介護福祉士の仕事内容は?具体的な1日の流れや転職方法をわかりやすく解説
著者: ゲートウェイ
更新日:2026/01/28
公開日:2021/05/13

介護福祉士の仕事内容は、利用者さんの生活を支える大切な役割を担っています。ただ、実際の仕事が一日を通してどう進むのか、気になる方もいるでしょう。本記事では、介護福祉士の仕事を具体的に紹介し、施設や病院での違い、押さえたい基本までわかりやすく解説します。介護福祉士に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
介護福祉士とは?
介護福祉士とは、介護の専門的な知識や技術を有していると国が認めた、介護のプロフェッショナルです。
介護福祉士は、介護に関する専門的な知識や介護の技術を持っていることの証明ができる国家資格です。令和6年3月末時点で、1,941,748人が登録(※)されています。
資格を取得するためには、養成施設ルートや実務経験ルートなど指定された4つのいずれかの方法で学び、専門知識を身につける必要があります。介護福祉士国家試験は、厚生労働大臣から認定を受けた「公益財団法人社会福祉振興・試験センター」が実施しています。国としては、介護職員の人材確保や賃金の課題に対して支援や制度の整備を進めています。
高齢化や少子化が進む日本においては、介護福祉士は極めてニーズが高く、将来性のある資格としても注目です。
介護福祉士の仕事内容

次に、介護福祉士が具体的にどのような仕事をしているのかを解説します。これから介護福祉士を目指す人は、業務内容をイメージするためにご活用ください。
身体介助
身体介助は、主に介護を必要とする利用者さんの身体に直接触れて日常生活の手助けをします。日常生活を送るために必要な行為に対するサポートがメインであるため、利用者さんの病状や障害内容に配慮した慎重で丁寧な対応が求められます。
【身体介助の具体的な内容】
・食事
・排泄
・着替え
・入浴
・歯磨きや洗顔などの身支度
・屋内外の移動(歩行や車いすへの移乗) など
生活援助
生活援助は、日常生活の中でも利用者さんの家事や余暇活動のサポートがメインです。
利用者さんの家事全般のお手伝いをするだけでなく、施設ではレクリエーション活動を行うことで高齢者の社会からの孤立を防ぐ役割を担っています。限られた時間の中で、利用者さんが必要としていることを把握するのが重要です。
【生活援助の具体的な内容】
・食事の準備や洗濯
・部屋の掃除
・整理整頓
・買い物
・レクリエーション活動の企画や実施 など
相談・アドバイス業務
利用者さんの家族に対して、介護のアドバイスや介護用具を使う際の指導、相談に乗るのも介護福祉士の大切な仕事です。たとえば、食べ物をうまく噛めない・飲み込めない人に適した「介護食」の作り方や、介護用具を使う際の使い方の指導を、介護初心者の家族でもわかりやすく説明する必要があります。
また、利用者さんの身体の状態を報告したり、介護に関する相談をされたりすることもあるため、管理者やケアマネ、サ責と連携して対応します。
【相談・アドバイス業務の具体的な内容】
・介護保険制度に関する相談
・介護の方法や認知症対応に関する相談
・福祉用具の選定や使用方法に関する相談
・介護者家族やスタッフ間の人間関係に関する相談
社会活動への参加支援
介護が必要になると、他者との交流や社会参加の機会が失われがちです。身体機能が低下すれば外出自体が困難になり、認知症になれば周囲とのコミュニケーションが難しくなってしまう場合があるからです。社会活動を通して地域との交流や社会とのつながり・人間関係の再構成を支援することが生活の質向上につながります。
【社会活動への参加支援の具体的な内容】
・選挙や各種行政手続きなどに関する支援
・他者との交流や人間関係の仲介
・レクリエーションや趣味活動の支援
・サークル活動やサロンなどの情報提供
・就労支援
マネジメント業務
介護福祉士は、他の介護職の同僚たちをまとめるチームリーダーの位置づけとなることがあります。チーム内のタスク管理はもちろん、同僚たちへの指導やアドバイスを適切に行うことでチームをまとめあげ、1人ひとりの働く意欲を高める役割も果たします。
【マネジメント業務の具体的な内容】
・シフト表の作成や勤務調整
・業務内容の見直し
・スタッフの指導や育成
・職場内研修の企画・立案・実施
・他職種との連携や連絡調整
【施設別】介護福祉士の具体的な仕事内容
| 介護福祉士の主な就業先 | 仕事内容 |
|---|---|
| 入居型介護施設 | 施設で暮らす利用者さんの日常生活全般を支援する |
| デイサービス | 自宅から通う利用者さんの介護や活動を支援する |
| 訪問介護 | 利用者さんの自宅を訪問し生活を個別に支援する |
| 病院 | 入院中の患者さんの生活を支援する |
介護福祉士の主な就業先として真っ先に思い浮かぶもののひとつに高齢者施設があります。しかし実際には、介護福祉士が活躍できる職場はさまざまです。ここでは、とくに多い4種類の勤務先について紹介します。
入居型介護施設
入居型介護施設は、介護やリハビリの必要性が高く在宅介護が困難な方が利用します。生活の場として機能している施設や在宅復帰を目的に一時的に入居する施設など、目的はさまざまです。介護福祉士は入居者に対し、身体介助や身の回りの支援を担当します。
主な入居型介護施設の例は以下の通りです。
・有料老人ホーム
・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設 など
デイサービス
デイサービスは通称「通所介護」と呼ばれる業務形態のため、自宅からデイサービス施設まで車の送迎を任される場合があります。デイサービスでは、入居型介護施設と同じく、個人に合わせたリハビリテーションやレクリエーションの企画運営にも携わります。
デイサービスでは、連絡帳でサービス利用者さんの家族とのコミュニケーションを取ることがあります。連絡帳やサービス利用者さんとの対話を通して、ひとりひとりに合わせた介護が必要かを判断する場面が多くなるでしょう。
訪問介護
訪問介護では、利用者さんの自宅に直接伺い、身の回りをサポートします。
家の中のことや身体のサポートだけでなく、通院や公的機関・金融機関での手続きによる外出時の移動サポートも行う場合があるため、自ら車を運転することもあるでしょう。
訪問介護の場合は、利用者さんへの対応が日中のみという特徴がある一方、他人が自宅を訪問することを嫌がる人もいるため、利用者さんと信頼関係を築くのが大切です。
病院
病院で働く介護福祉士は、高齢者だけでなく幅広い世代の入院患者さんをサポートし、入院生活中の介助を行います。退院後の部屋の片付けや清掃、シーツ交換なども業務に含まれる場合があり、病院や病棟によって求められる役割はさまざまです。
また、看護師や看護助手と協力しながら働くため、コミュニケーションスキルが重要です。患者さんの生活上の問題を解決するため、指示待ちではなく病院のスケジュールを把握して主体的に対応する力も求められます。
介護福祉士の1日のスケジュール例

介護福祉士の仕事内容は、勤務する施設によって大きく変わります。ここでは、上記4種類の勤務先で働く介護福祉士の1日のスケジュール例を紹介します。
入居型介護施設
| 時間 | 仕事内容 |
|---|---|
| 08:30~ | 朝食の片付け・部屋の掃除・排泄介助・健康チェック・夜勤スタッフからの申し送り |
| 09:30~ | 排泄介助・入浴介助・介護記録の記載・外出介助・洗濯 |
| 11:30~ | 昼食準備・食事介助(見守り)・外食希望者の介助・排泄介助・外出支援・入浴介助 |
| 14:00~ | 休憩時間 |
| 15:00~ | 排泄介助・入浴介助・おやつの準備・レクリエーション実施・散歩などの支援・身体測定 |
| 17:00~ | 夜勤者への引継ぎ・介護記録の記載 |
入居型介護施設の中でも、有料老人ホームと特別養護老人ホーム・介護老人保健施設では入居者数が異なります。入居者数が多い特別養護老人ホーム・介護老人保健施設での介護福祉士の場合は、仕事量も変化するため、自分の希望する働き方を明確にすることが大切です。
デイサービス
| 時間 | 仕事内容 |
|---|---|
| 08:30~ | 利用者さんの送迎やお出迎え |
| 09:00~ | 健康チェック(血圧・脈拍・体温測定など) |
| 10:00~ | 入浴介助・個別の機能訓練 |
| 11:30~ | 昼食準備・食事介助(見守り) |
| 13:00~ | 体操や機能訓練・レクリエーション実施・散歩などの支援・身体測定 |
| 15:00~ | おやつの準備・おやつタイム |
| 16:00~ | 帰宅の準備・トイレ誘導 |
| 17:00~ | お見送り(送迎) |
| 17:30~ | フロア清掃・明日の準備・1日の記録とミーティング |
デイサービスで働く場合、夜勤は基本的にありません。また、施設からサービス利用者の自宅までの間を送迎するサービスも業務内容に含まれることがあります。
訪問介護
| 時間 | 仕事内容 |
|---|---|
| 09:00~ | 自宅から直接利用者さんのお宅へ訪問 |
| 10:00~ | 身体介護、朝食の配膳と介助(30分) |
| 10:30~ | 2件目の訪問先へ移動 |
| 11:00~ | 居宅の掃除、昼食の調理(30分) |
| 12:00~ | 休憩、3件目の訪問先へ移動 |
| 13:30~ | 入浴の介助と部屋の清掃、洗濯(1時間) |
| 15:00~ | 事業所へ戻り事務作業、4件目の訪問先へ移動 |
| 15:30~ | 部屋の掃除、入浴介助、夕食準備(1時間30分) |
| 17:30~ | 事務所へ業務報告、明日の訪問先予定確認 |
| 18:00~ | 帰宅 |
訪問介護の場合、利用者さんの日中の動きを手助けするのがメイン業務です。多くの訪問介護は複数の利用者さんの自宅を直接訪問し、日常生活で必要な内容を手助けします。
病院
| 時間 | 仕事内容 |
|---|---|
| 08:30~ | 出勤・業務の引き継ぎ・朝礼 |
| 09:00~ | 入院患者さんの排泄・移動などの介助 |
| 12:00~ | 昼食準備・食事補助・片付け |
| 13:00~ | 休憩 |
| 14:00~ | 入院患者さんの入浴や口腔ケアの介助、夕食準備 |
| 17:30~ | 業務の引き継ぎ・退勤 |
病院では、主に検査や診察などで人の動きが多い日中に入院患者さんの支援をするのが主な仕事です。老若男女問わずさまざまな理由で入院してくるため、介助する対象が高齢者に限りません。治療の過程で支援が必要になった人に対し、身の回りの身体介助や看護師の補助などを行います。
介護福祉士の平均給与は?
| 平均給与額(令和6年度) | 平均勤続年数 | |
|---|---|---|
| 介護福祉士 | 350,050円 | 10.4年 |
| 介護士(保有資格なし) | 290,620円 | 8.8年 |
介護福祉士に転職するには

介護福祉士として働くためには、まず介護福祉士の国家資格を取得する必要があります。介護福祉士の資格は、上記4つのうちいずれかのルートで受験資格を得たのちに国家試験に合格し、「社会福祉振興・試験センター」に登録することで取得できます。
学生以外の社会人や求職中・転職を考えている方の場合は、「実務経験3年+実務者研修修了」の実務経験ルートで取得を目指すことになるでしょう。
介護福祉士の仕事内容についてよくある質問
介護福祉士の仕事に興味はあるものの、具体的な違いや働き方について不安を感じる人も多いでしょう。ここでは、仕事内容に関してよく寄せられる質問を取り上げ、初めての人にも分かりやすく解説します。
Q.介護福祉士と介護士・ヘルパーの違いはなに?
A.介護福祉士は国家資格を持つ専門職、介護士・ヘルパーは現場で介助を行う職種です。
| 項目 | 役割 |
|---|---|
| 介護福祉士 | 国家資格を持ち、介護業務に加えて判断・指導・連携を担う |
| 介護士・ヘルパー | 資格がなくても働け、主に日常生活の介助を行う |
介護福祉士は国家資格を取得した介護の専門職で、知識や技術を身につけている点が特徴です。一方、介護士やヘルパーは資格がなくても働ける場合があり、業務内容や任される役割に違いが出ることがあります。介護福祉士は現場での信頼も高く、指導的な立場や責任ある業務を担う機会が多くなる傾向です。
Q.介護福祉士の仕事は体力的にきつい?
A. 体を動かす仕事ですが、工夫次第で負担は減らせます。
介護の現場では、移動介助や入浴介助など体を使う場面が多くあります。そのため体力が必要と感じることもあるでしょう。ただし、正しい介助方法や福祉用具を活用することで、体への負担を抑えることができます。職場全体で協力しながら無理なく働ける環境づくりも進んでいます。
Q.介護福祉士の仕事は未経験でもすぐに慣れることはできる?
A. 周囲のサポートを受けながら少しずつ慣れていけます。
未経験から介護の仕事を始める人も多く、最初は基本的な業務から丁寧に教えてもらえる職場が一般的です。先輩職員のフォローを受けながら経験を重ねることで、少しずつ自信がついていきます。学びながら成長できる環境が整っている点も、介護福祉士の仕事の特徴です。
Q.介護福祉士に向いている人はどんな人?
A.人と関わることが好きで思いやりのある人です。
利用者さん一人ひとりに寄り添った対応が求められるため、相手の気持ちを考えられる人が向いています。特別なスキルよりも、丁寧なコミュニケーションや気配りが大切です。人の役に立ちたいという気持ちがあり、前向きに学ぶ姿勢を持つ人であれば、やりがいを感じながら働けるでしょう。
介護福祉士の仕事内容を知り自分に合う働き方を見つけよう
介護福祉士の仕事内容は、人の生活を支えるやりがいのあるものです。具体的な仕事内容や給与の目安、現場で感じやすい大変さまで知ることで、仕事への不安も整理しやすくなります。資格を活かして長く働ける点も、この仕事が選ばれている理由の一つです。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。