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言語聴覚士になるには|社会人からでもなれる?通信でも可能?

著者: ゲートウェイ

更新日:2023/12/22

公開日:2022/07/21

言語聴覚士は、国家資格かつリハビリ専門職です。医療をはじめ、保健・福祉、教育と幅広い分野で活躍しています。言語聴覚士になるには国家資格の取得が必要ですが、国家試験を受けるにあたり受験資格を満たさなければなりません。今回は、言語聴覚士になるには何が必要かについて詳しくご紹介します。

言語聴覚士になるには①|主なルート

言語聴覚士になるには、国家試験に合格して国家資格を取得する必要があります。さらに、国家試験を受けるにも受験資格を満たさなければなりません。受験資格を満たす主なルートは、以下2つです。

①高校卒業後、3〜4年制の大学・短期大学・専門学校で養成課程を修了
②高校卒業後、一般の4年制大学を修了後、指定養成施設で2年以上の養成課程を修了

ルート①3~4年制の大学・短期大学・専門学校

最短で受験資格を満たせるのが、高校卒業後に言語聴覚士の養成課程のある3〜4年制の大学・短期大学・専門学校のいずれかへ進学するルートです。そのなかでも最短ルートは、3年制の短期大学または専門学校。3年制か4年制か、大学か短大か専門学校かはご自身で選択できます。
4年制大学であれば、総合大学や医療福祉大学、保健科大学などで言語聴覚を専攻しますが、言語聴覚以外の一般教養も学ぶことが可能です。3年制短大も4年制大学と同じく言語聴覚だけでなく一般教養も学べ、かつ4年制大学よりも早く現場に出られる点が特徴です。そして、専門学校は3年制か4年制かを選べます。専門学校は国家資格取得と現場に出ることを第一としているため、一般大学・短大よりも実践的なカリキュラムが組まれている点が特徴です。なお、3年制か4年制かによって学ぶ知識量に違いはないため、少しでも早く現場に出たい場合は3年制への進学がおすすめです。

ルート②4年制一般大学+2年以上の指定養成施設

言語聴覚士養成課程のない一般の4年制大学へ進学した場合、卒業後に指定養成施設で2年以上の過程を修了する必要があります。指定養成施設は大学・大学院の専攻科、または専修・専門学校です。

その他

上記ルート以外では、下記いずれかで受験資格を満たすことが可能です。

・言語聴覚士養成にかかわる一定基準の科目を習得している場合、1年制の指定校で必要過程を修了
・外国で言語聴覚士にかかわる必要過程を修了し、厚生労働大臣の認可を取得

一般の大学または短大へ進学し途中から言語聴覚士を目指したくなった、あるいは既卒から言語聴覚士を目指したい場合、基準に該当する科目をすでに習得していれば1年制の指定校へ進学することで最短で受験資格が満たせます。

言語聴覚士になるには②|社会人から・通信からはなれる?

社会人から、または通信から言語聴覚士になることは可能なのかを解説します。

社会人から言語聴覚士になるには

結論、社会人から言語聴覚士になることは可能です。この場合も受験資格を満たすルートに則って、必要過程を満たす必要があります。そのため、一般の4年制大学を卒業してから社会人になった方は大学・大学院の専攻科、または2年制の専修・専門学校への進学ルートです。一方、高卒から社会人になった方は3年制の短大または専門学校への進学が最短ルートです。

通信は可能?

受験資格を満たすにあたり、通信教育で必要課程を修了することはできません。最短でも3年制の専門学校、または一般の4年制大学を卒業している場合の2年制の専修・専門学校です。2年制の専門学校では夜間課程を設けている場合もあるため、働きながら言語聴覚士を目指すこともできます。

言語聴覚士になるには③|国家試験

受験資格を満たせば、次なるステップは国家試験です。ここでは、国家試験の概要や合格率、難易度をご紹介します。

国家試験概要

言語聴覚士国家試験は例年2月中旬が試験日、3月下旬が合格発表のスケジュールです。なお、直近2022年の第24回国家試験は2月19日(土)が試験日、3月25日(金)が合格発表日でした。試験地は地方ごとに分かれており、北海道・東京都・愛知県・大阪府・広島県・福岡県の6都市で開催されます。試験は以下12科目から、基礎・専門科目各100問の計200問での出題です。1問1点採点となり、合格基準は6割以上(120点以上)となります。

国家試験の合格率

言語聴覚士国家試験の過去5年間の合格率は、以下のように推移しています。

受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第24回(2022年) 2,593 1,945 75.0
第23回(2021年) 2,546 1,766 69.4
第22回(2020年) 2,486 1,626 65.4
第21回(2019年) 2,367 1,630 68.9
第20回(2018年) 2,531 2,008 79.3

直近の試験では合格率70%以上ですが、2021年以降の3年間は60%台です。過去2年間の傾向で見ると合格率は上昇気味ですが、5年間の間でも振れ幅が大きいため油断はできないでしょう。

言語聴覚士国家試験は難しい?

言語聴覚士国家試験は、同じリハビリ領域の国家資格である作業療法士・理学療法士と比べると合格率が低くなっています。下記は、2021年試験で比較した3職種の合格率です。

言語聴覚士 69.4%
作業療法士 81.3%
理学療法士 79.0%

作業療法士・理学療法士と比べると、合格率は10%以上の開きがあります。3職種の中では比較的難易度が高いため、国家試験勉強・対策にはしっかりと取り組むことが大切です。

言語聴覚士になるには④|適性をチェック

下記は、言語聴覚士に求められる適性です。

・コミュニケーション能力
・共感力
・観察力
・根気強さ
・協調性

言語聴覚士になるにあたり、ご自身に適性があるかもチェックしてみてください。

コミュニケーション能力

リハビリは、相手と向き合いコミュニケーションをとっていきながら二人三脚で進めていくものです。もちろんリハビリのプログラムを組み立てる力や技量も重要ですが、それ以上に相手を理解しようとする姿勢とそのためのコミュニケーション能力も重要です。なかにはうまくコミュニケーションが取れない方もいるため、一層コミュニケーション能力が求められます。

共感力

言語聴覚分野リハビリが必要な方は、伝えたいことをうまく伝えられない方も多くいます。普通の人にできて当たり前のこともうまくできないため、相手ができないことを理解し、受け止めて一緒にリハビリに励んでいくための共感力が必要です。

観察力

自分の状態や要望をうまく伝えられない方も多くいるため、言語聴覚士は相手のちょっとした変化や動きから状況を理解することが求められます。そのため、観察力や注意深さは言語聴覚士に欠かせない重要なスキルです。

根気強さ

リハビリはすぐに成果が出るものではないため、根気強く向き合っていく必要があります。結果が出ないと焦ってしまうことがあるかもしれませんが、患者さんに不安を与えないよう前向きにリハビリに取り組むことが大切です。

協調性

言語聴覚士はリハビリが必要な方だけでなく、ご家族や他職種のスタッフなど多くの人との連携が必要なポジションです。特にリハビリは言語聴覚士の独断ではなく、医師や看護師、理学療法士や作業療法士などと連携してこそ相手にとってベストなリハビリが提供できます。機能の早期回復・向上のためにも、協調性を持ってリハビリにあたることが大切です。

言語聴覚士になるには⑤|言語聴覚士の就職先

言語聴覚士の主な就職先は、医療・介護・福祉機関です。下記は、医療機関と介護・福祉機関における代表的な言語聴覚士の就職先となります。

医療機関 ・大学病院
・総合病院
・専門病院
・リハビリテーションセンター
・地域医院
・診療所
介護・福祉機関 ・特別養護老人ホーム
・老人保健施設
・デイサービスセンター
・訪問リハビリテーション事業所
・肢体不自由児施設
・重症心身障害児施設 など

医療機関はさらに細かくみると、リハビリテーション科や回復期病棟、口腔外科や耳鼻咽喉科が代表的な配属先です。介護・福祉機関では高齢者や障がいのある児童を対象にリハビリだけでなく、介護を行うこともあります。上記以外では小中学校や特別支援学校のような教育機関、そして言語聴覚士教育施設である大学や短大、専門学校で講師として働くのもキャリアの1つです。

言語聴覚士になるには国家資格が必要!適性や主な就職先もチェック

言語聴覚士になるには、国家試験に合格して国家資格を得ることが必須です。さらに、国家試験を受けるにも受験資格を満たす必要があります。社会人からでも受験資格さえ満たせば国家試験が受けられるため、十分に言語聴覚士を目指せます。ただし通信教育では資格は得られないため、必ず養成施設で必要課程を修了することが必要です。言語聴覚士の就職先や適性もあわせて、言語聴覚士になるために必要なポイントを押さえてみてください。

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