サ責(サービス提供責任者)の業務内容や1日のスケジュールをご紹介
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/12/22
公開日:2021/09/03
サービス提供責任者、通称「サ責」は介護職のキャリアアップとして検討される職種の1つ。サ責としてのキャリアを検討している方は、サ責の業務内容や1日のスケジュールなどは気になるポイントではないでしょうか。そこで今回はサ責の業務内容を、1日のスケジュール例や実際の求人例も踏まえて詳しくご紹介します。
目次
サ責の業務内容
サ責は事業所と利用者さま、そしてケアマネージャーとの橋渡し役となり、適切な訪問介護サービスが提供できるよう調整します。サ責の主な業務内容は、以下の通りです。
・利用者さまとご家族の窓口業務
・訪問介護計画書、サービス提供手順書の作成、モニタリング
・ヘルパーの指導、管理
・サービス担当者会議の出席
・訪問介護業務
ここでは、サ責の各業務内容を具体的にみていきます。
利用者さまとご家族の窓口業務
サ責は、訪問介護サービスの利用を検討している方の相談や利用の手続きなどを担当。利用が決まればアセスメント(面談・面接)を通して、どのような訪問介護サービスを提供するかを決めます。サービス利用開始以降も、要望や相談があればサ責が対応します。
訪問介護計画書・サービス提供手順書の作成、モニタリング
ケアマネージャーが作成したケアプランをもとに、サ責が訪問介護計画書を作成します。ヘルパーは訪問介護計画書に沿ってサービスを提供するため、介護計画書の作成は重要な業務です。またヘルパーが安全かつ質の高いサービスを提供するための、サービス提供手順書も作成します。サービス提供手順書にはサービス提供時の注意点や具体的な方法、利用者さまやご家族への留意点などが記されています。
このようなサービス提供のベースとなる重要書類の作成は、サ責の大切な役割です。作成した後も継続的に適切なサービスが提供されるようモニタリングを行い、定期的に内容を見直します。
ヘルパーの指導・管理
ヘルパーの指導や育成、管理などのマネジメント業務もサ責の重要な業務です。利用者さまやヘルパーの要望に合わせた担当選定や技術的な指導、シフト作成や研修計画の作成などさまざまな面から指導・管理を行います。また、問題発生時にはフォローに入ることや、場合によってはヘルパーの相談に乗ることもあります。
サービス担当者会議の出席
利用者さまや家族、ケアマネージャーなど介護サービスの関係者が集まり、必要なサービスの提案などを話し合う場がサービス担当者会議です。訪問介護事業所ではサ責が代表して会議に出席し、ケアマネージャーの作成したケアプランや利用者さまの状況に合わせ、必要なサービスの提案や見直しなどを行います。
訪問介護業務
ヘルパーの数が足りてない事業所やヘルパーの急な欠員時、特別な事情がある場合はサ責がヘルパーを兼務することもあります。一般ヘルパーと同様に、身体介護や生活援助、通院介助などを提供します。
サ責の役割
サ責の役割は、訪問介護サービスの利用者さまとケアマネージャー、ヘルパーなどとの連絡・調整です。訪問介護サービスの利用者さまやご家族、そして利用者さまのケアマネージャーの窓口となり、適切な訪問介護サービスが提供されるよう責任を持って監督します。
ケアマネージャーとの違い
ケアマネージャーの主な業務内容はケアプランの作成やサービス事業者との調整です。一方で、サ責は現場で中心的な存在としてヘルパーのサポートを行います。また、サ責はケアプランの作成は行わない点も違いと言えるでしょう。
サ責の1日のスケジュール
実際にサ責がどのように働いているかをイメージできるよう、1日のスケジュール例もご紹介します。
08:50 | 出勤 書類整理や今日のスケジュールなどを確認 |
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09:00 | 朝礼 ヘルパーの予定を確認し、全体で情報共有する 朝礼後、手続きなどの事務作業を実施 |
10:00 | 利用者さまと家族からの相談対応 |
11:00 | 相談内容をもとに、介護計画書の見直し・作成 |
12:00 | 昼休憩 |
13:00 | ヘルパーの訪問に同行 利用者さまの状況を確認し、実際に介護業務も実施 |
14:30 | 2件目の訪問に同行 ヘルパーの介護業務をサポートしつつ、提供サービスに問題がないか、介護計画書に見直しが必要かを確認する |
16:00 | 帰社 今日の訪問内容や利用者の状態をまとめ、ケアマネージャーに報告 |
16:30 | ヘルパーからの業務報告を受けたり、残りの事務作業に対応 |
17:30 | 明日参加する会議の準備 |
18:00 | 明日の準備や今日中に対応する仕事が終わり次第、夜勤スタッフへ申し送りし退勤 |
1日のスケジュールは、職場やその日の状況によってさまざまです。スタッフの欠員や利用者さまの容態が急変したなどして、予想外の事態が発生することも少なくありません。サ責は介護業務だけでなく、多くの事務業務も抱えているため、臨機応変かつ迅速に対応できるスキルが求められます。
サ責の求人例からみる業務内容
職種 | サービス提供責任者 |
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仕事内容 | ホームヘルプの「要」といえるサ責のお仕事。資格を活かして、正社員として安定シフトでお仕事できます!
具体例 施設系の介護職と違い、利用者様と1対1で向き合えるのがホームヘルプサービスの魅力。 |
給与 | (1) 月給267,000円~ ※介護職員基礎研修・実務者研修・ヘルパー1級 (2) 月給272,000円~ ※介護福祉士 |
雇用形態 | 正社員 |
勤務時間 | 週5日/1日7時間30分 09:00~17:30 |
応募資格 | 学歴不問 PCスキル不要 介護職員実務者研修、介護職員基礎研修、ヘルパー1級、介護福祉士資格…のいずれかお持ちの方 |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、財形貯蓄制度、資格取得支援制度、ウェルカムバック制度 |
サ責は利用者さま1人ひとりに向き合い介護を提供するだけでなく、提供する介護の計画、ヘルパーのマネジメントなど、さまざまな方面から包括的に介護サービスを提供する役割を持ちます。そのため幅広い面から利用者さまをサポートしたい、訪問介護事業所を支える立場として介護に携わりたい場合にサ責が最適です。
サ責のやりがい
利用者さまを中心に多くの人と調整を図りながら、適切な介護サービスを提供するのがサ責の役割です。提供するサービスプランを考える立場にあり、利用者さまだけでなく、スタフからも頼りにされることがある点は、サ責最大のやりがいでしょう。信頼関係が築けた時、自分の考えた介護計画が喜ばれた時の達成感は、サ責だからこそ得られるものです。
サ責の業務内容は適切な介護サービスを提供するための包括的なサポート!
サ責は利用者さま、家族、ヘルパー、ケアマネージャーなど、さまざまな人と連携を取りながら適切な介護サービスが提供できるよう調整を図る役割です。業務内容は介護だけでなく、介護計画書の作成などの事務業務やマネジメントなど多岐にわたります。サ責を目指している方は今記事を参考に、サ責の業務内容への理解を深めてみてください。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。