歴史の残る政令指定都市、堺市は高齢化社会への取り組みを続ける街!

堺市は大阪府の中で2番目に人口が多い市で83万人を超える市民がいます。世界最大の墳墓である大仙陵古墳をはじめとした歴史を感じられる風景や伝統産業が市内には多くあります。大阪府の中心地からもアクセスが良く、ベッドタウンとしてファミリーに人気があります。そんな大阪府堺市で働く介護職員さんを取り巻く状況を、このコラムではお伝えします。

堺市ってどんな市?

堺市は大阪府の真ん中あたりに位置する政令指定都市です。大阪府の中心地から30分から40分という利便性からベッドタウンとしても人気があり、大阪府の中で2番目に人口の多い市です。市内は7つの行政区に分かれており、最も人口が多いのは北区、次に堺区となっています。逆に人口が少ないのは美原区です。

歴史を感じられる市でもあり、特に堺区にある仁徳天皇陵古墳とも呼ばれる大仙陵古墳は世界最大の墳墓として有名で、大仙陵古墳を含む百舌鳥・古市古墳群は世界文化遺産として登録されています。かつて貿易都市として栄えた堺市では入手した品や情報によって生み出された刃物や和ざらし、線香など職人がつくる特産物が多くあり、その様な伝統産業が今でも受け継がれ評価されています。

堺市の高齢化状況

堺市の人口は2021年9月末の時点で827,791人となっており、このうち65歳以上の高齢者人口は234,314人。つまり高齢化率は28.3%ということになります。全国の高齢化率と比較すると、平均かやや低いくらいです。高齢者数の内前期高齢者数は110,724人で、75歳以上の後期高齢者数は123,590人となっており、2019年に後期高齢者数が前期高齢者数を上回りました。

地域別に見ると、最も高齢化率が高いのは南2エリアに分類される「福泉中央、桃山台、原山ひかり」周辺で、高齢化率35.4%となっています。泉北ニュータウンの初期入居者の高齢化等が影響していると考えられます。逆に高齢化率が低いのは北3エリア(大泉、金岡等)、北4エリア(百舌鳥、西百舌鳥等)。再開発されて商業施設も多く、御堂筋線が通ることから大阪府中心部へのベッドタウンとして人気なことが影響していると考えられます。

堺市の介護施設数と介護ニーズ

堺市には延べ1,657件の介護サービス施設があります。サービス別に見てみると、訪問型介護施設が620、通所型介護施設が356、入所型介護施設が163、老人ホームのような特定施設が28、居宅介護支援施設が344、福祉用具の販売や貸与を行っている施設が146となっています。地域別に見てみると、特に介護サービス施設が多いのは堺区で393、その次に多いのが中区で289となっています。逆に人口の少ない美原区は介護サービス施設も少なく、70となっています。

堺市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(令和3～5年度)を見てみると、2020年の9月末の時点で高齢者のみの世帯が120,000を超えており、これは堺市の全世帯の3割以上を占めています。中でも高齢者一人暮らしの世帯が70,000世帯を超えていることから、高齢者世帯のかなりの割合が高齢者一人暮らしであることが分かります。さらに、高齢者一人暮らしの世帯のうち後期高齢者の一人暮らしが約45,000世帯となっています。

このような状況kら、今後も堺市の介護ニーズは高まることが予想されます。なお、堺市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(令和3～5年度)内の高齢者実態調査によると、将来の暮らし方として最も多いのは「今の自宅でそのまま住み続けたい」というもので7割を超えています。介護に関する希望としては、自宅で介護サービスを利用したいというものが最も多く3.5割程度で、次に多いのが自宅で家族に介護してもらいたいというもので2割弱となっていますデイサービスや訪問介護・看護を中心にニーズが高まることが予想されます。

堺市の介護職員の給与は大阪府の平均程度

堺市の介護職の平均給与は、大手求人サイトによると月給23万2,000円でした。大阪府全体の介護職の平均月収が約23万4,000円となっています。若干低いですが、取得時期により異なる誤差の範囲レベルで、ほぼ同程度と言えそうです。堺市に関しては、区によって違いもありますが、堺区・東区・西区などでは平均月収が比較的高くなっています。もちろん資格や経験次第で収入に違いはありますが、堺市は場所によってそれなりの高収入を期待できる地域だと言えるでしょう。

堺市は介護サービス施設も多くありますから、求人も多くあります。収入などの条件面でも希望に合うものが見つかりやすい地域だと言えるでしょう。資格取得支援制度のある求人もありますし、管理職のフォローをしながら介護職の管理業務について学びキャリアを築いて行けるような求人もあります。介護職としてのキャリアアップを目標にしている方にとっては様々な経験を積むチャンスがあり、魅力のある地域です。

堺市の介護求人例

例1)堺市堺区緑ヶ丘にあるグループホームでの介護スタッフ

こちらはグループホームでの求人です。認知症の症状がある方向けの集団生活を営む施設です。対応の上ではスキルが求められますが、時間に追われずじっくり介護を行いたい方におススメです。

例2)堺市中区深井沢町にある訪問介護事業所での介護福祉士

訪問介護事業所での介護福祉士です。ホームヘルパーは初任者研修資格があれば対応可能な業務ですが、資格手当で高収入を目指せます。

介護士が堺市で働くメリットは?

在宅医療と介護の連携に力を入れている

堺市で介護職として働くメリットの一つは、市が特に在宅医療と介護の連携に力を入れているという点です。堺市には後期高齢者一人暮らし世帯も多く、在宅で介護を受けたい、将来的にも自宅に住み続けたいという高齢者の希望をかなえるためには欠かせない取り組みです。単に情報共有ではなく、アドバンス・ケア・プランニング(人生会議)の推進など、高齢者がよりよく人生を過ごせるよう多角的な取り組みが行われています。

また、堺市は家族介護者への支援も重視しています。老々介護、ダブルケアといった様々な問題を抱える家族介護者の心身の健康のため、、家族介護者等もいきいきと暮らすことができるよう、レスパイト(介護者の休息)も含めた支援を行います。

介護人材確保・育成に力をいれている

堺市で介護職として働く2つ目のメリットは、堺市は介護人材確保・育成にも力をいれているという点です。特に処遇改善加算の取得を促進するために、申請などを簡略化しているという点は収入にも関わってきますから大きな魅力だと言えるでしょう。 これは堺市が「特定処遇改善加算を取得し介護人材の安定的な確保に努めている事業所の割合」をKPI(重要業績評価指標)と定め、数値目標を立てているからこそ。2023年度には71.0%の事業所が特定処遇改善加算を取得することを目標にしています。

高齢化社会への取り組みを続ける、歴史の残る政令指定都市、堺市でお仕事を探してみよう

堺市は介護サービス施設数が多い街です。高齢者のみ世帯や高齢者単身世帯が多く、今後も介護サービスへのニーズは在宅ケアサービスを中心に増えていくことが予測されます。都市圏であり、求人もさまざまな種類や条件のものが見つかるので、ご自身の希望に合った求人を見つけやすい地域だと言えるでしょう。堺市による介護人材確保のための施策も積極的に行われており、条件や働きやすさの点でも今後さらに改善が期待できる地域だと言えるのではないでしょうか。

ぜひ、あなたにあった堺市の介護職求人をチェックしてみてくださいね。