を進めました。
時間が限られているため、要点を絞った学習ができる通信講座を活用。独学よりも自分には合っていて、効率的に学習ができたと感じます。仕事をしながら試験を受けるのであれば、完全独学よりは何かしらのサポートを利用するがのよいと思います。
改めて介護職としての働き方を考えた
実際にケアマネージャーの職に就いたときにどんな働き方をしたいかも、転職活動を始めた頃から考えていました。「居宅」と「施設」のどちらで働くか、勤務時間帯がどうなるかなど、自分に合う働き方を調べました。私の場合は、子どもがまだいないこともあり、勤務時間にはあまりこだわりはありませんでした。ケアマネージャーとして未経験からのスタートだったので、周囲のサポートを受けられそうな「居宅」勤務が合っていると感じました。
ケアマネージャーへの転職活動で大変と感じたこと
ケアマネージャーへの転職に向けて一番苦労したのは、資格の取得です。訪問介護員の仕事を続けながら勉強をしていたため、平日は学習できる時間が限られていました。勉強時間を確保するために、どうしても土日に勉強を集中させないといけない期間が続きました。半年以上モチベーションを保ち続けるのは、予想以上に辛かったです。
私の場合は、気分転換のために何も学習をしないで趣味やお出かけにあてる日を作って、メリハリをつけることでなんとか乗り切りました。
また、ケアマネージャーとしての実績がない中で面接を受けたため、転職先が限られてしまうことにも難しさを感じました。
ケアマネージャーへの転職は介護職の実務経験が武器に
実際の面接では、訪問介護を通して培った実務経験や知識を中心に自己PRをしました。面接官の方に、「自分がどう活躍できる人材か」をアピールしたかったので、過去の経験で印象に残っているエピソードも一緒に伝えました。実体験を織り交ぜて具体的に話すことで、より説得力のある自己PRができたと思います。
また、訪問介護をする上で心がけていたホスピタリティ面の心遣いなど、自分ならではの強みや仕事の工夫を伝えられたのがよかったと感じています。資格試験に向けた勉強の努力も、面接官の方からはよい評価をいただけました。
研修制度が整っているかのチェックが重要
介護業界での勤務経験はあったものの、ここまで話した通りケアマネージャーに関してはまったくの未経験だった私。転職先を絞り込むときに、研修や教育制度が整っているかも重視しました。面接や施設見学の際は、経験豊富なベテランのケアマネージャーがいるかなど、働く上での不安を払拭するための質問を積極的にしました。面接で遠慮して質問をしない方もいるようですが、働く環境を選択する上で重要な判断材料のひとつになると思うので、積極的に質問をするとよいと思います。
利用者さまと一緒によりよい生活を目指すやりがいは大きい
資格の勉強と面接を乗り越え、希望の条件に合う就職先が見つかりました。現在は目標だったケアマネージャーとして、利用者さん一人ひとりに合うケアプランを作成したり、ご家族の相談にのったり、さまざまな業務を担当しています。ケアマネージャーの仕事は利用者さんのプライベートや希望など配慮しなければならない点も多く、大変な場面もあります。でも、感謝の言葉や笑顔を直接受け取ることができるので、とてもやりがいを感じています。当初懸念していた体を使った業務も減り、公私ともに納得の行く転職ができました。
先輩ケアマネージャーの助言や協力が力になる
ケアマネージャーへ転職後の1年目は、わからないことだらけの日々が続きました。そんなときに支えになってくれたのが、先輩のケアマネージャーさんです。先輩はとても優しく、的確な指導をいただけるため、実務スキルを向上していけました。また、悩みごとの相談など精神的な部分でもサポートいただけ、安心して業務ができたと感じています。求人選びや面接などの際に、職場の雰囲気や研修制度などをしっかりと確認しておいてよかったと改めて実感しました。
ケアマネージャーへの転職を目指す人に伝えたいこと
ケアマネージャーの仕事は、介護業界でもっとキャリアアップしたい人や、専門性を高めたい人に向いていると感じます。介護施設のスタッフや訪問介護員とは違う立場から、利用者さんやご家族を支えられる喜びは、ケアマネージャーならではの魅力です。
私のようにこれからケアマネージャーを目指す方であれば、転職活動と並行して早めに資格の勉強を始めてみてください。少しでも早くスタートダッシュを切れば、転職の面接でも強みとしてアピールできると思います。
また、職場を選ぶ際に何を重視するかは人それぞれ。自分にどんな職場が合うか悩まれている方は、先輩や同僚など周囲にも相談をしながら決めていくとよいと思います。
スタートダッシュがカギ!資格を取得してケアマネージャーを目指そう
ケアマネージャーの資格を取得し、転職を成功させた方の体験談をご紹介しました。資格を取得してキャリアアップをするのは、決して簡単なことではありません。しかし、その頑張りや努力は、転職の際に大きな価値を発揮します。介護業界で転職・キャリアアップを目指したい方は、この方の工夫や取り組みを転職活動の参考にしてみてください。
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