サ責(サービス提供責任者)の給料を調査!給料アップの方法も解説
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/12/22
公開日:2021/12/09
サ責としての自分の給料は妥当なのか、今後サ責を目指すにあたり給料を知りたいなど、サ責の給料について気になっている方は多いでのではないでしょうか。
今回はサ責の給料について、詳しくご紹介します。合わせて給料アップの方法も解説しますので、給料にお悩みのサ責の方はぜひ参考にしてください。
目次
サ責(サービス提供責任者)の給料
介護労働安定センター「令和2年度 介護労働実態調査結果」によると、サ責の給料は以下の通りです。
平均月給 | 25万9,072円 |
---|---|
平均日給 | 9,045円 |
平均時給 | 1,136円 |
以下でサ責の給料について、介護労働安定センター「令和2年度 介護労働実態調査結果」をもとにさらに詳しくみていきます。
サ責・ヘルパー・ケアマネの給料比較
サ責は訪問介護分野でのケアマネ的な役割をもちつつ、ヘルパーの管理・マネジメントや管理業務などを担う責任のある役職です。そんなサ責と類似するケアマネ、そして同じ事業所に属するヘルパーとは以下のような給料差となっています。
職種名 | 平均月給 | サ責との差 |
---|---|---|
サ責 | 25万9,072円 | – |
ヘルパー | 22万4,277円 | -34,795円 |
ケアマネ | 26万3,379円 | +4,407円 |
サ責とヘルパーでは約3万円の月収差があることから、年収換算で36万円給料に差があります。一方ケアマネとは大きな差はなく、ややケアマネの方が高い給料です。介護職は年齢が上がるにつれて、平均給与も上昇する傾向にあります。上記数値は全体平均であることから、年齢や勤続年数のほか、地域や事業所規模、資格種別によっても給料はさまざまです。
サ責と他介護職との給料比較
サ責はケアマネや一般介護職員とは異なり、訪問介護を専門としたポジションです。ここでは、他介護職とどのように給料差があるのかをみていきます。
職種名 | 平均月給 | サ責との差 |
---|---|---|
サ責 | 25万9,072円 | – |
介護職員 | 22万1,555円 | -37,517円 |
生活相談員 | 25万6,892円 | -2,180円 |
看護職員 | 27万7,343円 | +18,271円 |
生活相談員と給料差はほぼなく、国家資格である看護師と比較すると給料は低くなります。さらに一般の介護職員とは約4万円と、大きく差がある点が特徴です。サ責になるには介護職員のキャリアアップともなる上位資格が必要であることから、給料水準が高いといえます。
サ責と介護職全体の給料比較
介護職全体の平均月給は、24万878円です。性別で見ると男性で25万711円、女性で23万7,724円となります。サ責の平均月給は25万9,072円なので、全体平均よりも高水準かつ男性の平均月給よりも高い点が特徴です。また年齢階級別でみた平均給料でめは最も高い平均月給で「40歳以上45歳未満」の25万909円であることから、サ責は平均よりも高い給料に期待できる職種といえます。
サ責の時給について
サ責は、非常勤として働くことも可能な職種です。非常勤だと時給制となり、平均時給は1,136円です。下記はさらに詳しくみた時給階級と、その割合です。
800円以上900円未満 | 4.5 |
---|---|
900円以上1,000円未満 | 19.7 |
1,000円以上1,100円未満 | 16.7 |
1,100円以上1,200円未満 | 12.1 |
1,200円以上1,300円未満 | 7.6 |
1,300円以上1,500円未満 | 15.2 |
1,500円以上1,700円未満 | 3.0 |
1,700円以上2,000円未満 | 3.0 |
最も多い区分は900円以上1,000円未満、次いで1,000円以上1,100円未満です。1,300円以上1,500円未満の割合も多く、1,500円〜1,700円以上の方もいることから、事業所や勤続年数などによっては高時給を狙えることがわかります。
サ責のボーナスについて
平均月給から換算したサ責の年収は、310万8,864円です。平均ボーナス額は64万8,425円となり、ボーナスを上乗せした平均年収は375万7,289円です。介護職全体の平均ボーナス額は61万223円なので、サ責は平均よりも高いボーナス額となります。またボーナスの有無については有りが73.3%、無しが9.6%と有りの割合が半数以上です。さらに他介護職と比較すると、ボーナス額の差は以下の通りです。
職種名 | 平均ボーナス額 | サ責との差 |
---|---|---|
サ責 | 64万8,425円 | – |
ヘルパー | 45万8,561円 | -189,864円 |
ケアマネ | 69万1,502円 | +43,077円 |
介護職員 | 56万4,352円 | -84,073円 |
生活相談員 | 69万8,850円 | +50,425円 |
看護職員 | 73万1,567円 | +83,142円 |
ヘルパーとは約20万円と、大きく差が開いています。またケアマネや生活相談員、看護職員のボーナス額は、サ責よりも高い傾向にあります。
サ責が給料を上げる3つの方法
現状の給料に満足していない、今後サ責を目指す上で給料アップの方法をあらかじめ知っておきたいなど、給料を上げる方法について気になる方もいるでしょう。ここではサ責が給料を上げる3つの方法をご紹介します。
管理者またはヘルパーを兼務する
サ責は、管理者かヘルパーのいずれかを兼務することが可能です。管理者と兼務することで「職務手当」が、ヘルパーと兼務することで「処遇改善手当」が増額する可能性があります。兼務すると業務範囲が広がりますが、その分手当が加算され給料アップにつながることも。ただし、管理者とヘルパーの両方を兼務することは禁止であり、兼務要件は都道府県・自治体によっても異なるため事前に確認が必要です。
資格手当をもらう
事業所によって額はさまざまですが、資格があることで月数万円の手当がもらえるケースもあります。そもそも、サ責は指定の介護資格がないと就けない職種です。サ責になるためには、介護福祉士や実務者研修の修了、ホームヘルパー1級課程の取得が必要。そのうち、介護福祉士を取得していない場合には、介護福祉士の資格取得がおすすめです。介護福祉士は介護職の上位資格である国家資格です。サ責に限らず介護福祉士には手当をつけている介護事業所・施設も多いため、将来的に長く介護職として働く場合には、介護福祉士の資格の取得を考えてもよいでしょう。
転職する
サ責を含む介護職は、勤続年数を重ねると基本的に給料も上がる傾向にあります。しかし事業所によっては勤続年数を重ねても給料が上がりにくい、そもそも条件がよくないケースもあります。そういった場合は、より条件の高い事業所に転職することで給料アップに期待できます。給料のベースや昇給制度は職場によって異なるため、自分の力ではどうにもできない部分。そのため、現職場で給料アップが見込めない場合には、思い切って転職するのも1つの方法です。
実際の求人から見るサ責の給料
実際の求人から「雇用形態別」「地域別」にみた、サ責の給料をみていきます。
勤務地 | 東京都 |
---|---|
雇用形態 | 正社員 |
給与 | (1)月給267,000円~※介護職員基礎研修・実務者研修・ヘルパー1級 (2)月給272,000円~※介護福祉士 |
勤務時間 | 週5日/1日最短7時間30分 09:00~17:30[月~日+祝] |
勤務地 | 東京都 |
---|---|
雇用形態 | パート |
給与 | 時給1,465円~ |
勤務時間 | 最短週2日/1日最短7時間30分 09:00~17:30[月~日+祝] |
勤務地 | 群馬県 |
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雇用形態 | 正社員 |
給与 | 月給227,000円~277,000円※これまでの経験考慮します
・介護福祉士…月給247,000円以上 ※給与は地域・資格・等級・処遇改善手当・特定処遇改善手当含む ※月給とは別に手当あり…成果手当(最大9ヶ月後より支給)、処遇改善加算一時金(年2回)、特定処遇改善加算一時金(年2回) |
勤務時間 | 週5日/1日8時間 09:00~17:45[月~日+祝] フレックスタイム制 |
同じ正社員でも勤務地で比較すると、地方よりも都市部の方が給料が高い傾向にあります。また資格種別によってベース給料も異なり、介護福祉士であればより高い給料が目指せることがわかります。
サ責の給料は介護職全体の平均よりも高水準!
サ責の給料は介護職のなかでも高水準であり、ボーナスが支給されることも多いため、安定した給料に期待できます。さらに管理者やヘルパーと兼務、または介護福祉士の資格を取得することでさらなる給料アップが目指せます。一方、現職場での給料アップが見込めない場合には、転職も検討してみてください。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。