介護タクシーとは?仕事内容や必要資格、おすすめの求人をご紹介
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/12/22
公開日:2021/02/05
体が不自由な方や要介護の方に需要の高い介護タクシー。近年増えてきたサービスでもあり、働き手の需要も増加しています。一般的な福祉タクシーとの違いや仕事内容など気になる点も多いでしょう。今回は介護タクシーについて詳しい仕事内容やそのために必要なこと、合わせておすすめの求人もご紹介いたします。
目次
介護タクシーとは
介護タクシーは、介護が必要な方や体が不自由な方向けのタクシー。自宅から病院、あるいはリハビリ施設などへの移動手段として活用されています。ご家族が所有している普通車での移動が不安、または不可能な場合に重要な足となります。
介護タクシーの運転手は運転だけでなく、利用客の乗降をサポート。さらに介護保険適用の場合は外出のための着替え、通院先での料金や薬の授受、おむつ交換やトイレ介助なども対応しなければいけません。
運転手としての役割だけでなく、移動に伴い発生する介護全般のサポートを行います。
福祉タクシーとの違い
介助サービスの有無 | 必要資格の有無 | |
---|---|---|
介護タクシー | 〇 | 〇 |
福祉タクシー | × | × |
介護タクシーと似たものに福祉タクシーがあります。福祉タクシーも要介護の方や体が不自由な方に向けた移動サービスですが、決定的な違いが2つあるのです。 ここではその2つの違いについて解説していきます。
介助サービスの有無
介護タクシーも福祉タクシーも利用客の対象は同じであり、車椅子などのままでも乗降可能な福祉車両での移動サービスです。介護タクシーでは乗降時の介助があり、介護保険適用の場合は要請があった際にそれ以外のサポートも対応します。
一方で福祉タクシーはあくまで移動のみのサポートであるため、乗降時のサポートもありません。さらに福祉タクシーは介護保険適用外サービスです。
運転手の必要資格の有無
介護タクシーの運転手は訪問介護サービスの一環なので、運転だけでなく移動において発生するさまざまなサポートを提供します。そのため運転手は「介護職員初任者研修」の取得が義務です。
対して福祉タクシーは完全に移動のみの対応なので、介護における資格は必要ありません。乗降時のサポートなどは、家族や介護職員が対応します。
介護タクシーの運転手になるには
介護タクシーの運転手になるには主に2つの方法がありますので、それぞれ解説していきます。
開業
1つ目の方法は、開業することです。この場合タクシー事業としてではなく、介護保険事業として開業する必要があります。介護保険事業には、居住介護支援事業や訪問介護事業などが当てはまります。
開業する際は運輸局に申請を行い、法令試験にも合格しなければなりません。そのため開業するまでにはおよそ3〜4ヶ月ほどかかります。
介護タクシー会社に就職
2つ目の方法は、介護タクシー会社に就職することです。
介護業界が未経験でも必要資格があれば問題ありません。普通運転免許は必須ですが「介護職員初任者研修」が未取得の場合でも、資格取得をサポートしている会社もあります。また介護職員初任者研修は取得しやすい資格なので、転職前に取得すると優遇されやすいということもありおすすめです。
介護タクシーの運転手になるために必要な資格
ここでは介護タクシーの運転手になるために必要な2つの資格についてお伝えしていきます。
普通自動車二種免許
普通運転免許はタクシーを運転するにあたり必須の資格なので、大前提として持っていなければいけません。介護タクシーの運転手になるために初めて運転免許を取得した場合は、まずは運転に慣れる必要があります。
そのため初めは通常のタクシー会社に勤めるのも1つの手です。
介護職員初任者研修
介護タクシーの運転手は運転だけでなく乗降時の身体介護、さらには必要に応じて着替えや排泄なども対応します。このように体に直接触れる「身体介護」をするためには、介護資格が必要です。そのため基本的な知識・技術が身につけられる介護職員初任者研修の取得が求められます。
介護職員初任者研修ってどんな資格?
かつてのホームヘルパー資格が変更され、介護職員初任者研修という名称になりました。 介護関連の資格はいくつかあり、難易度や資格のレベルもさまざま。そのなかでも介護職員初任者研修は介護の基礎的資格であるため取得しやすく、入門向けの資格です。そのため仕事のためだけでなく、ご家庭での介護に役立てるために取得する人もいるほど。日常生活でも活かせる資格といえます。未経験や初心者でも3ヶ月ほどで取得可能なので、働きながらでも取得しやすい資格です。
介護タクシーに必要な車内設備
介護タクシーは体が不自由な方や要介護の方が乗車するため、福祉車両でなければいけません。介護タクシーに必要な主な車内設備は以下の2つです。
・車椅子でも乗降できるリフトやスロープ
・車椅子から助手席に移動できる回転シート
普通のタクシーとは異なり、広さのあるワンボックスカーが一般的。なぜなら車椅子のまま乗車することが多いからです。なかにはベッドのまま乗車できる寝台車もあります。 また万が一の事故や急停止の場合に安全な姿勢を保てるように、車椅子やベッドなどの固定ベルト、さらにはより強力なベルトや安全装置も必要です。
介護タクシー事業を開業する際には、このように十分な車内設備を用意しなければなりません。
介護タクシーの運転手の給料相場
一般的な介護タクシーの運転手の年収は240〜360万円ほどと幅があります。月収だと18〜20万円前後が一般的といえるでしょう。パートやアルバイトの場合の時給は900〜1,000円ほど。しかしこれらの相場は働く形態や働く地域の介護タクシー需要によっても変動します。
介護タクシーの求人例
職種 | ドライバー |
---|---|
仕事内容 | デイサービスの送迎業務/歩行介助や車椅子の移乗介助 |
給与 | 時給1,110円~ ※交通費支給あり |
雇用形態 | パートタイム |
勤務時間 | 最短週2日/1日最短5時間 07:30~10:30[月~土(祝)] 15:15~19:00[月~金(祝)] |
応募資格 | 学歴不問、普通自動車免許資格(AT限定可) |
福利厚生 | 各種社会保険あり(法令通り)、健康診断、制服貸与、ウェルカムバック制度 |
介護タクシーの運転手は、介護業界未経験の方や定年後の方でも働きやすい環境です。また介護業界での経験や資格があれば、即戦力として活躍できます。送迎時間に合わせたシフト制であったり、固定利用者のみを担当したりする場合は決められた時間のみの対応です。そのため通常のタクシーのように夜勤がない点が特徴と言えるでしょう。
そのほかにもさまざまな形態の介護ドライバー求人があるため、最適な求人をチェックしてみてください。
介護タクシーの運転手として活躍してみよう
介護タクシーは送迎と合わせて、移動に必要な介護サポートも提供。高齢化社会ということもあり介護需要はこれからも増加傾向にあるので、ニーズの高い職業といえます。運転免許と介護職員初任者研修があれば就業可能であり、介護資格は未経験からでも取得可能です。
ぜひ今回ご紹介した内容や求人を参考に、介護タクシーの運転手を目指してみてはいかがでしょうか。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。