デイサービスの生活相談員とは?やりがいや1日のスケジュールをご紹介
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/12/22
公開日:2021/12/27
デイサービスではさまざまな職種の方が働いており、そのうちの1つに生活相談員があります。介護職員のように一般的に知られている役割ではないため、その仕事内容ややりがいは気になるポイントです。そこで今回はデイサービスにおける生活相談員の役割について、さまざまな観点からご紹介します。
目次
デイサービスで生活相談員はどんな仕事をする?
生活相談員は介護事業所において1名以上の配置が求められているため、デイサービスを含むさまざまな介護福祉施設で働いています。生活相談員になるには、以下いずれかの資格所有が要件です。
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・社会福祉主事任用資格
生活相談員の主な役割は施設の窓口として、ご利用者さまやそのご家族、働くスタッフや外部関係者に対して「相談」「連携」「調整」を図ることです。デイサービスで働く職員の中でも仕事の幅が広いですが、主に以下のような仕事を担当します。
・施設の説明や見学体験の対応
・入退所手続き
・ご利用者様やそのご家族との面談や相談の対応
・地域や他コミュニティの連携
・施設のサービス環境の整備
・サービス計画書の作成
・ご利用者様の主治医やケアマネージャーとの情報共有
・運営やマネジメント
・介護業務 など
施設の規模や経験年数によっても、対応業務の幅は異なります。たとえば小規模施設の場合は介護業務を兼任し、経験年数が多く上の立場となる場合には運営やマネジメント、採用業務なども担当します。介護分野のスペシャリストであることに加え、状況に応じてマルチに活躍する役職です。またコミュニケーションを取る相手が多いことから、デイサービスの顔として広く活躍できます。
他の施設の生活相談員との違い
厚生労働省発表の「通所介護の報酬・基準について(案)」によると生活相談員として働く方の中で、業務時間の全てを「相談・調整業務」に費やしている方は全体の0.1%程度と言われています。ほとんどの生活相談員の方が、ご利用者様のケア全般や送迎業務を兼務しています。
デイサービスの類似施設であるショートステイや有料老人ホームと比較しても、調整業務が比較的少ない傾向にあります。そのためデイサービスにおける生活相談員は、ご利用様のケアを中心として働くことが多い点が特徴。介護やサポートなどのフロア業務をメインにしつつ、状況や時期に応じて生活相談員の役割を果たします。
デイサービスにおける生活相談員のスケジュール例
生活相談員は施設規模などによって仕事内容も幅広いため、どのようにして1日のスケジュールをこなすかは気になるポイントではないでしょうか。ここではある事業所の生活相談員のスケジュール例をご紹介しますので、参考にしてください。
09:00 | 出社・お迎え | 出社後、スケジュールを確認して準備 到着したご利用者さまを出迎え、バイタルチェックやウェルカムドリンクを提供する |
---|---|---|
10:00 | 挨拶 午前プログラム |
朝の挨拶後、個々のプログラムに合わせて入浴・機能訓練・レクリエーションを実施 |
11:30 | お昼 | 午前の部が終了し、昼食の準備や口腔体操を実施 手伝いが必要な場合はサポートに入る |
12:15 | 休憩 | 他スタッフと交代し、昼休憩 |
13:15 | 体操 | 昼食後の体操 新規案件がある場合には対応したり、手が空いた時には事務作業を行う |
13:30 | 午後プログラム | 入浴・機能訓練・レクリエーション・外出・カルチャー教室など個々のプログラムを実施 |
14:00 | 新規契約・担当会議 | 新規契約のご相談や対応、担当者会議に参加 |
15:45 | おやつ | おやつを用意し、介助が必要な場合はサポートに入る |
16:20 | 体操 | 帰宅前にクールダウンの体操を行う |
16:45 | 送迎 | 送迎車に添乗してお見送りする |
18:00 | 夕礼・終業 | 1日の報告を行い、日中に対応できなかった事務処理などを行い、帰宅 |
日中は基本的にご利用者様の対応となります。新規で入所する方が多い時期には生活相談員の業務割合も大きくなるようです。またフロア業務と生活相談員の仕事は兼ねることもあるため、30分ほど残業することもあります。
デイサービスで生活相談員として働く上でのやりがい
デイサービスはご利用者様の生活に寄り添い、心身の健康向上や維持を目的にサービス提供する施設です。生活相談員はご利用者様やそのご家族、そして働くスタッフなど、デイサービスに関わる多くの人とコミュニケーションを取る役割です。そのため頼りにされるシーンや感謝の言葉を聞く機会も多く、非常にやりがいが感じられます。
またご利用者様だけでなく、「主任」としてデイサービスで働くスタッフをまとめる存在でもあります。ご利用者様の生活の質の向上を図ることに加え、スタッフが働きやすい環境を作ることも重要な仕事。事業所作りというスケールの大きい業務の達成感が現場で味わえる点も、生活相談員としてやりがいが感じられるポイントです。
デイサービスにおける生活相談員の割合
公益財団法人介護労働安定センターの「令和元年度介護実態調査」によると、デイサービスにおける生活相談員の就業割合は、全体100%に対して19.6%です。施設別の割合でみると生活相談の割合はデイサービスが最も高く、それだけ裁量がある役職と言えます。
生活相談員はさまざまな介護福祉施設で働くことができますが、より裁量を持って生活相談員の役職をこなしたい場合には、デイサービスへの就業がおすすめです。
デイサービスでの生活相談員の求人例
職種 | 生活相談員 |
---|---|
仕事内容 | デイサービスでの生活相談員業務
具体的には… デイサービスの「顔」となるお仕事です! |
給与 | (1) 月給203,000円~ ※介護福祉士
(2) 月給208,000円~ ※社会福祉士・社会福祉主事任用資格 |
雇用形態 | 正社員 |
勤務時間 | 08:30~17:30[月~土(祝)] ※日曜休み |
応募資格 | 学歴不問 PCスキル不要 社会福祉士資格、介護福祉士資格、社会福祉主事任用資格…のいずれかの資格をお持ちの方 |
社会保険 | 各種社会保険制度あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、財形貯蓄制度、資格取得支援制度 |
デイサービスにおける、正社員での生活相談員の求人例です。フロアでの介護業務をはじめ、デイサービスの顔として活躍することができます。デイサービスなので勤務時間は基本的に日中。日曜休みであるため、ワークライフバランスを重視して働きやすい環境です。資格取得支援制度も活用できるため、他資格の取得やキャリアアップを目指したい場合にも最適です。
デイサービスにおける生活相談員は裁量のある役職
今回はデイサービスにおける生活相談員の仕事内容ややりがいなど、さまざまな観点からご紹介しました。
生活相談員はデイサービスの中でも、多くの人と関わる機会の多い役職です。ご利用者様や働くスタッフなど、各方面から頼りにされるため、やりがいを持って働くことができます。
この記事は役に立ちましたか?
このコラムをシェアする
著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。