介護予防に力を入れる街、大田区で求人を探してみよう!

大田区は東京都の東南部に位置する区で、多摩川をはさむと隣は川崎市となっています。高級住宅地の田園調布、日本最大の空港である羽田空港、繁華街の蒲田といった得色豊かな都市を内包しています。そんな大田区で働く介護職員の事情をこのコラムで紹介していきます。

大田区ってどんな区?

大田区は23区の中で最も面積の大きい区で、埋め立て地により面積を拡大してきました。区の面積の3分の1を占める東京国際空港、通称羽田空港も埋め立てにより拡張されたものです。元々は大森区と蒲田区だったものを1つの区にしたため、両方の区から一文字ずつとって大田区となりました。

大田区は多くの特徴的な地域を含んでいるため、共通の特徴を見つけるのは難しそうです。高級住宅街として有名な田園調布、職人の町で下町の雰囲気の残る蒲田では雰囲気もだいぶ異なります。
田園調布などの比較的物価の高い地域では収入が高い住民の方が多い傾向にあるでしょう。一方蒲田駅周辺などは飲み屋などが多く、場所によっては昼でも酔客が集まるようなところもあります。

空路・陸路ともにアクセス便利なのが大田区の特色。餃子やとんかつといった庶民派グルメの有名店も多く、利便性が良いエリアです。

大田区の高齢化状況

大田区の高齢者の人口は2020年4月の時点で166,409人。総人口が738,128人なので、高齢化率は22.5%となります。

地域ごとに見ていると、田園調布地区では25.5%、蒲田の六郷地区で25.2%と高齢化率が高くなっています。高齢化率が低い地区は、雪谷地区(高齢化率19.9%)、馬込地区(高齢化率20.7%)などです。

大田区では、高齢単身世帯が年々増えていることに注目しています。高齢者が希望する今後の暮らし方として最も多いのは、自宅で主に介護サービスを利用しての生活で、その次に自宅で家族や親族に介護してもらうとなっています。そしてその条件として挙げられているのが、必要に応じてヘルパーや看護師が来てくれるというもの。実際、大田区では訪問介護の利用者数は全国と比較しても多くなっています(後述)。

大田区の介護施設数と介護ニーズ

大田区内には、延べ921の介護施設があります。具体的には、訪問型介護施設が241、通所型介護施設が261、入所型介護施設が78、老人ホームのような特定施設が53、居宅介護支援施設が194、福祉用具の販売や貸与を行っている施設が68、ショートステイ施設が26となっています。

高齢者人口を勘案した介護サービスの量を偏差値で表すと、介護施設・高齢者住宅定員数は偏差値46とやや少なく、訪問介護利用者数は偏差値60とかなり多くなっています。
このため、特に、特定施設入居者生活介護に関してやむを得ず区外のサービスを利用する方がいることを区でも把握しており、さらなる介護サービスの拡充が望まれる地域です。

大田区の介護職員の給与は都内では平均的!

大田区の介護職の平均月給は、求人サイトなどを参考に見てみると、250,000円弱程度となっています。これは、東京都の介護職の平均月収と同じ程度で、全国の介護職の平均月収と比較すると高い金額だと言えます。

大田区は区内でも庶民的な雰囲気の京浜工場地帯エリア、高級感あふれる田園調布付近、近年グランデュオ等のテナントで栄える蒲田駅付近など、さまざまなエリアがあります。施設の特色もさまざまなので、給与だけでなく社風も含めて求人サイトをチェックしてみるといいでしょう。

大田区の介護求人例

例1)池上のデイサービスセンターでの介護スタッフ

こちらは池上エリアのデイでのお仕事です。介護実務を担当します。給与は平均よりやや低めですが、レク中心に行いたい方、夜勤がないお仕事を探している方にはピッタリと言えそうです。

例2)南馬込のデイサービスでの介護管理職

こちらは、同じくデイですが、管理職求人のため高収入になっています。施設長として運営管理を行うことはもちろん、利用者様増加のための営業や渉外活動も実施します。

介護士が大田区で働くメリットは?

区独自の人材確保の取り組みがある

大田区では、介護人材を確保するため、様々な取り組みを行っています。たとえば、大田区奨学金を返還中で、介護福祉士などの資格を有する一定のの要件を満たした方を対象に、大田区奨学金の返還金を最大で半額減免する制度等があります。

また、将来を見据えた施策として、親子で介護の仕事を体験するイベントを実施したり、介護職員が区内の高校に出向いて講義をしたり、高齢者と触れ合う介護体験の機会を作るなども行っています。

介護予防の取り組みがある

大田区では「元気度がアップする事業」として、認知症予防のための運動や、転倒や膝痛・腰痛防止の体操教室などさまざまな取り組みを行っています。体操だけでなく、認知症予防のための朗読講座も取り入れています。
昨今ではインターネットを利用してオンラインで映像を見ながら運動や体操を行う取り組みも始めており、元気な高齢者を増やすための活動を行っています。

事業者側にも、好事例の共有を行う「おおた介護予防応援事業」という制度があります。興味がある方は、下記リンクから参照してみてください。

温泉がたくさん

大田区は東京23区内でも温浴施設の多いエリアといわれています。都心なので温泉街といった風情の場所はありませんが、街のあちこちに黒湯と呼ばれるアルカリ性の冷鉱泉がわいています。そのため「普通の銭湯なのに温泉に入れる」といった施設があります。
大田区役所や大田区商店街連合会は時折、黒湯の色にちなんだ「おおたBLACKキャンペーン」を実施しているようです。

銭湯であればそれほど高額でもありませんので、日ごろストレスをためやすかったり、腰痛が気になる介護職員さんにはうれしいエリアだと思います。

介護予防に力を入れる街、大田区で求人を探してみよう!

大田区は羽田空港を含む、非常に面積の多い区で、介護職員の給与としては都内で平均的です。
場所によって全く異なる雰囲気を持つ大田区なので、どんな雰囲気の施設で働きたいかを考えてから、エリアを絞って探してみるのもおすすめです。

高齢者、事業者双方に向けた介護予防の取り組みを行なっている大田区。元気な高齢者が増えていけば、今後職員の負担は減っていくことでしょう。
ぜひ大田区でご自身の経験や資格を活かせる介護職の求人を探してみてください。